一応今回の話でこのパロルートはひとまず終わりの区切りとなりますが……続編書いたほうがいいんでしょうかね。それともここで今度こそ完結でいいですかね。
まあ、どうぞ。
「人の心配ばっかして、我慢してんじゃねえよ、このバカ」
そう泣きながら詰るお前の姿に、悦びを覚えたオレをお前は知らないだろう。
なあ、シスイ。本当にお前は自分が一体何を言っているのか理解していたか。
「怖いに決まってんだろ! 今でもすっげー震えが止まんねえし、逃げれるもんなら逃げてーよ。だけど、そんなの意味ねーだろうが。つか、オレが良いって言ってんだから、ちゃんと最後まで奪えこのバカ」
その発言の意味は、つまりオマエは、自身が感じている恐怖や不安よりもオレを取ったのだと、そういうことだと本当にお前はわかっていたのか。
震え、怯えながらも、それでもオマエは怖くても、オレだからいいのだとつまるところそう言ったのだ。
普段零さない弱音まで零して、仮面など全部かなぐり捨てて、いつもは隠し通そうとする恐怖や不安まで全部オレに晒して、涙を流して、それでもオレを受け入れようとした。そのことが酷く嬉しくて、シスイがこんなことを言い、こんな風に虚飾をかなぐり捨てた己を晒すのはオレにだけだと思えば、胸の奥底に巣くっていた独占欲や支配欲などといった感情が満たされていくのを感じた。
そうやっておそらくは当初秘めておくつもりだっただろう本音を、オレの腕の中で晒す彼女が愛おしかった。
他者の評価は別にして、オレは別段そこまで出来た人間というわけでもない。
感情を人に見せぬが忍びの心得ではあるが、それでも人を捨てきれるものではなく、また捨ててはいけないものでもある。故にオレとて怒りもすれば、悲しみもするし、あまり表に出さないようにしているだけで、人に思われるよりもずっと気も短く激情家だ。サスケのことは本当に可愛く思ってはいるが、それと同時に自分の背ばかりを追う弟に時折煩わしさを感じることもあれば、昔から人より抜きんで出来る部分が多かった故に出来ないものの気持ちを理解しきることが出来ず、それが元で軋轢を呼ぶことも度々ある。
人はオレを天才と呼んだが、昔からそれが元で他人より特別扱いを受けてきたオレのコミュニケーション能力は、シスイよりずっとお粗末といえるだろうし、口より行動が先に出るタイプでもある。それも場合のよっては長所だろうが、逆に短所でもあり、話術を労するのは不得手ではなかったが、本質的には口下手だ。それが元でトラブルを引き起こしたり、無闇に敵を作った事もなかったとは言い切れない。
おそらく周囲に思われているよりもずっと、オレという人間は弱さや欠点も抱えた1人の男でしかない。そもそもこの世に完璧などというものはないのだから当然だろう。ただオレは、
重ねて言うが、オレは特別な人間などではない。
この世の殆どの人々がそうであるように、人としての情の他に、欲や愚かさ傲慢さも持ち合わせているただ一個の人間だ。
特に好きな女の一言一句で一喜一憂し、男としての欲を満たされた想いを抱えている今のオレは。どこにでもいるただの男に過ぎないだろう。
惚れた女には自分にだけ靡いて欲しい。自分を受け入れて欲しい。自分を優先して欲しい。他の誰にも見せなかった顔や姿を己にだけ見せて欲しい。自分にだけ肌を許して欲しい。特別であってほしい。その存在の全てを所有したい。
そういった感情は全て男の本能のようなものだ。
独占欲、所有欲、支配欲。それらの欲求は性愛感情と密接に結びつき、複雑に絡み合いながら1本の線を織りなしながらそこに存在している、男ならば潜在的に持ち合わせている欲求だ。好きな女を抱きたいと思う感情はつまりはそういったものに由来している。
そしてそれはオレも例外ではない。
シスイは弱音を晒すことや、本当の意味で甘えることを忌避している面があったが、(まあ、弱音をあまり晒さない1番の理由は、シスイ曰く「かっこ悪いから」なのだろうが、そもそもお前は女なのだから格好良さに拘ることなどないだろうに、と思うのはオレだけではないだろう)オレとしては前からもっと甘えてくれたらいい、弱音を吐き出してくれたらいいとそう思っていた。
