調べ物が終わり…いや、神様達の会話を聞いていただけだな。創造の扇と復活の呪文があれば、蘇らせることは出来ると思う。ダメ元で良いって言うので、少し気が楽だ。
1階へと降りていくと、リアス、ソーナ達も帰って来ていた。なぜか、椿姫もいるけど?はて?
「ソーナ、なんで椿姫がいるの?」
ソーナに訊いてみた。
「私の眷属なので、一緒にここで生活しちゃ、ダメですか?」
「そういうことなら、構わないよ。じゃぁ、空き部屋へ案内してあげてね」
椿姫が僕の横を通る時に囁いた。
「今夜もお仕置きをしてください」
一瞬耳を疑った僕。はい?椿姫って、エムなのかな?ソーナはエムだと思うけど…などと考えながら、目的の人物はみんなから少し離れた場所にいた。
「レイヴェル、ライザーをここに呼び出せるかな?」
「用件はどういったものですか?」
「眷属の中の『王』を集めてミーティングしたいんだよ。呼び出せるかな?」
「そういったご用件なら、首に縄を付けてでも連れて来ますので、お待ちください」
すぐに、レイヴェルは転移していった。
「今夜の夕食の後、1階のリビングに『王』だけ集まってね。ミーティングするから。鍛錬に適した、新しい場所に行けるようになったから、その事について説明したい」
「「了解」」
リアスとソーナが同時に返事を返してきた。
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夕食後、1階のリビングに、僕とリアスとソーナとライザーとレイヴェルがいる。まぁ、他の者も、近くでまったりしているけど。レイヴェルは戦闘要員では無いので、マネージャみたいな事をしてもらうことにした。そして『王』3名へ、僕は航路の神に説明された、注意事項を説明した。
「異世界で1ヶ月過ごしても30分くらいなのは良いわね」
リアスが嬉しそうだ。
「敵のレベルはどのくらいですか?」
ソーナから質問が飛んできた。
「僕の行ったことのある場所にしか行けないから、初めのうちは弱いレベルの敵が出るエリアでもいいよ」
「俺も行かないと行けないのか?」
不満げなライザー。まぁ、プロだしなぁ…
「もちろん、眷属が強くなってくれないと困るもの。イヤなら、ライザーだけ別メニューでも良いよ。うちのレーティングゲームの練習場は、オーフィスの攻撃でもびくともしないから、オーフィスに頼んで、ライザーは練習つけてもらえば」
僕の返答に血の気が引いていくライザー。
「ちょっと待った。龍神様とタイマンは無理だって。死んじゃうって。カンベンしてくれよ」
「不死身なんだろ?」
「お前と戦って、そうでもないって、わかったんだよ」
「そうか。そうだ、黒歌、あれを持って来てくれる?」
黒歌がボトルに入った青汁を持ってきた。
「これは、僕が異世界で取ってきた薬草を、黒歌が飲み易くしてくれたものだよ。黒歌、ありがとう」
「これくらい、にゃんとにゃいにゃん♪」
黒歌は照れているのか、少し顔を赤らめている。
「体力回復に関しては、フェニックスの涙と同じくらいの効果が有る。だけど、怪我の場合は効果が劣る。近くに回復役がいない時に使うと良いかな。そうだ、トレーニングルームの冷蔵庫に常備して置くと良いかもなぁ」
回復青汁の簡単な説明をした。
「今からここにいる眷属の『王』3名と異世界に鍛錬に行こうと思う。10分後に出発するから、準備しておいてね。黒歌、イッセーの鍛錬を頼むよ」
「にゃん♪」
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まず、レベル1の世界。町の近所で、スライム相手に戦闘開始。武器で戦えない3名は苦戦中。最初のうちに魔力を使いすぎる。
「だから、魔力を剣状にすれば、魔力の節約になるって、言っておいたでしょ?」
開始してすぐに、既にへたっているリアスを叱責。
「1日で会得は無理無理。町で武器を買ってくださ~い」
甘えるような声のリアス。う~ん…しょうがないなぁ。1日目終了。宿屋で一泊して、HPとMPを満タンに戻す。そして武器屋にも行き、銅の剣を3本購入し、3名へ配布した。
2日目の戦闘開始。しかし、剣を手にしても、3名とも武器を使った事が無いので…スライムにすらダメージが入らない……ストレスが溜まっていって、大きい魔力弾を一発撃ち込み、3名とも1日目と同じ結果に…
「剣を買ったのに、意味をなしていないんですが…」
リアス達を叱咤。
「だって…使ったことないもの」
僕の怒りの言葉に、どこ吹く風のリアス。
ライザーは、倒してもキリが無い通常のスライム相手に、剣を使いこなそうと努力している。それなのに、リアスとソーナの方は、見ているだけの僕もムラムラとストレスが溜まっていく…イタズラ心が芽生えていき、ついにスライムと裏取引。
攻撃力も魔力も無い状態のリアスとソーナに、通常とは違う冥界スライム(服を融かすタイプ)の大群が襲いかかる…スライムが纏わり付いた部分の衣服が溶けていく。
「え?」
「そんなぁ?」
スライムの想像を絶する攻撃に、混乱気味のリアスとソーナ。
「おい、早く倒さないと、全裸になっちゃうよ。それとも、魔物と交わりたいのかな♪」
二人の危機感を煽った結果、二人は先程よりは真剣に叩くように?おいおい、剣で叩いちゃダメだろうに…。服が全部無くなると、スライム達の触手(女性の分泌物を啜るタイプ)を伸ばして、二人に絡みついていく。
「何よ、これ?」
「あっ…いい」
リアスは必死にもがき、脱出を試みている。ソーナはスライム達に身を委ねている。ライザーの方は、体力が底に尽きかけていたので、回復呪文で体力だけを回復させる。
「そこは…ダメ…いやぁ…あっ」
「…」
二人とも達したようなので、通常では無いスライム達は飽きて、どこかに行ってしまった…町に行って、衣類を買って来よう。いや、創造の扇で作れば良いのかな?
3日目の朝、決断する。
「これ以上やっても無駄な気がするので、家に戻り次第、三人には、沖田さんに剣術を鍛えてもらいます。剣で叩いたらダメだと思うので…」
「沖田さんって?」
ライザーから質問。
「サーゼクスお兄さんの眷属で、『騎士』の人です」
「魔王様の?」
「そうです」
おぉ、ライザーは以前と違って、言葉だけならビビら無くなっているじゃん。成長しているなぁ。僕は『ルーラ』を唱えて、全員で家に帰還した。
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「ずいぶんと早い帰還でしたが、いかがでしたか?」
レイヴァルに訊かれた。
「ダメダメだよ。『王』としては、アレで良いのだろうけど、『兵士』としては落第だよ」
三人とも項垂れている。
「どうかされたんですか?」
そんな三人を心配しているレイヴェル。心配に値しないのが2名いるんだが…
「次々に湧き出てくる雑魚相手に、一発大きいのかましても意味が無いもの。せめて、接近戦を出来るようにしてね。そこの三人さん。あと、剣は叩く武器では無いからね。そこの紅髪姫と黒髪姫!」
項垂れている三人は、小さく頷いたようだ。
「リアス、沖田さんに連絡して、鍛えてもらってね」
「わかりました」
リアスにしては、元気が無さ過ぎ。きっと、スライムに弄ばれたことに、ショックを受けているのかもしれない。
僕は疲れたので、一人で自分の部屋に戻った。