ダークエロよろず短編集 作:カード読み込み
傀儡王よりは確実に無いだろうことは分かる
かくいう私も久しぶりに読み返すまで名前を忘れていたり……
星と月関連繋がりの命名だったのね、ヴァーミリオン王家
──あの時、私たちは確かに信じていた。
この王国が、太陽のように永劫に輝き続けうるものだと。
ステラ・ヴァーミリオンはそう述懐する。
春告鳥(うぐひす)の囀りを孕んだ夜風が窓枠を揺らす晩、
14歳のステラは胸騒ぎにも似た鼓動を感じていた。
父王シリウスが召集した勅命会議の場に呼び出されたのは
「彼女の血脈」に関する重大な事項と伝わったからである。
大理石の柱廊を抜けると玉座の間は燈(ともしび)で淡く霞んでいた。
重臣たちが膝をつき、中央に伏せる蒼銀の髪を持つ少女──
妹であるターリアが俯き加減に待つ。
「ステラよ」
ギュンターの声音は硬質だった。
「今宵はお前たち二人に“選択”をしてもらわねばならない」
選択?
ステラは首を傾げたが
次の瞬間、宮廷扉が勢いよく開かれ
黒衣の使者が跪き報告を叫ぶ。
「陛下! 南方国境にて解放軍支援と思しき大兵力を確認!
総数約十三万五千──! 加えて陸戦装甲七百両以上!
敵は『王家の乙女を献上せよ』と通告してきました!」
玉座にざわめきが奔る。
解放軍。
世界各地に支部を置く超巨大テロ集団。
『伐刀者は万人の上に立つ新階梯である』と公言し、
一般人(平民)を“家畜”同然に遇(あしら)うことを正当化する狂信集団だ。
彼らにとってヴァーミリオン皇国の“血統”は喉から手が出るほど欲しい。
強い伐刀者を次世代に託す母胎──俗に言う「孵卵器(ふらんき)」──として。
少女王女の胸に冷たい指が絡みつく。
「私たちが出て行けば民は救われる?」
問いかけると答えないギュンター卿の代わりに
妹ターリアがゆっくり口を開いた。
「姉さま。私が参ります」
「何言ってるの!?」
「私は第三皇女です。国を治める責務は姉さまのほうが大きいでしょう」
12歳とは思えぬほど毅然とした声だった。
ステラは唇を強く噛む。
すると壇上で杖を握りしめた父王シリウスが吼えた。
「愚か者どもォ!! 我が娘を誰が易々と手放すかッ!
全軍に出陣を命ずる! 皇旗(こうき)を掲げて進めぇい!」
それは──狂気の沙汰。
小国ヴァーミリオンが解放軍の支援を受けた
侵攻軍十三万を真正面から受け止めるなど正気ではない。
しかし王の檄(げき)は家臣たちの士気を昂らせる。
だが同時に彼らの脳裡に湧き起こる不安を
ステラは敏感に読み取っていた。
──お父様の背中が細い。
かつて“紅蓮の荒獅子”と恐れられたあの気迫はどこへ行ったのか?
ステラとターリアの体内で胎動する、異常なまでの魔力量。
これは人類史上最高峰。解放軍が喉笛を狙うのも必然と言えた。
だが王の娘を切り札に捧げるなど
名誉を尊ぶ王侯貴族には最も堪え難い苦汁である。
だから父王は吠えた。
否──吠えなければならなかった。
◇
翌朝。戦端は開かれた。
◇
爆煙が城郭都市を呑み込んでいた。
燃え落ちる屋根瓦は雨となって石畳を穿ち、
硝煙の臭いが夏の熱気と共に粘つくように肌へまとわりつく。
遠くからは断末魔のごとき咆哮が響き──
それは砲撃に追いやられた市民の叫びだったのか、
あるいは野犬の遠吠えであったのか──耳朶を刺してはすぐさま搔き消える。
ステラ・ヴァーミリオンは立ち塞がっていた。
陽光を映さぬ赤鋼の雲の下、
灼熱の魔力を孕んだ右掌を前へ翳し、ただ一点を見据えている。
彼女の双眸は琥珀より深い緋色で、
憤怒というよりは冷静な憎悪の冷光を宿す。
胸を覆う蒼玉のブレストプレートには夥しい亀裂が走り、
それでも極上の女体を包む焔紋の外套は微塵も乱れておらず、
烈風に翻る裾が焔の尾となって虚空に軌跡を描いていた。
背後に寄る騎士隊が息を詰める。
ここは第三区画と第四区画を隔てる十字路──
本来なら露店が香草の匂いを競い合っていたはずの通りだ。
だが眼前に聳えるのは、瓦礫に埋もれ呻吟する民間人と黒煙の柱のみ。
「退避完了報告!」
通信係が汗に濡れた喉を震わせる。
「負傷者百七十二名! 死者不明……生存者の所在は把握できていません!」
「結構よ」
ステラは短く返し、ゆっくりと呼吸を整えた。
肺の奥に焼き付いた煤が甘く疼く。
妃竜の罪剣(レーヴァテイン)を水平に振り払う。
刹那──空間そのものが捩じ曲がった。
轟ッ!!
