※この作品はR-18です。

散花凌乱   作:バルボロッサ

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今回はアニメ放送が終了したへヴィーオブジェクトから、正統王国のエリートお姫様、ミリンダ=ブランティーニの登場です。お姫様のジト目で見下されるところとか、ぞくぞくする感じがしてすごくよかったです。

禁書もHOも、科学考察とかしだすといろいろツッコミどころがありますが、ただキャラのかっこよさとかかわいさとかを愉しむのでもいいじゃないかと思っております。

今回の場面は原作1巻、アニメ2話のアラスカ極寒雪上戦で、お姫様が最初に捕虜にされたところからです。



ミリンダ=ブランティーニ(へヴィーオブジェクト)

 

 現在、世界は四つの色分けがなされていた。

 正統王国、資本企業、情報同盟、信心組織。国々による国境線は統合解体され、その四大組織が、まるで割れたステンドグラスのように、隣接する勢力が入り組んだ構図の世界となり、あちこちで小規模な戦争が行われるようになった。

 その戦争も、かつての核兵器を代表とした抑止力をもった暴力的な戦争ではなくなっていた。

 超大型兵器『オブジェクト』――とある島国の秀でた技術力によって造られたその兵器は、核兵器を含む既存の兵器を旧来の役に立たない過去の遺物とし、戦争のあり方を一変した。

 各勢力はオブジェクトを保有し、それを世界中に派遣する。戦争はオブジェクト同士の衝突によって行われ、一方のオブジェクトが破壊されれば、破壊された方が白旗を上げて降伏するという、いわゆる“クリーンな戦争”が行われる世の中になったのだ。

 

 戦争とは、どの場所で、どのタイミングで、どのオブジェクトをぶつけるかを考える、まるで盤上の駒を動かすかのようなものとなり、多くの整備兵がオブジェクトを整備して、オブジェクトが発進した後は、オブジェクトを操縦する“エリート”と呼ばれる存在だけが、実際に戦うとうものに、戦争はなっていた。

 

 エリートが、オブジェクトが負ければ、自軍の指揮官が白旗を上げて終わり。

 そんな“クリーンな戦争”が、この世界における勢力争いを決定づける――――そんなものは、ただの幻想でしかなかった。

 

 アラスカ極寒環境雪上戦。

 正統王国の保有する第1世代型オブジェクト――“ベイビーマグナム”と、信心組織の保有する第2世代型オブジェクト――“ウォーターストライダー”との戦いは、全天候型・全地形適応のスタンダード機である第1世代を、雪上戦特化型の第2世代が圧倒し、これを破壊。

 信心組織が“クリーンな戦争”の勝利を収めることとなった。

 そしてその後、敗北した正統王国の兵士たちは、“戦争”を思い出す。

 ベイビーマグナムを破壊したウォーターストライダーは、そのまま正統王国軍のベースゾーンを蹂躙。白旗を無視した軍事行動に対する混乱と、なによりもオブジェクトを失ったことから、正統王国軍は惨敗。

 

 大破したオブジェクトから脱出装置の作動によって排出されたベイビーマグナムのエリート、ミリンダ=ブランティーニは、雪上にて信心組織の歩兵によって捕縛されたのであった。

 

 

 

 正統王国のエリート、ミリンダ=ブランティーニのオブジェクト操縦者としての技量は決して低くはない。

 地形に適応する能力。作戦遂行時における戦術の理解力。そして純粋な操縦技量。だがそれでも、オブジェクトの能力差というものは如何ともしがたかった。

 あらゆる地形・状況に適応できる万能型というのは、逆に言えばあらゆる状況において特化型に劣るということだ。

 雪上における圧倒的な機動力の差。

 こと雪上戦において、ミリンダのベイビーマグナムは、ウォータースライダーに勝つ目は乏しかった。

 

 

 

 

 極寒の雪上で、一人の少女が男たちにその肢体を弄ばれていた。

 肩にかかるほどのふわりとした金髪の少女。オブジェクトの入力デバイスとして組み込まれている瞳は色素が抜けて鮮やかな空色。やや幼いように見えながらも少女特有の丸みを帯びた体。

 青を基調とした特殊スーツに包まれたその体が今、戦争を生業とする兵士たちによって玩具にされている。

 

