悪魔の駒…リアスが僕に入れようとして、入らなかった駒だ。この駒を調整するのもアジュカ父さんの仕事だそうだった。なので、駒の仕組み、構造などの資料が、仕事場には大量に保管されていた。
僕はリアスの役に立ちたかったので、駒の改良に取りかかった。しかし、分からない仕組みが多い上、構造をいじる装置の使い方も未熟だった。
「シュウにはまだ無理だな。もう少し、勉強をして出直せ」
って、父さんにダメ出しをされる始末。僕では無理なのかな…そして、魔法陣の解析、新たな術式の製作などの仕事に戻った。
しかし、諦める訳にはいかないので、仕事の合間に、まず装置の使い方を勉強していく。
ある日、閃きが僕の貧弱な脳細胞に舞い降りた。悪魔の駒に拘る必要は無いんじゃないかな?僕は悪魔では無いし。もっと、単純な仕組みで1から設計すれば…悪魔の駒の外形だけ利用して、内部構造を1から設計し始めた。これは困難な作業となった。構造を理解していないのに、設計も何も無いよなって、僕の心が折れていく…設計することが無理だと実感した僕は祈るように
『僕専用の駒が欲しい』
と、念じてみた。すると、僕の手には駒が1セット現れた。現れた駒を解析していく。すると、これまでの困難が嘘のように消え、僕の貧弱な脳細胞でも理解することが出来ていた。
『創造能力が解放されました。探求する知識の能力が解放されました』
と、脳裏で声が聞こえた。創造能力?欲しい物を念じる。
『リアスにあげると喜ぶ物』
すると、僕の手には、指輪が現れた。現れた指輪を、大事にポケットにしまっておく。今日帰ったらリアスにあげようっと。しかし、こんなチートな能力って、誰でも持っているのかな?
父さんに報告した。
「はぁ?創造能力と知識の探求だって?」
驚く父さん。僕は先程手に入れた駒セットを、父さんに見せた。手に取り駒を調べる父さん。
「うっ…そんな…マジか…なるほど、そうなると、あぁ、これがこうなって…」
父さんは手にした駒を返してくれた。
「凄い…これなら、シュウが『王』になり眷属を集めれば良いんだ。そうすればリアス君を護れるぞ」
っと、お墨付きを貰った。リアスが護れるなら、嬉しい能力だ♪
「で、何か攻撃に使える能力は目覚めたかな?」
そんな能力は無いと答える僕。
「そうか…まぁ、創造能力で武器を出せば良いのかな」
武器?扱い方を知らない…どうするかな?そもそも、武器ってなんだ?
「父さん、武器って何?」
ずっこける父さん。
「おいおい、そんな事も知らないのか…困ったなぁ…そうだ!シュウ、これからここに行ってみなさい。先方には俺から連絡しておくから」
っと、地図を貰った。駅前の通りから1本入った小径のようだ。僕は早速出掛けた。
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地図に書かれた場所は、骨董屋さんのようだ。昔に作られた物が一杯置かれている。目的の人物は店の奥かな?店の中は廃墟のような雰囲気である。店の奥の方へと進むと、この前、僕を検査してくれた、胡散臭いおじさんがいた。
「おぉ、シュウ。良く来たな。歓迎をするぞ。アジュカから話を聞いた。武器を知らないって、お前、リアスを護る気が本当にあるのか?」
え?リアスを護る為の道具なのか。それは、勉強しないとダメだな。
「これが、刀、で、これが剣、で、この小さいのが短剣だ」
う~ん。ナイフの大きいヤツかなぁ…剣という物を手にした時、脳裏に何かの魔法陣が浮かんだ。僕はその魔法陣を発現させ、発動させた。すると、僕の手に剣が現れた。
「おい、今の魔法陣…空間封印解除じゃないか…なんで、お前、それを…って、その剣…」
剣を目にしたおじさんは後ずさりしている。
「ここで、抜くなよ!いいなぁ」
「抜くって?」
「鞘から出すなってことだ」
少し、鞘から出した剣から、まばゆい光があふれ出した。
「おい、しまえ~!」
驚いた僕は鞘に完全に戻した。
「まさか…お前が持ち主とは…それは聖剣エクスカリバーという剣だ。それを使いこなせれば、大抵の敵は倒せるが、練習では使うなよ。仲間がヤバいからな」
仲間がヤバい?リアスが危険ってことかな。う~ん、練習で使えないのか。
「じゃ、練習用の剣をください♪」
うん?背中がモゾモゾする。肩が重い…何かが僕をよじ登り、頭をパンパンされているし…
「オーフィス…何してんだ~!」
おじさんが僕に向かって言った。僕の名前は違うけど…うん?おじさんの視線は僕の頭の上の方だった。触って見ると、何やら柔らかい物が載っている。なんだろうか?肩を触って見ると足らしい物が垂れ下がっている。うん?
