部屋に戻ると、椿姫がベッドに腰を降ろしていた。
「何しているの?」
「お仕置きをしてもらう為に待っていました」
「なんか悪い事したの?」
「私のせいで、ソーナが…私にもソーナと同じことをしてください」
椿姫が懇願してきた。少し狼狽える、いや引いた僕。
「同じことって?」
「えっ…そのぉ…」
「はっきりと言ってくれないと、わからないよ」
イヂワルっぽくいう僕。
「私を……してください」
顔だけでなく耳までもが紅潮している椿姫。突然、僕は椿姫の耳を口に咥えて、舌で耳の縁を舐める。驚いた椿姫は僕をはね除けようとした。
「なんだ、嫌なんじゃん。その気が無いなら、部屋から出て行ってくれるかな?」
椿姫の方を見ずにそっけなくいう。
「ごめんなさい。つい、避けようとしてしまいました。自分から強請っておいて、すみませんでした」
そう言うと、椿姫は身に着けている物を、全部脱いで僕の前に横たわった。
「好きにしてください」
でも、その声は震えている。どうしようか、考える僕…ふと、アイデアが…創造の扇で、彼女を亀甲縛りに…一瞬で縛られて、驚く椿姫。
「好きにしていいんだよね♪」
更にイヂワルっぽく言う僕。
「えっ…何をなさるんですか?」
「このまま、家の外に飾って良い?」
「はぁ?やめてください。ダメ…ダメですって」
天井から吊して、観賞してみる。
「だって、好きにしていいんだよね?」
「そうですけど、家の外は嫌…」
「家の中なら良いんだね?イッセーの部屋に吊るすのは?」
「それもダメです」
僕は良くてイッセーはダメなのか…おぉ、涙ぐんでいる。本当にイヤそうだ。基本的にクールで強そうな女性をイヂメるのは好きです。なので、リアスにはしたことが無い…リアス的にはして欲しいみたいだけど…
「じゃ、何なら良いのかな?」
再度、椿姫に訊いた。あっ、今日やることあったんだ…復活の魔法を使わないといけないから、体力を残しておかないとダメだ。
椿姫の目をバンダナで覆って見えなくして、先程までいた町まで『ルーラ』した。そして、近くにいたスライムに、通常で無い冥界スライムの大群を呼んでもらって、すでに縛り終わっている椿姫を差し出した……貪欲なスライムが群がって、あっという間に椿姫は絶頂の彼方へと旅立った。その状態の椿姫と共に、自分の部屋に戻り、目を覆っているバンダナをはずしてあげた。椿姫は疲れ果てて、眠っている。
僕は今夜も、空き部屋で睡眠学習だ…
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封印を解く鍵となる魔物のうち、既に死亡している1体のリヴァイアサンを生き返らせることになった。
「リヴァイアサンを復活させる手順は、どうすれば良いの?」
航路の神に、手順を聞く。
「まず、ブラフマーにリヴァイアサン…いや、初代レヴィアタンの身体をつくってもらい、それから『ザオリク』を唱えて魂を召喚するのじゃ。その後は眷属にすると心強いぞ。武器は一切通用しない無限の防御力じゃ。魔法には強くないから、そのあたりはカバーしてあげて。龍化はなるべくさせないようにな。巨大な海に棲むドラゴンじゃから」
「わかりました」
そして、僕はレベル3の世界へ向かった。
