「ぼ、ぼくは――っ!」
はじめてのセックスは、これまで何百回としてきたどのオナニーよりも淫猥で魅力的な快楽をぼくにもたらしてくれた。ペニスが爆発して散ってしまうんじゃないかと怖くなるくらい激しい射精だった。けれど、そのぶん射精後のあの虚脱感もいつも以上に重くのしかかってきて、のぼせたぼくの頭を一気に冷やしてくれた。
「んっ……ゃんっ」
ぼくはキクさんの膣からペニスを引き抜き、慌ててキクさんから離れた。
天使は……? ぼくの天使はどこにいる?
キクさんとぼくの恥液で白濁色に塗れているペニスを備え付けのティッシュで拭き、ぼくは自分の洋服を探す。
「にひひ~、探してるのはこれ~?」
内股で体育座りをしているキクさんのちょうど股のところに、ルカさんたちに脱がされたぼくの服がまとめて置かれていた。
ルカさんのほうを見る。
「なに、この鞄、返してもらえると思ってるの? しっかり気持ちよくなってたくせに、このまま逃げられるわけないじゃん」
ヤエさんは相変わらず口を閉じでスマホで録画を続けていた。
逃げられない。
ただでさえ逃げられない状況なのに、ぼくはキクさんに導かれ悦楽を貪ってしまった。弱みが2倍に増えたってことだ。
「そろそろヤエちゃん、投入するかな~」
「え……」「え……」
ぼくとヤエさんの戸惑いが重なった。
「いいんだよ、ヤエちゃん、先輩の前だからって遠慮しなくて」
「ど、どういうことですか?」
「いやいや、とぼけなくていいって。ヤエちゃん、この変態ナガヤマとヤりたいんでしょ?」
ヤエさんは面食らった顔をしていた。
ぼくはキクさんの様子を窺ってみた。この状況を楽しむように口元が緩んでいる。
「そういうことだったんですね……」
ヤエさんが帯びている空気の色が変わったような気がした。
「いやいや、ヤエちゃんも最初から気づいてたんでしょ。場所が場所だし、百戦錬磨のヤエちゃんのことだもん、絶対わかってたでしょ」
「私、3年生にはまだバレてないって思ってましたよ……甘かったですね……」
「甘い甘い」
「ま、ヤエちゃんのことルカに教えたのは私だけどね~。あ、ヤエちゃん、童貞もらっちゃってごめんね~」
「いえ、大丈夫です……私はそういうとこあまり気にしないので……」
ヤエさんはマット周辺がおさまるような角度でスマホを化粧台に立てかけると、それまでの少しおどおどした雰囲気から一変、堂々として艶々しい所作でこちらに歩いてきた。
髪の色も長さも違うのに、身長が同じくらいなせいか一瞬マツリさんの影が重なる。
「せんぱい……」
右手をつかまれる。
ぼくは動けないでいた。
心臓の音が耳障りなほど響いている。
「なっ」
ぼくが手を引こうと決断するよりも早く、ぼくの両手首には手錠がかかっていた。
「どっ、どこでこんな――」
「どこでも売ってますよ、別に本物じゃないですし」
「おりゃ~」
「ぇっ……ぉわっ!」
ぼくは、初めて立とうとして何度も失敗する赤ん坊のように再びマットに尻もちをついてしまった。
足元に違和感を覚え目を向ける。
ヤエさんが手錠を取り出してぼくにかけているときか、それに驚いているときか、いつの間にかキクさんがこの部屋の小道具の一つであるハチマキでぼくの両脚を固く縛っていた。
「ふたりともえぐぅ……」
「いや~私たちはルカみたいに怖くないよ~。ね~? ヤエちゃん」
「です。どうやらツカサせんぱいはずいぶんと怯えやすいようなので、下手に脅迫せずに淡々と導いてあげるのがよさそうです――ね、せんぱいっ」
ひょこんとぼくに跨ってきたヤエさんの唇がぼくのそれに触れ、舌が侵入してきた。
「……んっ……ぅ……ん……」
「キク先輩と……ん、んっ……比べて、ぁ……ん……んんっ、ん、ん……どうですか……ツカサせん、ぱい……」
頭が追いついていかなかった。
どうしてこうなった?
本当にこの状況は避けられないものだったのか?
