暫くはバトルが続くと思われます。
エリア31
本日2度目の死亡報告が流れ、北上と朝潮の死亡確定した。
「北上ちゃん……一体だれが?」
那珂は不安そうな表情を浮かべて響の方を見る。
「……解らない、だけどこの馬鹿げた殺し合いは確実に進行している」
「そんな……ねぇ響?私達、死ぬしか無いの?」
暁は涙目になって響の肩を掴んだ。
「……それも、解らない……脱出出来る保障なんて無い……」
響の目にも薄らと涙が溜まる。
「大丈夫だよぉ!!私ねぇ?ここから出る方法知ってるんだー?」
デカイ声が小屋の中に響く……。
「那珂、煩い!またこれはめるか?」
川内の手には猿轡が握られている。
「うっ!ごめんなさい……」
「ちょっと待って欲しい、今那珂さんはなんて言ったんだい?聞き間違いでなければ、脱出出来るって聞こえたんだけど?」
自らの耳を疑った響は聞き返さずにはいられなかった。
「……うん、私、偶然望月ちゃんの話を聞いちゃったんだ、この島のどこかに公園があるんだって、そこには不測の事態に対処する為の秘密のトンネルが有るんだって?」
「望月……睦月型の娘だね、確か……」
望月は数時間前に何者かに殺されている。
「うーん、偶然悪い人に見つかったんだねー?」
那珂は思い付きで言ったようだが、突き詰めて考えればそのまま、悪い人(殺し合いに乗った人物)に殺されたのは明白だった。
「よし、明日はその公園を探そう」
「そ、そうよね!それじゃあ明日に備えて寝ましょう?」
暁は次第に好転していく現状に踊り出したいほどであった。
しかし、1人前のレディとして振舞おうと必死に自分を抑えて葉っぱで作った布団に横になった。
「そうと決まれば私が見張りをしておくよ」
川内は立ち上がりクワを片手に外へ出ていった。
「……大丈夫かしら?川内さん……」
雷が心配そうに川内の背中を見詰める。
時刻は既に深夜0時を過ぎている。
街灯も無いこの島で探照灯も持たずに見張りが出来るのか?雷は不安だったのだ。
「それじゃあ私荷物を見張るねー?神通ちゃんと1時間交代だよー?」
「分かりました、それでいいかしら?」
神通はにこやかに電に話しかける。
「……電は別に良いのです」
「Спасибо、それじゃあ私も起きているよ暁と雷と電はしっかりと休んでくれ」
「……分かったわ、2時間後に起こして頂戴?」
「雷?」
「響だけに苦労はさせられないわ!もっと私を頼って良いのよ?」
そう言うと雷は暁の隣に横になった。
「Спасибо雷……」
「…………」
「…………」
「那珂さん?」
「……」
「寝たかい?」
「なぁに?」
「先ほどの話……実際は何処まで本当なんだい?」
響はリアリストだ、何処までも出来すぎた那珂の話は端っから信じてはいなかった。
「響ちゃん、それって私の事疑ってる?」
少しだけムッとする那珂。
「いや、そうじゃないんだ、気を悪くしたのなら謝るよ……ただ相手は馬鹿じゃないさ、そんな情報を漏洩したと言うのは余りにも無理があると感じたんだ」
「……そうだよね?私は望月ちゃんが睦月ちゃん達と話していたのを聞いたんだけど、それ自体がフェイクなのかな?睦月型の皆はこの殺し合いに乗ったのかな?」
それで情報を流して待ち伏せして殺す……。
「……そうだね、その可能性もあるけど……私は望月が何処からその情報を手に入れたのか、それが一番気になるんだ」
「えー?うーんとぉ……」
那珂は必死に考える素振りを見せて頭をポコポコと軽く叩く。
「いや、10割がたあの提督が流したデマだと私は思っているんだ」
「えー?それじゃあなんでさっき言わなかったの?」
「……私の最愛の姉妹達が絶望に押し潰されるのは見ていて気持ちいいものでは無いからね……少しでも可能性があるなら姉妹達には希望を持って貰いたい、その結果全滅したとしても、私は構わないと思っている……」
「ふーん……強いんだね?響ちゃんは?」
「いや、私は姉妹無しでは何も出来ない、もし暁達が居なかったら……すぐにでもこの命を自らの断っているだろうね……」
「……」
自嘲気味に笑う響を眺める那珂、静かな室内は虫の鳴き声だけが響いている。
しかし、その一時の休まりすらも、このバトルロワイヤルでは許されるはずは無かった!!
「てっ!!敵襲だっ!!」
静けさを打ち破る川内の叫び……。
待て次回!!
響は1人では生きられないのです……。
皆がいれば生きていけるのです……。