「ふっ――――。――――ぅん。――――っ」

 

 特殊スーツのツーピースの内、紺色の上衣とホルダーベルトは取り外され、体にピッタリと張り付いたスーツの上から胸をまさぐられ、慎ましやかな胸の頂点では反応した乳首がスーツを押し上げていた。

 

 普通の思考の持ち主であれば、このような場所で行う行為ではないだろう。

 だが、男たちの状況は普通ではなく、また思考経路も普通ではなかった。

 オブジェクト破壊と同時に宣告された降伏宣言を無視し、現在通例となっている“クリーンな戦争”から虐殺の戦争へと戻すという愚行。

 それらは信心深き者たちであるからこそ、いや、信心の暴走した者たちであるからこそとりえた蛮行であり、それがゆえに彼らの精神状態はまともではなかった。

 信心深き我らであれば、神を信じぬ蛮族相手に何をしようとも許される。

 そんな愚かしい思考が彼らの精神を決定づけており、こんな寒空の下で少女を辱める行為を行うことに、彼らはなんら恥ずべきものを感じてはいなかった。

 

「おいおい。正統王国の特殊スーツってぇのは、随分と耐久力低そうじゃねぇか。上からちょっと乳首弄られた程度でもうビンビンだぜ」

「それともこのエリートさまが特別敏感なのかねぇ」

「ぎゃっはっは」

「――――ッッ。――――ふっ」

 

 ミリンダは物理的に拘束されているわけではない。

 だがそばには銃を構えた兵士の男がニヤニヤと彼女を視姦している状況では、兵士たちの指示通り、両手を頭の後ろで組まされた状態での直立を強制されざるをえない。

 そもそも、白旗の意味すらも理解していないような輩が、捕虜の戦時協定を遵守しているはずもない。

 信心組織の兵士の男たちは、オブジェクトが到着するまでの間に、捕らえた捕虜のエリート様の着ている特殊スーツの耐久力チェック、そして身体検査と称して雪上でミリンダの体で遊んでいるのだ。

 

 手が自由に動かせるからこそ、自らの意志で腕の自由を封じざるをえない今の状況は、ミリンダには屈辱だった。

 普段の無表情から、少女はオブジェクトの生体部品と見まがうばかりに機械じみて見られることもあるが、それでも彼女にはエリートとしての矜持がある。

 オブジェクト戦に敗北し、そして甘んじて女としての屈辱を受け入れざるを得ない今の状況は、彼女の心にも大きな痛みを与えていた。

 

 弄られているのは胸だけではない。

 肩幅に開いた脚の真ん中には別の兵士がしゃがみこんでミリンダの股間を弄っている。

 その脚がぷるぷると震えてきているのは、何も寒さのせいだけではない。

 彼女の特殊スーツはこんな極寒の環境下にあっても着用者の環境適応機能を保っていた。

 男の武骨な指がミリンダの股間を繊細なタッチで愛撫していることが効いてきているのだ。

 

「いいねぇ、この弾力。たまんねぇな」

「ひっ。っぁ、ゃ……」

 

 下着のラインこそ出ていないものの、スーツはぴっちりとミリンダの股間に張り付いてその形を露わにしている。

 そこを擦る感触はダイレクトにミリンダの股間へと伝わっていた。

 内太腿を撫で、前と後ろの穴の間のところまで指が降りてきて割れ目を上下に撫でる。

 ミリンダは上がりそうになる声を必死に押し殺した。

 

 今の戦争はオブジェクトによって決する。そのためそれを操縦するエリートの価値は非常に高い。

 男たち信心組織の兵士も、他の三つの勢力の兵士と同じく、今の戦争のあり方によって存在意義を低下させられた軍属の兵士だ。

 活躍の場など与えられるはずのないモブの兵士。

 そんなモブが、現代の戦争を左右する価値のあるエリート、しかもまだ幼さが残るもののとびっきりのお姫様を辱め、指先一つで支配している全能感。

 男たちはその優越感に酔いしれた。

 

「へへへ。流石にまだ濡れてねぇなぁ」

「こんなところで股濡らすようじゃそれこそ変態だろうが。見てろ」

 