妃竜の息吹(ドラゴンブレス)が放たれ、
路面を這う硝子片を朱の奔流が一掃する。
二重三重に張り巡らされていた侵攻軍の柵壁を貫通し、
一直線上の火災区域すべてを白昼の閃光で塗り替えたのだ。
閃光が収束すると同時に、
彼方の丘陵斜面から恐慌混じりの罵声が上がり始める。
装甲兵員輸送車(APC)が横倒しになり、
乗員らしき連邦正規兵が逃亡の列を作る。
しかし、ステラはそちらには目もくれない。
半裸の若い女性が膝をつき、血泥の上で嗚咽していた。
瓦礫に押さえ込まれ四肢を藻掻かせる彼女の腰紐は引き千切られ、
粗布のワンピースは胸元まで裂けてしまっている。
そばには同じ村の幼子であろう女の子が泣きじゃくりながら母を探していた。
兵士の一団──金糸入り襟章をつけた“解放軍”とは名ばかりのならず者集団──が笑い合う。
彼らは小銃の照星越しに母子を見下ろしながら、
「おいガキ連れてけば高く売れるぞ?」
「戦後賠償だよなぁ? 俺らだって犠牲出してるわけだし」
「それにしてもいい体してるな、あの女。もう使えねぇかもしれねぇけどよぉ」
「撃っちまえよ。痕なんてわかんねぇって」
──乾いた金属音。
安全装置が解除される感触。
次の瞬間、ステラの姿が消えた。
否、瞬きひとつ遅れで網膜に灼き付けられた赤い稲妻は、
既に侵攻兵たちの懐深くへ到達していた。
握り潰すように伸びた左拳がひとりの顎骨を穿ち抜き、
飛び散る鮮血は弧を描いて地面へ滴る暇もなく蒸発する。
「て、てめえッ!?」
慌てて照準を修正しようとした銃口を右手の人差し指が掴んだ。
硬質プラスチック製ハンドガードが熔け、
溶解した樹脂が手首へ垂れ落ちても気にする素振りはない。
ステラはその程度、比較にもならぬ憤怒の炎を纏っているのだ。
「私はアンタたちを許さない」
声音は氷点下よりも透き通った響きで告げる。
「国際法は略奪を禁じているでしょう?」
指でねじ切った銃器を握りしめたまま跳躍。
空中で一閃──妃竜羽衣(エンプレスドレス)が花弁状に拡がり、
敵影を遮蔽した途端、爆ぜるように真紅の熱波が四散した。
鼓膜を破る轟音と共に十数名が地面を舐める。
立ち上がったものはいなかった。
硫黄混じりの風が鼻孔を刺し、
砕けた骨と内臓が焼ける臭気が渦巻く。
その只中でステラはふっと目尻を伏せた。
──勝利などいつぶりだろう?
確かに個としては圧倒している。
けれど国土全域に同時多発的に配置された“数”の暴力は止まらない。
無線の警告が脳裡を劈く。
『コード:スプラッシュ・ブルーム! 南西戦線にて化学燃料散布開始!
一般市民三千名以上が取り残されているとの未確認情報ッ!!』
喉の奥がひりついた。
ターリア──妹の護る戦域が標的らしい。
ステラは踵を返そうとして、けれど思い止まる。
今ここで自分が移動すればこの周辺地域は誰も護れない。
だからといって悠長に応援を待っていれば妹の領民が犠牲になる。
「皇女様、どうされますか!?」
配下の騎士が狼狽を隠せず呼びかける。
ステラは唇を噛み切りそうだった。
熱に浮かされる額へ冷たい汗が一粒──零れる。
そこへ、ざらついた外部チャンネルが割り込んだ。
≪こちら日本・破軍学園所属、赤座理人。
応答不要。南西方面へ我が介入を以て戦域を掌握す≫
「…………理人、誰?」
問いの隙も与えず、低く重い声が宣告する。
≪ヴァーミリオン皇国の危難に同盟国として日本より参戦す。
我が名は赤座理人。喜べ、お前たちは救われる≫
傲慢で自信過剰で、ナニよりも頼りになる雄々しい宣言。
混沌とした戦争を終わらせる最強の切り札が来襲した。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
焦土の匂いが鼻腔を刺激する頃、彼は来た。
夜明け前の漆黒を裂くように、
真紅の砂漠に佇む巨大な影——それが赤座理人だった。
全身を覆う無垢のスーツは塵埃さえ寄せつけず、
わずかに見える鎖骨から喉笛までの稜線が野獣の如き均衡を示している。
そして彼の剛腕には、まるで邪神の使徒が担ぐ聖杯の如き巨大な鉄塊——覇天。
「さて」
嗄れた低い声が虚空を震わせる。
「遊びの時間だ」
彼が一歩踏み出すだけで、荒廃した都市の床材が蜘蛛の巣状に罅割れた。
質量にして200キログラムを超す双剣を操るには当然のことだが、
それ以前にその肉体こそが理人の武器だった。
全身が瞬間的に膨張する魔力で強化され、
血管の中を奔る魔力は血流と同期して雷鳴の轟きを奏でる。
◆◆◆
【魔力圏】——それは伐刀者が世界の支配者となる絶対領域。
自己を中心とした一定空間内において物理法則を書き換えるこの魔力は、
その処理限界を超えるか否かによって効果を左右する。
例えば手榴弾の爆発など、局所的であれば一瞬で中和することは可能。
だが眼前に広がるのは、解放軍が用意した飽和攻撃──
ミサイルバンカーによる集中的投下と、航空部隊が編隊を組んだ波状攻撃だ。
同胞たる日本国防軍幹部から提供されたデータによれば、
敵戦力は推定で:
* 攻撃ヘリ60機以上
* 陸上部隊10万余名
* 地対空誘導弾推定不可能
* 陸戦車数百両
圧倒的な「数」に対し、「個」は如何に太刀打ちするのか?