頭が追いついていかなかった。
「んっ……はぁ、はぁ……んん……」
歯磨き粉のものと思われるメロンの味がぼくの鼻を、口を、全身を満たしていった。
頭が追いついていかなかった。
「う~ツカサくんのおち×ぽもう勃起してるし~! なんか嫉妬してきた~! 私もっ!」
「っ――!」
キクさんはキスをしているヤエさんの頭を除けたかと思うと、そのままぼくの顔の上に跨った。
さっきのセックスでびしょびしょに濡れそぼっているキクさんのブルマの官能的な匂いとその向こうにある膣肉の重量感が一気にぼくの思考を吹き飛ばした。
泣きたかった。
泣いていた。
頭はついてこなかった。
「ぁ……んんっ……そう、そう……ぃぃょ……もっと……」
「マツリ先輩のこと好きなくせに、キク先輩の色気に負けて……そんな自分が情けなくて泣いて、でも結局楽しむものは楽しむ……なるほど、ルカ先輩の気持ち、少しわかったかもしれません……本当にクズなんですね、ツカサせんぱいは」
「い~じゃんい~じゃん……んっ、ぁ、ん……おち×ぽは……はぁ、はぁ、はぁ、ぁ……立派だったし、んっ……」
キクさんがブルマの股布を右にずらした。
「んっ……今度は……直接、舐めてっ……ん……」
せき止められていた恥液がどっと流れてくる。
ぼくはそれらを舐めて、舐めて、舐めた。
溺れそうになるくらい舐めては、飲み下していった。
「では、私もそろそろ……んっ……入ったぁ……ぁ……キク先輩、の……言うとおりかも……ん……んぁ……んっ……」
ブレザーとワイシャツはおろか、ヤエさんはスカートすら脱がずにぼくのペニスを使って跳ねていた。
パンツだけ脱いでいるのか、肌と肌がはじけるパンパンという破裂音のような音がキクさんのときよりも大きく鳴っている。
「ん……っ……んぁ……はぁ……はぁ、はぁ……」
頭部と淫部の両方からとめどなく押し寄せてくる性の激流でぼくの理性は塵と化していた。
「キクさんの……んん……おま×こも……ヤエさんの、おま×こも……っっ……とろとろで……はぁ、はぁ……おいしい、ですっ……」
涙と鼻水と涎が漏れていた。
けれどそんなことを気にしていられないくらいの肉悦のなかにぼくは浮いていた。
「はぁ……はぁ……せんぱいっ……せんぱいっ……」
「ん……ぁ……んんっ、ゃ、ひゃんっ……んっ、ツカサ、くんの舌っ……えろいよ~」
おま×こ! おま×こ! おま×こ!
「ひぅっ……ふぁ……んっ、んっ、んっ、んっ――はぁ、はぁ……」
「……んぅ……っ……ん、ぁ、ぁぁぁ、ぁんっ……」
自我が――飛ぶっ――。
「ひゃんっ……ゃ……キク先輩っ!? それはっ……ぁ……ちく、ちくびっ……」
「にひひ~……んっ、んっ、ヤエちゃんのちくびっ……っ……おいしい、よっ……」
「んっ、ぁ、んぁ……はぁ、はぁ……イっちゃいますっ……ん……このままだとわたしっ……んっ……」
「ぼ、ぼくも、で、でますっ……」
「んっ、出して、くださいっ……わたしのなか、大丈夫ですからっ……んっんっんっ、んっんっ、んっんっんっんっんっ、ぁんっ、ひゃっ、イ、イクイクっ――――んんんぅっっっ!!」
2回目の射精にもかかわらず、激しい濁流がヤエさんのおま×こに次々と向かっていくのを感じたけれど、もはや自分を情けなく思うことも恥ずかしく思うこともなかった。色欲の虜と化したぼくは、ただただヤエさんのなかに出したことの充実感と享楽に満たされていた。
「ヤエちゃん、実はルカ、処女なんだよ~」
「そうなんですか!? あんなに偉そうにしてるのに……」
「キクっ! ちょっと! ヤエちゃんもいまさらっと失礼なこと言ったでしょ!」
「私のカップばらしたお返しぃ~」
「キクは別にダメージ食らってないでしょ!?」
「だいじょ~ぶだいじょ~ぶ、そのダメージはこのあと気持ちよさに変わるからね。ヤエちゃん、ヤっちゃお~」
「らじゃっ、です!」
シシドさんはあっという間に二人に後ろ手に縛られ、ぼくのところに連れてこられた。