「おい、オーフィス、そこから降りろ!」
「ヤダ!我、この者と生きる♪」
頭の上から声がした。女の子の声だ。えっ?僕に載っているのって…鏡は?周囲を見ると、姿見を発見した。それを覗くと、僕の肩に載っている少女がいた。黒いドレスを着ている。僕よりも幼いみたいだ。
「やはり、無属性同士惹かれるのか?って、オーフィス、ダメだ。お前は外出禁止だろ?」
「拒否!消すぞ、アザゼル!」
「えっ?お前…そんな攻撃的だったか?」
胡散臭いおじさんの顔から、血の気が失せていく。
「我、この者を護る♪」
「はぁ~、しょうがねぇなぁ…シュウ、ソイツの名前はオーフィスだ。種族はドラゴン。悪いが当分、任せるぞ」
え?任せる?
「僕、居候なんですが…」
「お前とオーフィスがいれば、リアスは安全だよ。それだけの戦力だ」
この子、強いんだ♪
---シュウ---
「この子は誰?」
家に帰ると、リアスに訊かれた。
「この前の胡散臭いおじさんの家にいたんだ。この子、強いらしいよ。名前はオーフィスで、種族はドラゴンだって♪」
驚くリアスと朱乃さん。
「えっ…え~!オーフィスって、最強クラスのドラゴンよ…なんで、そんなに懐いているの?」
最強クラスのドラゴンなのか。強い味方は心強い。
「そうだ、オーフィスにプレゼント♪」
僕の駒を入れてみるが、『女王』の駒しか入らなかった。
「シュウ…駒を持っているの?って、オーフィスを眷属に?どんだけ強いのよ、シュウは…」
そうだ。ポケットの中をゴソゴソと。リング状の物を取り出して、
「リアスには、これをプレゼント♪」
リアスの指に指輪を嵌めた。
「え…指輪…それにこの指って…婚約指輪…」
顔を真っ赤にしたリアス。
「ねぇ、リアス。オーフィスの部屋って有る?」
「うんうん♪有るよ。ちょっと待ってね、今案内するから♪」
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翌日、仕事場に行くと…
「シュウ…彼女がオーフィスかな?」
僕の肩に…あぁ、肩車という体勢らしい…に、載っているオーフィスを指差す。アジュカ父さん。
「『女王』の駒が入ったよ~」
「えっ?入ったの?お前…どんだけ…」
父さんは驚いているようだ。まぁ、最強のドラゴンが仲間になったからな。
僕はオーフィスを肩車したまま、仕事をこなしていく。もうすぐ、学校へ通うようになると、仕事をする時間が減るので、出来るうちに仕事をかたづけていく。
突然、オーフィスの様子が変わった。僕から降りて、僕を護るようにして立っている。ドアの向こうに何かがあるようだ。
「うん?シュウ、その子を和ませてくれるか?ティアが入れないみたいだ」
ティアって父さんの秘書の女性だ。なんで、入れないの?僕は言われた通り、オーフィスを優しく抱きしめて、彼女の好きなこと、頭を撫でてあげ始めた。すると、彼女は笑顔の彼女に戻っていった。
「はぁ~やっと入れる…」
ティアさんが、ドアから入って来た。
「何で、あの子がいるのよ!ねぇ、アジュカ!」
「シュウが眷属にしたそうだ。お前を敵と判断したんじゃないか?」
「まぁ、同種族だからねぇ。そう思われてもしかたないけど」
同種族?ティアさんってドラゴンなのか?