答えは簡単だ──質で勝ればよい。
だが、それは理人以外には至難の業なのだ。
まず最初に崩れたのは敵方の制空権だった。
理人は覇天を肩に担ぎ、静かに嘲笑う。
「豚共が」
言葉と同時に彼は地を蹴り、大気を割いて宙へ躍り上がる。
その速度は音速を超え、ジェット機のソニックブームも虚しい。
視界いっぱいに映るのは輸送機編隊──10機、20機。
それらが蜂の巣のように凝集し、彼を迎撃しようと機銃火を浴びせてきた。
理人の身体が僅かに傾く。
大気そのものを捻じ曲げるように覇天が振るわれると——
「強化」
一言の呟きが爆ぜるように空間を裂き、鋼鉄の嵐は瞬時に砕け散った。
何万トンという合金が虚空に塵となって散らばり、
煌めく破片群は朝焼けを反射しながら儚い星屑へと変わる。
これこそが「魔力圏」の恐るべき真理──
伐刀者は自分を中心に「法則の支配者」となる。
理人の場合その範囲は半径二百メートル。
覇天を介し瞬時に処理された指令により、
直進してきた航空機群は一切の抵抗すら叶わずに分子分解へ追い込まれた。
だが——問題はこれからの地上戦にある。
◆◆◆
【恒常魔力圏】
これは高位騎士の肉体が到達した次元である。
つまり意識せずとも常時全方位三百六十度で
斥力・引力・温度・質量などの物理法則を自在に調整可能なのだ。
これがどれほど狂気じみた状況であるか考えて欲しい。
仮に敵が戦術核を使用したとしても?
伐刀者周囲の空間は放射能を拒絶する結界となり、
熱線も電子も跳ね除けて歩みすら止められない。
戦車砲の直撃?
それは空気の薄靄を受けた程度に過ぎない。
処理容量を超える多重・莫大なエネルギーによる絨毯爆撃、反応を許さぬ超高速攻撃、
双方を満たす対伐刀者用戦略兵器・荷電粒子砲など此のような戦争に投入など不可能だ。
伐刀者には伐刀者という定石も理人に対抗できる駒など侵攻軍には皆無。
しかも、理人は機動力や継戦能力も規格外。
たった一人で国土を駆け回って戦線を押し返す逸脱した『個』の蹂躙。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
地上へ降り立つ理人の足元で、舗装石が霧散した。
爆風を撒き散らすその身を待ち構えていたのは、
十数両の主力戦車が円陣を敷く最後の砦だ。
砲塔が一斉に旋回し、ターレット内部で徹甲弾が装填される──
その挙動すら、彼にとっては緩慢に映る。
「ほう、面白そうな玩具じゃないか」
理人が覇天を肩から卸した瞬間だった。
戦車部隊が咆哮を上げる。
一二〇ミリAPFSDS(装弾筒付翼安定徹甲弾)が七条の銀線となって迫り来る。
通常なら人間など豆腐のように刳り抜かれ、跡形もない破壊力だ。
しかし──
「強化」
鉄槌が水平に振るわれる。
刹那、大気中に閃く赤い螺旋。
魔力圏が描いた幾何学模様は迫撃を寸分違わず正面から受け止め、
軌道を歪ませ、蒸発させる。
弾芯が空中で融解しながら四散し、灼熱の火花が霰のように降り注いだ。
「撃針(ひっさき)」
理人の呟きとともに覇天が逆袈裟に跳ね上がった。
直線距離五十メートル──普通の刀身では到底届かない領域を、
刃に乗せた魔力が空間ごと削り取っていく。
衝撃波は扇状に拡散し、戦車群の砲塔をまるで缶切りで裂くように引き剥がした。
圧壊した装甲板が次々と剥離し、操縦席で呆然と立ち竦む乗員の瞳に映るのは
己の生還不能を告げる赤い閃光だけだ。
轟音を置き去りにして理人は再加速する。
地を蹴る度に大地が波打ち、コンクリートの高架橋が崩れる。
視界に飛び込んできたのは自動小銃の林立──
敵歩兵が最後の勇を振り絞って対人円陣を形成していた。
M240汎用機関銃が吐き出す七.六二ミリ曳光弾が、夕焼けよりなお昏く美しい線条を引く。
「面白い」
理人は微笑し、覇天を一旦下げて
己の躯を前方へ滑り込ませる。
刹那、彼の身体を覆う薄皮一枚──それこそ恒常魔力圏だ──が
鉛の牙を悉く吸収する。
痛みはない。
彼にとっては蚊の翅音同然だった。
「雷打(らいうち)」
理人が地表を殴打するように踏み据えた。
土中の水分が一瞬で沸騰し、地下構造物を巻き込んで噴出する。
熱水と土砂が混合した爆心は歩兵隊を文字通り掘り返し、
臓腑を晒した肉塊だけが空蝉のように放置される。
◇
その蹂躙劇は疾風迅雷の勢いで各地へ飛び火した。
北部港湾地区──
輸送船が碇泊する埠頭には陸揚げ直後のTNT炸薬の山があった。
それを背に立て籠る敵工兵隊を牽制するため、
理人は海面すれすれに沿って疾駆しなが覇天の刃腹を振り下ろす。
「潮切(しおきり)」
水飛沫が垂直の壁を築き、津波にも似た高低差が敵陣を丸呑みにする。
濁流の中に潜水具すら持たぬ人間が呑み込まれれば結果は明白。
窒息か溺死か、或いは摩耗。
いずれにせよ生死を選別する猶予など無い。
南部滑走路──B‐52戦略爆撃機が緊急発進準備に入っていた。
腹部ハードポイントにはMOAB級大型爆弾が吊され、
もし離陸していれば首都上空への無差別絨毯爆撃が始まっていただろう。
「驟雨(しゅうう)」
滑走路上空を跨ぐように覇天を振り抜く。
空に刻まれた魔力の亀裂が真空管へ変わり、
爆撃機のアルミニウム外板を紙のように切り裂いた。
