私は誰だ。
ここは何処だ。
何かが見える。だが、それがなんなのかを理解することが出来ない。
それらは全て理解できているはずなのに、認識しようとするとまるで濃い霧に包まれてしまうかのようにぼやけてしまう。
私には、ただその風景を傍観することしか出来ない。
どう考えても異常な事態だとわかるはずなのに、私の心は穏やかだった。
しばらくすると、見えていた何かの輪郭がはっきりしてきた。
まず最初に見えたのは、道場で剣を振る誰かの姿だった。彼は独りで懸命に木刀を振っていた。周りに人がいるにも関わらず、誰も彼の事を見ていなかった。あんなにも真っ直ぐな彼の剣筋を、誰も見ていなかった。
世界が暗転した。闇が晴れてくると次に見えたのは、暗闇の中を魔物と人間によって見下され、手術台に横たわっている誰かの姿だった。スーツを着た人間が何かを言っているが、聞き取ることは出来ない。彼以外の人が出ていってしまった。全身を手術跡で埋め尽くされている彼は独り、生に縋るかのようにか細い呼吸を続けていた。
また世界が暗転した。次に見えたのは、誰かが地面に縫い止められている姿だった。彼はその胸を黒い柱によって貫かれ、地面に縫い止められていた。周囲の地面が彼の血だった赤黒い何かで染まりきっている中、彼は独りで、ただひっそりと生きていた。
また、世界が暗転した。
彼は独り、全身から血を流し、白い雪原を真っ赤に染め上げながら、仰向けに倒れていた。
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俺の腕が切り落とされてから、凜子の様子がおかしい。
いや、日常的に言えば変わってないと思う。若干俺に対して過保護になっている事を除いては多分、きっと、いつも通りのはずだ。俺は朴念仁というつもりはないから多分あっている。
ただ、おかしい。
「…………」
今、俺がいるのは五車学園。調度昼休みの時間だ。俺は基本的にゆきかぜと達郎と凜子と一緒に弁当を食べさせてもらっている。そうでもしないと基本的にぼっちだからね。うん、自分で言ってて悲しくなってきた。
さて、俺が何で凜子の様子がおかしいと思ったかというとだねぇ……
「……はぁ」
「……ね、姉さん、どうかした?」
「ふぇっ? あ、ああ、いや、何でもない。少し、考え事をしていただけだ」
どう考えても飯を食っている時に女子が浮かべるそれではない若干色っぽい表情を浮かべてるんだよ。何だろう、俗に言うトリップ状態とでも言うべきか。ゆきかぜと達郎にも分かるレベルでその表情を浮かべているため、普段は会話で賑わうはずの食事の場が割りと気まずい状況になっていた。年中表情筋がニートしてる俺がそんなこと言えるもんじゃないけど料理漫画の皮被ったエロ漫画じゃないんだからもうちょっとまともな表情で飯を食べて欲しい。
しかも、その上で若干ぎこちない。そんな表情を浮かべては正気に戻ったかのように頭を振り、また頬を若干赤らめる。そしてまた……無限ループって怖くね?
凜子の弟の達郎ですらも何があったのかわからないんだから俺やゆきかぜに分かるはずもなく、ゆきかぜは助けを求めるかのように水を飲む振りをしながら俺の方をチラチラと見てくる。その行動自体は犯罪レベルで可愛いけどすまない、俺にはどうにもならないんだ。非力な俺を許してくれ。
「えっと……ごちそうさま」
「わっ、私もごちそうさま!」
そんな中、ゆきかぜと達郎がこの空気に耐えきれなくなったのか弁当を急いで食べて行ってしまった。ってちょっと待てコラ!! ここで喋れる達郎とゆきかぜが行ったら俺はどうなるんだよ!? 俺があんましゃべれないこと知ってて行ったってのか!?
