僕は熟睡タイプなので、滅多に夢なんか見ないけど…夢の中で、次元旅行を司る航路の神と名乗る人物と出会った。出逢ったと言っても、姿はぼやけていて、よくわからない。声は耳から聞こえるのでは無く、脳へ直接届いているようだ。テレパシーとか念話の類いなのかもしれない。
「やっと、正しい使い方をしてくれたようじゃな。無心になるんでなくて、寝ながら使うのが正解なんじゃよ」
始め、何の事かわからなかったが、寝る前に、おっさんにもらった香炉を焚いたことを思い出した。瞑想して無心では無かったのね。おっさんの知識は間違っていたみたいだ。目の前の神様らしき者に、わからないことを質問する。
「次元旅行って?」
「別次元の別世界に行けるんじゃよ。旅行中に体験したことは、現実世界に戻っても有効でのぅ、手に入れたアイテムも、持って帰って来られるんじゃよ」
なんか夢のような話で有る。いや、夢での話だからな…
「現実世界からは持ち込めないの?」
「ロールプレイングゲームにあるようなアイテム袋に、入れて行けば持っているぞい」
そういって、神様は、僕に袋をくれた。
「その袋の容量は無限じゃよ。旅行先で手に入れたものも、そこに入るからな」
「ふ~ん。そうなんだ」
眉唾な説明。まぁ、夢での話だしなぁ…
「そうそう、1回の旅行期間は、現実世界で君が起きるまでだからね」
まぁ、夢での話だとそうなるよね。
「旅行先で知り合った仲間は、現実世界に連れてこれるのかな?」
「アイテムと同じじゃよ。」
知り合った仲間を袋に詰める絵を想像すると、人さらいみたいになるのかなって心配したり。
「わからないこと。知りたいことあったら、『ヘルプ』って魔法を使うじゃぞ。消費魔力はゼロだから、気軽に使うがよい」
「はい、わかりました!」
「寝入って、夢を見るとワシのいるここに、飛ばされてくるんじゃ。で、まず、ジョブを決めるんじゃが、まだ経験値がない君は『戦士』にしかなれないがよいかな」
「それしか成れないんじゃ、しょうがないよね」
「経験値を貯めて、そのジョブがある程度まで熟練すれば転職も可能じゃよ。どこまで熟練するかは、君次第じゃがな」
「初期装備は?」
「今回は特別に、君の愛用の刀、村雨を取り寄せてある。ほれ、受取りなさい」
神様から、妖刀村雨を受け取った。
「まずはレベル1の世界からスタートじゃ。色々な出会いをしてくれば良い。では、いってらっしゃい!」
僕の足元に魔法陣が展開され、僕は旅立った。現実世界で起床するまで。
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出た先は、何かのゲームで見たような世界だった。たぶん、スライム状のヤツがいるはずなんだけどなぁ、っと探すと、スライム状のヤツが湧き出している穴を見つけた。そこで出て来たヤツを片っ端からしばいていく。青いヤツは薬草を、緑のヤツは毒消し草を、降参ついでに金貨と共に残していった。
しばらく続けていると、打ち止めになったらしく、出現しなくなったので、次の練習相手を探す。目の前の草むらに気配を感じ、草をかき分けて行くと、一角ウサギが湧き出る穴を発見。また、ひたすらにしばいていく。こいつは、降参ついでに、たまに聖水と金貨を共に残していった。また打ち止めになると、次の獲物を探しに…
レベル1の世界が終了した。薬草、金貨、聖水をたんまり稼いだ。覚えた魔法は、暗闇でもランタン代わりになる『レミーラ』だけ
次の世界に行くために『ヘルプ』を唱え、神様を呼び出す。
「竜の王様を倒したのか?」
「倒しました」
「そうか」
嬉しそうな神様の声。次の瞬間、僕は神様のいる場所に転移していた。
「転職できるくらいまで経験値がたまっているが」
「このまま、レベル上限まで持って行こうと思います」
「そうか、それも良しじゃ。現状では、回復魔法を持つ『僧侶』と、魔法攻撃主体の『魔法使い』に転職できるから、ジョブを変えたい場合はいつでもワシを呼びなさい。あと、転職しても覚えたワザ、スキル、魔法は忘れないから、現実世界でも有効利用しなさい」
「わかりました」
「ではレベル2に世界へいってらっしゃい!」
次の世界でも、特定のモンスターの出現が打ち止めになるまで、しばき倒していく。そして、一つ目のダンジョン攻略中に目が覚めた。
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朝起きると、身体が重い。次元旅行に行ったせいかなっと思ったけど、今日も掛け布団と身体の間に誰かがいる。布団をどけると、生まれたままの姿の白音がいた…股の部分が接合されている様にも見えるが…知らない間に僕は全裸みたいだし、どういうこと??