内圧を保てなくなった燃料タンクが破裂し、
炎の瀑布は周囲の整備兵を炙り炭へ変えながら燃え盛る。
西部峡谷──
退路を断つために敷設されていた地雷帯を、理人は敢えて突っ切った。
感知金属板が触れる間もなく踏み砕かれ、
起爆の火花すら追いつく前に彼は谷底の対岸へ辿り着いている。
そこで待ち構えていたのは化学汚染部隊だった。
防疫マスクと化学防護服で武装した連邦科学将校らは、
彼を見据えるなり嬉々として毒ガス散布を指示した。
「おっと──」
理人は鼻で嗤う。
彼の呼吸は肺に入った毒素を即座に分解・浄化してしまう。
魔力圏とは単なる防御障壁ではなく、生物的防壁でもあるのだ。
むしろ致死性ガスの方が周辺に充満し、
発生源である敵軍自らを蝕んだ。
青紫色の瘴気が蔓延していく光景に眉一つ動かさず、
理人は覇天を地に突き立てる。
「鬼哭(きちょう)」
剣尖から漏れ出した黒紫の気柱が蛇のように蜿蜒し、
有毒霧を吸い込みつつ渦を巻く。
圧縮された化学物質は陽炎のごとき球体となり、
理人の一喝と共に天空へ射出された。
音速の数倍で雲間を抜けたそれは戦域上空二十キロメートル地点で炸裂し、
猛烈なガス爆風雨として侵攻軍駐屯地へ降り注いだ。
己が供給した毒で同胞を燻す──なんたる皮肉。
◇
戦場を巡る間に日は傾き、茜色の残照が平原を濡らす頃だった。
「こいつ……いったい何なんだよ……」
生き残った兵士の呟きは恐怖で掠れていた。
四周を見渡せば瓦解した塹壕、潰走する戦車列、
折れた旗竿には血糊ばかりが垂れ下がる。
対する少年──いや巨人は泥一つ付けておらず、
「もう終わりか? 拍子抜けだな」
と伸びを一つして覇天を肩に戻した。
戦靴の爪先が土を掻き、夕暮れの涼風が赤い埃を攫っていく。
そこへ遠巻きにしていた友軍や避難民から、ようやく歓声が上がり始めた。
「すごい……あの人!」
「ほんとに来た……日本人がヴァーミリオンを助けてくれた!」
歓声はやがて合唱になり、瓦礫の間を駆ける少女が花束を捧げた。
泥だらけの花弁を見ても理人は微塵も表情を変えず、
「寄越せ」
と言い捨てるように受け取ると、
すぐさま次の戦区情報を求めて通信装置を取り上げた。
『──コードネーム〈グラスホッパー〉の敵新型装甲兵の侵攻は
こちらの歩兵隊の戦力では食い止めきれません!』
「場所を教示しろ」
『北方峠です! まだ一般住民が五百名以上孤立しています!』
「了解」
花束を握ったまま彼は地を蹴る。
覇天の鍔鳴りが小さく響いたかと思うと
既に巨躯は高空へ翻り、夕映えの天空を横切ってゆく。
見送る民草の嘆息は祈りに似ていた。
誰も彼もが思う──
──あれはきっと、“神”などではなく人間だ。
ただ規格外すぎるだけの、悪魔じみた人間だ、と。
だが今はそれでいい。
傲慢で、粗野で、そして護ってくれる英雄なら十分すぎる。
赤座理人。
後にヴァーミリオン皇国の詩人たちが歌うことになるその名は、
戦火の煤煙の中へ淡く霞みながらも永遠に消えまい。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
戦火の匂いがようやく土の中に沈み、
硝煙に焦げた木枠から仄かに樟脳油の香が立ち上る夕暮れ時。
救国の英雄として凱旋した赤座理人は、
豪奢な客間の長椅子にどっかりと腰を下ろしていた。
大理石の床は彼の体重で歪みそうになりながらも辛うじて持ち堪えている。
室内には戦傷兵の呻吟も砲声もなく、
ただ蝋燭の灯りが金色の薄膜を壁面に投げかけるばかりだ。
だが男の表情は晴れない。
「七星剣武祭……まさか辞退する羽目になるとはな」
低く唸るような呟きが落ちる。
第六十一回大会はちょうど今月末、日本の某都市で開催予定だった。
だが目前の戦災復興に協力を要請されてしまえば容易く辞めるわけにもいかない。
ヴァーミリオン皇家への貸しは大きい──理人の野心にとっても。
そんな思索を遮るように、唐突に扉が静かに開いた。
「失礼いたします……リヒト様」
銀鈴のように透き通った声。
入ってきたのは幼い銀髪の少女──第三皇女ターリア・ヴァーミリオンだった。
十二歳。
顔立ちは完全な北欧系で、
完成されていると言えるほどの端正さを持ちながら、
その睫毛の下に揺れる蜂蜜色の瞳には年齢相応の無垢が残る。
艶めくナチュラルショートの銀糸は後頭部で赤いリボンにまとめられ、
少し俯くたび後れ毛が頬にかかる様は可憐そのもの。
しかしドレスの襟元から覗く鎖骨と微かな乳嘴の輪郭は
まるで幼児と大人の境界線上で凍結した彫刻のごとき絶妙な儚さだった。
「お勤め明けでお疲れでしょうが、
ぜひ殿下に心ばかりのおもてなしをさせて下さい」
ターリアは恭しく膝を折り、
左手を胸前で重ねて深々と一礼する。
その瞬間──白磁の細腿の上で黒いガーターベルトがちらりと光った。
未成年の公女とは思えない大胆な選択だ。
「……ずいぶん派手な衣裳だな」
理人の片眉が僅かに上がる。
「はい。あなたをお慕い申し上げております故……」
伏せ目がちに答える彼女の声音には稚拙な媚びではない。
己のすべてを賭してでも恩義に報いたい──そんな覚悟の硬さがあった。