自分にだけそうして欲しかった。
それが果たされ、嬉しくないはずがない。
オレにだけ晒された彼女の本音と素の表情は、間違いなくオレの独占欲や支配欲といった欲求を満たした。
鼻水まで垂らして、子供みたいに泣いていることなど、それに比べたら些細なことだ。寧ろそんな風に虚飾が剥がれ落ちている姿も愛おしい。
「本当に……良いんだな?」
「良いって言った。二言は無ぇよ」
そうオマエは泣き腫らした顔で、それでもオレの顔を真っ直ぐに見ながらキッパリと言い切った。
オマエをオレの物にしてもいいのだと、そうお前は自分で言ったのだ。
遠回しに誘いをかける姿や、恥じらい、戸惑い、オレの一挙一動を意識しているシスイの有様が見れるのはオレだけだと思えば、たとえお前のほうにはまだ恋情がないにしても、悦ばずにはいられなかった。
まだ未開のヴァギナに舌を這わし、内部へと侵入させる。
「ひ、ふ……ぁ、あ」
それにシスイはビクリと体を揺らしながら、オレの頭部を掴み耐えるように体を動かす。
「ッ……」
この反応から判断するに、どうやらシスイは他者に肌を許した事がないだけでなく、普段から自分でそこを弄ることもなかったらしい。返る反応は酷く不慣れで、閉じた其処は舌を挿れるだけにも関わらずかなり狭くきつかった。
また、未経験故にか、オレが与える感覚が快楽なのかそうでないのかも彼女はよくわからないらしい。最初に触れた時に比べれば、一度不安を涙と共に吐き出した為か、極度の緊張は解けほんの少しの余裕が戻ってきたようではあったものの、それでもまだ不安で大分硬くなっている体の中、詰めた息をシスイは漏らしながら、腰を逃げを打つように僅かに揺らす。
そんな様を見ながら、オレはいくつもの襞が重なる狭い膣内部へと舌を這わせ、潤わせるようにと唾液を絡めながら、ピチャピチャと音を立てながら丁寧に淡いピンク色をした秘部を舐めていった。
シスイの裸を見るのは幼少期に風呂に入れられて以来か。
それでも当時、オレは彼女の事をそんな眼で見ていたわけではなかったし、互いに幼かったのもあり、こういった場所をマジマジと見ることもなかったが、こうしてオレの眼前で顕わになった
それらの想いも込めて、緊張し恐怖しながらも、自分を受け入れようとしてくれているシスイの其処を労るように、襞の1つ1つ舐めていけば、僅かにジワリと湿り気を帯び、風呂上がりでほぼ無味無臭だった女性器からは、僅かにしょっぱいような味と彼女の体臭を少し濃くしたような匂いが漂い出す。
「ぅ、あ……あ」
更に舐め続けていけば、ビクビクと体を揺らしながら、シスイはオレの頭を軽く引っ張り、自分の体の反応を持て余しているような困惑と喘ぎ声の中間のような声を漏らして、恥ずかしがっているようなほとほと困っているような声でこんな言葉を言った。
「ちょ、ヤダ、イタチ、そんな、執拗に舐めん、な」
恥じらいと共に少し泣きそうな顔と声で告げられたそれは、逆に彼女が感じ始めていることをオレに教えているも同然で、その言葉を前に知らず口元に笑みが浮かぶ。
「だが、此所が濡れていなければ辛いのはお前だ」
だから、女陰から顔を放すでもなく、しらを切った声でそう告げた。それに対し、シスイは敏感な部分にかかったオレの吐息でも感じたのか、ビクビクと腰を逃がすように下半身を揺らしながら、俯き顔を隠しつつ羞恥に耳まで真っ赤にさせながら「あ、ぅ、あ……口、つけたまま、喋んな、バカァ」と可愛らしくオレを詰った。
そんな様に笑みが込み上がるも、それを誤魔化すように彼女曰く「執拗な」クンニリングスを再開する。
「ぅ、ぁ……ん」
それに対しシスイは耐えるように仄かな声を漏らしながら、口元を手で覆い、恥ずかしがりながらも耐えようとしていたようだが、そんな彼女の反応が楽しくなってきて、オレはもっとシスイの色んな反応を引き出そうと膣内部だけではなく、小さく震える陰核のほうにも舌を沿わして、丁寧に舐め啜った。
「んっ! ぁ、ぅ……あ」