「…………」
「…………」
「「……………………」」
俺も、凜子も、特に何かを言うこともなく、箸を進める。俺と凜子の2人になってからは凜子も先程までの情緒不安定者のような様子は見られず、何かに緊張しているかのような様子で黙々と食べていた。
…………気まずい。原因がさっぱりなだけに余計気まずい。
「…………なあ、京士郎」
「……何」
「…………付き合ってくれ」
俺以上に寡黙になっている凜子から飛び出したのは、そんな爆弾発言だった。
……OK、一旦落ち着こう。とりあえず俺がフラグを立てた覚えはない。と言うか凜子だってあれだけ俺の右腕を切り落としたのを気にしていたんだから流石にそんな状態で告白しようとなんて思うはずがない。いや、ワンチャン償いきれないから責任を取る的な意味かもしれないけど流石にそれは考えすぎだろう。
「……何に?」
故に、ここはとりあえず確認から入るのが得策だ。そりゃ、凜子みたいな美少女と恋人になるのは男の夢かもしんないけど、それが誤解で勝手にこっちが勘違いしてただけなんて冗談じゃねえ。
俺が詳細を尋ねると、凜子も自分が言ったことがどんな誤解を招きかねないのかようやく気がついたのか、その顔を徐々に赤くしていき、最終的には林檎のように真っ赤になった。こんな時に思うことじゃないだろうけど可愛い。
「……鍛錬だ」
「……わかった」
まぁ知ってたけどな! そんなおいしいイベントが降り掛かってくるわけないことなんて知ってたけどな!
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その日の放課後、普段ならば凜子と京士郎と達郎とゆきかぜの4人で帰路につくところなのだが、その日家路を歩いているのはゆきかぜと達郎のみだった。
それだけではなく、普段は例え達郎とゆきかぜの二人っきりだったとしても騒がしいはずの帰路がその日は会話が殆どなかった。お互いに、頭の中ではそれぞれの兄と姉について考えようとしているのだが、上手く考えがまとまらないでいたのだ。
「達郎、凜子さんどうしちゃったの?」
「そんなこと言われても……実習から帰ってきたからはずっとあんな感じだったよ」
「でも、昨日まではあんなに……その……大人しい? しおらしい? 上手く言えないけど、あんな様子じゃなかったわ」
あの実践訓練以降、凜子の調子があまり良くないのは五車学園の中ではもうかなり知れ渡っている。元より多くの生徒の憧れの的であり、ファンクラブまである凜子に関する噂であるため噂にはどんどん尾ひれがついていき、どこでそうなったのかもはや定かではないが気がつけば噂では京士郎が全て悪いようなニュアンスへと変わっていた。
とはいえ、あの凜子ですら手も足も出ないとすら言われている実力を持つ京士郎に表立ってつっかかる生徒などいるはずもなく、京士郎が受けた被害と言えば一部の生徒から陰湿な嫌がらせを受けただけである。無論、その時ばかりは心ここにあらずだった凜子もゆきかぜと共に嫌がらせを行った生徒へ軽い仕返しを行ったのは言うまでもない。
「京兄は何もやってないって言うし……」
「いや、でもあれは……」
京士郎はいつもどおりだ。いや、例えいつも通りでは無かったとしても何を考えているか読み取れたものではないのだが、それでもゆきかぜとしては変わっている所はないように見えた。となれば、凜子が1人で悩んでいるだけなのか、それとも……
彼女達にはわかるはずも無かった。
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五車町にある山中の道を凜子は歩いていた。夕焼けが照らすその服装は五車学園の制服から対魔忍スーツへと着替えられており、彼女の愛刀である石切兼光ではなく木刀を持っている事を除けば任務時の姿のままだ。剣術を修めているものらしく、身体に一本筋の通ったいい姿勢で歩く彼女が纏う雰囲気は自然体そのものであった。