やがて続々とヴァーミリオン皇家の女たちが現れる。
それぞれが祝宴の主役たる理人を囲む形で円陣を成した。
第一皇女ルナアイズ──桃髪を波打たせた怜悧なる美人。
毅然と護国英雄への敬意を表すべく正座する。
薄桃色のヴェールを纏った王妃アストレア──三児の母で人妻。
少女然とした小柄な肉体は甘い果実を思わせる。
一同が傅く光景を見て理人は苦笑混じりに言った。
「おいおい……まるで王様待遇じゃないか。俺は客人だからもっと気軽に──」
言い終わる前に、ターリアがぴたりと傍らに寄ってくる。
身長百四十センチの矮躯が50センチ近く差のある成人男子にすがり付く恰好だ。
「お客様としてではありません。私は……あなたの“下僕”です」
その宣言と同時に、彼女は理人の革手袋に自分の小さな唇を当てた。
柔らかい呼気が生地を通じて伝わり、少年英雄はつい喉を鳴らしてしまう。
「ターリアよ……王家の威信がどうとか言ってなかったか?」
「いいえ。私たち皇族はヴァーミリオンという舟に乗る運命共同体。
舟が沈む時は漕ぎ手も共倒れます。
あなたのような大海の王者に舵を預けることこそ必然でしょう?」
少女らしい早熟な台詞だが理人に向けられた純粋な崇敬が透けて見える。
確かに彼女たちを救ったのは紛れもない事実だ。
「なら好きにしろ」
理人が腕を組み替えると、ターリアは嬉々として床に膝をつけた。
長い睫毛がゆるやかに瞬き、まるで仔猫が飼い主の足元に擦り寄る動きだ。
「はい! まず洗足のご奉仕を……」
そう言うと、履き古した黒いレザーブーツの紐を丁寧に解き始める。
ベルクロを剥がし、蒸れた革の隙間から漏れる
戦場帰りの汗臭を嗅ぎ分けつつも嫌な顔一つしない。
鼻腔を刺激するのは血液と油と皮革の複雑怪奇なブレンドだ。
ターリアは麗しい唇で足の指を一本一本丁寧にしゃぶり清めていく。
幼く小さい歯が靴下の上をくすぐり、
舌で踝から踵までのラインをなぞる感触──。
「……おい、そこまでやらなくても」
「ご遠慮なさらないで下さいませ。これは臣下として当然のこと……」
少女の瞳はどこまでも穏やかだ。
あたかも洗礼式で祝福を与える神父のように落ち着き払い、
幼い性器からは甘いフェロモンが立ち昇る。
理人は鼻白んだものの拒絶することは叶わず、
気づけば脛からふくらはぎまで丹念に奉仕されていた。
やがてブーツを完全に脱がし終えると、
今度は裸足となった男の足裏を己の平たく張った下腹部にそっと載せる。
「重かったですか?」
「いや……むしろ気持ち良い」
少女の微かな凹凸のある腹に触れているだけだというのに、
異様な柔らかさが掌と変わらぬ安心感をもたらす。
無垢な肉体が自分の粗暴な質量を受け止める矛盾。
ターリアはさらに腰をくねらせ、
彼の足指を蜜壺の入口でくるむように押し付けた。
薄衣越しに感じるそこはすでに熱く脈打っている。
「……おまえなぁ」
理人の声に苦渋と興奮が絡まる。
だが制止はできない。
「お願いです……お叱りになるなら後でいくらでも受けます。
今だけは……私のすべてであなたを感じさせて下さいませ」
小さく震える肩。健気な瞳に潜む決死の覚悟。
幼い身体で懸命に愛を捧げようとする姿はあまりに痛々しく──それでいて蠱惑的だ。
その時、斜め後方から氷点下の声が飛ぶ。
「ターリア。あなた一人だけ恥を捨てたつもり?」
第一皇女ルナアイズが淡い桃色の瞳を細めつつ立ち上がる。
その所作には一分の隙もないが、
口調には姉妹特有の親密さが含まれていた。
「私は偉大なる英雄をお迎えするために特別な贈り物を用意してきたの。
見てもらいましょうか?」
桃色のヴェールを自ら外すと同時にルナアイズはドレスを一気にずり下げる。
ぱさりと零れ落ちた薄布の下には、
銀箔入りの漆黒レースで彩られたガーターとパンティが露出した。
控えめな胸元からは緊張で軽く汗ばむ谷間が覗く。
驚くほどの楚々たる美しさ。
「戦場での働きには感謝しますが、
それに釣り合う謝礼など我々皇家にとっては安いもの。
これで少しでも満足いただけるなら喜んで……」
クールに言い放ちながら彼女は
妹と同じく理人の反対側の足元へ膝をついた。
左右を挟む銀と桃──まるで対照的な姉妹。
幼くて奔放な銀髪少女と冷静沈着な桃髪貴公子。
「ほう……なかなか積極的じゃないか」
理人が感嘆すると同時に動くのは王妃アストレア。
法外なほど幼い面貌の美女だ。
淡いピンクブロンドが波打ち、
袖なしのレースワンピースから伸びる二の腕は子どものように細い。
「うふふ……みんなちゃんとやってるみたいねぇ?」
夢見心地な語尾延ばしはいつも通りだが、
胸元に手を当てて何かを探すように弄っている。
しばらくして取り出したのは小さめの真紅の首輪だった。
ベルトの中心には蒼玉の飾りが嵌め込まれている。
「私は"ママ"ですからぁ、
一番年上としてしっかり責任持ってご奉仕しなくちゃダメよねぇ?」
意味不明な理由づけでいそいそと自分の首に嵌めてしまう。
首輪を引かれれば簡単に屈服せざるを得ない構造だ。
自分で作った檻に入る母性の狂気──というべきか。
「アストレアよ。それ趣味か?」
「もちろん! だってぇ……こうしておくとすぐに連れて行ってもらえるでしょ?
