---羽川翼---
目が覚めると、真っ暗な部屋にいた。私の上には誰かが載っていた。その者は、私の胸を弄び、私と交わっていた。なんで、こんなことに…記憶を思い返してみていると
「翼さん、おはよう」
聞き慣れた声…誰だっけ…う~んっと…そうだ、有栖君だ…その瞬間、記憶が思い返されていく。それに連れて、顔が紅潮していくのがわかる。私…彼をリードして…
今朝は彼がリードをして、私の身体を愉しませてくれた。そして、汗やら体液などを洗い流しにお風呂場へ…二人でシャワーを浴び、抱き合い、唇を重ねていく。
さっぱりとしたので、楽な服装になり、リビングに降りていくと、見知らぬ男が待っていた。
「有栖、援軍で来たよ~」
有栖君の表情が固まっていた。誰なんだろうか?
「父様…なんで…」
え?最凶な魔物?
「顔を見に…ではなくて、覗きだけでなくて、侵入しようとしたから。もう、僕の限界だよ。まったく、営業妨害だ。たっぷりと、お仕置きをして行くよん♪」
恐怖なんて微塵も感じない。あの話は口説く為の物?
「翼さん、有栖はウソ吐きでない。なんの話をしたのか、わからないけど、有栖の記憶にある話だと思う」
有栖君のお父様が、私の心を読んだのか、答えてくれた。
「そうか…有栖、翼さんを口説いたのかぁ。奥手なお前がなぁ」
有栖君の顔は真っ赤だった。そんな彼に向けて、どこから取り出したのかわからないけど、クラッカーを打ち鳴らした。
「と、父様…はしゃぎすぎですよ…」
慌てる素振りの有栖君。こんなに表情が豊かななんだ。本当は…この世界に来て、緊張していたのかな?今までは…
「翼さん、有栖の事を末長くお願いしますよ」
って、お父様に言われて、私は軽く頷いた。それを見た有栖君の顔は益々紅くなっていった。
「と、父様…なんてことを頼むんですか…」
「ははは、有栖でも照れるんだな。良かった、表情が豊かな子でな」
ピンポ~ン!
家の呼び鈴を鳴らす音がした。私が行こうとすると、
「翼さん、僕が応対する。危ないから有栖達と奥の部屋にいなさい」
お父様から感じるオーラが一変した。ほんわかした暖かいオーラが、どこまでも冷たい死を感じるオーラに瞬間で変わった。これが、戦闘モードなのか?
---シュウ---
ピンポ~ンピンポ~ンピンポ~ン
あぁ、うるさいな。こんなことするのは、どうせアイツらだろう?
ドアを開くなり言い放つ。
「影縫、うるせぇ~!」
目の前から、高出力な光線が放たれてきた。僕はソレを身体で吸収した。その事に驚く、影縫と余接が目の前にいた。
「なんやと、あれを受けて、何もあらへんのか?」
「あぁ…こっちの番やな」
『身体停止』
相手の身体を停止させて、女性なら性的感度を、男性なら激痛な感度を、10秒ごとに倍化させていく鬼畜な術をかけた。
「なにしはった?」
身体は停止させてはいるが、耳、目、口と脳みそは動く様にしてある。喘ぎ声を聞きたいからね。ふふふ
「10秒ごとに感度を倍化する術だよ、暴力なお姉ちゃん♪」
「あっ…あぁ…なんてことを…あぅ…うぅ~」
「もっと、良い声を聞かせてよん♪暴力なお姉ちゃん♪あぁ、式神には効かへんかぁ…」
しょうがないので、余接の魂を直接弄ぶ。
「鬼畜な鬼さん…やめてください。あっ…ボクでも…あぁ…濡れるんです…ね」
なんや、もう昇天しおった。しゃーないなぁ。
家の中に声を掛ける。
「有栖、お客さんを返却してくるから、戸締まりをしておけよ!」
---伊豆湖---
突然、余接と余弦と知らない男が現れた。余接と余弦は意識が飛んでいるようだ。
「反省も無く、謝罪も無く、懲りずにようやるな、伊豆湖よ」
知らない男が私に、そう告げた。
「なんだよ。何でも知っている伊豆湖じゃないのか?ふふふ」
「お前は誰だ?」
言い表せない恐怖が、私を襲う。何者だ、こいつは…
「おい、ケンカを仕掛けた相手の顔を知らんって言うのは、どうよ?」
なんだ、この威圧感…膝が笑っている…マズイなぁ。
「お前が、悪夢の道化師か?」
こちらの状況を悟られないように、声を力強く発した。
「その二つ名は息子に譲った。今、僕の持っている二つ名は『神殺し』と『最凶の殺伐者』だけだ」
こいつだ…探りを入れて調べていた者は…
「息子にずいぶんと酷いことをしてくれたな。あと、僕に対する営業妨害の保障を請求したいぞ。ふふふ」
「営業?お前の本業は何なのだ?」
「第13宇宙の絶対神だ」
はぁ?
