クリスマスパーティー1
12月24日
この日付が嫌いな日本人はどれだけ居るのだろうか。
一日の過ごし方は人それぞれ。一人で過ごしてみたり、家族と過ごしてみたり、ヲタク仲間と?推しと?ティッシュと?
…まあ、色んな方法があるだろう。
そんな僕はというと、ししょーの家の前に居た。
扉には暗いグリーンに赤でデコレーションされたリースが飾ってある。
やる気入ってるなぁ。
合鍵で鍵を開け、扉を開く。
「こんにちはししょー!」
開口一番はなんといっても挨拶。小さい頃から教わっているんだ、今更直せない。人前じゃ滅多にやることはないけどね。
「雅いらっしゃーい!」
僕の元気な挨拶に負けず劣らず大きい声で返事をもらう。
ししょーはダボダボのTシャツに身を包み、いつものロングは後ろで束ねてお仕事モードである。
くそ、早かったな。まだ準備中だったか…。
「さあ、雅も来たことだしクリスマスパーティーの始まりだよっ!」
「えっ、準備中じゃないんですか?」
「え?準備なんて昨日のうちに終わってるけど?」
「え?」
「え?」
よく分からない。なんでだらけきった服なの?一張羅着てきた僕の気持ちは?ねぇ?
「うーん、よく分かんないけど、雅はこれ着てきてね」
そう言いながらししょーはハンガーごと服を手渡してくる。
それは目がチカチカするほどの真紅に染まった布地に雪を連想させるような純白の装飾。
「サンタのコスプレするんですか!?」
コスプレの割に結構ガチめな服なんだけどっ!多分これ着てきて雪原歩けるよ!?性能と高まる羞恥心的にっ!
「ほら、恋人はサンタクロースって言うじゃない?」
「まだ朝の8時ですよ!?12時間早いですよ!」
「えぇ~…着て欲しいなぁ~…」
うっ、そういう淋しそうな目つきはズルい。
普通にしていても男なら誰でも振り向くような美人度を誇るししょーだ。それが上目遣いで哀しげに見つめてこられると、精神も耐えられる訳がない。
「はぁ、まあクリスマスですし、着ますよ」
「わーい!やったー!じゃあ着替えてきてリビングに集合ね!チャオ♪」
くるっと踵を返すと鼻歌交じりに手をふりふり、リビングに向かって廊下を進むししょー。
はあぁ、うちの彼女可愛いくてしょうがない。
なんであんな可愛い動きが出来るわけ?惚れちゃうでしょ。もう惚れてるけど。
チャオってのが可愛いし。鼻歌は綺麗だし。耳は真っ赤で照れてるのバレバレだし。
向こうが照れちゃうとこっちまで伝染しちゃうんだけどな…。
「さてと、ちゃっちゃと着替えますか!」
リビングの戸を開くとそこには豪勢に飾り付けされた空間が広がっていた。
「すげぇぇ!!」
カーテンレールには折り紙で作った鎖の飾り。壁に貼られたそりに乗ったサンタの切り絵。モコモコの綺麗な柄の絨毯。
そしてなによりも、
「このツリー凄い!」
見た目からして3メートルは優に超えてるだろうツリーは2階へ上る吹き抜けに置かれていた。
てっぺんに輝く星を筆頭に、赤、青、緑とイルミネーションは点滅し、丸い飾りにてかてかと愉しげに反射している。
綿で出来ている雪は絶妙で多すぎず少なくもない。
「って植え込みですかこれ!?」
ツリーの下にはレンガ模様の植木鉢…鉢…?いっぱいに土が詰めこまれていた。
「そうだよぉ。家の裏に良い感じのあったから採ってきたの」
視界の脇から現れたししょー。その姿はトナカイであったのだけれど
「採ってきた。じゃないですよ!なんですかその格好!?」
ししょーの服は、その豊満な胸にぴっちりと張り付き胸元にぽっかりと空いた穴から覗く谷間は非常に暴力的に蠱惑的で目が釘付けになる。