私も可愛い娘たちといっしょにリヒト様の家畜になりたいのぉ♡」
語尾にハートマークを幾重にも重ねた甘言。
理人は呆れを通り越して乾いた笑いを洩らす。
「国王陛下はなんと言っている」
「あの人にはナイショなのぉ。バレたらちょっと困っちゃうけど……
まっ、愛があれば乗り越えられるわよん♪」
愛の一言で済まされる問題ではない気がするが──
恐るべきことにヴァーミリオン王宮はこういう常軌を逸した母を
平然と受け入れてしまっているらしい。
ルナアイズは諦めたように嘆息する。
ターリアは目を丸くして首輪を羨ましそうに眺めている。
アストレアはといえば腰に手を添えてドヤ顔だ。
理人は頬杖をつきながら考え込む。
(ここまでされて逃げる方が無粋ってもんだろう)
そう結論すると肩の力が抜けた。
覇天は傍らに置いたままだが、右手で目の前の幼い銀髪の頭を撫でる。
「ターリア……お前本当にそれでいいのか?」
「はい!」
少女は迷わず答え、瞳に微かな涙さえ滲ませていた。
尊敬の裏側にある幼い恋心が痛いほどに透けて見える。
続いて桃髪の皇女の方を向く。
「ルナ。お前の覚悟も本物かどうか見せてもらう」
「当然です。英雄に傅くことこそ我が誉れ」
その宣誓を受けた理人は傲慢に猛々しく微笑う。
獣じみて雄々しい、強く偉大なオスの偉容に魅了されるメスたち。
一応、ステラには知らせないようにしている。
ならば、後はどうとでもなるだろうと傅いた。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「まあ……随分と騒がしい夜になったわねぇ」
アストレアが頬を緩ませながら、自分の首に嵌めた真紅の首輪を指先で弾く。
小さな金属音が鳴るたびに、蒼玉の飾りが灯火を受けて淡く瞬いた。
「母上……その品は何処で手に入れたのですか?」
ルナアイズが呆れ混じりに尋ねると、アストレアは人差し指を唇に当てる。
「秘密よぅ。でもね──―こういうのは使ってこそ華ってものでしょう?」
語尾を伸ばしながら微笑む王妃の顔は、どこまでも少女然としている。
しかしその仕草は妙に婀娜っぽく、場違いな艶さえ滲ませていた。
「……まったく」
第一皇女は苦虫を噛み潰したような表情を浮かべつつも、
手を止めることはなかった。
理人の反対側──―左足の踝にそっと掌を添え、ゆっくりと靴下を下ろしていく。
薄桃の指が血管の浮いた逞しい脛を擽るように滑る度に、幼く尖った乳嘴が震える。
理人はそれを横目で観察しながら嗤った。
「もっと仲が悪いと思っていたが」
問いかければ、ターリアが顔を上げる。
蜂蜜色の瞳が真っ直ぐこちらを見据えていた。
「はい。姉上とはずっと喧嘩ばかりでした。でも今回だけは同じ方向を向きました。
……憧れる人と、一緒に侍りたかったから」
幼い声音に確固たる意思が宿る。
その隣でルナアイズも静かに頷く。
「同感です。今回の一件でようやく理解しました。
私が生涯で従うべき相手はあなたなのだと。国を背負う者として、ね」
二人の少女はまるで一枚の肖像画のように均衡を保っていた。
左は無邪気さと献身を併せ持つ銀色の雛鳥。
右は冷静と情熱を秤に掛けた桃色の騎士。
その中央に鎮座する男は50センチ以上の背丈差で彼女たちを見下ろす。
「面白いな。親子三代で奴隷になりに来たかと思えば微妙にそれぞれ動機が異なる」
揶揄すればアストレアがころころと笑った。
「んー、まあそういう事にもなるかしらぁ?」
母性の象徴とも言える幼い肉体で甘ったるい台詞を吐き、
レースのワンピースの裾を捲くり上げる。
小さな股間は清楚な純白のシュミーズに覆われているが、
その中央部だけがしっとりと湿っているのが照明越しでも分かる。
「ほらぁ、私ったら興奮したらすぐこんなになっちゃうんだもの。
年甲斐もなくはしたなくて恥ずかしいわねぇ♡」
語りつつも頬を染める姿はやはり十代の少女にしか見えず、
「王妃」の肩書を背負わせるのが些か残酷に思えるほどだった。
理人は徐に片足を上げてみせる。
それだけで床板がギシリと軋んだ。
「では試させてもらおうか。お前たちの忠誠心とやらをな」
宣言と同時に両脇の少女達が同時に腰を浮かせた。
ターリアは小さな口で指先に吸い付きながら舌を蠢かせる。
まだ第二次性徴すら完了していない口腔は浅く狭く熱い。
ただ奉仕したい一心で溢れ出した唾液が顎を滴り落ちていく。
一方ルナアイズは逆だ。
冷静な眼差しを保ったまま唇を開き、
己のそれよりも大きな足趾を順番に舐めとって行く。
涼やかな表情とは裏腹に喉奥まで含ませることを厭わない剛胆さ。
相反する二人が同一線上で織り成す演奏会。
甘い旋律と鋭い管弦が交互に重なり合い奏でるのは従属の序曲──
◇
暫しの静寂。
次いで理人はゆっくりと背凭れから身を起こした。
「……もういい」
命ずると二人は即座に動きを止める。
唇から糸を引いた唾液がランタンの光を受けて虹を作る。
それさえも計算済みかのように俯き加減で拭うターリアの仕草は可憐だった。
アストレアがすかさず立ち上がり、
手にしていた真紅の首輪の鎖部分を摘まみ取る。
「どうぞ。私はリヒト様の所有物になりますので。
好きにお使いくださぁい」
甘ったるい囁きと共に自らの細首を晒す。
幼いながらも豊かな皮膚の張りを持つ喉元が
灯に照らされて妖艶に輝いている。
理人は無言で鎖を受け取り軽く引いた。
それだけで王妃は切なそうに喘ぐ。
「ふぁ……っ」
予想外の愛撫に瞳を潤ませつつも、
アストレアは身体を捩らせて男の膝へと擦り寄った。
「やん……強引な人も好きだけどぉ、もっと優しくしてくれると嬉しいなぁ?
