聖女(性女)様と一緒 ~悠々自適の一人旅が、波瀾とエロに満ちた珍道中に~ 作:ぐうたら怪人Z
① 着替え(H)
王都への道中を進む、ヴィルとエルミア。
今日もまた、2人は街道を歩く。
ただ、ヴィルの方は思案顔で。
「…………なあ、エルミア」
「なーにー?」
「つかぬ事を聞くんだが」
「うんうん」
「…………あの、宿場町で見せたローブは、もう、着ないのか?」
「――ほほーう?」
にんまりと笑うエルミア。
(あ、地雷踏んだ)
瞬間、察する。
欲望に負け、聞いてしまったことを後悔するも、もう遅い。
「ヴィルはアレがそんなに気に入っちゃったわけね?」
「い、い、いや!?
印象に残る服装だったから!
防具としての性能も高そうだったし!!
普段はどうしているのかと、思っただけだ!!」
「ふーん、へー?」
全く納得してい無さそうな少女。
まあ、実際問題として青年も“そういう目的”で聞いたことを否定できないのだから、どうしようもない。
「でも残念でした。
あのローブは国王との謁見用に授かったヤツだから、そうそう着れないの」
「そうか――ってちょっと待て!!
君は、そんな公の場で使う衣装をあんなことに使ったのか!?」
「使ったのは、寧ろヴィルの方だけどねー」
「あ、はい、そうでした。
――いやいや、確かにそうなんだけれども!!
しかしそういう国儀で使う礼装をあのような場面で使うなんて――」
「――貴方ってさ」
青年の言葉を遮って、少女が喋り出す。
「
「――――あ、当たり前だろう。
仮にもその国に住む者の一人として、国が定めたる規律にはしっかり則らねばならないわけで」
「帝国出身で今は王国を放浪している、貴方が?
てっきり、国のアレコレに縛られるのは嫌いなのかと思ってた」
「…………えーっと」
この話は止めよう。
かなり、喋り過ぎた気がする。
これ以上は、藪蛇になりかねない。
「あー、うん。
今日も綺麗だな、エルミア」
「ろ、露骨過ぎて呆れ返るのすら躊躇われる話題転換……
まあ、今回はちょっと嬉しかったからここで済ませてあげるけど、次はこんな誤魔化され方しないんだからね!
……別に私を褒めることを止めろと言ってるわけじゃないから、そこはちゃんと理解しておくように!」
「分かった分かった」
「うわー、適当ー。
恩を売ったのは私の方のはずなのに」
ジト目で睨んでくるエルミア。
「いや、なんだ、すまん。
……で、何の話だったっけ?」
「ヴィルが、私を着せ替え人形にして遊びたいって話でしょ?」
「そんなことは一言も言ってないぞ!?」
少女はきょとんとした顔でこちらを見返してくる。
「え、見たくないの?
私のコスプレ」
「コスプレって、君はまた言葉を選ばない……
まあ、見たいか見たくないかで言えば、見たいけれども」
「だったら最初から素直に言いなさいよ、このむっつりさん」
「むっつ――!?」
「はいはーい。
そんなむっつり男子代表のヴィルのため、実はちゃんと用意があるのでしたー。
……私ったら、ちょっとデキる女過ぎない?
称えてくれていいのよ?」
「うわー、すごいなー」
「心が全く籠ってない!?」
憮然とするエルミアだが、別にコスプレを止める気にはならないようだ。
彼女は着ているドレスに手をかけ――
「えっ!? おい、待てっ!!
