月70~80時間の自分のバイト先なんて、まだまだホワイト企業だった事を思い知らされた。
「川内ちゃんは虫は嫌いかしら?」
不気味に微笑む愛宕の手の中には、ウネウネと蠢く芋虫が握られている。
「い、嫌だ!それ?どうするつもり?」
普段の川内であれば芋虫など取るに足らない存在であったが、今の状況からこの後あの芋虫たちをどうするのか、川内は想像したくも無かった。
「どうするって?うふふ〜」
「ほ!本当に何も知らない!皆だってそうでしょ?ここに来る以前の記憶なんて……うぶぅ!?」
愛宕は川内の言葉を遮るように芋虫を口に押し込んだ。
「もう良いのよ?貴女が嘘をついていないって信用してあげるから」
「うげっ、うおっぶぶっっ!?」
川内は泣きながら芋虫を吐き出そうとするが、愛宕がそれを許さなかった。
吐き出そうとした芋虫を強引に押し戻す。
「高雄は前回優勝者を見つけ出して、色々聞き出してから殺そうって考えてるみたいだけど〜、そんな事どうだっていいのよ、私はこの後も色んな娘達を可愛がって挙げられればね?」
そう言って川内の鼻をつまむ愛宕。
「うぅん!!んぐっんぐっ!!」
川内は吐き気を堪えながら芋虫を飲み込もうするが、以外と太い芋虫を全て丸呑みする事は出来なかった。
「うふふ?どうしたのかしら?窒息しちゃうわよぉ?」
「……ぶっぶふぅ!」
グチャっと言う気持ちの悪い食感に気が狂いそうになりながら、川内は必死に芋虫を噛み砕いて、何とか全て飲み干した。
「おー!凄いわねぇ?流石歴戦の三水戦ねぇ?」
「うぅ、は、吐きそう……」
「吐いてもいいけど〜その分また食べて貰うわよぉ?」
愛宕の手にはおかわりが握られていた。
「……!!」
川内は吐きそうになるのを必死に堪え、口を真一文字に閉じる。
「えらいえらい〜」
愛宕は再び川内の鼻をつまんだ。
「…………ぷはっ!!」
堪らず川内は口を開いた。
「はーい!おかわりよー?」
そして再び芋虫を川内の口に押し込む。
「ひぐぅっ!?」
再び訪れた舌の上を芋虫が這いずる気色の悪い舌触りに、川内は盛大に嘔吐してしまった。
「おぼろぉっ!!」
「あら?川内ちゃん、鼻からも芋虫さんがとびだしてるわよ?かわいい!」
「…………はぁ……はぁ……え?」
不意に川内は浮遊感を感じ、次の瞬間地べたに膝を着いた。
「川内ちゃんは本当に何も知らないみたいね?」
愛宕が川内を拘束していた縄を解いたのだ。
「……あ……あぁ……」
開放された事を理解した川内は無意識に涙を流しながら、大量に失禁してしまった。
「温いわね?」
愛宕の背後から怒気を含んだ声が聞こえる。
「あら?高雄?起きたの?」
「もういいわ、後は私がやるから愛宕はそこで休んでなさい?」
「はぁーい、あんまり汚さないでよ?血って落ちにくいんだからね?」
「善処するわ……」
2人の会話を聞いた川内の表情は恐怖の色に染まっていた。
時刻は只今午前8時50分……。
待て次回!!
ふぅ……まだ続く様です。