(……まぁ、仕方ないものなのかもしれんな)
その顔には、五車学園にいた時の表情から想像することは難しい清々しさを感じさせる爽やかな微笑が浮かんでいた。だが、その笑みには自嘲のそれも含まれており、木刀を持つその手には微かな震えがあった。それが武者震いからのものなのか、それとも恐怖からのものなのか。それは、本人にしかわからないものだ。
林を抜け、開けた場所に出る。風で木々がそよぐ音以外何も聞こえないその草原に、京士郎は立っていた。その顔には相変わらず何を考えているのか少しも読み取ることが出来ない無表情が浮かんでおり、凜子に気づくまではただぼうっと空を見つめていた。
「すまない、待たせたな」
「……今、来たところ」
京士郎も凜子と同じく、任務の時の軍服姿でそこに佇んでいた。既に凜子よりも多くの任務をこなしてきているせいか、対魔忍としてはかなり風変わりと言えるであろうその姿は妙に様になっていた。病的なまでに白いその手には、凜子と同じく木製の小刀が1振り握られていた。
「では、言った通りで頼む、京士郎」
「……本当に、いいの?」
「ああ、これは私が望んだことだ。操られてなどいないさ」
「……わかった」
それだけの短い会話を済ませると、凜子の顔つきは真剣そのものになり、木刀を構えた。京士郎は構えることはなく、あくまで自然体。だが、京士郎の身体能力を以てすれば四方八方への対処が可能な万能の体勢だ。
仕合を始める合図が決められていたわけではない。だが、2人が戦闘態勢に入ってから数秒後、少し強い風が吹き、まだまだ青い葉が僅かに舞う。それによって2人の視界がほんの一瞬遮られた瞬間が合図だった。
「っ!!」
「ふっ」
互いの間合いが一瞬で詰められ、それまで静寂が支配していた草原にとてもではないが木と木がぶつかりあったものとは思えない音が響き渡った。互いに同時に動き出したかに見えたが、厳密に言えば最初に仕掛けたのは凜子だった。
というのも、京士郎には奇襲する時を除けば基本的に自分から仕掛けるという考え方は存在しない。相手が京士郎の守りたい者である凜子ならば尚更といえるだろう。
一見して2人の斬撃がぶつかりあったかのように見えた初撃だったが、実際には凜子の一撃に対して京士郎が迎え撃つ形となった初撃の中で、凜子は微かに表情を歪ませた。一度切り結んだだけでも分かる。あのときと同じ、まるで巨木に思いっきり剣を打ち込んだときのような違和感。
やはり凜子と京士郎の間にはどうしようもないほどの力量の差が横たわっている。3年前に打ち合った時よりその差は縮まっておらず、むしろ開いているのではないかとすら凜子は感じた。
だが、そんなことは凜子も元より覚悟の上だ。
故に、最初から全力。それは、剣術のみに他ならない。
「空遁!」
凜子がそう叫ぶと同時に凜子の姿がそこから消失し、次の瞬間京士郎の背後にすでに木刀を振りかぶった状態で現れた。
凜子の忍法。『空遁の術』は、彼女を中心とした半径1km以内を範囲として己の五感や物体を空間ごと跳躍することが出来る異能系忍法だ。その特性上汎用性に長けているものの、物質を跳躍させる際には一時的に激しい疲労を強いるという欠点も存在する。
「はぁっ!!」
「んっ……」
凜子の姿が消えたことで一瞬戸惑う京士郎だったが、半ば直感で後ろに短刀を振り凜子の木刀に合わせようとした。このまま再び2人の斬撃がぶつかりあえば、ただでさえ全身を疲労感が包んでいる凜子が更に不利になることは明白だ。
「まだだぁ!!」
「っ!? ……」
故に、凜子は再び空遁の術で以て空間を跳び、京士郎の真上に転移する。既に凜子の身体には常人、いや、対魔忍であったとしてももはや一歩も動けないほどの疲労感が襲っているはずだ。
