※この作品はR-18です。

神器なき男 (再編集版)   作:もっち~!

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宿題

 

---亘---

 

聖戦士機関を追放された。なので、プラド達と合流して、モンスターハンターの仕事を続けた。来る日も来る日もモンスターでは無くケダモノばかり狩る。なんで、人間はこうも傲慢なのだろうか?僕はこんな奴らの為に、身を捧げた訳では無いのに…

 

僕の精神状態を心配してくれたプラドが、神代家に連絡を取ってくれ、僕は神代家の修行施設に送られた。戦いの無い日々、自分と向き合う日々、ただ時間を過ごすだけの日々、心の葛藤は消えていったが、生きる気力も萎えていった。もう、どうでも良くなって来た。いっそ、このまま…

 

祖母が僕の心をモニタリングしていたようで、死を決意した日に、僕を迎えに来てくれた。

 

「ねぇ、学校へ通わない?」

 

「聖戦士の?」

 

「違うわよ。普通の学校よ。亘、一般人の学校へ通った事無いでしょ?」

 

「一般人の学校?」

 

「戦闘もケダモノも無い学校。ねぇ、通いなさい。そして、何をすべきかを考え直しなさい」

 

何をすべきか…何を…

 

----------

 

寮生活がまた始まった。この学校は、朝の礼拝も、剣術鍛錬も、聖書の読解も無く、学科と呼ばれる様々な教科を学ぶだけのようだった。

 

教室で勉強して、図書室で興味のある書物を読み、寮へ寝に帰る、単調だけど、それなりに充実していた。何かするっていいなぁ。ただ日々を過ごすのでは無いので、気力もそれなりになってきた。

 

ただ、何をすべきかという祖母の宿題が終わらない。何をすれば良いのだろうか?

 

「ねぇ、亘君、つきあってあげようか?」

 

同じクラスの紫藤さんだっけかな?いきなり、声をかけられた。

 

「何に付き合うの?」

 

「何ならいいの?」

 

「特に何も浮かばない」

 

「う~ん、じゃ、剣術なんかどうかな?たまには運動した方がいいよ」

 

剣術?禁止されていたかな?

 

「剣術はダメだな。君を怪我させてしまう」

 

彼女を振り切って、寮への帰路に着く。が…

 

「ちょっと、待ちなさいよ!」

 

紫藤さんが僕の進行方向へと回り込んだ。

 

「私が怪我?舐めないでよね。私は剣術を習っているのよ。素人の君に負ける訳がない」

 

「得物は何?」

 

相手の得物を知れば、相手の実力が分かる。

 

「得物?剣よ!」

 

「普通の剣?」

 

「普通の?意味が分からないよ~」

 

「じゃ、ダメだ。聖剣使いクラスで無いと、相手にならない」

 

紫藤さんを置いて、その場から寮へと帰った。翌日、紫藤さんから試合を申し込まれた。

 

「家から聖剣を持ち出して来たわ。これで勝負をしないよ!」

 

彼女の手にしているのは、聖剣オートクレールかな?

 

「使いこなせるのか?聖剣は使い手を選ぶと思うんだけど」

 

彼女は剣を鞘から抜こうとするが抜けない。聖剣は持っているだけではダメだ。使いこなせて、初めて聖剣として機能するのだ。

 

「抜けないんじゃ、話にもならないな」

 

「ちょっと、待ちなさいよ~。あなたは使い手なの?」

 

彼女の手にしたオートクレールを奪い取り、鞘から抜き素振りをして鞘に戻した。僕の素振りに見とれているような紫藤さん。

 

「あなた…聖剣使いなの?」

 

「ごめん、答える義務は無い。じゃな!」

 

その日も、無事に寮へと帰った。が、次の日、また紫藤さんに呼び止められた。

 

「ちょっと待ちなさいよ~ちょっと一緒に来て貰おうかな♪」

 

強引に僕の腕を抱き、どこかにつれていこうとする彼女。

 

「どこへ?なんで?」

 

「昨日、お父さんに聖剣を持ちだしたことがバレて…亘が見たいって言ったからって、言い訳しちゃった。てへぇ♪」

 

はぁ?濡れ衣…なんで?僕は紫藤さんの家に連れ込まれた。家には険しい表情の男性が待っていた。

 

「君が娘の彼氏の神内亘君か?」

 

彼氏?濡れ衣だ…

 

「違います」

 

「うん?娘とは遊びで、聖剣目当てだったのか?」

 

何か話が飛んでもない方向へ。紫藤さんは苦笑いしている。何を吹き込んだのだ?