白音の柔らかい舌が僕の乳首を舐めている。僕が起きたことに気づくと、舐めるのをやめて、手をついて僕の顔を見た。僕の視線は発育途中の白音の胸をチラ見しながら、彼女の顔を見つめた。紅潮しているのだろうか。彼女の顔は赤ら顔だ。
「一人前の女、猫しょうになる儀式をしていました。シュウさんのおかげで、無事終了にゃん♪」
僕の太もも辺りがムズムズするので見たら、白音のお尻には、キャットテールが2本。嬉しそうに尻尾が振られ、先端が僕の太ももを刺激していた。あれ?一本増えているし…どうしたんだろう?
白音の声が聞こえたのか、ドアを開けて黒歌が部屋に入ってきた。
「シュウは寝たら起きない子だから、儀式は割と楽だったにゃん♪」
寝たら起きない子…まぁ、熟睡タイプで、たいていの事では起きないけど…
「儀式?どういうこと???」
「シュウと白音が肉体的に結ばれたにゃん♪」
黒歌の声が妙に嬉しそうだけど、なんか嫌な予感がする。言われた意味を考えれば考える程に…
「肉体的に結ばれたとは??」
僕はまだ状況がわからない。けど、僕のアレは生暖かいものに包まれている感覚がある。手を伸ばして確認すると、僕のアレは、白音の身体の中に挿入されている。白音の下の口は、しっかりと銜え込んでいる。それはそれで気持ち良いんですけど…
「あぁソレ、儀式前に元気なさそうに、ぐったりしていたから、妖力と仙術でカッチカッチのビンビンにしてから、借りたから」
借りた??なんとなく状況の把握ができてきた。僕の知らない間に、僕の童貞は奪われていたようだ。なんかとっても哀しいぞ。アレコレしているときの快感なんかを経験していないし。経験したのは『戦士』としての戦いだけだし…そんなことを考えていたら、眼から涙があふれ出してきた。
「そんなに嬉しいのにゃね~。これで晴れてシュウは、私の弟だにゃん♪」
いや、嬉しくて泣いているのでは無くて…ちょっと待て!弟??なんか、昨晩も聞いたような気がするけど…
「弟って??」
「だって、シュウは白音と結ばれたにゃん♪私達には結婚って概念がにゃいの。だから、結ばれれば、それが生涯の相手にゃん」
白音に目を向けると、顔を紅潮させながら、学校の制服に着替えている。着替え終わると、僕のそばに静かに寄って来て
「これから先、ずっとお側におります。姉と共々、よろしくお願いします♪」
くりっとした瞳で、僕の顔をのぞき込む。恥ずかしそうにお辞儀している猫耳、嬉しそうに動いているキャットテール…どれを取っても、かわいすぎる…童貞喪失に関して納得はしていないが、心は白音に降参している…文句を山ほど言いたかったのだが、ついついかわいさにノックアウトされた僕は、内心とは別に…
「こちらこそ、よろしくね。僕のかわいい白音♪」
あぁ…基本、白音の笑顔が、僕を無力化させる究極の兵器ではないかと思う。あの顔、あの仕草で、迫られると文句すらも言えなくなる。いや、むしろ受け入れたくなる。完全に白音に堕ちている僕。
考えていてもしかたない。僕も学校へ行く準備をしないと。村雨を倉庫の所定の位置に戻して、転移用魔法陣を展開しておく。現実世界だけだけど、これでいつでも呼び出せる。
黒歌は白音にどうだった?みたいな感想を聞き出している。僕的には大損だよ。白音との交わりの記憶も感覚も無いんだから…また、涙が出てきた…ぐっすん。
今日は、散々な一日になりそう…