だって私ぃ、あんなに大きいものを受け入れる準備ができてないものぉ」
少女の頬を赤らめるような台詞を吐きながらも視線は熱に浮かされている。
三児の母であり王妃であろうとも、
根本的な生物としての欲望までは抑えられないらしい。
理人は口端を歪めた。
「つまり練習が必要ということか?」
「うん……そうなるのかな?
ゆっくり慣らしてほしいな。焦ったらお互い痛いと思うし……」
言いながらアストレアは自らの手で幼い乳房を揉みしだく。
サーモンピンクの乳首が布地越しでも分かるほど尖る。
その煽情的な光景にルナアイズが眉根を寄せた。
「母上。自儘な演技はおよしなさい。
あなたが乱れれば混乱するのは主の方です」
諫言と同時に関節の細い手を伸ばし、
理人の二の腕にそっと触れる。
武人として鍛え上げた上腕三頭筋は隆起しすぎて木偶のように硬い。
しかし触れる指先にはほのかな温度が通い、生きている人間であることを伝えてくる。
「私は剣と同じく──肉体でも御身に尽くします」
クールな声音。
それに対しターリアも負けじと一歩踏み込む。
「わたしは体じゃありません。心が欲しいんです!
だからどんなことでもします。ターリアがお好きなら──」
そこで言葉を区切り、意を決したように瞼を伏せる。
華奢な身体全体を使って床に蹲踞した。
「わたしを……召し上がって下さいませ」
十二歳とは思えないほどに大人びた台詞回し。
だが真摯な眼差しが嘘偽りなき本音だと物語っている。
理人は思わず唇の端を吊り上げた。
「いいだろう。その心意気は買おう。
お前を日本に連れ帰る方法を考えるとしようか」
返答を受けた少女は安堵の溜息を漏らす。
その拍子に幼い腰骨がぷるりと揺れる。
まだまだ未熟な肉体であっても雌として機能する兆候はあるのだ。
ルナアイズはそんな妹を見て僅かに目を細める。
姉としての嫉妬や保護欲を綯い交ぜにした表情を瞬時に消し去り、
「ではまず──私が先行いたします」
と言い放った。
理人は愉快そうに顎髭を撫でた。
(さてどう料理してやろうか)
内心で呟きつつも態度には出さない。
代わりに空いている左手をゆっくりと差し出す。
先ずは従順な王妃の喉元へ。
そして反抗的ですらある姉へ。
更には盲目的な崇拝を捧げる妹へ──。
夜はまだ始まったばかり。
救国の英雄を迎える饗宴はこれからである。
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理人様の温もりが指先からじわりと沁み込んでくる。
「まずは──」
低い声が室内の空気を震わせる。
三人の少女と一人の王妃は息を呑み、次なる言葉を待った。
「そうだな。形式は大事だろう。順番に行くとしよう」
巨漢はゆっくりと椅子から腰を上げた。
軋む床板の音さえ荘厳な響きを帯びる。
眼前に迫る百九十七センチの巨躯は壁のごとく聳え立ち、
圧倒的な質量によって光を遮断する。
◇
最初に選ばれたのはルナアイズだった。
「立て」
一声。
彼女は即座に直立姿勢を取る。
幼少の頃より叩き込まれた軍人式の動作だ。
長い髪がふわりと揺れ、衣服が擦れる音が静寂の中によく通る。
理人は正面に立ちはだかりながら顎で促す。
「装束を解け。全てだ」
しばし逡巡があった。
さすがに躊躇いを見せるのも当然と言える。
しかしすぐに王女は瞑目し、観念したように溜息を吐いた。
──これは臣従の儀。
──必要な通過儀礼なのだ。
──私はもう決めた。ならば進むしかない。
「承知致しました」
簡素な同意。
次の瞬間には両手が動き出していた。
まずは首元のクラバットを外す。
絹製の白紐がさらりと落ちる。
続いてジャケットのボタンに手をかける。
丁寧に一つひとつ外していく動作は几帳面で機械的だ。
その間も理人の視線は一切逸らされない。
まるで獲物を捕らえた猛禽類のような眼差しで注がれている。
羞恥と緊張で掌に汗が滲むのを感じつつも、
彼女は努めて平静を装った。
最後のボタンを外すと灰色のジャケットがすべり落ちる。
床に落ちる前に素早く拾い上げ畳む。
軍隊で培った習慣が出てしまうのは職業病かもしれない。
さらにワイシャツの襟に指をかけたところで──
「待て」と制止が入った。
「そのまま前を開けろ。すべて一気には脱ぐな」
命じられるままに留め具を外し続け、
ついに白い生地が左右に割れた。
薄桃色のサラシが現れる。
「くすみのない色白」と巷で評判の肌がちらつく。
ルナアイズはここで初めて動揺を露わにした。
顔が仄かに朱に染まる。
それでも毅然とした態度は崩さない。
「これ以上の露出は──」
「必要だ」
断言。
逆らい難い響きがある。
ここで逆らえば即座に別の者へ矛先が向けられる可能性もある。
理人の性格を鑑みれば容易に想像がつく展開だ。
王女は無言で頷き、再び手を動かす。
サラシの端を握り締め、慎重にほどき始める。
ぐるぐると螺旋状に巻かれた布切れが徐々に外れていき──
