※この作品はR-18です。

たいまにん   作:どくいも

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対魔忍RPG、SR2枚目記念
でもY豚ちゃんは来てくれませんでした



おつかい

さて、前回あまりの多忙とまさかの大繁盛という現実により、急遽臥者〈ガチャ〉を決行せざるを得なくなったわけだ。

がしかし、この人材雇用という名の臥者〈ガチャ〉、ただただ人を雇えばいいという話ではない。

そもそも今回の雇用において、足りない人材の種類が多く、またそれなのにこちらが希望してない入社希望の人が多すぎるのだ。

で、まず整理しておくと、今【水蜜亭】に足りていない人材は大まかに2つ。

一つは【手ごろな戦闘力を持つ部下】、もう一つは【忠誠心の高い秘書】この2つである。

 

まず一つ目の理由は言わずもがなであろう。

再三言っているが、ここ東京キングダムの治安は率直に言うとごみである。

そのため、基本まともな店舗や建物のなら大なり小なり用心棒がいるのが常識となっている。

で、もちろん健全風俗【水蜜亭】(売春防止法及び危険物取扱違反)も当然のことながら、警備員やら用心棒やらを雇うのが筋という話である。

無論、自分を含めたこの4人は、チンピラはもちろんオークの集団、果てには鬼族や魔犬にも勝てるレベルの強者である。

エンシェイはその魔界植物で、天華は催淫術で、何より七瀬は対魔忍の中でもとくに有名なのは伊達ではないらしく、その戦闘力、応用力、防御力、範囲、すべてにおいて隙がないといえよう。

まぁ、性欲がたまり過ぎるととたんにあれになるのは言わないお約束だが。

 

まぁ、ともかくこの建物【個人戦力】という意味では悪くないのだが、いかんせん【総合戦力】となると話が変わってくる。

まず、第一に自分はオーナー兼果実生産者で、エンシェイさんは専属魔草研究員。

天華は娼婦をしつつ経営のサポート、何より七瀬は(対魔忍と敵対してないことのアピールのため)現役の対魔忍を続けているのだ。

そうなると常備の用心棒がオークだけというもう聞くだけでダメな布陣が出来上がる。

無論、惰弱、不義、粗暴の三拍子がそろったオークだけの護衛なんぞ、一般人にしか効果がない上にまともな上司が見張ってないとさぼったり娼婦をレイプしてしまう。

となると、オークを警備させるときは自分や最低でも天華レベルを一緒に見張らせなければならないわけだ。

そうなると、今度は経営やデスクワーカーが足りず……いわば負の連鎖が続く。

 

となると簡単だ、今自分が欲する人材は少なくともオークより強く、かつこんな新参偽魔族の自分でもあっさり言うことを聞いてくれる、そんな都合のいい存在。

 

 

「そう!というわけで、折角だから米連製のすっごく高性能で戦闘力もあるかつサポート機能ばっちりの【メイドロボ】く~ださい♪」

 

「そんな都合のいいものは存在しないし、仮にあったとしても君にそれを売ると思うかい?」

 

「ガッデム!!!」

 

 

こうして、自分の野望と希望はこうもあっさりと現実に砕かれてしまったとさ☆

サイバーパンクでエロゲ(非R18あり)な対魔忍であっても、ないものくらいはある……そうつくづく実感させられましたとさ。

 

 

「う~~、金さえあれば核兵器でもミサイルでも用意するって言ってたくせにぃ……」

 

「……まぁ、戦闘もできるメイドとか改造人間ならあるにはあるよ。

 でもそういうのは、すごく有能だけど中型娼館一つでは買えないか、君でも数人は買える値段だけど、おそらく君の望む強さの基準には達していないかのどちらかだね」

 

「完全ロボじゃないメイドロボは結構です。

 ……でも参考までに聞くけど、後者の強さはどれくらいなの?」

 

「装備さえ整えれば武装オークのちょい上くらいはいけるかな?

 上位のオークや鬼には逆立ちしても勝てないけど」

 

「くそ雑魚じゃねぇか」

 

「その診断基準はおかしい」

 

さて、現在自分たちがいるのは東京キングダムのとあるお洒落なバー。

そこで今自分と話している彼女こそ、八百屋時代から現在に至るまで何度か世話になっていた、武器商人【ヴィクトリア・ザハロフ】だ。

 

「ま、だから今回はあきらめて普通の傭兵やらアンドロイドを雇うといいよ。

 ほら、これが今紹介できる人物リストだから」

 

「あ~、うん、まぁそれしかないかぁ……」

 

そうして渡される用心棒&兵器ファイル。

そのファイルを流し見してみるも、どいつもこいつも今一ピンとこない。

まぁ、ザハロフの紹介する人物であろうから、よっぽどの大ハズレや危険人物が渡されるということはないだろうが……。

 

「……ふむ、やっぱり不満があるのかい?」

 

「あ!え、い、いや~~そんなことないよ!!