詰めるように吐息を漏らして、顔を赤く染めたまま、惑うように揺れる視線が自分の体の反応に戸惑っているようで、そんな初心な反応が可愛らしく、もっと焦らせばどうなるだろうかという好奇心と悪戯心が沸き上がる。
とはいえ初めてだろう彼女に強い刺激は逆効果だろう。それくらいの思考は働く。だから、そのまま決定打になり得るような強い刺激は避けて、感じるか感じないかの中間ぐらいを狙った弱く淡い快感を与えそれに慣れさせようと、オレは唾液をたっぷり絡めてピチャピチャと音を立てながら舌を動かし、シスイの反応を見ながら襞の1つ1つを吸い舐めていった。
「あ、ふぅ……あ」
そうやって漏らされる声はいつしかほんのりと甘みと艶を帯びながら響き出す。その声をもっと聞きたいと思った。オレの一挙一動にビクビクと揺れる体も愛おしい。開発もされていない真っ白な体で、性への悦楽を碌に知らないらしいその肉体に快感を植え込み、1つ1つ感じさせていくという行為が楽しかった。
まあ……そこに少し前に受けた尺八に対する意趣返しがないと言ったら嘘になっただろうが。
……そもそもどう考えても性に手慣れていないくせに、何故フェラチオだけあれほど巧みだったのかについては依然不明なままだ。シスイの行ったフェラの腕は至妙の一言で、一瞬頭の中が快楽の余り真っ白になるほどの代物だったが、どうやってあの技術を得たのか理由次第では怒らざるを得ない。仕置きも視野に入れておくべきだろう。訊ねるタイミングも逃したため今は追求しないが、後日改めてじっくりと尋ねるつもりだ。
とりあえず今は、先ほどの礼も込めて、シスイに声を出させる事と感じさせる事に集中した。
「ひぅ、あ……ぅ、あ、ッ……も、ヤダって……ぅ、う、オマエ、ッしつこい、から」
そういって語尾弱く言葉を漏らしながら、シスイは赤面し、泣きそうな顔でオレの髪を痛くならない程度の力加減で少し引っ張り、やめるよう促してくるが、お前のそれは本心から嫌がっているというよりは、ただたんにこれ以上の快楽を知るのが怖いだけだろう。と思ったのでやめることなく愛液が充分に染みだしてくるまでクンニを続けることとした。
「んっ……ぅ、あ、ッ、もぅ、それ以上、舐めんな……て、ば、イタチ……ぅ、あ! あッひ、ぅ」
それと正直に話せば、頬を紅潮させながらも泣きそうな弱った顔で止めるよう促してくる彼女の表情や、遠慮がちにクイクイとオレの髪を引っ張ったり、思わず抱きついてきたりする様が可愛らしかったので、オレがもっとそれを見たいと思ったのも、やめなかった理由にはあった。
「ふぅ……あ、ぅ………イ………ィタチ、も、ヤダ……」
仕舞いにはシスイは赤面しぐったりと力の入らない体で、そんな風にオレの頭を掴んで縋りながら泣き言を言ってきた。その姿はもっといじめたいと思うほど可愛かったし、このまま絶頂に至るまで開発を続け、イキ狂わせてみたいといった欲望が頭を擡げたが、しかし、それは本末転倒というものだろう。
オレは別にシスイの体だけが欲しかったわけではないのだから。シスイ自身にオレを望ませなければ意味がない。故にその考えは振り払い、思考も切り替えた。
時間をかけて解したのもあり、充分にもう入り口は潤ったといっていいだろう。だからそこで漸くオレは彼女の秘部から口を離し、シスイの姿を改めて見上げる。
泣き腫らした痕が多少痛々しいが黒く潤んだ瞳に、紅潮した頬。赤い耳。四方に刎ねながら婀娜っぽく首元を彩っている癖の強い黒髪。上気しシットリとした抱き心地の良さそうな女の肌に、オレの腕にスッポリと収まるサイズの小柄な体。そして身体サイズに反した大きな胸と、薄紅色の乳首。恥毛に覆われた薄いピンクの割れ目はオレの唾液とシスイ自身の愛液で潤っている。それが扇情的で、そんなシスイの姿を見るだけで自分の中の雄が昂ぶっていくのを感じる。有り体にいえば目の前の体に強く劣情を覚えていた。
ペロリと上唇を舐める。
それからシスイの体をひっくり返し、彼女に尻だけ突き上げた四つん這いの姿勢を取らせると、その腰を掴み、熱く猛るペニスをヌルヌルした入り口へと宛がいながら、オレは挿入前の合図となる言葉を送った。
