月と幻想を司る龍神(♂)に恋したオッサンは全力で堕とす事にたそうです。 作:厨二豆腐
そして最早、この作品は私から独立して制御が気かねぇぜ……どうしてこうなった?
その翌日、不動は焦っていた。
理由は凄く単純、不動のいる場所は大木の樹洞だ。
つまり必然的に個室と言うものは存在しない。
そして不動の隣ではスースーと寝息を立てながら眠る朧の姿。
(落ち着け朧は男、朧は男、朧は男、朧は男、朧は男、朧は男、朧はおn……)
もはや必死で自信の煩悩と格闘する不動。何とか起こさないように起き上がると、これからどうするべきかを考える。
とはいえ今、森のどの辺にいるのかが分からない事もあり出ていくのは余り得策で無いと思い至る。
「……仕方ない久々に鍛えるか」
彼はそうつぶやくと外に出る。そして能力を使用しながら筋トレを始める。
不動は影響力を操る力を持つ為、筋トレで鍛えた時の自信に起きる影響力を操作し、身体を鍛えているのだ。
その結果、鬼と腕相撲をしてギリギリで負ける程度には強くなっていた。
いっけん見ればチートな能力である。ただ弱点が無い理由では無い。
彼の能力は因果関係つまり、原因と結果が理解出来ている物事でしか能力を発揮出来ないのだ。
故に始めて見る攻撃や原理の分からない攻撃などは防ぐ手立ては無い。
能力の応用次第では人間を辞める事も可能だが、チートな転生者が多いこの世界で生きた彼は、そんな気すらいや鍛える事すら諦めていた。
だが今は違った、恋をすると女は変わると言うが、それは男も同じこと、つまり彼は自覚は無いが朧の前でカッコつけたいのである。
そして久しぶりに筋トレをして次に瞑想を行い、夕方まで久々の鍛錬に汗を流した。
そして夕方となり不動は帰ると、相変わらず睡眠を取っている朧の姿。
その愛らしい寝顔に不動は思わず頬が緩む。
そしてそんな愛らしい朧が目を覚ます。
「おはよう朧」
彼はそう朧に言うと朧はまだ寝ぼけているのか不動に無邪気な笑を浮かべる。
その笑顔に不動は思わずドキリとしてしまう。
「クケカ、おはようなのじゃ」
そして目の前の龍神様は不動に微笑んだ。
朧は酔っていた。
昨日嗅いだ匂いとは違う、雄を思わせる匂い、その匂いに身体が火照り、朧の平衡感覚などを麻痺させ判断力を摩耗させて行く。
普段の朧なら気付いてすぐさまその場から離れただろう。
しかし寝起きな事もあり、頭は覚醒しきってない思考でまともな判断など出来るはずもなかった。
朧は起き上がりおぼつかない動きで、始めて直立する赤子のように立ち上がると、フラフラと二~三歩殆ど歩いたところで再び倒れかける。
「おっおい大丈夫か!?」
不動は慌てて目の前で倒れかける朧を、抱きしめるように身体を支える。
だがそれは朧に取っては災難だったと言えよう、朧が現在進行形で身体が火照り続ける原因とも言える匂い、それがさらに濃厚になった匂いが朧の鼻孔をくすぐり、朧の脳内を蕩けるように溶かしていく。
「ハァ…ハァ……」
艶めかしくも荒い息遣い、それが不動の鼓動を大きくする。
(おっ落ち着け、ま、まずは朧を寝かして……)
不動は朧の豹変に戸惑い慌てるが、すぐさま朧の身をあんじて寝かせる事にした。
しかしその為に不動は朧の頭を支えたさいに、不動の手は朧の龍角の根本に触れてしまう。
角のある生物に取って角の根本は神経が密集した部分でもある。
当然、龍種の朧も例外では無い。
そして発情仕切った朧はさらに過敏な状態だ。
つまり今の朧に取って角の根本は性感帯の状態にあったのだ。
「あ、ふわぁ~~~~ッ!?」
朧は一瞬目を見開くと軽く言ったのか艶めかしく声を上げ身体を仰け反らせる。
そして完全に緩みきり恍惚とした顔で、だらし無くヨダレを垂らしながら、身体をビクビクと痙攣させる。
その身体は軽くイッたことで、軽く汗を吹き出し、上下に荒い息遣いで、目は快感に酔いしれ最早、半目で視点が合わなくなっている。
その光景を見た不動の中でプツンと何かがきれた。
(あぁもう、朧が雄とか雌とかどうでもいいや)
そして、不動は完全に吹っ切れ今後、この龍を恋人ならぬ恋龍に堕とす事を決意するのだった。