 ……ごめん、普通に不満あるわ。というか、もうちょい金出せるからもう少し有能な奴紹介してくれない?」

 

だが、さすがにこのファイルに書いてある工作員(A)とか特殊部隊(女)は、どいつもこいつもあきらかな小物感が否めない。

強さも装備付けてやっとオーク以上なのに給料もオークの倍多いとかそんなのばかり。

コストの高いN(ノーマル)カードバランス型とか、どんな使い道があるってんだこん畜生。

 

「まったく、この【XPS-11Aボーン】持参の兵士とかなりの強さを誇るぞ?

 これは米連が開発した強化外骨格試作機で、たくさんの戦場に駆り出されて、実績はかなりのものだ。

 これで満足しないのはさすがに、贅沢じゃないか?」

 

「いやだよ、これ先日戦ったけど普通に自分の牽制攻撃だけでぶっ飛ばせるレベルのだからな。

 あんなのじゃ、鬼はまだしも前にうちに来たふたなりレズレイパー相手には時間稼ぎにもならねぇよ」

 

自分の返事が意外だったのか、一瞬彼女はきょとんとした顔をした後、数秒した後にくすくすと笑い始めたのであった。

いや、確かにいきなりふたなりレズとかいったら何言ってんだと思うかもしれんが、マジでいるのだ。

両性具有魔族とやらで、マンもチンもついているくせに性的嗜好は女の子が大好きな奴。

先日うちの店に突然魔法付きで乗り込んできて、【オーナー堕とせばここの娼館の娘全員私のハーレムよね♪】とかわけわからんことを言いながら襲い掛かってきたのだ、性的な意味で。

一瞬、見た目はかわいい女の子だからありかと思ったが、さすがにスカートを押し上げている凶悪な一物の存在はNG。

死なない程度にぼこって、ケツに魔界ネギ突き刺して裏路地に転がしておいた。

今回のふたなり魔族は弱かったからセーフだったが、もしあれが強かったらと思うといろんな意味で背筋が寒くなる。

 

「ふふふ、突然笑ってすまないね。

 ……にしても、あのリリーナが最近やけにおとなしいなと思ったら……。

 どうやら、あの紙使いの対魔忍を正面から倒したというのもまんざら嘘ではないみたいだね」

 

「……もしかして、知らなかったのか?

 普通に店前でときどき門番やらせているから結構有名だと思っていたんだけどねぇ」

 

「いや、あの無様っぷりを見ると噂で聞く『紙使い』とあまりに違い過ぎて……。

 そっくりさんのただの奴隷娼婦かなって」

 

七瀬さん、可哀想。

いや、自業自得だろうから同情はしないし、解放するつもりもないが。

 

「でもまぁ、確かにそういう意味では、このファイルに書いてあるのでは君にとっては色々力不足なのは確かだね。

 ……でも、これ以上の人材や武器を紹介するとなると、まだまだ無名の君では色々と厳しい、それもわかってもらえるかな?」

 

「……まー、そうなるよなぁ」

 

まぁ、彼女の言うこともわかる。

裏世界は基本信用第一である。

裏世界以上に法によるストッパーがない分だけ、裏切りで儲けを出すことは非常に容易である分、それをされたときは一気に大損害を被る。

それ故、大きな名前や強いバックがいるというのはそれだけで【信頼】や【いざ裏切られたときの保証】として大いに役立つ。

で、そういう意味では自分はいろんな意味で宙ぶらりんなのだ。

バックに地上最大手魔界の尖兵企業多国籍複合企業体【ノマド】はいるが、そこに正式に所属しているかというとそういうわけではない。

資産が足りているかと聞かれれば、固定収入や前オーナーの遺産はあるが、所詮は中堅小違法娼館のオーナーに過ぎない。

しかし、それでも自分は引くわけにはいかないのだ、社員の安全と自分の貞操のためにも。貞操のためにも!!!

 

「ま、それでも君が望むのならそれを用意する……それが私の役割だ」

 

自分が引く気がないことを彼女は察したのだろう。

ザハロフはこちらに向けて、静かに一枚の茶封筒をよこしてきた。

 

「先日、とある傭兵に頼もうとした依頼なのだがね。

 ちょうど運がいいのか悪いのか、先日彼はお亡くなりになってしまったのだ。

 だから、君がその依頼を受けるといい。

 もしもうまくいけば、君が望むものが手に入れられるから」

 

そういうと彼女は静かに、席を後にしていったのであった。

にしてもまさかレイプなしで終わるとは、東京キングダムとは思えないな。

流石純愛エロしかない女、格が違った。

 

 

 

「で、その依頼って何?」

 