まさかここで着替えるつもりか!?」
ヴィルが制止するのも聞かず、少女はドレスを脱ぎ捨てる。
その下から現れたのは、エルミアの下着姿――ではなく。
「……なんだ、ドレスの下に着込んであったのか」
「まさか、こんな道のど真ん中で素っ裸になるとでも?」
「君ならやりかねないと思った」
「…………言い返してやりたいけど、説得力が出せない」
日頃の自分への自覚はあるらしい。
それはそれとして、彼女の衣装である。
ヴィルはざっとエルミアの姿を上から下まで眺めてみる。
端的に言えば、シンプルなTシャツとスパッツ。
運動用の服装だ。
「ま、単に動きやすい服装にしただけなんだけどね」
言って、その場でくるっと回る。
別に変なところは無い。
若干の期待があった分、少々落胆したことは否めない。
(普通の格好で助かったと思うべきなのかもしれないが)
ここは旅人行きかう往来なのだ。
一応、今は人の姿は見えないものの、いつ来るとも限らない。
故に、派手な姿は勘弁願いたい。
奇異の目で見られてしまう。
(敢えていうなら、ちょっとラフすぎる気もするな)
エルミアの格好は、
しかし、どこに危険が潜んでいるか分からない旅の装いとしては、とても及第点が出せるものでは無かった。
頑丈な生地を使っている風でもないし――むしろ生地は薄く、少女の凹凸がまるで隠せていない――肌の露出も意外と多い。
二の腕とか、太ももとか。
「…………んん?」
そこで、気がついた。
一見、何の変哲もないエルミアだったが、どうにも細部に違和感がある。
「どうしたのー、ヴィル?」
青年の変化を訝しみ、彼の顔を覗き込んでくるエルミア。
ただその際、腕をつかって胸を持ち上げ、おっぱいを強調するようなポーズをとる。
……確信犯である。
(――こいつ、下着をつけてない!!)
Tシャツ越しに見える少女の胸は、ブラジャーを付けているにしては妙に柔らかそう。
その上、双丘の先端には、ぽちっとした“突起”まで確認できる。
ノーブラなのは間違いない。
下の方も、そうだ。
スパッツはエルミアの身体に密着しており、彼女のお尻やら太ももやらの形がありありと分かってしまう。
その時点で実はかなりエロい格好なのだが、特筆すべきは少女の股間。
股の部分に、一本の“筋”が入っている。
つまり――ショーツも履いてない。
「んんー? どうしたのかなー、ヴィル?
顔が赤いぞー?」
当の本人はというと、此方へとにじり寄り、胸を擦り付けてきた。
布一枚隔てた、少女のおっぱいの感触がヴィルへと伝わる。
それはとても感触の良いものであったが。
(こ、この女……)
エルミアは、自分がたじろぐのを見て、楽しんでいるようだ。
意地悪く顔を歪め、こちらの反応を鑑賞している。
(……そう、思い通りにいくと思うなよ!)
ヴィルは決意し、少女に手を伸ばした。
「ほらほらー、何とか言ったら――――あんっ」
「おや?
どうしたんだ、エルミア。
急に変な声を出して」
「ど、どうしたって――――あっあっ」
ビクッビクッと身体を震わせるエルミア。
今度はヴィルが優位に立つ番だ。
「何を言っているか分からないな。
体調が悪くでもなったのか?」
「そんなこと――あっ、あんっ――ちょ、ちょっと!
そんなにいじら――あっあっあっ――いじんないでよっ!」
「弄る? どこか、弄られているのか?」
「と、とぼけちゃって――あ、あ、あ、あぅっ!
やば、ちょっと、ホントに――んっあっあっあっ――胸、感じちゃって――あんっ!」
少女は文句を言おうとしつつも、嬌声が抑えられないようだ。
しかし、ヴィルの手を振り払おうとはしない。
Tシャツの上から、エルミアの
「ん、あ、あぁ――もう、エッチなんだから!
そんなに――あっあっあっあぁっ――私のおっぱい、触りたいの?」
彼女の胸の先端は、もう固くなっていた。
コリコリとした感触を指で楽しむ。
布一枚越しというのが、かえって新鮮であった。
「前々から思っていたんだが、君、結構感じやすいよな」
「そ、そういうこと今言うっ!?――あっあっ――あ、やばっ。
ん、あっあっあっあっ――い、イキそう、かもっ」
「ほほう」
それはいいことを聞いた。
今まで片手で擦っていたのだが、両手を使ってやることにした。
右と左の手で、エルミアの乳首をつまみ上げる。
「――あ、あぁああああっ!!」
とうとう、エルミアが大きな喘ぎを上げる。
快感を堪えることができなくなったのだ。
「や、やだっ、そんなに強くしちゃ――あっあっあっあっあっ!
あ、くっ――ホント、気持ち良く、なっちゃって―――あぅっ!?」
「そんな格好してくるからだろ。
これ見よがしに胸を見せてくるのが悪いんだ」
少女の肌が、うっすらと汗ばむ。
表情も蕩け、昂ってきているのが見て取れる。
「ああっ! んっあっあっあっ!――こんな、外で、なんてっ!」
「安心しろ、周りに人はいないよ」
「だ、だからって――あっあっあっあっあぁああんっ!!」
拒むような台詞を口にしておきながら、エルミアは身を反らしておっぱいを突き出してくる。
もっと、気持ち良くなりたいのだろう。
乳首の刺激で、絶頂を迎えたいのだろう。
「あっあっあっあっ! も、イクっ!!
