漸く逢えた…紅髪の少女に…あれから何回着床を繰り返しただろうか。僕と彼女の想いはここに実を結んだのかもしれない。今回こそは……僕の意識は産まれ出た僕には届かない。彼は魂に刻んだ想いに気づいてくれるかな、今回の僕は君を愛してくれるかな?リアス…気づいてくれ~僕はここにいる!
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怒りを帯びたリアスからのプロポーズ。それ以前に、プロポーズって怒りにまかせてする行為なのか?黒歌から、次期当主の種族を変えた責任は取った方が良いってアドバイスを貰い、取り敢えず受けることにしたけど…まさか、リアスの婚約者になるとは…自分の取った行動に反省。今度からは、怒りにまかせて眷属にする(人間にしてしまう)のではなく、オーフィスにやっつけてもらおう。いざとなれば、封印してあるサマエルを解放すれば戦力になるし…
朝起きると、何やら掛け布団が重い…うん?いや、僕の身体と掛け布団の間に何かがいるみたいだ…覗き込んで見てみると…
「えっ?えぇぇぇぇ~?」
「あっ!おはよう。シュウ♪」
そこには、全身裸のリアスがいて、パンツ一枚にされている僕に抱きついている。
「私、抱き枕があって全裸で無いと寝られないのよ」
「はぁい??」
目の前には、きょとんとした表情のリアスがいた。こんなにかわいい表情だっけと思うくらい昨晩の表情とは真逆なレベル。とても、昨夜ある意味、修羅場を繰り広げた相手とは思えない。
「婚約者と寝るのに、何か問題でも?」
悪魔っぽい笑顔で言われても…いや、こいつ元々悪魔だし。う~ん…
目の前に撓わに実る巨乳…つい手が伸びて弄ぶ。僕の予想外の行動に、顔を赤くするリアス。谷間に顔を埋めて、リアスの香りを嗅ぐ。
「おい、そんなところを嗅ぐなよ~」
谷間を舐め、リアスの味を試食する。
「何、舐めているのよ~」
僕の朝立ちしていたアレが、彼女の柔らかい太ももに触れた瞬間、暴発した…パンツの中はヌメヌメに…その事実を、僕はリアスに気づかれないように、静かにベッドサイドに座る。
「…あっ、今日行くところがあるんだ。早く行かなきゃ」
と言って、その場から離れる。風呂場で着替えようと、着替えを持って部屋を出ようとするが…タンスがない。僕の着替えはどこ?ドアを開けて部屋を出ると、いつも見慣れている僕の家が…え?別な家にいるみたい…廊下で立ち尽くす僕の後ろからリアスが抱きつき
「お兄様が認めた相手と婚約したって、お父様に伝えたら、お祝いに家を改築してくれたのよ。地上5階地下3階、屋上大浴場と地下には温水プールとトレーニング施設が有るのよ~」
一夜にして僕の家は豪邸になっていた…悪魔の魔力恐るべし。しかも広い。隣近所を買い占めたのか?消したのか?昨日会ったばかりなのに…悪魔、恐し…
「私の眷属も一緒に住むからね。部屋割りは、1階は供用スペース、2階は私達の部屋、3階は女子眷属の部屋、4階は男子眷属の部屋、5階が屋上大浴場とサンルーム、地下1階は温水プール、地下2階は吹き抜けで地下3階がトレーニング施設だからね」
とっても、嬉しそうに話すリアス。情愛が深いって…こういうことなのかな?なんか眷属は下僕で見下ろし、自分と対等以上には愛情を注いでいるような。まぁ、悪魔ってそういう者なのかもな。悪魔では無い僕には分からないことだ。
「で…ここ2階なのね…」
周囲を見回したことで、更なる衝撃が僕を襲った。立ち尽くしていたのは廊下だと思っていたのだが、そこはフローリング張りなだだっ広いリビングルームだった…
「あなたの荷物は、あなたの名前のプレートのついた部屋にあるわ。あと、禍々しい物は封印した箱に入れて、倉庫って書いてある部屋にあるから。そこには、ガラクタみたいな骨董品もね」
さっそく、自分の名前の部屋に入り、出かける準備をする。
「どこへ出掛けるの?」
「養子として僕を引き取ってくれた義理の親に、高校入学の報告をしに行くんだよ」