 

「君は何者だ?返答次第で、君の処分を決める」

 

「処分?何で?」

 

「はぁ?娘と不純異性行為をしたそうじゃないか!」

 

「不純異性行為ってなんですか?」

 

男性の顔が真っ赤になっていく。

 

「お前、私の娘と全裸で抱き合ったそうじゃないか!」

 

「していませんけど…」

 

「はぁ?お前、私の娘に恥をかかせたそうだな!」

 

「どんな?」

 

「娘が来てって…お前は娘に興味が無かったのか?娘から押し倒したそうじゃないか!」

 

「はぁ?」

 

紫藤さんは男性の後ろで舌を出して笑っているし。

 

「言いがかりはそこまでにしてください。貴方の娘さんは嘘吐きです。僕は何もしていないし。オートクレールに興味も無い」

 

僕の言葉で男性の顔色が変わった。

 

「なんで、この剣の名称を知っているんだ?」

 

「鞘を見ればわかりますよ。聖剣は鞘とセットですから」

 

「お前…何者だ?」

 

オートクレールを手にして構える男性。

 

「名乗る義務は無い」

 

僕に斬り掛かってくる男性。僕はバトンを手にして念じ、ホーリーソードを発現させて、防ぐ。

 

「何?なんで、ソレを…」

 

「恩師からのプレゼントです」

 

「恩師?あっ…それは、ストラーダ猊下の…」

 

剣を鞘に戻した男性。僕も剣を消失させた。

 

「お前は何者だ。何故、ストラーダ猊下のソレを持っているのだ?」

 

「答える義務は無いと申し上げました。僕の事が知りたければ、恩師に訊いてみて下さい」

 

僕は寮へと帰っていった。翌日、退学を言い渡された。寮に持ち込んだ荷物をバックパックとキャリーバック2つに詰めて、寮を後にする。退学理由は、僕の正体が判明したかららしい。紫藤さんのお父さんは、この学校で権力があるそうだ。聖戦士学校を退学になった僕は危険と判断されたのだろう。紫藤さんの嘘はバレたそうだけど、本当の理由を出せない学校側は、紫藤さんの言い分を公式理由とした。紫藤さんの名前は伏せて。

 

退学理由はどうでも良かった。それより問題は、また生きる場所を失った。どうするかな?プラド達と合流するかな…

 

「君が神内亘君かな?」

 

紅髪の男性に声を掛けられた。

 

「そうですが…あなたは?」

 

「私はサーゼクス・グレモリーだ。君の祖国で学校を持っているんだけど、どうかな?私の学校へ編入しないか?」

 

う~ん、退学したばかりのタイミングで…祖母の手配かな?

 

「でも、住む場所が無いんですけど…」

 

「それは、大丈夫だ。妹が眷属と共に住んでいるのだが、君の部屋を用意させる。だから、是非、編入して欲しい」

 

住む場所があるならいいかな。

 

「お世話になります」

 

「そうか、では、まいろうか」

 

僕は男性と共に転移をした。この転移陣って…メフィストの使っていた文字と同じだ。この人は悪魔かな。

 

瞬間的に、異国の路上から、広い部屋に転移した。そこには紅髪の少女が待っていた。どことなくメフィストに似ている。親近感を感じる。オーラも似ているし。

 

「リアス、彼を預かって欲しい。駒王学園の高等部の1年へ編入をさせたい」

 

「え…預かるって…お兄様、男子はちょっと…」

 

僕を見て頬を赤く染める少女。

 

「そう言わないでくれ。彼が住む場所が無いんだ」

 

少女と男性が何かを相談している。僕は少女の姿を見つめていた。メフィストは大人しくしているかな?少女に似た仲間の心配をする。寂しさを紛らわせるのに、なんかやらかしているかな?プラドがいるから、大丈夫かな?

 

「亘君、話は付いたよ。君は妹の家で暮らして良いから。学費とか食事とか心配しないでいいからね」

 

「あ…神内亘です。よろしくお願いします」

 

大家さんになる少女へ頭を下げた。

 

「リアス・グレモリーよ。よろしくね!」

 

こうして、僕は紅髪の少女と出会った。

 

 

 

 

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