ぼくはもうなにが起こるのかわかっていた。というよりも、期待していた。
ペニスはすでに最高潮に復活していた。
「ほら、あんなにイジメられてたのに、ツカサくんのおち×ぽがルカのおま×こを待ちきれないって感じにピクピクしてるよ~」
「ちょっ、キク、本気!? ヤエちゃんも!」
「でも、ルカさんのここ、濡れ濡れですよ……?」
「そ、それはさっきお風呂に入ったから――ひゃんっ!」
「でもほら、なかまでぬるぬる~」
「ルカ先輩、私たちのを見ていてムラムラしてたんですか?」
「違うって!」
「でもツカサせんぱいみたいに足縛られてるわけじゃないですし、本気出したら逃げられるはずです。でも逃げてないってことは……」
「そんなっ、あたしは――ていうかこのまま!? 制服また汚れちゃうじゃ――」
「れっつ、いんさ~と☆」
「ひんっっっっ!!」
膜が、破れた。
「ひぃ、んっ、こ、こんな感じ……なの……?」
「どうどう?」
「な、なんか、思ってたより痛くない、かも……」
「さすがルカさん、淫乱の素質がありますね……」
「ちがっ……ぁ……ちょっ、いまこの変態野郎の腰が、ぃ……ぁ……っ……ん、ゃ……か、勝手にっ……動くなぁ~……」
キクさんのともヤエさんのとも具合の違うシシドさんのおま×この締めつけに、ぼくはすでに昇天寸前だった。
「ぇっ……どうしようっ……キクっ……ん……」
「どうした~?」
「ひゃぁ……ぁ……ぁ、ぁ、ぁ、ぁ……こ、こいつの……」
「ルカ先輩、素直になりましょう」
「こいつの……はぁ、はぁ……腐れおち×ぽ……で……あたし……」
「あたし~?」
「あたし……んっ……か、感じちゃってるっ……んひんっ……」
シシドさんを抱きしめられないのがもどかしい。もどかしすぎて腰が暴れてしまう。
「ゃんっ……こ、このっ……ゴミ野郎っ……急に激しくっ……ぁ、ぁ、ぁ、ぁ……んっ……」
「ツカサ先輩のルカ先輩を見つめる目……切なそうです……」
切なかった。
シシドさんのマッシュボブをくしゃくしゃに撫でまわしたい。
シシドさんのリップで艶美に光る唇にキスをしたい。
シシドさんの控えめなふくらみをこねくりまわしたい。
シシドさんの尿を飲みたい。
愛情なんて一切ない。
ただひたすらふたりで快楽を貪りたい。
「ヤエちゃん、ここで重要なのは、ツカサくんのおち×ぽが荒れ狂ってるのに、それでもルカがよがってるってことだよ~」
「お~……」
「ぉ、ぉ~じゃない、って! ぁ……解説、するな~っ……ぁ、んっ……」
第2ボタンまで外しているワイシャツと短く調整されたプリーツスカートをまとったままぼくの上で跳ねているシシドさんが、かわいくてしかたない。
「ツカサ先輩、これは、ルカ先輩を手伝うともっとおもしろいことになる気がします」
「らじゃっ!」
この、お風呂あがりのシシドさんから漂ってくるせっけんのふんわりとした香りをずっと吸っていたい。
「ぁ……そんなの……キクとヤエちゃんっ……ん……ひぃっ……あ、あとで絶対っ……」
「あとで絶対、なに~?」
「あ、あとで絶たぃ――っっ……ぁ、ぁ、ぁ、ち、ちくびっ……が……んっ……」
「ルカさんっ……」
ルカさんのおま×こと一緒に死にたい。
「な、お前、ゲロキモ、変態、野郎の、くせにっ……あたしの名前っ……」
「でもそのゲロキモ変態野郎の~」
「おち×ぽであんあん喘いでるのは誰ですか?」
「だ、だってこれっ……! これっ! きもちよすぎてっ……」
「ルカさんっ……ぼく……ぼくっ!」
ルカさんっ!
「出しちゃえ~」
「ツカサ先輩、ファイトです」
「はぁ、はぁ……んっ、ん、ぁ……ゃ、まって……なんかあたしも……キてるよ……なんかキてるっ……ん、ん、ん、ん……ぁ……ぁぁぁぁあ……」
「ルカさんっ――っっっっっ!!」「イクぅぅぅぅっっっ――――――――!」
魂までもっていかれそうな壮絶な射精の淫流が終わってもなお、ルカさんとぼくはつながったまま涎を垂らして呆けていた。
キクさんとヤエさんは、そんなぼくらの両サイドでピースをして写真を撮っていた。