「シスイ、入れるぞ」
その言葉に反応し、力の抜けていた彼女の体が緊張に一瞬堅くなる。
しかし構わず、一呼吸後、オレは自身の魔羅をその場所に突き刺した。
「ぅ、あッ……!」
侵入を果たした陰茎の先が彼女の内壁にギュウギュウと痛いほどに締め上げられる。
その締め付けに痛みはあるが、それ以上にその痛みがシスイの純潔の証と思えば悦びのほうが大きく、彼女の腰を掴みながら、固く拒むように閉じているシスイの中に少しずつ少しずつペニスを侵入させていく。
「んッ……! ふ、は、ぁ、く……ぅ」
「……ッ」
そうして亀頭が収まるか収まらないかといったところで、彼女は痛み故にか体を引き攣らせながら、シーツをギュッと掴んで苦悶の声を微かな声で漏らし、それに連動するようにギュウギュウと益々強くオレのペニスを締めつけてきたため、思わずその先まで進ませる事も出来ず、オレは詰めた息を吐きながら少し困った。
やろうと思えば無理矢理進めることも出来ないでもなかったが、あまりの締め付け具合にここで無理に進めれば膣内部で裂傷が生じ、処女である事を抜きにしても大量出血を引き起こすのではないかと思ったからだ。
「ひ、ぁ、は、ぁ、あ」
だが、問題は思わぬほうから解決した。
「はぁ、はぁ……ん、ッ…すー、はー……すー、はー……はぁ……」
彼女は痛みに歪んだ声を無理矢理落ち着かせた後、深呼吸を何度か繰り返して、体の力を抜く事を試みだしたからだ。
そもそも処女が初体験時に強い痛みを覚えることが多いのは、初めてであるが故に緊張で体が強張っていたりなど余計な力が入りやすいことと、単純に男の配慮不足からということが理由には多いらしく、女側がリラックスした状態できちんと濡らし、正しい場所に挿入するのであれば、そう痛むものでもないらしい。
そして今のタイミングで痛みを軽減させるためにも、体の余計な力を抜く事に集中し出した辺り、どうやらシスイは未経験ではあっても、セックスに対する予備知識はしっかり持っていたらしい。
まあ、子供のような印象が強い人ではあるが、なんだかんだで21にもなるし、知識はあってもおかしくはないのだが……昔から一族以外の同性と折り合いが悪いようであったのにどこでその知識を仕入れたのだろう。アカデミー時代にくノ一クラスの授業ででも習ったのだろうか。
……母さんに吹き込まれたわけではあるまいな。
まあ、この場合は知識があるほうがプラスになるわけだから、オレがそれを責める理由はないが。
そう思考を走らせている間にも、痛みに固まっていた体が少しずつ緩まっていき、痛いほどに締め上げていた膣の圧迫感も大分マシになる。
「ふ、ぅ、はぁ……はぁ」
そして、彼女の深呼吸のリズムに合わせ、最もシスイの体から力が抜けたタイミングで、オレは一気にペニスを根元まで彼女のヴァギナの中に収めた。
「ひ、あ、ぁ、ぁあ!」
ズチュッと音を上げ閉じた内部を押し広げながら陰茎が最奥へと到達すると、それに反応し、ビクンと一際大きく体を跳ねさせて、暖かい膣がギュウウと内部に収まったオレの一物を再び強い力で締め付ける。シスイは息も絶え絶えで、ハクハクと息を吐きながら、シーツを強く握りしめていた。
それは確かに挿入側も痛みを伴うほど狭くきつく、まるで異物を押し出そうとしているかのように収縮していたが、それでも暖かい襞に自分のモノが包まれている感触と、シスイの未開の場所を貫通し、制覇しこの手に収めたという精神的な充足感が胸を満たし、心地良かった。
「シスイ……」
そのまま内部に収まった陰茎や腰を動かす事もなく、最奥まで繋がったままそっと背中から彼女の体を抱き締め、シスイの中に包まれている感覚に暫し酔いしれる。仄かに香る彼女の体臭と汗の臭い、自分の腕の中に収まった人の体温が心地よく愛おしく、背中にいくつもの口付けを落としながら、シスイの体から強張りが解けるまでゆったりと待った。
「ン……はぁ……はッ…………っ」
やがて、狭く堅かった膣も、締め付けが弛むと同時に少し柔らかみを帯び出し、そんな彼女のヴァギナの感触を味わいながら、シスイの耳元にオレは囁いた。