レベル3の世界につくと、人気もモンスターもいなそうなところを探した。条件に見合う場所に着くと、創造の扇で初代レヴィアタンの身体を創造した。さらにその身体に向けて、『ザオリク』を唱えて、彼女の魂を召喚し、創造した身体へと入魂した。
「ここは?私は死んだはずでは?」
周囲を見回して、怪訝な表情になる初代レヴィアタンさんことリヴァイアサン。言いにくいからリヴァさんと呼ぼうかな。
「蘇らせたぞ、レヴィアタン」
彼女がわかるように、ロザリオから抜け出して、サマエルは大天使の姿で発現した。
「え?サマエル…私、生きているの?」
「甦ったんだよ」
「サマエル、あなたって、封印されていたはずでは?」
「そこにいる少年、シュウに封印を解いてもらったんだ。レヴィアタンが甦ったのも、シュウのおかげだ」
「そうの?ありがとう、シュウ」
僕に頭を下げて来たリヴァさん。
「いえいえ。それより、僕の眷属になっていただけますか?」
「眷属って?」
「私達と仲間になるってことだよ」
サマエルが簡単な説明をしてくれた。
「わかった。仲間になろう。私も共に戦うからね」
僕は、『戦車』の2軍用の駒をリヴァさんに当てた。ストレス無く吸い込まれていく。
「シュウ、このまま、この世界を制覇しよう。レヴィアタンのリハビリにもなるし」
「了解♪」
サマエルの指示を受諾して、3名でこの世界を制覇した。
朝、起きるとリヴァさんが隣に寝ていた。僕はリヴァさんを起こさないように、静かにベッドから離れた。自分の部屋に戻ると、椿姫が亀甲縛りのまま、横たわっている。しまった…解いていない。
「お願いです。ほどいてください」
彼女は僕を見つけるなり、懇願してきた。
「この姿をソーナに見せてあげたら?」
イヂワルっぽく言う僕。
「イヂワル…」
軽く椿姫の唇にキスをして、『真空刃』でヒモだけを切断する。ヒモの痕が、椿姫の身体にくっきりと紋様のように残っている。椿姫は自分の目の前に、大きな鏡を出現させて、自分の身体を見て嘆く。
「あぁ、痕が…服で隠すようにしなきゃ」
キリっと僕を睨む。
「イヤなら、もう来ないでくれるかな?」
「ごめんなさい。つい…」
彼女の頬がほんのり赤みを帯びる。僕は回復呪文で、縛り痕を治してあげた。
「そうだ、その鏡は反射型アイテム?」
椿姫の発現したアイテムを指差した訊いてみた。
「カウンター型神器『追憶の鏡(ミラー・アリス)』です。鏡が破壊された時にその衝撃を倍化して相手へ返すことが出来ます」
「神器って?」
「「聖書の神」が作ったシステムで不思議な能力を所持者へ与えます」
「僕、持っていない…」
「持っていなくても、問題は無いと思います」
にこやかに話しながら、椿姫は服を着ていた。縛り痕が消えた事で、心配事が無くなったようだった。そんな時、何やら揉めている声がする。僕は現場に急いだ。また、白音とレイヴェルかと思ったのだが、リヴァさんとリアスだった。
「シュウ、この方が私を偽物扱いするので困っているの」
リアスが僕に縋り付いて来た。
「おい、リアス。その方は、初代レヴィアタンさんだよ」
リアスの方を向いて言った。
「え?!」
驚くリアス。そもそも、初代って、何代前なんだ?