 くにゅくにゅと、ミリンダの柔らかな股間の感触を愉しんでいた男。それとは別の男が、軍用のナイフを取り出した。

 ナイフの鈍く光る輝きに、冷静さを装っていたミリンダの瞳に怯えがよぎる。

 

「ッッ!」

 

 間近に迫る凶器の恐怖。

 ナイフがミリンダの股間に迫り、それでもミリンダは恐怖に喉が引き攣るのを押し殺した。

 自分の反応が、男たちを悦ばせることを分かっていたし、捕虜となったとしてもエリートとして、ベイビーマグナムとともに調整されてきたという自負があるから。

 

「へへへ。正統王国のエリート様にお似合いの特殊スーツに仕様変更してやるよ」

 

 そんなミリンダの悲痛な覚悟や誇りなど、狂気に囚われた兵士たちには通用しない。

 男は哂いながら、ナイフをミリンダの特殊スーツの股間の部分に先端をひっかけ、ちぃーと容易く切り裂いた。

 いくら保護力に優れた特殊スーツとはいえ、薄いスーツだ。軍用のナイフの鋭さを無効化するほどの防御力など望むべくもない。 

 ミリンダの股の部分に縦の亀裂がはいり、ミリンダの白のパンティが覗いた。

 恥辱に、肩幅に開いて立つ脚の震えが増した。

 もちろん、スーツの一部を切り裂かれて下着を見られた、といった程度で濡れてくるはずはない。だが、特殊スーツの覆いがなくなった分、ミリンダは股間を弄る指の感触をより強く受けるようになった。

 

「ふっ。くんっ。っぅ。ん」

 

 肩幅に開くことを強制された両脚だが、次第次第にミリンダは内腿を締めてなんとか男たちの手から逃れようとする反応を見せ、それが男たちにはもじもじと羞恥を感じている姿として見せていた。

 

 そして今度は、ナイフの刃先がミリンダの肌と下着の間に差し込まれる。

 触れる金属の冷たさに、びくっと身を震わせたミリンダ。

 男は、ぴっとナイフを軽く滑らせて下着を切り取り、そしてミリンダの秘部が露わになった。

 

 ひゅうっ、とミリンダの秘所を見た男たちが口笛を鳴らした。

 ミリンダの金の髪と同じく、うっすらとした金色の産毛が生えた程度の恥丘と割れ目。先ほどから弄られていたがためにか、クリトリスはわずかに固さを帯びてぷっくりと芽を主張している。

 

 誰にも見せたことがない場所。などということは言えない。オブジェクトの操縦者たるエリートとして、彼女の体は綿密なメンテナンスが行われており、暗示や電極、音による調整、按摩やマッサージなど、種々の手入れを行う。その過程で、自らの秘部を、乳房を、他人の目に晒したこともある。

 だがそれらは、メンテナンスとしてだ。

 彼らの目は、いずれもオブジェクトのパーツを見る技術者としての目であり、今、ミリンダを辱めている男たちの目とはまるで違う。

 

「もうたまんねぇな。おい、オブジェクトが来る前に一発ヤっちまうか」

「—――ッッ。ぁ、ゃっ、ッッ」

 

 エリート少女様の痴態に、男たちの猛りは我慢できないところにまで達したのか、男たちは鼻息を荒くし、目を血走らせていた。

 向けられる獣欲。

 後頭部で組む腕が、開いて立つ脚が、ガクガクとミリンダの自制心に反して震える。

 

 男の指が、品定めするかのようにミリンダの一筋の割れ目へと触れ――――

 

「-――――ッッ」

「あっ? なんだ、時間切れかよ」

 

 蛮行を止めたのは、彼らがここに待機していた理由。

 ベースゾーンを破壊し、逃走した敵兵たちをしばらく捜索していた彼らのオブジェクトが帰還したのだ。

 ゴゴゴゴと、普段はコックピットの中にあって集音器から聞こえてくる音が、ダイレクトに鼓膜を震わせた。

 豪雪をかきわけ、ミリンダのベイビーマグナムとは異なる、脚部を特徴とした信心組織のオブジェクト。

 自らの愛機を破壊し、しかし今、あとわずかというところで自らを救った敵機に、ミリンダは複雑な感情を抱いた。

 

 だがそれは、ほんとうにわずかなことでしかない。

 