「……動くぞ」
そう、声をかけ、オレは腰を動かしはじめた。
「ひゃ!? ぅ、あ、あ……ッ」
それはゆっくりとした動きだったが、シスイはそんな風に内部を擦り上げながら、後ろから両胸に手を伸ばし、乳房を揉み込みはじめたオレに対して、敏感ともいえるほどビクビクと体を揺らし、悲鳴にも似た喘ぎを漏らしつつ、潤んだ瞳でオレを見上げる。
そんな仕草さえ愛らしくて、本能のままに突き上げ蹂躙したい欲求が沸き上がるが、瞬時にその考えに蓋をし、肩胛骨に接吻を落としながら、胸を弄りつつ、胎内に収まったペニスを意識させるためだけの軽い動きに努めてとどめた。
処女に激しいピストン運動は、痛みを与えるため厳禁であるとそう聞いていたからだ。
……それに、まだ時間はある。
最初っから全部を望むのは高望みというものだ。少しずつ、得ていけば良い。
なにせシスイは処女を失ったばかりだ。閉じられていた場所を押し開かれた事による痛みはまだあるだろうが、とりあえず、今はその痛み以上の快楽を与えたいし、オレの手で蕩ける彼女が見たい。
絶頂を知らないだろう彼女をこの手でイかせたい。ロストバージンは生涯一度っきりのものであるこそ、痛いだけの想い出だけで終わらせてやりたくはなかった。惚れている相手であるからこそそれは尚更だ。
だからこそ、シスイの意識をまだ痛むだろう女性器以外の場所に向けさせる。
「あぅ、あ……ぅ、ふ、く……ッあ」
胸全体に指を沿わし、ムニュムニュと形を変えながら揉み込み、乳首を捏ねくり回し、人差し指の腹で擦り上げたり、右手を臍の穴に沿わし、少し穿るように動かしながら下腹部へと滑らし、クリトリスに優しく触れ、擦り、撫でつつ、腰をゆっくりと動かす。
「ヒッ! ぅ、あ……ぅ、あ、あ」
漏れ出る声に混ざった色は最初こそ痛みの比重のほうが大きかったものの、そうして触っていくうちにやがて比率は快楽への傾きが増え、声に甘さが混じると共に、愛液が分泌されたのか滑りも良くなり、オレは上下左右へとゆっくり腰を動かしながら、その体を掻き抱く。
「く、ぅ、ん……ふ、あ、ぁ」
「……シスイ」
オレの愛撫に反応し、息苦しげに喘ぎながらオレの一物をキュウキュウと締め付けるシスイが愛おしくて、パチュパチュと腰を打ち付けながら、オレもまた熱い息を漏らし、その体を抱き締め、彼女の片足を抱えて中は挿入したまま体勢を変えながら、シスイの唇に貪り尽くすようなキスを贈る。
「ん、ぅ……ふ、ン、んん……っ」
彼女の舌を捕らえ、自分の舌に絡ませ、吸い上げて、甘噛みしながら唾液を送り込み、彼女の唾液も啜り上げる。そうやって体液を交換しながら、戸惑うように揺れる彼女の体を強く抱き締め、結合部を上下に揺すりながら小さく震える陰核をクリクリと指で弄った。
「ン、ぁ! ィタチ……っふ、ッ、あ、んん、ぁ!」
そうやって息継ぎの間に漏らされた艶めいた彼女の声と、自分の名前に酷く興奮する。
「ア、ん、ふ……ふは……ん、む、ふ……ァン」
そうしてクチュクチュと音を立てながら口付けを重ね、息も絶え絶えな彼女を前に自身の限界を悟り、オレはシスイの喉元に口付けを落としながら、片手で背中を抱き締め、もう一方の手でクリトリスを撫で弄りながら、囁くような声で言う。
「シスイ、出すぞ」
それに、度重なる接吻に頬を紅潮させながらも少し放心していた彼女は、慌てたように待ってとおそらくは言おうとしたのだろう。「ま……ひ、ぁ」と言葉にならぬ声で喘ぎを漏らし、オレが彼女の陰核を抓みながらシスイの膣内へと射精すると同時に「ぁ、ぁあああああっ!」とあられもない声を上げて、ビクンビクンと体を揺らしながら彼女自身も絶頂へと至り、体を弓なりに反らして、ヒクヒクと全身を痙攣させながら自分の体重を支えきれず、オレに寄りかかった。
そんな風に息を切らし無防備な姿を晒す彼女が愛おしくて、オレはシスイの中からズルリと男根を引き抜くと、彼女の体を正面から抱き締め、泣き腫らし潤んだシスイの目元に口付けを贈った。
暫し、事後の余韻に酔う。
