―――少女、チークにとって、それが最初で最後のチャンスだったのだ。
少年は成長する。
今はちょうど成長期なのか、二年前と比べてもぐんと背も伸びている。
たった二年でエアよりも高くなってしまったのだ……これから先、少年とチークの背はドンドンと引き離されていくだろうことは予想に難くない。
何よりも、体格の問題がある。
少年が青年となるまでにもう五年必要かどうかと言ったところか。
最早そこまで成長してしまえば、とてもでは無いがチークのような成人前の子供よりも小柄な少女が少年と
故に、今しか無いのだ。
旅行先で、少年と二人きり。
このチャンスを逃せばきっと、チークは一生少年とそういうことをする機会は失われる。
そんなことを、考えていた。
例え酔った思考でも……否、アルコールでぼやけてしまった思考だからこそ、ずっと考えていたそれだけを考えて。
「ハルト……」
少年の傍に寄り、そのあどけない寝顔を見て表情を歪める。
「……ごめんね」
それは、少女の我が儘だと知っているから。
それでも、最早ここしかないと分かっているから。
だから、だから、だから。
眠る少年に跨り。
少年の両頬に手を伸ばした。
* * *
最初は止めようと思った……でもすぐに止めた。
「ひぐぅ……うぅ、あぁぁぁ!」
絡みあった。
自制も、理性も、何もかも投げ捨てて。
「はっ……るぅぅっ、とぉ」
着ていた服も何もかも投げ出して。
ただ裸で絡み合った。
「何だよ……お前が、襲ってきたんだろ」
「そう……ひぅ、だけ……どぉっ?!」
ピンと張った薄い胸の先の突起をきゅっと摘まんでやれば少女の体がびくん、と揺れる。
そうして離さず、摘まみ上げたまま引き寄せ。
「い……たっ」
「嘘つけ……気持ちよさそうにしてんじゃん」
滑り込ませるように少女の下腹部に手を伸ばし、秘所へと指を添わせる。
「ひぅ……そ、そこ……はああぁぁ!」
「なんだ……濡れてんじゃん」
濡れそぼった秘所の中を挿し込んだ指先でかき混ぜるように動かす。
その度にびくんびくんと少女が体を跳ねさせる。
「チーク」
「は……ると?」
指を止めて、少女を呼べば、荒く息を吐きながら少女が潤んだ瞳で自身を見つめ。
「挿れるぞ?」
告げた言葉に、一瞬少女が息を飲んで……こくん、と頷いた。
* * *
止めようかと思っていた。
少なくとも、酒の勢いでなし崩しのようにして良いことじゃないと思ったから。
でも止めた。
少女の表情を見て。
泣きそうな、チークの表情を見て……止めた。
ずん、と少女の外見相応の小さな膣へと自身の物を押し込んでいく。
「ぐぅ……ぁあ……」
まだ小さい、と言える自身の物でもこの小さな少女には大きいらしい。少しだけ苦しそうなチークに腰を止める。
「大丈夫か?」
気遣うように髪に触れ頭を撫でる。
優しく、優しく、緊張をほぐす様に。
そうすると少しだけ膣の中が潤い始める。
まるで準備をしているように。
顔をあげれば小さく、けれど何度も頷く少女に、もう一度頭に手を乗せて。
「ゆっくり、行くぞ」
少しずつ少しずつ腰を押していく。
めりめり、と締め付けられる感覚。
ゆっくり息を吸って、吐くを繰り返す少女はそれでも先ほどよりは多少マシなのか、表情は幾分か和らいでいる。
やっぱりエアが特別だっただけなんだな、と割合すんなりと言った一度目を思い出して。
「……はるっ……と!」
チークが声を挙げる。
思わず視線を上げて、少し不機嫌そうに見つめる視線はまるで他の女の子ことを考えるなと言っているようであり。
「嫉妬してる?」
「してるよ、そりゃ」
こういう時、絆とは、繋がりとは隠し事できないな、と苦笑しながらまた数度チークの頭を撫でて。
ぷつん、と処女の証が散らされる。
じわり、と結合部から流れ出す赤をみてチークが少しだけ目を見開いて。
「……チーク?」
ぼろぼろと泣き出す少女に、思わず止まる。
「お、おい……大丈夫か?」
「……なんでも、ないから……おねがい。止まらないで、最後まで」
