部屋に入ってくるなり、リアさんは驚きの声を上げた。
「うわ、本当に片付いてる!?」
「はい、粗方片付け終わりました。
如何なものでしょうか?」
「いかがも何も……嘘でしょ、あんな滅茶苦茶だった部屋が……」
リアさんが驚くのも無理は無い。
最初にあった混沌は、全てゴミ袋に入れて処理した。
ついでにベッドメイキングまでしておいた。
今やこの部屋は、かつての面影はまるで残さず、立派な寝室へと変貌を遂げたのだ。
「クロダがこんな特技を持ってたなんて…」
「昔取った杵柄です」
学生時代の夏休み、ハウスキーパーのバイトを散々やった甲斐があったというもの。
「そういえば、陽葵さんは?」
「夕飯食べて、今はシャワー浴びてるよ。
………覗いちゃダメだからね?」
「そんなことはしませんよ」
「どうだか。
あ、悪いんだけど、もう少しこの部屋で待ってなさいよね。
今からあの子に、替えの下着持ってくから」
「了解しました」
少し睨み付けてくるリアさんに、軽く両手を上げて逆らう気は無いことをアピールする。
それを見て一つ頷き、彼女は部屋を出て行った。
さて、もう少し時間があるようなので、気になる箇所を清掃しておこうか。
――そう思った矢先である。
「きゃぁぁああああああ!!?」
リアさんの悲鳴が聞こえてきた。
………ひょっとしなくても、脱衣所でばったり鉢合わせてしまったアレだろうか。
向こうから、ドタドタと走る音が聞こえる。
「クロダー!!?」
リアさんが部屋に飛び込んできた。
「クロダクロダクロダクロダクロダ!?」
「落ち着いてください。
何があったのですか?」
既に予想ができていることだが、聞いておく。
「おと、おと、おと、男!!
ヒナタってば男!?
なんか付いてた、なんか付いてた、なんか付いてたぁあああ!!?」
完全にパニックになっている。
気持ちはよく分かる。
あの成りで男とか、詐欺を通り越してもうファンタジーの領域である。
しかし、現実は現実。
私は何とか彼女を宥め……落ち着きを取り戻させた頃には、そこそこの時間が経っていた。
「まさか、男だっただなんて……」
パニックが収まったはいいものの、リアさんは未だ茫然としている。
「説明が遅れてしまい、申し訳ありません。
それでリアさん、宿泊の件なんですが…」
「そ、そうね。
やっぱり男の人と一緒の部屋でっていうのは――」
彼女の言葉が止まった。
部屋に、泣き顔の陽葵さんが入ってきたからだ。
「ひ、ヒナタ…?」
「ごめん、ごめんな、リア。
オレ、騙すつもりじゃなかったんだ……」
潤んだ瞳でリアさんを見る陽葵さん。
うわなんだこの天使。
今すぐ捕獲して飼育したい。
「うっ」
その表情の威力は、リアさんにも通じたらしい。
陽葵さんに対して、何も言いだせなくなる。
そんな彼女に、彼はさらに言葉を重ねた。
「異世界に来て、一人で、心細くって。
リアが手を差し伸べてくれたのが、とにかく嬉しかったんだ。
でも……やっぱダメだよな、男のオレがリアと一緒の家に、なんて…」
陽葵さんは少し屈んで、上目遣いでリアさんを見つめる。
超絶美少女の涙目+上目遣い。
……このコンボは、リアさんをも撃沈させた。
「べ、別にあんたを泊めないなんて一言も言ってないでしょ!
こんな時間に放り出すなんて寝覚め悪いし!
但し、あたしの部屋には入らないでよね!」
「ありがとう、リア!」
満面の笑みを浮かべる陽葵さん(可愛い)。
その手に目薬らしきものを握っていたのは、見なかったことにしておく。
こうして陽葵さんは、リアさんの家での宿泊をその手につかみ取ったのだった。
そして。
「ご馳走様でした」
「はい、お粗末様」
私はリアさんの家で夕食を頂いていた。
陽葵さんはあの後すぐに就寝した。
異世界に来た事、冒険者になった事、色々ありすぎて、疲れは相当に溜まっていたことだろう。
「ありがとうございました、リアさん。
私にまで食事を用意して頂いて」
「結局クロダ一人に掃除押し付けちゃったからね。
これ位はしてあげないと」
リアさんは、片付けのお礼、ということで私にも料理を作ってくれた。
黒の焔亭の料理に比べると流石に劣ってしまうが、なかなか美味しい料理だった。
「お礼ついでに、陽葵さんのことも」
「うん?
