カルデアに帰還し、新宝具で召喚したショーンさんと時間の流れが違う異世界の部屋で一週間のセックスライフを堪能した私は、翌日にキアラさんの話を聞くべく部屋の中で彼女と向き合っていました。
昨日の話から察するに、キアラさんは何か重大な話をしようとしているみたいです。心して聞こうと決めた私に対し、キアラさんはその話を始めます。
「こうしてお時間を割いて頂いたのはほかでもありません。今回は、マシュ様に経験値を稼ぐチャンスを差し上げようかと思いまして……」
「経験値を稼ぐ……? と言う事は……!」
「はい、またマシュ様は肉欲に溺れて頂くことになりますわ♡」
キアラさんのその言葉に、私は喉をゴクリと鳴らします。また、新たなセックスを楽しめると思うと期待で胸がはち切れそうです。
しかし、どうやらことは単純では無い様で、キアラさんは少し表情を曇らせながら話を続けて来ました。
「しかし……それを行うと、残念ながらマシュ様のレベルが上がりにくくなってしまうのです……」
「えっ!? どう言う事ですか!?」
「では、一から説明いたしましょう。実を言うと、経験値を稼ぐチャンスと言うのは、マシュ様が再びフランスに行くことなのです」
「ええっ!? で、でも、もうあの特異点は消滅したはずじゃ……?」
「うふふふふ……♡ なんと、あの特異点は私が聖杯の力で保護してあります……♡ その気になれば、聖杯を使って誰にも知られぬ様にレイシフトを可能にすることも出来ますよ♡」
「え、ええっ!?」
何と言う事でしょう。堂々と胸を張ってその驚きの事実を伝えるキアラさんはとても誇らしそうな表情をしています。
彼女の機転に感謝しつつ、私はそのありがたい申し出の問題点について質問しました。
「でも、何故それが私のレベルが上がりにくくなることに繋がるんですか? 普通、セックスの回数が増えればレベルが上がり易くなるのでは無いでしょうか?」
「そうですね。もう一度あの特異点に行けば、新たな発見と共に新しいセックスのお相手も見つかるかもしれません。そうなれば普通はレベルが上がり易くなるのですが……ゲームバランス的に、それが難しいんですよ」
「は……?」
若干、訳の分からないことを口走ったキアラさんへと戸惑った表情を向ける私。そんな私について、キアラさんは詳しく説明をしてくれました。
彼女の言うことを簡潔にまとめるとこうだ。
フランスへの通り道を作り、セックスの回数を増やすことは出来る。しかし、その代償として私のレベルアップに必要な経験値の量が跳ね上がってしまうそうなのだ。
特異点を復活させた場合、私は就寝している間に特異点に行くことになるらしい。夢を見ている感覚で、レイシフトを行ってしまうそうだ。
その場合、私の特異点での生活は一回のレイシフトにつき一か月間と言う期間になる。一晩眠るだけで、一か月もの間経験値稼ぎの旅が出来てしまうらしい。
しかし……そうなると、私のレベルが簡単に上がる様になってしまう。それは、
仮に次の特異点の発見が一か月後になるとしよう。その場合、私は30日×一か月もの時間を経験値稼ぎに使用出来ることになる。
セックスがしたくて堪らない私の事だ。そうなれば、あっという間にレベルはカンストしてしまうだろう。それが、ゲームバランスが崩壊すると言う事らしい。
簡単に世界を救えるのならそれで良いのでは無いかと思ってしまう私だが、そうなってはいけないと思う人もいるらしい。その人たちが、私の旅が所謂『ヌルゲー』になることを許してくれないのだ。
なら、その人たちはどうすれば特異点の復活を許してくれるのか? それが、レベルアップに必要な経験値量の大幅な増加だった。
セックスを数多くこなす機会を増やし、経験値を大量に得られる様にする代わりにレベルアップに必要な経験値の量も大幅に増やす。そうすることで、ゲームバランスを取ると言う目論見らしい。
案外単純なその交換条件だが、思いのほか重い枷になるかもしれないとキアラさんは言う。
もし、この条件を飲んだ場合……私がこれからレベルアップするには、途方も無い量の経験値が必要になってしまう。そう、何か月もの間セックス浸りの日々を送っても、そう簡単にはレベルアップ出来ない程に……。