 オブジェクトを出迎えた兵士たちは、ミリンダを彼らの基地へと移送するために動き始めたのだ。

 もちろん、先ほど秘部を切り裂かれた特殊スーツはそのままに。つまりミリンダは股間だけを露出した状態で。隠そうとしても、両手を頭の後ろで組む状態を強制された、公開露出プレイともいうべき状態で、だ。

 

 

 

 ○ ○ ○ ○ ○

 

 

 

 信心組織軍の基地に連行されたミリンダは、股間を露出させられた状態で基地の中を歩かされ、兵士たちに嘲笑を浴びせられた。

 

 いずこかの神や、宗教を信仰する者たちの集まりである敬虔深いはずの敵兵たちは、しかし信仰をもたない敵であるミリンダに、慈悲も同情もなかった。

 ただ、うら若き乙女であるエリートが、戦に敗北し、股間を露出させてねり歩かされるというイベントに、活躍の場を奪われた鬱憤と、戦争状態であるという興奮などを視線にのせて、溜飲を下げていた。

 

 ミリンダは羞恥と屈辱に歯を噛みしめながらも、銃を突き付けてくる兵士の指示通りに歩き、やがて基地のどこかにあるのであろう一室へと連れてこられた。

 兵士に促されて部屋に入ったミリンダ。

 その部屋の中央には固定器具のある机のようなベッドがあり、周囲には様々な機械があった。

 そして兵士たちの手によって、特殊スーツを完全に剥かれ、下着もとられ、素っ裸の状態でベッドの上に拘束された。

 両腕を左右に、両脚も伸ばして開脚した大の字の状態で手首足首を拘束。

 

 ミリンダにも、これから行われるのが尋問、あるいは拷問であることが分かった。なにせ彼女は正統王国のエリート。機密情報の塊であるオブジェクトのパイロットであり、オブジェクトが戦略の要である以上、彼女が重要な機密を保持していることは明らかなのだから。

 そして捕虜に関する戦時協定は、最初の段階で守られるなどと思えるはずもなかった。

 

 ミリンダを拘束した兵士たちの入れ替わりに、技術者然とした男たちが室内に入ってきた。

 彼らが尋問官なのかと思いきや、男たちはテキパキとミリンダのコメカミや首筋にいくつかの電極のようなものをはりつけて出ていった。

 

 拘束された裸の状態で一人取り残されるミリンダ。

 ミリンダにできることは、精々逃走しただろう味方の人たち――鹿狩なんていうふざけたことをしていた整備兵見習いの学生や、上官であるフローレイティア、信頼する整備者であるおばあさんたちが、無事に撤退してくれただろうかと思案することか、もしくは目を動かして室内の様子を探るぐらいだ。

 室内には、ミリンダに接続されている電極のコードと、音響装置らしきもの。そしてマジックミラーだろうか、自分が映るだけで向こう側の見えない黒いガラスが壁にはめ込まれていた。

 

「気分はどうかね。正統王国のエリートの魔女」

 

 音響装置から男の声が聞こえてきて、ミリンダは思案をやめた。

 

「…………」

「なかなかいい様だ。恥部を晒しながら我らの基地を練り歩いた気分はどうかね?」

 

 おそらく、あの黒ガラスの向こうか、どこかにあるカメラを通して裸体を晒す自分の姿を見ているのであろうが、もはやここまで来てしまったら、羞恥に顔を歪めるのもばからしかった。

 それよりも、おそらくこの声の主が尋問官であるのかが、重要なことだった。

 尋問官であるのなら、会話も、反応も見せるべきではない。

 たとえ口から出る言葉が相手に対する挑発であろうと偽りであろうと、追い込まれた状況で一度口を開けば、もう閉じることは難しい。

 言葉の裏や反応の意味を精査する機械や方法などいくらでもある。

 

「さて、分かっているだろうが、これから貴様には、貴様の保有している情報を全て提供してもらう。さしあたっては現在野山を逃走している正統王国のサルどもの情報だ。指揮官は誰で、どういった逃走経路を想定している?」

 

 黙して語らず。ミリンダは言葉はおろか、表情の変化や、心の動きすらも抑え込み、何一つとして情報を渡さないことを改めて決意した。

 