彼女の体に自分という存在を刻み込んだのだと思えば、それは酷く暖かな感傷で、これでお前は本当にオレのモノになったのだとそう思った。
自分の精子を受け入れたこの体が本当に愛おしく、それまで以上に強く、これからお前はオレが支えてやるのだと、守ってやりたいのだとそう思った。女陰から流れ出る一筋の血に、仄かに漂う甘やかな彼女の体臭と、自分の腕の中に収まる華奢で柔らかな体が余計にそう思わせた。
そのあとは後始末だけ済ませ、共に裸で1つの布団にくるまりシスイの体温を感じながら朝を迎えた。
* * *
「シスイ、入れるぞ」
そんな一言と共に熱の塊がオレの体へと圧し入った。
あの感覚をどう言い表していいものなのかわからない。
こじ開けられ、未知の場所を他者に浸食される、感覚。
そんなものは初めてで、覚悟していたつもりでも痛くて、圧迫された場所が苦しくて、でもその熱さも苦しさもイタチのもので、あいつの与えたもので、あいつはオレに惚れていて、イタチの熱の籠もった視線が背中に突き刺さる度、自分の内部に侵入したそれはイタチのオレに対する想いを代弁しているみたいだと思って、なら受け入れなきゃと思うと共に、その熱い肉の塊がオレの体を捉える感触に、オレを求める感情に、火傷をしそうだとも思った―――――。
若く青い、感情に焼かれ、果てて、溶ける。
なら、そうして残るものは一体なんだというのだろう。
オレにはわからない。
そもそもあいつが惚れているのは『私』というオレの外装であって、それはオレであってオレではないものだ。
あいつはオレの全てを知っているわけではないし、オレも教えようとは思わない。
なら、オレがあいつに返せるものは一体何があるというのだろう。
この体だけで、それでいいのだろうか。
オレはあいつのことを弟のようには愛しているけれど、とても大切だとは思っているけれど、心まで女になりきれないオレはあいつのことを異性としては愛していないし、そもそも異性には見れていない。
あいつがオレを想うような意味ではオレはあいつを愛していない。
愛せれたら、きっとそれがベストなのだろうとは思ってはいるけれど。
それとも、仮面とはかぶり続けていればいつか真実となるものなのだろうか。
愛していると暗示をかけたらそれは事実になるのか。
オレはあいつを……本当に愛せるのだろうか。
わからない。
けれど、どこか歯車のずれた音がしたんだ。
何か致命的な間違いを犯したような気がした。
わからない。
わかれない。
そうやって、惑い迷いながらも朝は来る。
チチチと鳥の声が聞こえ、オレは目覚めがしらに寝ぼけ眼のまま時計に眼をやった。体と喉が酷く怠い。時刻は朝の5時半だ。今日の任務は朝9時からだからまだ時間はあるけれど、妙に頭が冴えない。
そう思いながら身を起こそうとして……オレは自分の体をしっかりガッチリとホールドしている人物のことに気がつき、暫し固まった。
イタチだった。
長年弟分扱いしていて、昨夜遂に一線を越えた可愛い幼馴染み兼許嫁が其処にいた。
イタチは自分の腕の中にスッポリとオレを抱き込み、寝息も立てずに端正な顔を晒して眠っている。落ち着いた顔は眠っていても落ち着いていていたけど、でもこいつ裸なんだよなーと思えばなんだか微妙な気分にもなった。
いや、昨日致したあと、後始末だけしてそのまま就寝となったんだからそりゃ裸なんですけどね、オレも裸な時点で文句言える立場でもないんだけど……でも裸の男がそこにいて自分が抱き込まれているとなると、オレ男と抱き合う趣味ないんだけど……って気分になるのは、なんていうかオレに刷り込まれた本能みたいなものでして、相手がいくら可愛いイタチといえど、自分よりでかく育った時点でそりゃ例外じゃねえのよ。
嗚呼、でもこいつこうやって至近距離で見るとマジで睫長いな……髪だってサラサラだし、目鼻立ちだって繊細な造りしているし、やっぱ母親似だよな、イタチ……ミコトさん二児の母と思えないくらい若々しいし、美人だもんなあ。フガクさんの遺伝子どこいった。ほうれい線か、フガクさん遺伝子はほうれい線だけか。美男ってこいつのために用意されたような言葉じゃね?