「条件付きの身柄の保護と研究成果の取り戻しだって」

 

かくして今現在自分たちがいるのは東京キングダムの外。

場所で言うと栃木とか茨城辺りで、大型トラックでの移動である。

……一瞬このまますべてを捨てて自宅へ帰ろうとも考えたが流石にそれは自重した。

 

「分かりやすく言えば、今回の依頼はとある研究者が半分干されてる上に、命まで狙われ始めたから保護ついでに雇ってくれって話だ。

 ついでに、もし保護してくれたら自分の研究成果やそれの副産物である兵器は自由にしていいよって話だ」

 

「それでわざわざこんなところまで来いってことは……

 つまり追手とか、追跡されている可能性もあるって事よね?

 まったくめんどくさい」

 

「天華の姉御にオーナー!そんなことはどうでもいいんだ。

 そいつは男か女か、それだけが問題なんだ」

 

「……非常に残念なことだが、そいつは女だ。

 よかったなオークども、でも手を出したらマジでぶっ殺すぞ」

 

新しい社員候補が女であるだけで喜ぶオーク達、溜息を吐く自分と天華。

なお、現在のこのトラックに乗っているのは自分、天華、オーク(運転手)、オーク(お土産担当)という色々頭が痛くなる布陣。

エイファンさんは研究中をいいわけにお出かけ拒否されたし、舞は対魔忍のお仕事で欠勤、実に都合が悪い。

なお、このトラックは普通の道路も通っているがゆえ、ファンタジー生物であるオークは大丈夫かと不安がられるかもしれないが、そこは自分の【特殊メイク】で何とかした。

東京キングダムにはその手の変装させ屋が無数にあるが、そっちは高いから。

 

「にしても、わざわざ私たちに助けを求めるって……

 よっぽど切羽詰まってるか、もしくはとんでもなく変人のどっちなのかしら」

 

「ん~、どちらかといえば前者?

 どうやら、保護を求めていたのも脱走を上に察知されたせいらしくて、だいぶ時間が押しているっぽくてね。

 さらにすでに保護先候補が1つ2つ潰された後だそうな。

 だから急いでも慎重に目的地へ……おい!!早く止めろこのオーク!!!!」

 

そんな風に山中をトラックで走っていると、突然飛び出して来る人影。

急ブレーキをかける車両とつんのめり転げてパンツ丸見えになる天華、ガッツポーズするオーク。

そんなあほなオークとお怒りな天華を無視して自分は急いでトラックから駆け降り、件の飛び出してきた白衣の女性に足早に近づきこう述べた。

 

「大丈夫ですか?フレア・バレンス博士」

 

そう、彼女こそが世紀の天才博士、【フレア・バレンス】博士であり今回の護衛対象である。

 

「……そう、あなたが今回の依頼を受けてくれた人ね。

 ま、30分前行動できなかった点とこの天才を無駄に動かせたのは少々減点だけど、間に合ったから許してあげるわ」

 

そう言うと彼女はそうそうに立ち上がり、急いで自分が戸を開けっぱなしにしたトラックへと乗り込んでいったのであった。

なお、狭いトラック内への眼鏡パツキン白衣美女のワイルドな乗り込みにオークたちのテンションは天井知らずだ。

 

「ちょっとちょっと、そんな急いであんたはいったいどうしたの!

 それより積み荷は!それとなんで待ち合わせ場所にいなかったのよ」

 

天華が男子高生もかくやといううるささを誇るオークたちに拳骨を浴びせながら、そう博士に尋ねる。

が、残念ながら、博士はそれに答えないし、自分もなぜ彼女が急いでいるかなんて言わずともわかるというものだ。

 

「おい!!オーク達!!

 ここからさっさと車を発進させろ!!!

 

 ……でないと、死ぬぞ!!」

 

彼女に引き続き、素早くトラックに飛び乗り戸を閉め、運転手オークを叱咤する。

自分の言葉に、はっとした運転手のオークは急いでアクセルを入れた。

直後、元々トラックがいた場所に強い光と衝撃、爆発が起きた。

オークや天華がその衝撃に悲鳴を上げるがそれは無視。

アクセルを離したらコロスときっちり助言を入れ、自分は窓から顔を出し件の襲撃者をきっちりと視認した。

 

「砲撃失敗、敵対組織との合流を確認。追跡プログラム起動。

 これより追撃モードに移行します。速やかに敵戦力のせん滅及び証拠抹消を開始します」

 

後ろにいたのは鉄の翼、機械の手足に、ヘッドギア。

高速で空を駆け、こちらを殲滅せんと飛んでくる米連製女性アンドロイド兵の姿がそこにはあったのであった。

 

 




決戦アリーナ、なぜシナリオ見直し機能をつけてくれなかった……(白目)
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