 舌を打つ音が聞こえた。

 なにも語ろうとも反応すらもしようとしないエリートに、苛立ったのであれば、尋問官のくせに気が短いのかもしれない。

 

「だんまりか。ふん。信仰心をもたぬ異端の蛮族がっ。大人しく吐いていればいいものを。我々には貴様から情報を搾り取る方法などいくらでもあるのだ」

 

 不機嫌そうに吐き捨てる言葉は、信仰心だけを絶対のものとしている狂信者のそれにも聞こえる。

 だが脅しかけたとしてもミリンダが情報を吐くことはなさそうだと分かったのか、尋問官は言葉だけによる詰問を繰り返さなかった。代わりに

 

 —―♪ ♪ ♪ ♪――

 

 室内に不快な音色が響き始めた。

 下手くそな笛の音にも聞こえるそれは、ミリンダの鼓膜を震わし、

 

「…………? ……!!?」

 

 そして、突如ミリンダンの体に異変が起こった。

 ビリィッと、感覚神経に直接信号を叩き込まれたかのように体が反応したのだ。

 

「エリートはオブジェクトを操縦するために電極と暗示を用いた調整が行われる。視覚認識をはじめとした体感覚機能の人為的調整。ならばそれを使えば、外から感覚を操ることなど容易い。これから貴様が経験するのは、極上の天国、いや地獄だ。情報を吐いたあとで精神が壊れてしまうだろうが―――大人しく吐かないというのなら仕方あるまい」

 

 オブジェクトとエリートとは、ともに調整されるものである。

 ミリンダが、第1世代の万能型、ベイビーマグナムに愛着を抱くのは、それが慣れ親しんだものであるのと同時に、彼女の半身でもあるからだ。

 オブジェクト、ベイビーマグナムを操縦するために、ミリンダの体や精神、感覚機能は調整されてきている。

 その調整のされ方は、エリートごとに異なるが、ミリンダにとっての調整方法は音。

 くしくも、この拷問官が行ってきている音による暗示というのは、ミリンダには極めて効果的な方法だった。

 本来の調整では、暗示によりメンテナンスモードに精神を切り替えた体に、適切な音響装置――ミリンダであればフルートによる演奏を通じて、調整を行う。

 それがうまくいかなかった時は、長ければ数か月戦線を離脱しなければならないことがあるほどだ。

 

 そして、今、その暗示と調整による身体感覚機能の変更が、悪用されてミリンダを苦しめていた。

 

「—―――ッッ! ふっ―――ッッ!! ッッぅっ!!!」

 

 体がアツくなっていく。

 弄られて固くなったあと、放置されて凪いだはずの乳首が、弄られていた時以上に固くなって敏感になっていく。

 まるで内太腿を、背中を、脇腹を、首筋を、敏感で柔かな体をあちこちを撫でられているように、もどかしい感覚が、自らの内側から湧き上がって止まらない。

 反射的に、ミリンダは腕を動かして体を掻き抱こうとしたが、四肢は拘束されて動くことはない。懸命に太腿を内によせてもじもじとすり合わせようと動かし、腰をくねらせ、赤く染まった顔を横に背け、唇をかみしめた。

 それでも口の端からは艶めいた吐息とともに、涎が溢れて垂れた。

 

「ふぅっ。ふっ。ぅっ。アッッ!!!」

 

 音は刻々と変化しており、その音色に合わせてた、ミリンダの体の感じる部分、感じる深さが変わって行く。

 あるときは弱く、あるときは喘ぎ声がこらえきれないほどに強く。

 そして尋問官は、ミリンダの反応を見ながら、より感じる音色を探りあてて音を変えてきていた。

 

「あっっ! アッッ!! いやっ! は、ぁっ!!!」

 

 初めは唇を噛んで抑えることができていた喘ぎ声が、次第次第に大きく、そして絶え間なく部屋に響き始めていた。

 

「さてエリートの魔女。まずは手始めに君の淫らな体を少しばかりいじらせてもらったが、少しは神の使徒に協力して、異端者どもの情報を言う気になったかね?」

 

 ビクンッ、ビクンッと、拘束台の上で体が跳ねさせるミリンダに、尋問官はねっとりと厭らしい口調で詰問した。

 桃色の吐息を吐くミリンダは、その言葉に、尋問官の言うサル――彼女の仲間たちの顔がよぎった。

 