ああ、別に気にしなくていいよ。
結局は私から言いだしたことなんだから」
「助かります。
明日には宿を見つけますので」
「別にしばらくはうちに泊めても大丈夫よ?」
「――は?」
思わぬリアさんの発言に、一瞬理解が追い付かなかった。
「だから、私の家を宿代わりに使っても良いってこと」
「いや、それは流石に…」
リアさんに迷惑をかけすぎなのでは。
「でも、ヒナタが安心して泊まれる宿なんて、早々無いでしょう?
そりゃ、高いところなら別だけど、駆け出し冒険者にそんなお金は無いし」
こちらの事情はよく理解して頂いている様子。
「別に私の家に泊めるでも構わな――」
「それはそれで危険でしょうが」
言葉が終わる前に否定された。
それ程信頼が無いだろうか。
「しかし、リアさんはいいのですか、それで?」
「あたし?
まあ、なんとかなるって」
軽く言ってのけるリアさん。
男と同居等、年頃の女の子はもっと嫌がるものかと思っていたが…
―――はっ!?
そこで私一つの事に気付いた。
「ひょっとして、陽葵さんみたいな人が好みだったんですか?」
「なんでよっ!!?」
全力で否定される。
……違ったのか?
「普通に人情とか、親切心とか、そういうヤツよ!」
「………まさかリアさんからそんな言葉が聞けるとは」
「あんた、あたしを何だと思ってたの?」
つい先日、半殺しにされた身としては、その言葉に正直な答えは返しづらい。
私が答えを濁していると、彼女はふーっと息をついてから、語り出した。
「あのね、あたしが黒の焔亭で働きだすよりも大分前の話なんだけど――」
「どうしました、突然?」
前後の話の繋がりが見えない。
「黙って聞きなさい。
で、その大分前の話なんだけど、あたし、町の外で魔物に襲われたことあったのよね」
「ほう?」
初耳である。
「完全に囲われちゃって、『あ、あたしここで死ぬんだな』って諦めまで浮かんできちゃって。
――そんなところをね、通りすがりの冒険者に助けられたの」
「それはそれは」
さらっと話しているがかなり危なかったのではないだろうか。
ちなみに、魔物は<次元迷宮>の中にだけ生息するわけでは無い。
流石に町中に出現することはそう無いが、郊外に出ると稀に遭遇することもある。
「で、その冒険者が凄いお人好しでさ。
こっちがお礼を渡そうとするのを『困ったときはお互い様』とか言って断って。
それじゃあたしの気が済まないって引き留めたら、『それなら、今度貴女が困った人を見かけた時、助けてあげて下さい』とか言っちゃうわけよ。
……そんなことがあったから、誰かが困ってたら、あんまし見捨てたくないの――なんてね」
最後は軽く茶化して、リアさんは語った。
しかしそれはまた……度を越した善人なのか、気障屋さんだったのか。
失礼ながら、聞いててちょっと恥ずかしくなってしまうお方である。
「いや、ほんと、馬鹿なヤツだったんだと思う。
でも、助けに来てくれて本当に嬉しかったし……あたしを助けてくれた時の、そいつは――」
ここで少し躊躇いがちに言葉を切る彼女。
「――すごく、格好良かった」
言いながら、私を熱い目で見つめてきた。
…………いやいやいや、何故に?
まるで『助けてくれたのは貴方です』とでも言いたげな雰囲気。
しかし残念ながら、頭をどうひっくり返しても、私の方にはそんな記憶欠片も無いわけでして。
リアさんのような美少女と会った記憶を、私が忘れるわけもないし。
そう慌てている私に、彼女はさらに語った。
「――そんな、風に、思ってた、あたしの――」
おや、リアさんの目つきがおかしく……?
「――あたしの、乙女心を――」
あれ、何だろう、やばい気がする。
普段は大して働かない私の危険察知センサーが、けたたましく警報を鳴らしているような?
「――粉々に砕いてくれたわけだ、あんたが!!!」
突如、私の胸倉をつかみ上げてきた。
ああああ! この前色々ヤッちゃったこと、まだ気にしていたんですね!?
店長共々半殺しにされて、色々水に流れたかと思っていたのに!!