そう告げるチークに思わずさらに言葉を重ねようとして、止める。
代わりに無言で腰を突きあげる。
「ひぐっ……!」
痛みからか、それとも感じる物があったのか、チークが鳴く。
だがそれに構わず、少女の小さな体を抱き寄せて。
「行くぞ」
告げると同時にゆっくりと腰を動かしていく。
少女の窮屈な膣はまるで拘束器具のように自身の物を締め付けるが、ゆっくり、ゆっくり動かしていると徐々にだがその滑りが良くなってくる。
「な……なんか……ひぅ、へ、へん……だよっ……あ、あぁ!」
安心させるように抱き寄せた背をぽんぽん、と叩くとさらに膣内が洪水のように濡れ始める。
それに合わせて腰のピストンも早くなり。
「あ、あぁぁぁ……う、うぐ……ひぁぁぁ……ひ、ぐ……な、なんか……なんかぁぁ!」
最早余裕も無いチークの様子にさらに強く抱きしめながら無心になって腰を振る。
その度にチークの体がびくんびくんと跳ね、獣染みた声を挙げる。
「あぁぁぁぁぁ! ひぐ……ぐあぁぁぁ、うぁっ……う、うぅ……」
頭の中が白で塗りつぶされていくような感覚。
同時に込み上げてくる射精感に、歯を食いしばって耐える。
「チーク、出す、ぞ!」
「ふああぁぁ、ひぁぁぁぁ……あぅ、ああぁ……ふああ……あ、あ、あっ」
答える余裕すら失くしたチークがただこくんこくんと一心不乱に首を振って。
「あ゛ああぁああぁああぁあ!!」
絶叫するがごときチークの声と共にその体がびくんびくんと何度も痙攣する。
同時にきゅうっと強く膣が閉まり、それがトドメとなる。
びゅくん、と白が吐き出される。
何度も、何度も、吐き出され。
「あ……ふ……」
「くわあ……」
ばたり、と二人してベッドの上に倒れ伏した。
* * *
「どうしたんだよ……お前」
「…………」
荒い息を整え、同じベッドで、けれど反対側を向いてこちらと視線を合わそうとしない少女に問いかける。
けれど少女は黙したまま、こちらを向こうともせず。
「……チーク」
名前を呼ぶ。自身が与えた名を。
少しだけ、その肩が揺れる、だがこちらを向くことは無く。
一つ嘆息する。
そもそもの非はこちらにあるのだ、だから先に言うべきことがあるだろうと今になって気づく。
「あのな、チーク」
聞いているのかいないのか、けれど関係無いと言葉を貯めて。
「……好きだよ」
告げた言葉に、チークがびくりと肩を震わせ。
「お前が好きだ……昨日はちゃんと言えなかったし、まさかこんなことになるとは思わなかったけど、それでもちゃんと言わせてくれ」
手を伸ばす、ほんの数十センチ。手を伸ばせば届く距離。
おっかなびっくりに、チークが手を伸ばし。
「ほん……とう、に?」
「ああ、本当だよ」
触れ合う。手と手が触れあい、繋がり合う。
「わたし、ちっちゃいよ? 身長もちっちゃいし、おっぱいもそんなにないよ?」
「関係ねえよ」
握り合い、指を指を絡め合う。
「しあ……とか、いなずま……みたいに、おんなのこらしい、とこ、ないよ?」
「そんなことねえさ」
きゅっと、握った手は暖かくて。
「ほんとうに、わたしでいいの? わたしなんかで……いいの?」
「なんか、なんて言うな……お前こそ、俺で良いのか?」
強く握った手は、小さくて、優しくて。
「いいよ! はるとが、いいよ。わたしは……はるとが、すき、だから」
「俺もお前が好きだよ」
きゅっと、チークの唇が結ばれる。
そうして。
「よかった。よかったよ……よかった……」
震える唇で、何度も、何度も、呪文のように繰り返される良かったは。
まるでチークの不安そのもののようで。
それが吐き出されるたびに、はらり、はらりと涙が零れた。
「良かった……よ」
抱きしめる。
気の利いた言葉の一つも言えない自分を情けなく思いながら。
今自分にできる精一杯の感情を伝えたくて。
抱きしめて、溶けあうように。
「はる、と」
「チーク」
再び、唇を触れ合わせた。
第二ラウンド……ふぁい!
この後朝まで犯った。