「いわ、ないっ。いうはずな、アッ!!!」

 

 仲間を売り渡すくらいならば、最初から庇おうとはしない。

 そもそも、ミリンダが最初に大人しく敵兵に発見されて捕縛されたのは、エリートという価値の高い自分を囮にして、他のみんなを逃がそうとしたという理由も一因にあったのだ。

 決意はまだ固い。

 だが、始めは返答はおろか、反応すらしないと決めていたのを崩されてしまっていることが、ミリンダの精神がゆらいでいることだと、今の彼女が判断することはできなかった。

 

 ミリンダの拒絶の言葉にあわせて、音色が変化して一際大きくミリンダの体が跳ねる。

 

「アッ! アッ!! アッ!!! だ、だめっ! きちゃ、なにかきちゃうっ!!!! ッッッ!!??!!」

 

 音程はずれな音に合わせるかのように、ミリンダの口から洩れる喘ぎ声が高まっていき、ビクゥッっ―――― ミリンダの体が痙攣をおこしたかのように、四肢を拘束された状態で腰を浮かせて硬直させ、そしてガクゥとおちた。

 ミリンダの体は、もはや音だけで絶頂に達してしまうほどに、音による支配を完全に受け入れていた。

 

「聞こえているかね、魔女? そろそろ情報を話す気になったかね」

 

 絶頂の余韻をあえて刻み付ける間を与えるためにか、ミリンダの体を支配する音が止まり、再び質問が投げかけられた。

 仲間を売れ、と。

 間を与えらえたミリンダは、「ふぅ~、ふぅ~」と、必死に呼吸して狂ってしまった体を鎮めようと努めた。

 そして答えを返す。

 

「いうわけ、ないっ!」

 

 何度言われようと、ミリンダは正統王国のエリートだ。

 ベイビーマグナムの操縦者として育てられ、形作られたことこそが、ミリンダのこれまでの全て。その矜持にかけて、答えるはずがなかった。

 ミリンダの答えに、ギッと歯を砕かんばかりに噛みしめる音が聞こえた。そして

 

 —―♪ ♪ ♪ ♪――

 

「はあぁッッッ!!!!!」

 

 先ほどまでで一番の絶頂がミリンダを襲った。

 

「優しくしているうちに答えておけばいいものをっ。しばらくそうしてイき続けろ、魔女めっ!」

「アああっ♡♡♡ はぁっ♡♡ アッッ♡♡♡♡ アああぁああああッッ♡♡♡♡♡♡♡♡」

 

 先ほどまでの音は、ミリンダの感覚と音を同調するための試運転だったのだろう。完全にその同調リズムをつかまれたミリンダは、イきっぱなしの状態に叩き込まれた。

 体の芯から指の先まで、すべての神経が快楽を訴えかけているかのような、狂いそうなほどの快楽。

 子宮がきゅんきゅんと収縮を繰り返し、秘所からは愛液が溢れるどころか潮が噴き出している。

 

「いぐっ!! やへっ♡♡ やへえっ♡♡♡♡」

 

 全身の微痙攣が止まらず、人形を思わせるほどの無表情だったミリンダの顔が、完全に発情した雌の顔でアへ顔を晒し続けていた。

 音による絶頂は、ミリンダが絶頂している間にもミリンダのその絶頂の深さを学習しているかのように、より甘美に、より淫悦に、より絶望的に、ミリンダの絶頂を深いものにしていた。

 

 

 

 ○ ○ ○ ○ ○

 

 

 

「―――♡♡♡♡ ―――♡♡♡♡ ―――♡♡♡♡」

 

 音による連続絶頂地獄は、ミリンダの喉から音にならない嬌声が上がるまで続けられた。

 時間にして20分程度といったところだろうか。

 終わりなき拷問を思えばそれは短い時間だろう。だがそんな時間で、ミリンダは普通ならば一生かけても味わうことがないだろう回数の絶頂をその体に刻み込まれていた。

 

「さて。そろそろ従順な心を持つようになったかね?」

「ッ♡♡♡ ――――♡♡♡ ぃぅっ~~~~♡♡♡」

 

