---リアス---
何の前触れも無く、私の婚約者だと言い張るライザー・フェニックスが訪れた。玄関を入るなり、土足で家に上がり、シュウの眷属達を舐めるように見ている。
「リアスが俺の嫁に来れば、お前らは全員、俺の玩具にしてやる♪」
っと…
「彼女達は私の眷属では無い。私のカレの眷属なのよ」
私の言葉で、ライザーの表情が変わった。
「彼だと?リアス、浮気はダメだぞ、おい!」
いきなり抱きつき、押し倒された。
「やめて…シュウ以外とは、一緒にはならない」
「いや~♪巨乳で魔王の妹属性と出来るのは愉しみだよ、リアス」
コイツ、私の話を聞いていない。胸を揉まれ、唇を…
バゴォ!
「痛てぇな!何をしやがる」
シュウがライザーをケリ飛ばした。
「リアスは僕が護る。お前みたいな悪魔風情が、触れて良い相手では無い」
「はぁ?てめ~か?俺の嫁に手を出した野郎は」
ライザーから炎属性の術が、いきなり放たれてきた。
「オーフィス、みんなを避難させてくれ!」
次の瞬間、シュウとライザー以外の者は、八重垣教会へと転移した。
---サーゼクス---
リアスからの緊急連絡を受けて、グレイフィアとリアスの家に向かった。が、既に家は燃え尽きていた。燃え痕では、シュウ君とライザー君がバトルを繰り広げていた。再生能力持ちのフェニックス家の者を相手では、シュウ君は分が悪いようだ。あの無敵に思えた『四肢損壊』での損傷が直ぐに再生されていく。
『裁きの雷』
天空から、雷がライザー君の脳天を直撃し、全身から煙が立ち上った彼は、ようやく倒れた。
「くそ…家を護れなかった…」
勝ったのに、くやしそうなシュウ君。グレイフィアが彼を優しく包み込む。
「家はまた造ればいい。無事で良かったわね、シュウ」
俺は、転がっている、放火犯を連れていく。
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「はぁ?家を直せって?何でですか?リアスは、これを機会にフェニックス家へ嫁げば良いんですよ」
反省の色がまるでないフェニックス家の三男坊。引き取りに来たフェニックス卿も
「学校なんか通わないで良いんです。これから連れ帰り、我が家で花嫁修業をさせます」
と。リアスの意志は関係ないようだ。
「妹の意志は尊重されないんですか?」
「そんなことよりも、純血種同士の交配が大事ですよ。魔王なのに、それくらいわからないとは」
フェニックス卿が鼻で笑っているようだ。そこにアジュカが現れた。
「ゲームでケリを付けられたらいかかですか?ライザー君が勝てば、ライザー君の望み通りに、彼が勝てば、ライザー君にはあきらめてもらうのは」
「そうだな。俺とリアスの婚約パーティーの余興にいいな。俺が勝てば、アイツの肉でメインディッシュを造り、俺が負けたら、リアスと共にアイツの首をカットにしよう。なぁ、オヤジ♪」
「あぁ、いい案だ。ライザー」
それでは、ライザー君しか得をしないのだが。
「彼は勝っても得はしないんですが?」
アジュカが口に出してくれた。
「人間風情は得なんか求めても困る。アイツらは、単なる美味しい肉にすぎない」
コイツら…
「ソレでは納得しないですよ。彼が勝ったら、俺の息子の嫁にするで良いですか?」
言葉にプレッシャーと怒りをのせたアジュカ。
「え…あぁ、アジュカ様がその人間に掛けるなら、その条件でも良いですよ。ふふふ」
最後の笑みが気になるが。ゲームでの勝敗で、妹の運命が決まることになった。
---リアス---
「ゲームでの賞品なの?私って…」
お兄様から、フェニックス家での同意事項を知らされた。
「それに、ライザーってプロチームだよね?ハンデ無いの?」
「ガチンコだ。ただ、懸念もある。フェニックス卿は何かを仕掛けてきそうなんだ」
難しい顔のお兄様。家が燃え、住民は数カ所に分散した。お兄様の家には私。姫島神社には朱乃、黒歌、白音。残りは八重垣教会に住み込んだ。
「シュウの容体は?」
シュウは全身を火傷したそうだ。まぁ、全焼になる火災の中、ライザーと戦っていたからな。一歩見違えば、死んでいたかもしれない。
「教会からサポート要員が来てくれたそうで、今治癒中だそうだ」
あぁ、ミカエルがそんなことを言っていたわね。眷属にするのかな?