私、乳首で、イっちゃうっ! ああっあっあっあああっ!!」
「そうか」
ヴィルは手を離した。
「――――え?」
突然快感が無くなり、不思議そうな、不服そうな顔をするエルミア。
「な、なに?
どうして急に止めちゃうの?」
「いや、大した意味はないんだが」
ヴィルは空いた手を少女の股間に伸ばす。
彼女の胸を弄りながら、ずっと見ていた、その場所へ。
快楽によってぷっくりと膨らみ、スパッツ越しにも突起が見えるようになった、エルミアのクリトリスへ。
その陰核を親指と人差し指で、思い切り抓ってやった。
「あ、あぁああああああああっ!!!!?」
一瞬で、エルミアは絶頂に達する。
目の焦点がずれ、身体がガクガクと震え、
「――あ、ああぁぁぁ」
力なく、その場に崩れ落ちた。
「はぁーっ…はぁーっ…はぁーっ…はぁーっ…」
四つん這いになって、荒く息をする少女。
未だ、絶頂の余韻から覚めないようだ。
「…………む」
そんな彼女を、ヴィルは見下ろす。
正確には、少女の尻を見る。
ピチピチのスパッツに包まれ、その綺麗な曲線美を強調してくるお尻。
彼の両手に、少女の尻肉の感触が蘇ってくる。
柔らかく、ハリの良い肉の感触が。
――あの心地良さをまた堪能すべく、思わず手で触ってしまう。
「――ひゃうっ!?」
変な声を出すエルミア。
青年の掌には、むっちりとした肉の触り心地が伝わっていた。
今回はスパッツ生地のスベスベさも加えられ、いつもとはまた違う触り心地となっている。
直接肌を触るのとは、異なる趣きだった。
「こ、今度はお尻なの?
もう、今は敏感なのに――あ、あんっ」
絶頂から我に返ったのか、エルミアの声。
ただ、すぐに尻を揉まれる快楽に酔いしれだす。
「は、あ、あ、ああぁぁ……
ヴィル、こういう服も好きなんだ?
意外とマニアック――ああぁあぁぁぁぁ」
「――ああ、気に入ってしまったかもしれない」
自分の気持ちを正直に吐露する。
ドレス姿も良いし、ローブ姿も堪らなかったが、こういうのもいい。
服を着ている状態でも、エルミアのおっぱいやお尻の形が目に見えるというのが、実によろしかった。
そもそもエルミアは美少女なのだから、何を着たって似合う。
似合うのだから、色んな衣装を鑑賞してみたいという欲求は、どうしようもない男の性である。
「んっんんっんっ――じゃあ、今度また別の服を用意してあげる。
いろんな私を、見せてあげるから――んっあっあっあぅっ」
「それは――夢が広がるな」
嘘偽りない、本音である。
エルミアをモデルとしたファッションショーがヴィルのために開演される。
それは、まさに理想の世界であった。
「ん、んんっ――で、どうする?
そろそろ、しちゃう?」
少女が、くいっとお尻を上げてきた。
スパッツの股部分に――股間の“筋”の周辺に、染みができている。
愛液によるものだ。
彼女の準備は万端らしい。
「ああ、そうする」
拒否する理由は何もなかった。
エルミアの膣へ挿入するため、ヴィルはズボンを――
「大丈夫かね、君達っ!?」
――突然、声がかけられた。
「のぁあああああああっ!!!?」
「にゃぁああああああっ!!!?」
不意を突かれ、2人とも意味不明な叫びを上げる。
そして各々、可能な限り素早い手つきで居住まいを正す。
「な、ななな、なんだろうか!?」
声がした方へ向きながら、ヴィルは返答をした。
完全に声が上ずっている。
「いや、こんな道の真ん中で倒れていたのでね。
体調でも崩したのかと思って心配になって声をかけたのだが……」
「――そ、そうでしたか。
それは、ご親切にどうも」
目の前にいたのは、老年の夫妻だった。
装いを見るに、旅行の身なのだろう。
ヴィル達に話しかけてきたのは、旦那の方だ。
青年は老人に頭を下げながら、話しかける。
「あの、別段彼女の体調に問題はありませんので。
御心配をおかけして、すみません」
「本当に大丈夫かね?