強烈な誘惑を誘う胸から逃げようと視線を下げるとキュッと引き締まった腹筋と可愛らしいおへそが主張をしていた。いつ見てもししょーのへその形は良いのだがここでは触れるべきではない。
更に逃げる為目線を下げていくと、最早ハイレグとかがエロくなかったのではと思うほどにエロい状況の極ミニスカートが待っていた。しかも、横にはこの長さにはもう意味が無いと思えるスリットが深々と入っていて、ししょーの大事な所が見えそうで見えなそうな状態だ。もうエロいとかの問題ではなく、ただ不安になってしまうほど不安定なのだ。見ていてハラハラする。
脚にはニーソが膝上まで穿かれているがスカートが短すぎるせいで絶対領域とまでは行っていないがそれでも健康的なふくらはぎはそれだけでも充分な切れ味があり、もう正直お腹がいっぱいである。
目のやり場が無く、顔を見ることにして顔をあげると丁度ししょーと目が合った。
「雅…いや、ご主人様。このいやらしい牝鹿をどうか好きに扱って下さいまし」
ししょーは首に付いていた首のリードを僕に両手を掲げ差し出す。
「いやっ、受け取らないですよ!?」
「お願いしますっ!私にっ!どうか私にお仕置きをっ!いやらしい牝鹿にお仕置きをっ!」
「しーまーせーん!!」
首に付いた金をカランカランと鳴らし、たわわな胸を揺さぶるししょー。
ちょっと、そういう動作はやめてこれでも男なの折角の理性が外れるから!
「お願いっ!お願いっ!何でも気持ちいいことするから!ほら!このHな胸からでも揉んでさ!」
持ち上げられたししょーの乳肉はハリはあり形が変わる程度で済んでいるが、実際触るととても柔らかくて延々と触っていられるから困る。
「今はまだ始まったばかりですからHなことはしません!クリスマスパーティーをしましょうよぉ」
「ふむぅ…あとで必ずやるからね」
なんとかエロ展開は避けられたみたいだ。
ししょーはあまり納得して貰えて無いようですがそこは無視無視。
「それはそうと、こんなツリーなんで言ってくれなかったんですかっ!?大変だったでしょうに…」
「琴葉にも手伝って貰ったし問題なかったよ?」
「そういう問題じゃないですよぉ……」
こういう力仕事なら男の僕が頑張れる機会だし、ししょーと一緒に作業したいし、頼って欲しいものなんだよ。
「いやっ、これはサプライズでもあったし?それより、早く料理食べよ?冷めちゃうよ!」
「ああ、ええと、はい!」
なんか色々流されちゃったけど僕としても料理が冷めるのは戴けない。美味しい物は美味しいうちに食べたいものである。
いつもはダラダラとゲームするのに使うローテーブルにはクロスが引かれ、彩り豊かな料理が置かれていた。
「凄い!凄い!これ全部ししょーが作ったんですかっ!?」
「ふふふっ、まあね。こんなのチョロいものなのだよ、雅君」
「流石ししょーですっ!」
「ああ、でも鶏とかは育ててないけどね」
「それは言わなくても分かりますよ…」
鶏から育てるとか凄すぎるでしょ。
鶏もも肉の照り焼きから、ポテトサラダから、太巻きから。…うん?
「ししょー、朝ごはんからヘビー過ぎではないでしょうか?」
「うぐっ」
「えっ、まさか…」
「ごめんなさい忘れてました」
「どうするんですかこの量!?」
「…食べる?」
涙ながらに聞く姿には本当に弱い。
ああ、もうっ。誘惑に負けちゃいそうだ。
「鶏もも肉とか熱いうちが良いのだけ食べて残りは昼にしましょう?」
「…うん」
明らかにテンション下がってる!?今日一日大丈夫かなぁ…。