その結果、ゲームバランスが取れる様にはなるが、レベルアップには今までの何倍もの時間と労力がかかってしまう事になってしまうのだ。
「……正直なことを申し上げましょう。この条件を飲まず、このままの状態で人理修復を続けた方がマシュ様の旅は簡単になるでしょう。それほどまでにこの交換条件は重いのです」
キアラさんはそう私に言いながら、一つの聖杯を見せつけて来ます。こうは言ってはいるが、私が望むならフランスの特異点を復活することは可能だとアピールしているみたいです。
彼女は私に、一つの選択を強いて来ます。世界の為、このままの状態を維持するのか。それとも自分の為に不利を被ってでも新たな快楽を望むのか。その選択を、今この場で行えと言って来ているのです。
キアラさんのその行動を受けた私は、悩むふりをしました。時間をかけ、とても悩んでいる真似事を行います。
頭を下げ、困惑している様子を見せる私は、心の中ではニンマリと笑っていました。もうとっくに、私の中で答えは出ているのですから。
そうして、たっぷりと時間をかけた後、私は顔を上げてキアラさんの目を見つめます。キアラさんは私の答えや心の中身を全て見透かした様な眼差しを送り……それで良いと頷いてくれます。
こんな無駄な行為は必要なかったのでしょう。しかし……これで、もう何も遠慮はいりません。
私は、微笑を浮かべ、口を開き、そして……
「ああ、いい気分です……! そんなに時間は経ってないのに、とっても懐かしい……♡」
数分後、私はフランスの高原に立っていました。とても懐かしく感じる風の臭いを感じた私は、大きく伸びをして体をリラックスさせます。
ええ、そうです。私は自分の不利を承知で特異点との繋がりを復活させました。新しいセックスによる快楽を探すことを選び、自分の使命を投げ捨てたのです。でも、私はこれが間違っているとは思っていません。だって私は、強くなることを諦めるつもりは無いからです。
だってそうでしょう? 必要な経験値の量が増えただけで、レベルアップが出来なくなった訳じゃ無いのです。つまり、その分セックスしまくれば良いだけなのです。
勿論、この選択をした私もしっかりと責任を取るつもりでいます。これから頑張ってセックスして、一生懸命レベル上げを頑張るつもりです。
「さあ、頑張らないといけませんね……♡」
蕩けた笑みを浮かべ、頬にそっと手を添える。期待と興奮に頬は紅潮し、心臓の鼓動がうるさい位に高鳴っていた。
世界を裏切ってセックスしようとしているこの状況にとんでもない背徳感を感じる私は、既に濡れ始めたおまんこを軽く弄ると熱を帯びた息を吐きました。
「……イキましょうか。新しいお楽しみを探しに、ね……♡」
復活した特異点での、まず最初の一か月を楽しむべく、私は一歩を踏み出して、街へと歩き出した。
復活した特異点でのルール
1.期間は一回のレイシフトにつき一か月。このレイシフトは、カルデアの誰にも感知されない。
2.復活した特異点は本来の歴史とは違うIFの歴史を辿る。その為後世には一切の影響を与えず、この時代だけで完結している。
3.特異点でセックスするには、特定のイベントを起こさなければならない。その場にいる男性を無理矢理襲う等の手段でセックスに持ち込もうとした場合、ペナルティとしてその時点でレイシフトが終了し、一定期間の間レイシフトが不可能になる。
4.セックスを行えるイベントのヒントは、マシュの持つ携帯端末に表示されている。イベントを発生させれば、詳しい情報が開示される様になる。
5.特定のイベントこなす、特定のスキルもしくは礼装を入手することで新たなイベントが発生する可能性がある。
6.復活した特異点では、その特異点で活躍したサーヴァントが登場することもある。サーヴァントとのイベントも発生する。
7.マシュが特異点に居ない場合、その特異点の時間は止まっている様な扱いになる。(辻褄が自動で合わせられる)
8.ルールは追加される可能性がある。
以上のルールを守り、健全なセックスライフをお楽しみ下さい。