「フェニックスの能力が厄介だな。『四肢損壊』が効果無いんだから」
ほぼ無敵と思われた術の落とし穴。再生能力により、効果が長続きしないそうだ。
「どう戦うのかな?」
---シュウ---
教会からサポート要員が来てくれて、眷属になってもらった。この前、マリア母さんと来たシスター・アーシアには『兵士』1個、天使だというガブリエルさんには『僧侶』1個+変異の駒で対応した。
「兵士は俺が鍛える」
と、クレーリア母さんの従兄弟である、ディハウザー・ベリアルさんが、コーチ役を快く引き受けてくれた。
「僧侶以上は、俺よりも強そうだから、戦略が重要だぞ」
戦略はヴァイラに任せた。僕の家庭教師をしてくれていたファルビーさんが、コーチをして、ヴァイラを鍛えてくれた。
「問題は、どんなゲームで仕掛けてくるかだな」
と、アジュカ父さん。ゲームのルールは僕の頭には入っている。一応、保守、開発が仕事だから。
「サイコロだときついかな」
向こうは『兵士』が8名いる。滅多に無いけど、1のぞろ目の連続が出ると、不戦敗の数が増えてしまう。
「サイコロを細工されたら、きついな。それのチェックは俺がする」
と、父さんが厳しくチェックをしてくれることになった。
「後は、チームメンバー以外の乱入をどう防ぐかだよね?」
プロのゲームでもたまにある。ゲームフィールドに転移して入って来る助っ人達。アクシデント要素として盛り上がる為、運営側としては、悪魔上層部で問題視されないのが、問題なのだ。
「再生能力者ばかりだと、きついな」
そうだね、あの能力は問題だ。何か対策が無いかな?
---アジュカ---
ゲーム当日…ライザー・フェニックスとリアス・グレモリーの婚約パーティーになり、冥界のTVが放映する事態になっていた。ゲームはパーティーでの余興扱いだそうだ。
抗議をするも、スルーされた。悪魔は愚かな生き物なんだな。なぜ、破滅の道を進むのか。ゲーム内容がパーティー会場にアナウンスされた。
「これより、ハンティングゲームを行います。ライザー様、ルヴァル様、フェニックス卿、それにプロの上位チームが数チーム参加いたします。フィールド内に放たれている、人間とその眷属を狩った数で競うことになります。ゲーム終了後に、入場されますリアス様とライザー様の初の共同作業で、マスターである人間の首を斬り落とし、その肉を皆で食べることになります。皆様、お楽しみにしてください♪」
などと、ふざけたことを言っていた。取り決めが違う。文句を言おうにも、もうフェニックス卿達はフィールドに展開したようだ。シュウ…まずいぞ。アイツら、殺す気だ。
---シュウ---
ゲーム会場のフィールドで待機していると、父さんから緊急連絡が入った。ゲーム内容はレーティングゲームでは無く、人間狩りだそうだ。
「グレイフィアさん、人間狩りって?」
ルールを知らない僕は、知っていそうな彼女に訊いた。
「え…人間狩りですって?言葉通りです。私達を皆殺しにするつもりです。参戦する相手は複数チームで、殺した数を競うんです」
僕達を殺した数…おい、話が違う。
「ヴァイラ、翼紗達を連れて、逃げろ!」
「ゲームが終わるまで、ここから出られない。くそ~!嵌められたのね」
「ヴァイラ、何か策はある?僕達全員が助かる方法は?」
考え始めたヴァイラ。
「足手まといになる私達『兵士』は、白音と黒歌の結界内で待機。残りの者で、迎撃かな」
「再生能力が厄介だな…グレイフィアさん、何か策はありますか?」
「う~ん…精神を破壊すれば、精神は再生できにくい」
精神を破壊?記憶している術で、似たような術を探す僕。
「シュウ、大丈夫か?」
ディハウザー叔父さんが転移してきれくれた。
「たぶん、参加するプロチームは例の違法駒使いだ」
「あぁ、消しても良いってことですね」
「まぁ、シュウにまかせるが、全力で行かないと狩られるぞ」
全力で…ここで終わる覚悟で行かないとダメってことだな。僕の中で何かが弾けた。
「シュウ、敵が近づいてきているにゃ。もう始まっているようにゃ」
黒歌の索敵にヒットしたようだ。もう、始まっているのか?開始の合図は無いのか?
