「・・・かはっ、けほっ、けほっ。はぁ、はぁ、ふぅー」
口から細く伸びる一本の糸。それは雅の下腹部中やベッドの上に広がる白濁したものの一辺に纏わり付いていた。
口中に広がる苦味は、雅の男らしい臭いと吐き出す時のものとごちゃごちゃに混ざり合って私を訳分からなくさせていた。
混乱する頭でも1つだけ分かるのは、私の為に出してくれた精液をあろう事か吐き出し、しかも雅に向かって出していたことだった。
口を手で押さえれば雅にかけることも、ベッドまで溢れさせることも無かった。
もう一度出して貰おうにも寝ている雅の息は荒く、1回の射精がどれ程の体力を消費してしまうのか女の私には皆目見当がつかず、雅を蝕む悪い蟲になっているのではないかという申し訳なさと雅を壊していく不安で押し潰されそうになった。
これからどうするのか、汚く汚してしまった雅の身体をティッシュで拭き取りつつ思考を巡らせる。雅のことを考えればここで辞めた方が真っ当であろう。それでも、ここまで我慢してきた私の性欲はどうすればいい?ここで私利私欲の思考をしている辺りやはり私は醜い雌豚であろう。
雅が壊れるか否かの選択なのだ。私の欲望を鑑みてはいけない。
ここまで我慢してきた欲望は雅を壊してしまうという罰で不完全のまま保留にすることに決める。
醜い雌豚から飢えた醜い雌豚へと変わった私は襲いたくなる衝動を抑えながら雅の身体とベッドをあくまで事務的に掃除していく。
肋骨に付いた汚れを拭いていると、雅は急に私の腕を引き抱き寄せた。
優しく拭こうとしていた為不安定な体勢だった私は当然、されるがままに雅の上に覆い被さった。
抱き寄せた犯人の雅はというと、抵抗しない私に頬擦りを寄せ、―ふんすっふんすっ、むはぁー♡と私の耳元で私の臭いを嗅ぎではため息を漏らすのを繰り返した。
ついさっき、禁欲宣言を立てた私はこれも私への罰として受け止め、絶っっっっっ対に!抵抗、反抗、反撃をせず、雅のなすがままにされてやる!
雅は私の臭いを嗅ぎながら、強く抱きしめる。
厭らしい程に汚く大きい私の胸は雅の胸に挟まれ更に厭らしく形を変える。
雅は具合の良い場所を探すようにグリグリと胸にかける圧を変化させていく。雅が向きを変えるごとに厭らしくも変わり続ける胸肉。服の中で擦れる乳頭。
「・・・ぁふ、はぁ、あふぁ・・・」
どこまで興奮しても反撃してはいけないと誓ったから溜まった興奮は胸の奥に閉じ込める。我慢すればするほど胸中には切なさだけが蓄積される。願わくば雅が私を気持ちよくさせてもらえれば良いのだが。
良い具合になったのか体勢を変えるのを辞めた雅は抱く強さは一切変えずに足でも抱き締めてきた。がっちりとホールドされた私の腿は動くことを許されず、雅の身体に固定されることとなった。それでも、膝より下は固定されていないからばた足程度なら動かす事が出来そうだ。・・・誓いにより動かすなんて論外ではあるけど。
がっしりホールドした雅は私の腰へ腕を回す。脇腹を撫でられ変な声が出そうになるのを必死に抑え、腕に身を委ねた。
腰を優しく揉んでくれて一時の休息を得た後、雅は私がそうしたように私の上着を捲り上げる。空いた隙間から冷たい空気が入り私の背中をくすぐった。身体を密着させている為服は脱がせにくく、服の裾はゆっくりと私の肌を擦りながら胸元へと向かう。
ずっ、ずっ、と布擦れの音が妙にやらしく聞こえ、お腹を全体的にぐるっと均一に与えられた興奮に更に興奮を募っていく。
下乳まで裾を持ってくると雅は再び夢中に私の臭いを嗅ぎ始めた。
私は雅のやりたいようにさせ、自分は身体に無駄な力が入っている事に気付く。身体中を強ばらせて刺激を我慢していたからだと思うが、それでは雅に変な負荷がかかってしまうと思い、深呼吸と共に身体から力を抜く。すると今まで締めていた足はもっとギチギチに締めつけられ、背中に回されていた腕も強く抱きしめてくる。
「・・・あふあ・・・くぁ・・・くっ・・・!」
少しの痛みを伴う強めの刺激に私のアソコはキュンキュンと反応し、挟まれ潰れた乳に麻痺毒を刺されたかのような痺れが走る。
興奮に耐える私などつゆ知らず、相も変わらずにふんすふんすっと臭いを嗅ぐ雅。
私の臭いはそんなに良いものなのだろうか?飽きないのだろうか?と幾つか疑問が湧くが雅は寝ているのだし、しょうがない。
そう割り切って、痛みを伴う刺激を堪能しようとした時、雅は私の首を舌全体を使って舐めた。
「・・・はひぃ!?、ふむ!、んん・・・!」
思わず声が出るのを雅の肩を咥えこむことで抑え、雅が起きていない事を確認する。
幸い、目を覚ましてはいなかったが、私の声に驚いたのか私を抱き締める力が急激に強まっていた。
腕を襲う強烈な痛み。それでも疼き続ける股間。肌同士で触れ合うお腹。
痛いはずなのにもっと欲しいと求めてしまう私の身体はまさに"飢えた雌豚"であった。もう、だめだ。雅を蝕んででも雅を愛したい。雅のが欲しい。私は雅の雌豚だ。もっと苛めて欲しい。もっと刺激を、快楽を!
深く深く雅を求めようにも、がっちりと固められた身体ではどうすることもできず雅のお腹の上でモジモジとするだけに留まっていた。