「ねぇ、ティアさんもドラゴンなの?」
「えぇ、まぁ…内緒だよ、シュウ君」
口の前に指を立てる仕草をしたティアさん。
「そうなんだ。ねぇ、僕の眷属になってください。お願いします」
ティアさんに頭を下げる。
「アジュカ…どうしたら良い?」
困ったような声のティアさん。
「成ってあげたら?じゃないと、敵属性は消えないかもしれないぞ♪」
「そうね…あの子と戦闘になったら、無事では済まないよな…いいわよ、シュウ君」
承諾を得たので、駒を、価値の低い順に入れてみると、『戦車』が入っていった。
「まぁ、耐久力はある方だと思うけど…って、この駒は何?ねぇ、アジュカ」
「シュウが創造能力で作った物だ。何の駒かは定かではない。が、種族はそのままのようだ。あの子で確認した。能力値は…ティアでチェックだ」
ティアさんを、検査し始めた父さん。
「そうだ、父さん。聖剣って何?僕エクスカリバーっていう聖剣を持っているみたいなんだけど、練習に使うなって、胡散臭いおじさんが言っていたよ」
「胡散臭いおじさんって名前でなくて、アザゼルって名前を覚えてやれ、シュウ♪」
「わかった。で、聖剣って?」
「うん?おいおい、エクスカリバー持ちなのか…そうだな、それは練習では絶対に使うなよ。悪魔の者は死んじゃうからな」
え?リアスも父さんの死んじゃうの…それはダメだな…
「シュウ君って何者?ねぇ、アジュカ」
「ティア、今は話せる時期じゃない。また、今度な♪」
---アジュカ----
シュウが帰ったので、アザゼルに連絡をした。
「あいつ、能力が覚醒し始めたんだじゃないか?」
アザゼルが開口一番で口にした。
「そんな気がする。リアス君を護りたいって気持ちが、作用しているかもな」
「創造能力は無邪鬼の能力だ。あと、陰陽師系の魔術も使えるようだぞ。更に脅威なのは、オーフィスが一目ぼれしたことだ」
「おかげで、ティアも眷属になったよ」
「そうなると最強クラスが2体か…それに聖剣持ちだ。悪魔なんか一溜まりも無いだろう」
「シュウ一人でもだ。怖いのは、シュウは戦闘の仕方を知らないことだ。魔法1発で勝負を決めるかもな」
「可能性は有る。最強の陰陽師の上、聖戦士だったらしいぞ。そして、ほとんど総ての魔法体系に精通している。化け物って言葉はアイツの為にあるようだ」
「おい、アザゼル。絶対にシュウを化け物扱いするなよ。そんなことをしたら、俺がお前を許さない!」
「おぉ、怖えな…会話用魔法陣なのに、恐怖を感じるって…お前も有る意味、化け物クラスだな」
「俺は化け物でもいい。シュウは化け物では無い。そういう生き方をさせてあげたいんだよ」
「アジュカ…それって、アイツが化け物って認めているぞ!」
あぁ、そうだな。改めないと、まずいな。
---シュウ---
オーフィスは寝る時間になると、どこかに遊びに行く。なので、オーフィスが遊びに出た後に、リアスの部屋に行くことにした。部屋に入ると、全裸のリアスが僕を待っていた。
「シュウ、寝よう♪」
リアスと共にベッドに横になる。そして、リアスと一体化する。気持ちいい。リアスは顔を真っ赤に染めている。
「大丈夫?熱でも有るの?」
「うん?違うよ~シュウとこうしていることが嬉しいから♪」
リアスが僕を抱きしめてくれた。彼女の柔らかい胸が、僕の胸に吸い付くように、触れている。だんだん、リアスの乳首が固くなって立ってくると、僕の胸は乳首により、押し込まれていく。少し痛いけど、リアスは楽しそうなので、我慢する。
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朝、起きると、僕はやらかしてしまった事に気づく。そして、目覚めたリアスに謝る。
「ごめんなさい。おねしょしたみたいだ…」
リアスは現場検証をすると、
「おねしょじゃないよ。シュウが元気な証拠なんだよ、これはね♪ほら、触ってごらん」
リアスの割れ目から僕の出してしまった物が、大量に流出している。あれ?白いし…触ってみると、べとつき感がある。おねしょはサラサラ感だよな?あれ?これって、何だろう?