「この宇宙の絶対神にも、補填するように要求している。お前らなんか、臍のゴマよりも小さな存在だ。補填しきれまい」
おい…本物の神なのか、こいつ…
「絶対神なのに殺伐者なのは、どういうことだ?」
「だから、お前らみたい者に言ってもわからんだろうに…僕は絶対神の特務機関の団長も兼務しているんだ。自分の統括しているエリア以外の紛争にも対応している。なので、特権も色々もらっているんだよ」
自分の身体に異変を感じた。どうしたんだ、急に悶々としてきた。目の前の神は笑ってみている。ネネとこよみんはどうしたんだ?視線を彼らのいた場所に移すと、二人共失神していた。
「あぁ、息子に手を出したやつか?心臓を直接指で弾いたら、倒れたぞ。命には影響はない。一瞬、心臓が止まっただけだ」
心臓を直接?どうやったんだ?
「こうだ!」
あっ…何…身体の中を弄られている…そんな感覚がある。立っていられなくて、四つん這いの体勢に。あぁ…何だ…この悶々さは…はぁぅ…いぃ~あ…もっと…
「なんだよ、グショグショに濡れまくりじゃん伊豆湖。溜めすぎだろう?」
はっぁ…下腹部を…私の秘部を…舌で舐めまくられている…なんで…あっはぁ…
「なんで?僕は透過できるんだよ。服や下着なんか透過して直接乳首を噛める。こうやって」
乳首を甘噛みされている…気持ちが良い…痛くもあり気持ちも良い…膣に太い何かが挿入されて、蠢いている。悶々さが増していく。悶え死…になるのか?
---シュウ---
伊豆湖の恥ずかしい画像を脳内保存していく。ヨダレで服がぬめぬめだ。まぁ、これで当分悪さできないだろう。あとは、阿良々木暦だな。僕の息子に酷いことをしやがって!
どうしてやると苦しむかな?吸血鬼もどきでなくて、いっそゾンビにでもするか。取り敢えず、ペニスは切り取り、臍から尿が出るように、尿道を改修した。あと、月火のフェニックスとしての能力を剥奪して、暦に移植。これで、月火は普通の女の子として生きられる。
神なんだから、良いこともしてあげる。まぁ、女性限定だけど。今回はこんな…あぁ、ネネはどうしようかな。こいつは放置だ。悪さはしていないみたいだし。
さてと、息子の家に寄って、帰ろうっと。
---伊豆湖---
意識が戻ると、体液塗れとなっていた。自分の体液のようだ。なんてこった。口の中に何かが押し込まれていたので、吐き出すと…こ、これって…ペニスか?誰のだ?うっ、ぐぉ~
胃液しか出ない嘔吐をしてしまった。思い出しただけで、吐き気が襲い掛かってくる。全滅か?余弦は大丈夫か?近寄り、容体を診た。生きている。しかも、地面を歩けない呪いは消えていた。あの神は、仕返しと共に、おつりも払っていったようだ。
ふと、壁に視線が向き、私は固まった…壁一面に、私の…恥ずかしい姿の写真が貼られていた。こんな…こんな姿になっていたのか…悔しさもあるが恥ずかしさで涙が零れてきた。涙なんて、何年ぶりだろうか…写真を1枚1枚回収していく。1枚だけ手触りの違う写真があった。私がアイツのモノを、四つん這いになり、咥えている写真…裏返すと
『息子の危機の際は助けろ。息子のしたいことは、アシストしろ。僕らの世界には二度と手を出そうと思うな。これらを守れないのであれば、動画(音声有り)を公開する』
っと。はぁ?動画…音声有り?そんな物、公開されたら、私の沽券に関わる由々しき問題だ…阻止しないと…
冷静になって考えることが出来始めていた。これで、報復は終わったのか?息子…次はアイツの息子の報復があるのか?これより惨いことには、ならないと思えるので、放置かな?
◇
「なんじゃ~これはぁ~!」
こよみんの絶叫で、意識が戻ったようだ。上半身を起こすと、ネネがタバコを吸っていた。
「先輩…僕達は完敗ってことですか?」
「あぁ…もう、あの世界に干渉しようと思わない。なんだ、あの能力は…」
「先輩でも、わからないんですか?」
「わからない…神のすることはわからない」
「まさか…アイツ、神なんですか?」
「そのようだよ。まったく…何でも知っているなんて、もう言えないなぁ」
身体の節々が痛い。全裸になって確かめたいが、ここではなれない。私に羞恥心という感情を植え付けたようだ。ショーツがヌメヌメしていて気持ちが悪い…くそっ…私を人間ぽくしやがって!
「そうだ、こよみんはどうしたんだ?」
「阿良々木君はペニスが無くなったようです。あるべき場所には、最初から何もなかったように、のっぺりしているだけ…思わず、自分のをチェックしましたよ。僕は大丈夫でした」
あぁ、こよみんには罰が下されたんだな。彼の息子に手を掛けたから…あっ…なんで、私は「アイツ」のことを「彼」なんて言葉に置き換えたんだ?彼は私の心に何かをしたのか?
「あぁ、女性の裸すら妄想できない…性欲が…湧いてこない~」
こよみんは、精神的なダメージを喰らったのか、彼によって…
私は激痛が走る身体で、ネネの居城から自分の宿に向かった。身を清めないと…彼の息子に身を捧げられない…それで、許してもらえるようだった。姪には害を及ばせられないから。