 淫獄の音が止められ、神経に直接快楽を撃ち込まれることがなくなっても、ミリンダの体は快楽による絶頂を訴え続けていた。

 

 本来エリートにとって調整はわずかなバランスの崩れでも大きな影響を及ぼすほどなのだ。

 本来のされ方とは異なる強引な音による感覚神経の調整によって、ミリンダの体はもはや快楽を訴えずにはいられないものとなっていた。

 詰問を受けても、ミリンダは絶頂の波にさらわれ続け、すぐには反応ができなかった。

 

「どうやらまだ、神に従う敬虔な心は宿っておらんようだな」

「ぁ♡♡♡ ぅぇ♡♡♡」

 

 反応できなかったことが、彼女をさらなる地獄へと叩き落すこととなった。

 

「天国を仰ぎ見る子羊の気持ちでも味わえば少しはマシになるかね」

「ぁはあッッ!!!!!」

 

 間が与えられ、絶頂の波が引いた途端、再び音が鳴った。

 だが今度は先ほどまでの連続絶頂地獄での学習成果を逆に活用していた。

 吐息が吹きかけられるだけで絶頂して跳ねるほどに鋭敏淫乱化したミリンダを、絶頂させない程度に刺激したのだ。

 だがいくら弱くとも、今のミリンダが刺激を受け続ければ絶頂はいともたやすく訪れる。

 

「あはぁっ!!!! ぅあっ!!! あっ!! だ、だめっ! また、えっ!!!!?」

 

 わずか数秒。再びミリンダが絶頂する、その直前で音の波長が変わった。

 絶頂というとびきりに狂おしく、子宮を締め付けるほどの感覚が寸前で止められたのだ。

 

「なん、で…………? ―――――――ぃっ!!!! はぁッッ!!!!!」

 

 そして間をおいて再び変調。

 

「あっ!!! ぃあっ!!!! はっ、―――――――ぁ」

 

 また止まる。

 

「はぁ、はぁ、は、アッッ!!!! ふぅッッッ!!!!!! あ、―――――ぁ、また、ここで…………」

 

 また止まる。

 

 まるでミリンダの心の中をモニターしているかのように、絶頂寸前のもっとも求めている瞬間に、お預けが繰り返されるのだ。

 いや、ようにではなく、モニターされているのだ。

 ミリンダの米神に張り付けられた電極が彼女の脳波を検出し、首筋に張り付けられた電極は血流の流れを検知している。

 それによりミリンダの心を見透かしたかの如くに彼女の状態は拷問官に把握されてしまっているのだ。

 

 わずか数十分の調整で、まるで何十年も性奴隷であったかのごとくに快楽に打ちのめされ、快楽に弱くなってしまったミリンダにとって、連続絶頂よりもむしろ寸止めが続けられる方がより辛い拷問となってしまっていた。

 

「―――――!!!!!! ――――――!!!!! ――――――――!!!!!!」

 

 何度も何度でも繰り返される寸止め。

 女の尊厳を踏みにじる陵辱の音楽よりも、女の尊厳を放棄させる悪魔の音楽が、答えることのできなかったミリンダに与えられた地獄であった。

 

 

 

 拷問開始から30分後、ミリンダの口からまずは自軍指揮官の、つまりフローレイティア=カピストラーノの情報が信心組織へと伝わることとなった。

 

 

 

 

 

 ○ ○ ○ ○ ○

 

 

 

 信心組織の基地に、また一人、うら若き乙女の軍人が連行されてきた。

 ただし今度は彼女一人ではない。

 ベースゾーンが破壊された際、彼女の指示で退去し、雪山を逃走していた兵士たちが一緒だった。

 そして彼女――フローレイティアは、その他大勢の兵士から切り離され、一人の少年とともに基地の奥へと連行されてきた。

 フローレイティアは若くして少佐の地位にある優秀な将官であり貴族の出である女性だ。

 そして共に連行されている金髪の少年は、左官でも尉官でも、ましてや正確には軍属でもなく、平民の出だ。学生で整備兵見習い。

 官職の違いすぎる二人に、同じ戦地、同じベースゾーンにいるということを除けば、本来であればこれといった接点などあるはずもない。

 指揮系統からいえば、少佐の言葉が直接整備兵見習いに伝えられることなどあるはずもない。

 共通点と言えば、二人はベースゾーンの中で数少ない、“お姫様”と話をしたことがあるといった程度だ。

 二人とも、それぞれ後頭部で手を組んだ状態で歩かされており、爆乳といっていいたほどの胸の大きなフローレイティアは、歩くたびにその大きな胸がゆさゆさと揺れていた。

 ここに来るまでの間、少年の方は兵士に悪態をついて仕置きをされ、顔にあざをつくっており、フローレイティアの方はその爆乳の揺れを兵士たちに視姦されていた。

 