「これって何?」
リアスに訊いてみた。その途端、リアスの顔は紅潮していった。
「え…えぇっとねぇ…シュウが元気な証拠よ…う~んっと…シュウが大きくなれば、分かるわよ♪」
勉強しないといけないのか…父さんに訊いてみるか。
----アジュカ----
サーゼクスに連絡をした。
「どうしたんだ、アジュカ?何か問題でも起きたか?」
「なぁ、お前の妹、問題無いのか?」
「うん?リーアがどうした?」
「全裸でシュウを抱き枕で寝るって、どういう事だ?それも毎日らしいぞ」
「あぁ、それか…リーアは全裸で抱き枕が無いと、寝られないんだよ。まぁ、一種の性癖と思ってくれ」
性癖なのか…それでかたづけるつもりか?ならば、
「今朝、中出ししたそうだけど、じゃ、問題は無いってことでいいな?」
「…ちょっと、待て!中出しって…」
「健全な精神と身体で、大人の入り口に立った少年だ。罪は無いと思う。むしろ、そんな少年と毎日、裸で交わって寝る、変わった性癖持ちの方が悪いってことで、いいな?」
「おっ…おぃ…まさか、リーアの中に?」
「他に誰がいる?うちのシュウはリアス一直線だぞ!」
少しキレ掛かっている俺。無知は罪だと思うけど、普通は睡眠中に問題は起きないはずだ。
「えっ…そんな…」
通話が一方的に切られた。妹に速効で連絡だな、アイツ。
---サーゼクス---
リーアに連絡を取った。
「どうしたの?何か事件?授業中に連絡をしないでって、いつも言っているでしょ?」
リーアは怒っていた。そうだ、授業中の時間だな。まぁ、いい。急ぐ用件だし。
「なぁ、リーア、シュウ君が今朝、中出ししたって本当か?」
「…お兄様…デリカシーって言う物が無いんですか?なんで、レディーに対して、そんな直接的な言い方をするんですか?」
あっ、しまった…急ぐ余り、言葉を選ばなかった。
「えぇ、しましたよ。今朝、大量にね。たぶん初めてなんだと思います。アレが何かを知らなかったですから」
初めての大放出なのか。う~ん…
「でだ…でっ、出来たのか?」
「お兄様、再三申し上げますが、あんたは、デリカシーは無いんですか?」
あんた呼ばわり、リーアがキレている。マズいなぁ。
「今日は安全な日です。危険な日は交わらない、他の方法を考えます。私とシュウの問題に、興味本位で立ち入らないでくださいね!魔王様!」
リーアが一方的に通話を切った。魔王様呼び…マジキレしている感じだ。どうしよう…
---シュウ---
「ねぇ、もうすぐ春休みなんだけど、シュウ、一緒に私の実家に来てくれないかな?」
真っ赤な顔のリアスに訊かれた。春休み?何だろうか?
「ねぇ、春休みって何?」
「学校に行った事が無いシュウは、知らなくて当然だからね。ごめんなさい、説明不足で。でね、学校には春休み、夏休み、冬休みの3つの長期休暇があるの。で、春休みだと、一週間くらいかな。そのくらい休みが続くのよ。で、春休みが終わると、シュウ待望の新学期がスタートするの」
新学期を準備するための休みなのかな?
「うん、わかった。一緒に行く。リアスの傍にいたいからね」
「ありがとう、シュウ♪」
僕を優しく抱きしめてくれたリアス。リアスの身体は、柔らかくて暖かくて気持ちが良い。最近、リアスの抱きしめが、お気に入りになった僕。
オーフィスにどうするかを訊いてみたら、悪魔の世界は行かないって、返事を貰った。僕のいない間は、アザゼルの店に居座るそうだ。