「生きてみんなで帰ろう♪散会!」
攻撃陣は四方に散った。
---グレイフィア---
「まさか、ガブと共闘する日が来るとは」
「そうだね♪相手は殺しても良いんだよね?」
ガブは楽しそうだ。冥界のグレイフィア、天界のガブリエルと、双璧扱いの私達。
「殺さないと、狩られるからな。最悪、シュウだけは生きて返すぞ」
「了解です♪その為に、派遣されたんだから。任務を全うしないと、天界に帰れないよ~」
悪魔相手だと、ガブの聖なるオーラが有利だ。私はオーラ弾の威力で圧倒しないと、倒せないし。効率が悪いなぁ。
---シュウ---
フェニックス一族のオーラを検知して、固まっている場所に向かう。オーフィスとティアさんは、その途中で襲ってきた敵を屠っている。
「ほ~、一人で来たのか?俺と兄貴とオヤジのチームを、お前一人で倒せるのか?人間は、本当に頭が悪く、命いらずな生物だ」
貧弱な脳細胞に閃いた術を発動させる。
『神の裁き』
天空より雷光が幾重にも落ちていく。まるで、敵の一人一人の頭を狙撃するような感じだ。効能を説明書きで確認すると、暫くの間、楯突く敵の能力を奪うとある。これで、あれが、効果でるのかな?効かないかもしれないが、男には『四肢損壊』『男根喪失』、女には『脱衣緊縛』『催淫』を発動した。周囲に響く、悲鳴と喘ぎ声…
僕は聖剣を手にして、鞘から抜き、地面に刺した。そして、頭に浮かんだ呪文を唱える。
『我 神なり 悪しき悪魔に天罰を 良き悪魔に快楽を与え給え!』
聖剣から、半円形に聖なるオーラが、目の前にいる悪魔達に注ぎ込む。灰になり空気に漂う者多数。精神が保てている悪魔は灰化はしないが、それなりの怪我を負っていく。ある者は肌が溶け落ち、ある者は骨が消えスライムのような体型に、ある者は骨と皮だけになり…
たぶん、地獄絵図というのは、こういうことなんだろう。
「おい…頼む…妹を助けてくれ…」
リアスを襲ったケダモノが、妹を助けろと言う。女性の中から、フェニックス家のオーラを纏う者をみつけ、ケダモノの前に置いた。すでに体液塗れで、全身が痙攣している。
「なぁ、僕が勝ったから、これを飼ってもいいよな?」
ケダモノに言い放つ。
「やめろ~俺はどうなってもいい…だから、妹は助けてくれ~」
「リアスに今後一切手を出すな!約束…いや、契約をしろ」
「ふ、ふざけるな…リアスは俺の物だ…」
あぁ、そう…僕は目の前の少女の一番敏感な箇所を虐めてみる。顔を真っ赤にして、悶える少女。
「いや…やめてください…お兄様…助け…」
うん?達したようだ。敏感な部分を舐めて行くと、息を吹き返し、喘ぎ始める。
「なぁ、やめてくれ…妹を解放してくれ…」
「リアスをあきらめてくれるか?」
「あいつは…俺の女だ…」
妹よりもリアスが大事なのか。どうしたもんかな?
「相変わらず、惨いのね」
後ろからヴァイラの声がした。振り返らずに、訊いてみる。
「そっちは終わったのか?」
「うん♪索敵で、もうヒットしないみたいだよ」
「そう、で、コイツなんだけど、リアスをあきらめれば、妹を助けるって申し出を拒んでいるんだけど…どうすれば、いい?ねぇ、ヴァイラ」
「はぁ?この状況で、リアスをあきらめてないの?コイツ、バカなんじゃない?」
バカと言われたケダモノが、ヴァイラを睨むが、
「え…どうして…大公家のお嬢様が…」
「うん?私、彼の眷属なの♪」
僕の頬にキスをするヴァイラ。ついで、耳をハムハムしてくれている。う~ん、挑発が上手いなぁ…
「なんだって…なんで、こんなヤツを…リアスも…」
「そんなことも、わからないのか?お前はオス失格だよ!」
って、グレイフィアさん。
「え?え?え~…グレイフィア様…どうして…」
「私も彼の眷属なのよ」
って、僕の背中に抱きつくと、彼女の胸を柔らかさを感じる。リラックスしているなぁ。
「何でもします…助けてください…」
ケダモノの妹が顔を真っ赤にして、僕の股間に顔を埋めた。臭いを嗅ぎ、ズボンの上から僕のアレのアウトラインを指でなぞる。
「レイヴェル…止めろ~。ソイツから離れろ~」
「お兄様なんか、嫌い…私よりも、魔王の妹枠が大事だなんて…彼は私を助けたいのに、お兄様が拒否を…」
ケダモノの方に振り向き、アイツを睨んでいるようなアイツの妹。僕の位置からでは、彼女の表情は見えない。
「くそ~…負けでいい…アジュカ様、負けにしてください。妹を助けてください」
ケダモノの敗北宣言により、僕達にとって無益な狩りゲームは終わった。パーティー会場の控え室に戻された僕達。リアスが泣きながら、僕に縋りついた。
「おかえりなさい…ね、闇に飲まれなかった?大丈夫?」
僕の心配をしてくれていたリアス。ありがたい。
「今回は大丈夫よ、リアス。闇墜ちする前に、私達が辿り着けたから。ね、シュウ♪」
僕の頬に自分の頬を擦り寄せているヴァイラ。
「うん。みんなのお陰だよ。ありがとう…みんな!」
参加者、見守ってくれた者にお礼を言い、頭を下げた僕。