「いったいどこまで連れていくつもりだ?」

「もうすぐそこですよ。うちに新しく入った便器を是非貴女にお見せしたくてね」

「他人の便器など見る気はないわ」

「そう言わず、見ておいた方が君のためかもしれんぞ? なにせ貴女の末路だ」

 

 どうやら、その“便器”とやらが目的とのことだが、フローレイティアにも少年にも、他人の家の便器を好んで見学しに行く趣味はない。

 だが二人には選択肢など与えられていない。

 ただ敵兵の誘導に従って歩いていくのみ。

 

 そして二人は、“トイレ”へと連れてこられた。

 そこには

 

「んん゛ん゛っ♡♡♡ ぷはっ♡ あっ♡ ふろーれいてぃあ♡♡」

 

 “便器”があった。

 

「なっ!!」

「どうですかな。うちの新しい“便器”ミリンダですよ」

 

 壁に備え付けられたその“便器”は、顔面や金の髪のあちこちに白濁の液をこびりつかせ、口の端からもこぼしながら、にへらと笑っていた。

 

「あっ♡♡ あっ♡♡ だめぇ♡♡ あふれて、もれちゃうの♡♡ だしてっ♡♡ なかにだしてぇ♡♡」

 

 壁から出ている上半身は裸で、白濁の汚れ以外何も纏っていない。そして壁にさえぎられた向こう側でも何かされているのか、体をビクッ♡ ビクッ♡と小刻みに動かしながら喘いでいた。

 

「さて、それでは私も一つ、用をたしましょうかね」

 

 そう言って先ほど“便器”を紹介した男は、下半身のイチモツをペロンと曝け出して“便器”に近づけた。

 

「あはぁ♡♡ これ♡♡ くらさい♡♡ おちんぽください♡♡」

「ああ。貴様の情報でサルどもを一網打尽にできたからな。その分のご褒美だ」

 

 “便器”は嬉しそうに男のチンポに食らいつき、淫猥に口をすぼめてそれに吸い付いた。

 

「んぬる!! んむっ!! ぉむっ!!」

「んくっ! いや、流石は正統王国のエリートだ。覚えが早い。ああ、フローレイティア。あなた達の情報はこれに聞いたのですよ。いろいろとしゃべってくれましたよ、これは。そっちの少年を連れてきたのは、これが新しい自分の姿を見せてもらいたいと言うものでね」

「んぶぅっ♡♡ んむ゛ぅ゛♡♡♡ む゛ぅ゛~~~♡♡」

「前と後ろで一度に二人まで用をたせますが、無理をすれば4人くらいは処理できましてね」

 

 “便器”が口を使って男の処理をしている間にも、壁の裏側ではまた別の処理を行い始めたらしく、くぐもった声に苦しさと艶とが混じっていた。

 

「お前らっ! 白旗を無視しただけでなく捕虜に関する戦時協定までっ! 人を何だと思っているんだっ!!」

 

 金髪の少年が吠えた。

 フローレイティアも、少年と同じく怒気を隠せずにいた。

 

「ふん。信仰をもたぬ蛮族に捕虜としての待遇など必要あるまい。貴様とほかのサルどもは、あとでオブジェクトの主砲で火刑に処してやる。そしてフローレイティア=カピストラーノ。お前にはこれと同様、我が軍の便器になってもらう。光栄に思うのだな!」

 

 だがいかに怒りを感じようと、彼らは戦争に負けたのだ。

 そこに“クリーンな戦争”などという戯言はそこにはなく、神の名のもとにおける神聖ななにかなどもない。ただただ醜い人の業だけが、地獄を築いていた。

 

 

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