※この作品はR-18です。

艦これ survival!?   作:片栗虎

30 / 40
サブタイトルの通りです。


暁の探照灯

エリア25

 

時刻は午後6時

 

遠くに公園が見えるこのエリアは、建設途中で放置された建物が幾つもあった。

 

「うぅ……大丈夫ぴょん?」

 

「大丈夫……弥生にしっかり着いてきて……」

 

卯月と弥生はお互いに寄り添って響達の後ろを歩く……。

 

辺りは薄暗く、視界が大分悪くなってきている。

 

「公園は目の前だ!時間も無い、急ごう!」

 

響は残り時間が一時間を切るのを確認して、一気に公園へ駆けた。

 

「あ!響!待ちなさい!」

 

すかさず他の面子も後を追った。

 

「流石に残り一時間で禁止エリアとなる、この場所に人はいないと思う……」

 

「流石響!」

 

雷は関心ながら公園内に入った。

 

「暗くて良く見えないわね?」

 

「トンネルは何処にあるのでしょうか?」

 

雷と電はキョロキョロと辺りを見回す。

 

「皆、あと20分探しても見付からなければこのエリアを出るよ?」

 

響には確信があった、このエリアに脱出用トンネルが無い事を……望月、或いは比叡が流したデマであると……。

 

「よーし!絶対に見付けてやるんだから!」

 

暁は支給品である探照灯を翳す。

 

「暁!それはダメだ……」

 

響の注意は暁には届かず、探照灯が煌々と辺りを照らした。

 

「あぁ……!?」

 

響は見てしまった……。

 

「え?響?どうしたの……」

 

それが暁が発した最後の言葉となった。

 

次の瞬間、暁の頭部は自身の胴体へとめり込んでいた。

 

まるで亀のように、頭部が完全に胴体に深々と埋められてしまったのだ。

 

無理矢理強引に押し込まれた為に、暁の頭部は原型をとどめておらず、頭蓋骨ごと潰されてしまった。

 

「あ……暁……」

 

探照灯が足元に落ちる。

 

その明かりが照らしたのは、左眼から血を流し右腕からも流血した……比叡の姿であった。

 

「そ……んな……暁、暁ぃ!!暁!!!」

 

響は力の限り叫んだ。

 

「響ちゃん!」

 

「響さん!」

 

神通は響を抱き抱え、比叡と距離をとった。

 

「嘘ぴょん!?なんでいるぴょん!?」

 

「……大丈夫、卯月落ち着いて」

 

弥生は卯月の手を引いて神通の所へ駆け寄った。

 

「あはっ、あはは、あはははははははははは!!!また来た!!金剛お姉様ぁ!見ていてくださいぃぃぃいぃぃ!!!」

 

その場にいる駆逐艦全員が死を覚悟した。

 

探照灯に照らされて、公園中に転がる死体の山を見てしまったからだ。

 

「暁……暁ぃ……あぅぅ……暁ぃ」

 

「ひ、響……さん?」

 

神通は驚いていた、これまでどの駆逐艦の娘よりも頼りになると思っていた響が、まるで睦月型の子達の様に、か弱く怯えきってしまったからだ。

 

響はフラフラと比叡の方、暁の死体がある方へ向かおうとした。

 

「響さん!正気になって!!」

 

神通は軽く響の頬を叩いた。

 

「今貴女が死んでしまったら、誰が雷さんと電さんを救ってあげるの!?」

 

「電……雷……?あ……」

 

「響ちゃん……」

 

「響……」

 

2人は不安気に響の顔を見る。

 

暗さによってお互いの顔は見えなかったが、恐らくは3人は泣いていたのだろう、お互いに鼻を啜る声が聞こえていた。

 

「すまない二人共……一緒に脱出して、暁の分まで生き抜こう!」

 

比叡は足元の探照灯を左手で拾い上げる。

 

どうやら先の戦いで右腕は自由に動かなくなってしまったらしい。

 

「響さん、これからの事をお話しますね?」

 

響達は公園内の樹木の陰に身を潜めている。

 

昼間であればすぐに発見されてしまうだろうが、夜の闇が助けとなりすぐには見つかる事は無かった。

 

「話?」

 

「はいお話です」

 

待て次回!?




夜間の探照灯には注意が必要です。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。