小学校卒業と同時に家族から卒業した僕にとって、この国の法律では子供一人だけの世帯は認めてもらえない。かといって、育ての親ではあるが、悪魔で戸籍のない社長の養子になることも出来無かった。そこで、社長の知り合いの人間と養子縁組したのだ。あくまで戸籍上のことだけど。でも、義理の父の奥様は悪魔なんだけどね。
「シュウって高校はどこなの?」
「駒王学園」
「あ♪私と同じだよ~。一緒に通学できるわね♪」
昨晩、あんなに激しく敵対していたのに、この変わりように、僕は苦笑いで返す。
「それで、義理の父は元エクソシストだけど、一緒に行く?」
リアスに訊いてみた。『エクソシスト』と聞いて青醒めていたけど、意を決したようで、一緒に行くことになった。
義理の父、八重垣正臣が住んでいる教会は、僕の住んでいる町と隣町の境界あたりにある。その教会からは聖なる気配を感じることはできない。義理の父からきいた話だと、なにかしらの理由で教会を追放された者のための教会だそうだ。義理の父の場合、教会と敵対する悪魔サイドの女性、義理の母のクレーリア・べリアルと恋に堕ちて、教会を追放されたそうだ。教会を追放されても、義理の父の信仰心は変わりは無く、今も教会を運営している。人知れずひっそりとね。ミサのある日は、堕天使とか教会を追放された人々で、賑わっている。
義理の父に高校入学の報告をする。
「父さんのおかげで、無事に中学卒業、高校入学できました。ありがとうございます」
軽く頭を下げてお礼を言う僕。
「私は戸籍しか貸していないから、父親としての実感は無いんだけどね」
軽い笑みを浮かべる。でも、父さんは、僕の隣にいるリアスが気になるようだ。元とはいえエクソシストである。悪魔の気が読めるのであろう。
「さっきから気になっているみたいだから、父さんに紹介するよ。成り行きで婚約することになってしまった、魔王サーゼクスの妹のリアスです」
リアスが、父さんに向けて軽く会釈をする。リアスもエクソシストの気を感じているの表情が固い。二人から発する気のおかげで空気が重い。息苦しというか、この場から逃げたい。と、そのどんよりとした緊迫した雰囲気を壊すようにドアが開いて、母さんが手作りケーキと紅茶を持って来てくれた。ナイスだよ。母さん♪
「シュウの好きなケーキよ。紅茶もどうぞ」
リアスは、はっとした表情で、クレーリア母さんを見た。母さんが悪魔だと気づいたようだ。
「あなたは?」
「クレーリア・べリアルと申します。ディハウザー・ベリアルとは従姉妹の関係ですよ、リアスさん」
「え??駒王町を仕切る私の前任者ですよね?確か、死んだはずでは…私はそう伝え聞きましたが」
神妙な面持ちで尋ねるリアス。
「そうねぇ。悪魔の世界、冥界では死んだことになっているかも。私は敵対組織である教会所属の八重垣と恋に堕ちて、私達はお互いの勢力から追放されたのよ」
「そうだったのですか…」
「追放されても、この人と一緒になれて幸せなのよ。シュウっていう義理の息子もいるし、そのシュウが婚約者を連れて訪ねて来てくれるなんて。今日は幸せ一杯の日になりそう♪」
母さんの目尻に涙が浮かんでいる。書類上の関係だけとはいえ、親孝行しないといかんなっと思う僕であった。
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帰り道、リアスが僕の顔を両手で挟んで、僕の唇に自分の唇を合わせきた。思っていた以上の柔らかい触感にちょっとびっくり。
「私からのファーストキスよ。プロポーズを受けてくれたお礼。私達もクレーリアさん達のような幸せあふれる家庭にしようね♪なんか、やっと出逢えた気がする…ねぇ、シュウ♪」
呆気にとられて呆然とした僕の目の前に、まるで天使のような満面な笑顔のリアスがいた…
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気づいてくれたんだ…リアス…