「どーしてくれんのよ、あたしのこの気持ち!」
胸倉をつかんだまま詰め寄るリアさん。
ああ、顔が近い近い。
どーしてくれるも何も、私にはどうしようも無いので、
「……んむっ!?」
彼女に、キスをした。
「………ちょ、今、どうしてキスしたの?」
「顔が近かったもので」
「ち、近かったからって…!」
不意を突かれてたじろぐリアさん。
私はその隙を逃さず、彼女を抱きしめた。
「――へ? ちょっと…!?」
そしてもう一度、今度は念入りに口づけをする。
「……んんっ……やめっ……ふぁっ……んぅっ……」
リアさんの口の中に舌を入れ、彼女の口内を丁寧に舐め上げる。
「……んむぅっ……れろ……あむっ……んぁ……」
彼女の身体から力が抜けてきたところで、口を離す。
リアさんを落ち着かせるにはこれが一番だと、最近気づいた。
「あ、んたね…いきなり…」
「すみません。
でもあのまま行くと、また殴られそうだったので」
半殺しにされるのは仕方がないにしても、今は教育係実行中。
私が動けなくなると、陽葵さんの面倒をみる人がいなくなってしまう。
「大体、私のせいと言いましても……貴女に手を出したのは、店長の方が先でしょう?」
「それは…! そう、なんだけど……」
リアさんを抱きしめた手を動かして、彼女の身体を撫でまわる。
「ひゃんっ……や、やめてよ…」
やめてあげない。
手を動かし続けたまま、私は彼女に語り掛けた。
「ねぇ、リアさん、教えて貰えませんか」
「…え?」
「店長と、貴方の行為について」
「そ、そんなの――ひぁっ!?」
拒否しそうだったので、今度は彼女の耳を舐めまわした。
「ふぁぁああああ……」
びくびくと震えるリアさん。
しばらく舐めた後に舌を離し、私は質問を続けた。
「初めて、店長が手を出してきたのは、いつなんでしょう?」
「……あたしが、黒の焔亭で働き出してから、3日目くらい…」
ぽつぽつと、私の質問に答えだす。
「まずは何をされたのですか?」
「……最初は、通り過ぎるときに、胸やお尻にちょっと触れるくらいで…」
「こんな風に?」
手を下に回し、スパッツに包まれたお尻を軽く触る。
「ひゃぅっ……うん、そう…」
「その時は抵抗しなかったんですか?」
「…わざとだと思わなかったから…」
「そうですか……次は、どうされました?」
さらに彼女へ話を促す。
「…次は、だんだんと露骨に、身体を触る様に…」
「こうですか?」
スパッツ越しにリアさんのお尻を揉む。
さらに、もう片方の手でシャツごと彼女のおっぱいを掴んだ。
「んぁあっ!?……そんな、感じ……」
「まだ、抵抗しなかった?」
「…んっ……した、けど……あっ……怒鳴ったり、軽く引っ叩いたり……んっ……」
「でも、店長は止めなかったんですね」
胸とお尻を揉み続ける。
「そ、う……あんっ……それ、どころか……んんっ……もっと、触る、ように……」
「もっと?
こういうところをですかね」
お尻を揉んでいた手を彼女の女性器に移した。
そのまま、スパッツの上から指で彼女の陰唇をなぞる。
「あぁああっ!……そこ、そこやられた、のっ……あんっ……」
意識してなのか、無意識なのか、リアさんの方から私に抱き付いてきた。
「それから、どうされました?」
「はぁああぁっ……それから、は……下着の中、に……手を入れられ、たり……んんんっ……」
「ほうほう」
言われたように、私はスパッツの中に手を突っ込んだ。
胸の方も、シャツに手を入れてブラを捲り、直接おっぱいに触る。
「ひゃぅっ! んぁあああっ!!」
私の責めに悶えるリアさん。
だが私の問いかけは終わらない。
「もう抵抗はしなかったんですか?」
「あぅっ……した、したよっ!……もう、手加減せず…あんっ……思いっきりぶん殴ったり、したのに……あああっ!」
その程度であの店長が手を緩めるはずが無い。
「そうですか……それでは、店長に初めてイかされたのは、どれ程で?」
「んんんぅっ! 初めて、イッちゃったのは……あぅっ!……1週間前、で……あんっ!」
では3週間近く店長の責めを耐えたのか。
かなり頑張った方だ。
「それからは、もう、言いなりに?」
「ち、違……あぅううっ!…ヤられるたびに、殴ってやった、のに…んんっ!…あいつ、全然、止めない…んぁああっ!」
女性器からは愛液が溢れ出て、弄るたびにくちゅくちゅと音が鳴った。
おっぱいも乳首が勃って、彼女が興奮していることを分かりやすく主張してくる。
「私が覗いたときも、そうだったんですね」
「あぁんっ!…そう、なの……あぅうっ!…最近は、あいつ……はぁんっ!……どんどん、調子にのって……」
「店長に舌で女性器を舐められていましたよね……どうでした、店長の責めは」
「あい、つ……んんんっ……舌、ざらざらして……ああんっ……あたしの、気持ちいいとこ……あぅっ!……どんどん、舐め、てぇっ!」