「え?じゃない!訳あって、僕が蘇らせた」
「そんなこと出来るの?」
怪訝そうな顔のリアス。まぁ、眉唾な話で有るからなぁ。
「サーゼクスお兄さんと面通しすれば、証明が出来るかもね」
リアスは早速、お兄さんへ連絡をして始めた。
「シュウは、サーゼクスと知り合いなの?」
リヴァさんに訊かれた。
「はい、知り合いです。今のケンカの相手の彼女は、サーゼクスお兄さんの妹です」
リヴァさんに返答していると、僕達の傍に、魔法陣が出現して、サーゼクスお兄さんが現れた。リヴァさんを見て、言葉を飲んだお兄さん。しばらくの間が空いたあと、お兄さんが切り出した。
「あの~、まさか、先代のレヴィアタン様ですか?」
「えぇ、そうよ、サーゼクス。あの戦争以来だわね」
とっても驚いているお兄さん。僕の方を振り向いた。
「シュウ君、どういうこと??」
「訳あって、蘇っていただきました」
「訳って?」
「まだ言えません。というか、まだ僕も把握しきれていません」
いや、把握しきれていない以前で、まったくもって、知らないんだけどね。
「では、首謀者はどなたかな?」
「私です」
僕の隣に大天使サマエルが現れた。またまた、びっくりするお兄さん。
「私はサマエル。『聖書の神』ヤハウェの怒りで封印されし者です」
「サマエルって…あの龍喰者とどういう関係ですか?」
「同じ存在です。シュウのおかげで、封印が解けてこの形態と、堕天使ドラゴン、天使ドラゴンにも成れます」
お兄さんは、ますます驚く。
「まさか龍喰者が大天使だったとは…」
「イヴたちに禁断の果実を食べさせた者を逃がした罪で、堕天されて、身体の半分をドラゴンにされて、神の怒り、憤りなどの闇を纏わされて、コキュートスに封印されそうになったのですが、仲間のおかげで、シュウのロザリオに封印して、匿ってもらってました」
「そんな理由で…大変でしたね」
同情気味な言い方になってきたお兄さん。
「まぁねえ。で、彼女を蘇らせたのは、他の仲間も復活させるためです。私の為に犠牲にしてしまった仲間を蘇らせたい」
「蘇らせた後はどうします?」
「私の主、シュウに仕えて、皆で彼を支えます」
「レヴィアタン様もですか?」
「私はシュウの眷属というものになった。彼の為に共に戦いたい」
「シュウ君、レヴィアタン様を眷属にしたの?」
お兄さんに訊かれた。
「『戦車』の2軍駒でねぇ」
僕はお兄さんに説明した。
「そんな駒あるのかぁ…まぁ、魔王が出られないゲームは多そうだけど…これから、他の魔王を招集して、レヴィアタン様の処遇を決めたいと思います」
「処遇?私はシュウの眷属で充分ですよ」
「いや、しかし…そういう訳には…できれば、レヴィアタン様も一緒に来ていただけますか?」
リヴァさんって、魔王様よりも上の立場なのか?お兄さんの言葉遣いが、いつもと違う。リアスは、展開について行けないのか、固まったように動かない。
「話し合いが終わった後に、シュウの元に返してもらえるのならな」
「そういう方向にします」
「そういう方向で無いと、私は暴れるかもしれないよ、サーゼクス」
現魔王のお兄さんを睨む旧魔王レヴィアタンさん…迫力が有るなぁ。
「あと、サマエル様にも一緒に来ていただきたいのですが」
「断る!」
意外な返答にあせるお兄さん。
「なぜですか?」
「結界がしっかりしていない場所だと、天界に知られてしまう恐れがある。まだ知られるには時期が早い」
「知られると、どうなるのですか?」
「先の戦争の再開になるかもしれない」
「先の戦争が、なんで再開するのですか?」
「ルシファーの名を継ぐ者よ。先の戦争の開戦理由を、知らないのか?」
「勢力争いですよね?」
少し怒っているのかな?お兄さんは。
「そうか、本当の理由を知らないのだな。ならば、今はまだ表には出られない」
「本当の理由?」
「知らないのか?では、ルシファーの本当の姿を知っているのか?」
「勇敢で偉大な魔王様でした。」
「知らないのだな」
サマエルとお兄さんの会話は、かみ合わない。どうしてだろうか?
「あなたは、我々の初代魔王を愚弄するのか?他に何が有ると言うのか?」
お兄さんは、怒りを抑えているみたいだけど、語気が荒々しくなって来ている。
「サーゼクス、あなたが愚弄しているの気づかないのか?まぁ、グレモリー家は代々悪魔の家柄だから、わからないのはしかたないけどな。現魔王なら、悪魔の成り立ちをしっかり勉強しなさい」
「どういうことですか?レヴィアタン様??」
リヴァさんに怪訝な顔を向けるお兄さん。
「知らない者に説明しても、きっと信じてもらえないと思う。そういう類いの話よ。とにかく、二人で行きましょう、サーゼクスよ。行ってくるわね、シュウ、サマエル♪」
お兄さんへ睨みを利かせているリヴァさんだったけど、僕らを見つめる目は、とても暖かかった。