幾らかの薬なら手持ちにあるから、分けてやることもできるぞ」
老人は、本当に自分達を心配しているようだった。
善意100%の態度が、ヴィルの心に罪悪感を植え付けてくる。
「ああ、いえ、それには及びません。
ちょっと、こう、休んでいただけなので」
「うぅむ、いや、しかし――」
「……ちょっと、お爺さん!」
渋る老人に、老婦人が話しかけた。
「こちらの方はそう仰っているのですから、これ以上は無理強いですよ!」
「う、うん? だがな、旅行中での不調というのは少々のことでも大事に――」
「あんまりしつこいと、かえって迷惑をかけますよ。
年寄りの冷や水には、なりたくないでしょう?」
「む、むぅ、そうか」
夫婦だけあってか、老婦人は簡単に老人を説き伏せた。
老人は再度、ヴィルの方を向き、
「どうも、差し出がましい真似をしてしまったようだ。
すまなかったね」
「いえ、我々が誤解させるようなことをしてしまったので……」
「そう言って貰えると助かるよ。
まあ、今回は問題無いようだが、旅中での体調管理はしっかりとな。
――では、良い旅を」
にこやかに笑ってから、老人は踵を返した。
「主人がごめんなさいね。
でも、老婆心から注意させてもらうと、“そういうこと”はこんなとこでするものじゃありませんよ?
危ないし、人に見られちゃうかもしれないし、ね。
それじゃ、良い旅を」
「あ、あはははは」
老婦人の台詞に、ヴィルは空笑いする。
彼女の方は、
揃って歩き去っていく老夫婦を見送ってから、
「……心臓が止まるかと思った」
「……俺もだ」
ヴィルとエルミアは、同時にほっと息を吐く。
「っていうかね、ヴィル!
貴方、周りに人はいないって!」
「す、すまん。
夢中になり過ぎていた……」
言い訳をするならば。
もし、あの老夫婦が少しでも“敵意”のようなものを持っていたなら、いくらヴィルといっても勘付くことはできただろう。
(……いや、これじゃ言い訳になっていないな)
エルミアとの“行為”に集中し過ぎて、周りが見えなくなっていたのは事実である。
これは、良くない傾向だ。
(これからは気を付けないと)
しかし、“行為”をするのを止めようとは考えないあたり、青年も大分少女に
それはともかく。
「続きは、夜になってからだな」
こんなことがあって、なおもこの場でセックスをする気にはなれなかった。
それは、エルミアも同感らしく、
「そうねー。
ちゃんと宿をとって、それから――――あっ!!」
突然、大声を出す。
「どうした?
何か問題でもあるのか?」
「――忘れてた、私、明日が聖拝の日なんだった」
「また唐突だな、おい!?
というか、聖女のくせにそれを忘れるってお前……」
呆れ顔で、ヴィル。
聖拝とは、一日をかけて父たる天神と母たる地神へ祈りを捧げる儀式のことだ。
教会に属する者は月に一度、必ずこれを行わねばならない。
なお、実施する日は個人毎に定められており、特定の日に僧侶全員が祈るわけではない。
これは、過去に聖拝の日を狙って魔物に襲われるのを防ぐため、と言われている。
「忘れちゃってたもんは仕方ないでしょ!
ちゃんと思い出したんだからいいのよ、別に!
とにかくそういう訳だから、今日の宿はしっかり選ばないとね!」
「うん?
聖拝と宿と、どう関係があるんだ?」
「だって、一日祈ってなきゃいけないのよ?
そりゃ、清潔で居心地のいい部屋じゃないと」
「我が儘言うなよ!?」
「わ、我が儘じゃないわ!!
祈りに集中したいのよ!!
そのために、他の雑念をできるだけ排除したいわけ!!
これは必要なことなのよ!!」
「本当か……?」
まあ、一日、食事も摂らずに祈るわけだから、少しでもいい環境を整えたい気持ちも分からなくもない。
ただ、彼女の主張には致命的な欠陥があった。
「しかし、そんな君に悲しい報告がある」
「え、何?」
「ここから先――しばらく、宿場町は無い」
「えーっ!!?」
地図を出して指し示す。
次の街は少々遠く、とても今日中に辿り着ける距離では無い。
つまり、今夜は粗末な休憩所に泊まるより他ないわけで。
「い、嫌ーーーーーーっ!!!」
街道に、エルミアの嘆きが木霊した。