にも関わらず、京士郎の頭上に転移したままその勢いで木刀を振る凜子の裂帛の気合には少しの衰えも見られない。
流石に二重の転移は京士郎も予想していなかったのか、その目をほんの一瞬ではあるが見開いて身体をひねることでどうにか回避した後、思いっきり距離を取った。
「っはあ……はあ……」
どうにか着地したあとも凜子は隙を見せること無く再び木刀を構えた。肩で息をしながらではあるものの、膝をつくことは決してしない。先程の二重の空遁の術が躱されてしまった以上、もはや勝ち目など殆どなかったとしても、凜子のその目から闘志が消えることはない。
筋肉が全て断裂してしまったならば動けないかもしれない。両腕を断ち切られたら刀を持って戦うことは出来ないかもしれない。
だが、彼女が今直面しているのはたかが疲労だ。確かに過度の疲労は身体を壊しかねないが、凜子が感じているそれはその類のものではない。ならばあとは単純だ。疲労に精神力で打ち勝てばいい。疲労の全てを精神力でねじ伏せ、凜子はその場に立っていた。
「っはああ!!」
「ん……」
この3年間、凜子と京士郎は数え切れないほど打ち合ってきた。だが、凜子が京士郎から1本を取ったことは一度もない。凜子が弱いわけではない。ただ、京士郎が圧倒的なまでに強すぎるのだ。それこそ、手加減に手加減を重ねてようやっと届くかどうかと言った所だ。
それでも京士郎は決して手を抜かない。彼女がそういったことを最も嫌う事を記憶としてではなく本能で理解していたから。
そんな京士郎を見て、凜子の中は様々な感情が入り交じった複雑な感情で満ちていた。その中でも、羨望と嫉妬の色が、彼女自身が最も忌避するであろう感情が色濃く彼女の中で膨らみ上がる。彼女自身、京士郎がその力を望んでいないことも分かっている。それでも、それだけの力があれば何が出来るかとは、誰しもが考えてしまうことなのだ。
いっそ恨めしいという感情にまで届きかねないほどのその思い。己の胸の中に存在するその思いを全て斬り伏せて、凜子は次なる一撃を繰り出す。
まだだ、まだ倒れる訳にはいかない。まだ自分は何も確かめられてはいない。
その一心で凜子は再び木刀を構え、京士郎との間合いを再び詰める。
「はあああ!!」
「っ…………」
裂帛の気合と共に凜子が連撃を放つ。それらは全て時に躱され、受け止められるが、京士郎が放つ反撃もまた、凜子に躱され、受け流される。
当然だ。いくら身体能力がずば抜けているとしても、今の京士郎は剣術に関してはほぼ素人と言っても過言ではない。
それに対して凜子は逸刀流皆伝にまで至るほどの剣の腕を持つ。京士郎がいなくなった穴を埋めようとするかのように、剣の道をひた走ってきた凜子の努力は、決して意味のないものなどではない。
例え何の才能もなかったとしても、諦めなければいつかきっと何かを為せる。かつての京士郎ならばきっとそう言うのだから。
「逸刀流、胡蝶乱舞!!」
三度目の転移、そこから一瞬の間すら置くこと無く繰り出されるのは縦横無尽の剣撃。本来ならば多対一の状況を想定して編み出された無数の斬撃が全て京士郎へと襲いかかる。
「っ……」
が、それらでさえも京士郎には届かない。確かに京士郎に剣術の心得はない。だが、京士郎の身体はそれら全てを小細工と嘲り笑う。時に受け、時に躱し、無数の斬撃を無傷でいなしていく。凜子としてはこれ以上は不可能といえるほどの斬撃だったのだが、それでもなお京士郎には届かない。
「ふっ……」
「っぐっ!? ああああ!!」
京士郎が凜子を迎え撃つ形で木刀を振った。度重なる転移で限界が来たのか、転移することはせずに木刀で受け止めると、大きく吹き飛ばされてしまった。どうにか受け身をとって着地するものの、もはや精神力だけでどうにか立っていると言った様子だった。