(って、うん? ミコトさん)
……やべ。
「あー……ミコトさんたちへの報告どうしよ」
そうだよ、忘れてたよ……いくら婚約者といっても籍入れてないのに、昨日オレ、ってかあいつ、中出し……! ちょ、妊娠してたらどうすんだ……っていや、寧ろ妊娠しなきゃまずいのか? じゃなくて、結婚前に本番セックスとかお宅の息子さんに手出しましたごめんなさいするべきじゃね? オレ。
いや、どっちかというと誘ったのはオレでも基本手出されたほうっていうか、フェラ以外は全部されっぱだった気がするけど、つか確実にあいつオレの反応楽しんでたよな、おい!? って話だけど、オレのほうが年上だし、っていうかあいつ未成年! 大人っぽいからそう見えないけど、成人が未成年に淫行って、どう考えてもオレのほうが責任重大じゃないか!? 同じ年頃ならともかく、オレあいつより6つ年上だぞ! え? これまずくね? やっぱオレのほうが悪くね? ああ、もうミコトさんになんて言ったらいいんだ!
とか頭を抱えながらグルグルしてたら、見覚えのある手が伸びてオレの前に回され、背後から抱き締められながら、同性から聞いても低くて良い声で、イタチはオレの耳元で囁くようにこう言った。
「いっそ、今すぐ籍を入れるか?」
そういって、裸でオレの体を抱き締めたままイタチは悪戯げに笑い言う。
……ていうかお前起きてたのね。つか、オレの独り言聞いていたのかよ。いや、イタチのことだから寝ているように見えても起きてるかもなあとオレも思ってたから別に驚く事でもないけどさ。
でもあの……イタチさん? かっこつけているところ悪いですけど、お気付きではないかもしれませんが、やや半勃ち気味のおたくの息子さんがオレのケツに当たってますよ。……因みに指摘はしない。下手な藪つっついてもしも朝からもう一ラウンドすることになったら嫌だし……。
まあ、思考が横道にそれたが、でもそうやってイタチが眼の奥に嬉しさを灯しながら微笑む顔は、昨日の情事を全く後悔していないことを伺わせて、オレは苦笑しながらも思う。
オレは確かにお前に惚れているわけではないけれど、それでもお前のことがやっぱり大切で、お前が笑っていてくれたら嬉しいから、お前が微笑っていてくれるなら、いいかなと、そう思ったんだ。
これからに不安はあるけれど、オレはお前をそういう意味で愛しているわけじゃないけれど、いつか限界が来そうで怖いけれど、それでもお前が幸せなら、それでいいかなと思った。
だから……。
「……バーカ」
そう冗談めかしながら、オレもまた微笑った。
END
後日談。
数日後、イタチはしーたんにやけに手慣れていた尺八の件について「経験があったのか」と問いただしますが、それに対してしーたんは「はあ!? バカおまえ経験なんてあるわけないだろ! なんてこと聞いてんだ」「あんなの咥えるなんて、お前以外の奴相手に出来るわけないだろバカ」「だってお前張り詰めて痛そうだったし、なんとかしてやりたいって思ったんだよ、悪いかバカ」「………あーもう、あ、あれやんのに、どんだけ人が勇気振り絞ったと思って……つか、んなもん聞くなイタチのアホっ」とか赤面涙目で恥ずかしがりながらも、無自覚に「イタチだけ」を強調しながら照れ隠しの暴言吐きながら詰ってきたので、「なんだこの可愛い生き物は」と思ったイタチさんはその後美味しくいただいたそうです。
因みにしーたんは何故イタチのスイッチが入ったのか理由がわからず「え!? なんでこいつスイッチ入ってんの!? 若いから、若いからなのか!?」と混乱したまま流され喰われましたとさ。
めでたしめでたし?