「気持ちいいところ……リアさんは、こちらの方がお好みですかね」
指を女性器からクリトリスに移動させる。
そして、今度は陰核を擦っていく。
「ひゃぅうっ!…そ、こ、ダメっ!…あんっ!…いいっ!…はぁんっ!…気持ち、いいっからぁっ!…ああんっ!!」
「気持ちいいなら、イっちゃえばいいんですよ。
ほら、存分に絶頂なさい」
さらに強くクリトリスを弄ってやる。
「んぁあああああっ!! イくっ! イっちゃう!! あああぁあぁああ!! イっ―――くぅうううううううっ!!!」
ぎゅうっと私を抱きしめるリアさん。
ガクガクと腰を揺らして、盛大に絶頂する。
「ん、ぁあ、あ、あぁあ……はっ…はっ…はっ…はっ…」
余韻冷めやらぬ様子の彼女から、カーディガンとシャツを剥ぎ取る。
「んっ……あっ……」
特に抵抗なく、上着を脱がせることに成功した。
半分取れかかっていたブラも外して、彼女の綺麗なおっぱいが露わになる。
両手で彼女の胸をつかみ、柔らかさとハリの良さの絶妙な両立を堪能する。
「―――セドリックさん」
胸を揉みながら、さらに問いかけた。
「セドリックさん、覚えていますか。
私とした日、貴女にシめられていましたね?」
「あふっ……ん、覚えてる、けど……ああぁあ…」
「あの時、リアさんは彼にお尻を見られそうになったと言っていましたが……あれ、嘘でしょう?」
いくらリアさんとて、覗き未遂であの制裁は考えにくい。
おっぱいを激しく弄りながら、彼女の答えを待つ。
「……う、そ……あんんっ……うん、あれ…嘘……ひゃんっ……あいつ、本当は……」
「本当は?」
「……んんんっ……あいつ、あたしの、お尻を……あぅんっ……揉んできて……あんっ」
「おやおや」
おっぱいを揉まれてまた感じ出したのか、再び私に抱き付いてくるリアさん。
そんな彼女の身体を上手く動かして、今度はスパッツとパンツを脱がしていく。
「こんな風に、こんな風に揉んできたんですね」
ぷりんっとした美しいお尻が私の前に現れる。
片方の手をそのお尻に伸ばして、つい先刻と同じように揉みしだく。
「……そう、なのっ……あぁんっ……あいつも、前から……はぁんっ……触って、きた、けど……うぅんっ……遠慮が、無くなって……んんぅっ!」
「そして、気持ち良くなった?」
「……あぁああっ……気持ち、良く……んんんっ……なっちゃったっ!……あぁんっ!……あんな、おっさんに揉まれて……はぁあんっ!……気持ち、良かったのっ!」
一糸纏わぬ姿になりながら、リアさんは私に絡んでくる。
私もまた、おっぱいとお尻への刺激で彼女に応える。
「気持ち良かったなら、そのままさせてあげれば良かったのに」
「……や、やだっ……あぅっ……だって、あそこ……ううぅんっ……他にも、人、いたし……ああぁあんっ!」
「他に人がいなかったら、身を任せていた?」
「……そんな、ことっ……あぁんっ……無い、よっ……んぁああっ……無い、からぁ……あぁぁあああ…」
誰が聞いても嘘と分かる台詞を吐きながら、気持ち良さそうに体をくねらせる彼女。
そこで、私は彼女への責めを止めた。
「……あっ……あ?」
不思議そうに、欲求不満そうにするリアさんへ、私は告げる。
「ねえ、リアさん。
今、ここには他に人いないですよ?」
「―――え?」
「私に身を任せても、いいんじゃないですか?」
「―――あ」
リアさんは、少しだけ逡巡してから、
「………うん、もっと、気持ち良く、して…」
私を求めてきた。
……どうやら、彼女の頭から陽葵さんのことは忘れ去られているらしい。
ズボンを下ろし、そんな彼女に私の男性器を見せつけてやる。
「ほら、リアさんが欲しがってたモノですよ」
「あっ……クロダの、ちんぽ……すご、おっきぃ……」
物欲し気に私の男根へ擦り寄ろうとする彼女を手で止める。
「……?」
再び不思議そうな顔をするリアさん。
「リアさん、これが欲しいんでしょう」
「う、うん……欲しいの……」
「人のモノが欲しいのなら、ちゃんとお願いしなくちゃダメじゃないですか」
彼女を床に押し倒し、自分のイチモツを彼女の股間に擦り付けながら、催促した。
「ほら、しっかりおねだりして下さいよ」
「はぁああんっ…わ、分かったっ……あぁあっ…分かった、からぁっ!」
言いながら、彼女は自分から脚を開け、女性器を指で広げる。
そして――
「あたしの、おまんこに……クロダのちんぽ、挿れて、下さい…」
そう、懇願した。
満足した私は、彼女の膣へ、ギンギンに勃起した愚息を突き刺した。
「あぁあああああああああんっ!!」
リアさんが、嬌声を響かせる。
―――その日、この声は深夜を超えても途絶えることは無かった。
次の日。
昨晩あんなことがありながら、一番最初に起きて、後片付けや朝食の用意をしたのは私だった。
ちょっと、褒めて欲しい。
第四話 完