「っはぁ……はぁ……まだ、だぁ!!」
だが、それでも尚彼女は諦めない。体中を蝕む痛みすら伴うほどの疲労を耐え、再びその身体に染み付いた構えをとる。
身体能力の差など、実力の差など百も承知だ。ああ、遥かな高みに立っている京士郎に対して羨望も嫉妬も抱いているとも。
だが、それでも、剣だけは。大切な人への思いすらも糧とした剣の道だけは。ただそれだけを追い求めたのだから、それだけは誰にも譲れない。
それで勝てないというのなら、限界の1つや2つ喜んで超えてやろう。
大切な人に追いつくためには、それ以外に方法など無いのだから。
「逸刀流、奥伝」
居合の構えを取り、腰を深く落とし、次なる一撃への原動力を蓄えていく。疲労状態で構えもおぼつかなかったはずの彼女から、疲労と呼べるものが消え失せていく。一挙一投足が冴え渡っていき、そんな彼女を見た京士郎の表情も、少しではあるが緊張に引き締まったように見えた。
「天嵐、月華ァ!!」
地面が爆ぜ、初撃以上の速度で凜子と京士郎の間合いが0になる。その速度もそのままに、音さえも置き去りにして鞘から刀を抜き放つ。
放たれるのは、正しく嵐の如き一撃。もしそれが一足一刀の間合いから放たれたものであるならば、防御も回避も許しはしない。もはや殆ど同時と言っても過言ではない全方面からの多重斬撃。木刀だったとしてもまともに受ければただではすまない一撃は、
「っ!!」
京士郎が両腕両足から発生させた赤黒い杭で以てその全てを防がれた。如何に対魔忍の訓練に耐えられる木刀と言えども、流石にそのような衝撃は想定されておらず、凜子の木刀は柄から折れてしまった。否、砕けてしまったという表現の方が正しいだろう。
「はぁ……届か、ないか」
身体の中に残った僅かな力も吐き出すかのように、凜子は小さなため息をついた。
間違いなく今の彼女の全身全霊、それ以上の一撃だった。その証拠に、京士郎は能力を使わなければ効いたかどうかは別として直撃をもらっていたのだから。
もはや柄と鍔だけとなった木刀を握ったまま、凜子はその場に倒れ込んだ。闘志は未だに消えてはいない。今も凜子の身体を動かそうと必死に燃え盛っている。
だが、身体がまるで動かない。どれほど全身に力を込めようとしても、端から全て流れ出ていってしまう。まるで自分という器の底にぽっかり穴が空いてしまったかのような感覚に襲われた凜子は再度全身に力を込めて寝返りを打つ。
「……京士郎」
「……何?」
「一歩も動けない、すまないが麓まで運んでくれないか?」
「……わかった」
打ち合う前までのぎこちなさは何処にもなかった。どこか憑き物が落ちたかのような表情で、凜子は京士郎を頼った。京士郎は相も変わらず表情を少しも変えること無く、息も乱さず、凜子をお姫様抱っこの要領で抱き上げた。自分が何をされているのか若干のラグを挟んで理解した凜子の顔が赤くなる。
「っ……」
「……大丈夫?」
「あ、ああ、大丈夫だ」
凜子に配慮してか、走るようなこともせずに歩いて山を降り始めた。
そんな中で、凜子は顔をほんのりと顔を赤らめたまま、右腕を京士郎の首に回し、抱きつくような姿勢になって頭を京士郎の胸に預けた。
―――――――――――――――――――――――――――
暗闇の中、少年は独りだった。
足を引っ張るだけかもしれない。
取り返しのつかない代償を背負ってしまうかもしれない。
それでも、彼女は少年の支えでありたかった。
彼女は少年に寄り添っていたいと願ったのだ。
ただでさえ時間が無い中で無理矢理時間をひねり出して書いたので何かとんでもないガバがないか不安で仕方ありません。
何か思う所や感じたことがありましたらどんどん感想を書いてくださると幸いです。