ようやく解放された双丘が呼吸と連動して小さく揺れた。
決して豊満ではないが均整の取れた美しい胸部。
桜色の突起は少し尖っており敏感であることが見て取れる。
ルナアイズ自身も自覚があったのか、
慌てて両腕で胸元を覆い隠した。
「おい」
咎めるような声音。
「見せろと言ったはずだ」
一喝。
逃げ場はない。理解していたつもりでも体が竦む。
恐る恐る腕をどけると、小さな膨らみが露になる。
理人は満足げに眺めると更なる要求を課す。
「踵をつけたまま百八十度旋回しろ。
ゆっくりとな」
言われた通り踵を中心にして体を回転させる。
後ろ姿を見せるときは特に緊張が走った。
細身でありながら臀部だけがしっかりとしたラインを形成している。
コルセットのような矯正具を用いて押さえこんでいた成果だろう。
しかし今は装束を解かれた今、その秘密が暴露されていた。
一周して正面に戻ると理人が一歩踏み込んできた。
圧倒的存在感にのけ反りたくなる衝動を堪えつつも足が震える。
巨漢の右手がゆっくりと伸びてくる。
まず狙ったのは腹部だった。
武芸の修練で得た六つに割れた筋肉の凹凸。
それを確かめるように指で押し探っていく。
「ほう……よく鍛えてあるな。
脂肪が少なく引き締まっている。良いことだ」
続いて肋骨の隙間に沿って撫で上げられる。
ぞくりとした感触が背筋を走る。
吐息が漏れそうになるが何とか抑え込んだ。
だが次に訪れた刺激は我慢できなかった。
突然、胸郭の中心点──鳩尾辺りに拳が突き付けられる。
「ひっ──!」
情けない声が洩れた。
もちろん本気で殴られたわけではない。
威力ゼロの当て身だ。
しかし反射的に防御機構が働く。
全身が条件反射的に硬直する。
「安心しろ。壊す気はない」
耳元で囁かれる低い声。
その直後、今度は左胸の上に掌が置かれた。
鼓動が早い。動悸がバレるのが恥ずかしい。
だが当人は全く意に介さず、さらに強く押し付けてきた。
「わかるか?
お前の心臓がどれだけ早鐘を打っているか」
否定できなかった。
事実だからだ。
巨漢は薄く嗤うと唐突に手を離す。
思わせ振りな接触で終わりを告げると
次の命令を飛ばしてきた。
「しゃがめ。そして俺のモノに口付けを」
◇
ルナアイズは命令通りに膝を折る。
屈辱的と言うよりは儀式的な意味合いを感じていた。
忠誠心の表明としては古くから存在する手法だし……
とはいえ実際にやってみると抵抗感は相当なものだった。
目の前に晒される理人の巨根。
独特のオス臭が鼻腔を刺激する。
僅かに逡巡する時間……
すると背後から穏やかな声が投げかけられた。
「ルナちゃ~ん。頑張ってぇ?」
アストレアの呑気な激励である。
我が子が処刑場に向かう直前に送る台詞としては極めて不適切だが──
無論意図的にやっているのだ。
"負けるわけにはいかない"というプレッシャーをかけている。
結果的に王女の背中を押した。
決然たる表情で前を向き、顔を近づけていく。
鼻先が肉棒の根元に到達する距離で一旦止まり、
深呼吸を一つ。
それから滑らかな舌先で先端部をぺろりと舐めた。
生理的な嫌悪感が湧き起こるも、意志の力で克服する。
理人は何も言わない。沈黙の評価だ。
とりあえず及第点をもらえたようで安堵する。
しかしそれもつかの間──
突如として頭部を両手で固定されてしまった。
驚愕する暇もなく唇を押し広げられる。
「今度は咥えろ。出来る範囲でな」
命令文形なのに拒否権はない。
開口部に剛直が捻じ込まれていく。
苦しい。喉奥に突き当たりそうになる。
嗚咽が漏れかけるが必死に堪える。
こういう場合の正しいやり方など習っていない。
とにかく歯を立てないように注意しつつ
唇で竿を包み込み舌腹で裏側をなぞる。
呻き声のようなものが自分の喉から上がった。
屈辱も興奮もない。
ただ"やり遂げなければならない任務"という認識だけが脳内を占拠している。
暫し続いた奉仕は突然終わる。
理人が引き抜いたのだ。
自由を得たルナアイズは大きく咳き込む。
胃液が逆流しそうになるのを何とか抑えた。
「よし十分だ。よくやった」
労いの言葉は意外だった。
予想外に優しいトーンに少々面食らう。
直後に感じる一抹の不安──次は何を求められる?
考える暇もなく新たな指令が下された。
「下を脱げ。そして四つん這いになれ」
◇
彼女は機械的にベルトを外しスラックスを脱ぐ。
現れたのは白い綿素材のショーツ一枚きり。
羞恥心よりも使命感が勝っていたがそれでも顔は燃えるように熱い。
指示通り床に四肢をつく。
獣の体勢だ。屈辱的極まりない恰好。
背後の視線が背中に刺さっているような錯覚さえあった。
理人の靴音が近づいてくる。
そして腰の位置に片手が添えられる。
次いでもう一方の手が股間へ──
ぴたり。
思わず呼吸が止まった。
ショーツ越しに秘部を探られる感触。
慣れない刺激にびくりと肩が震える。
「濡れているな。偉いことだ」
そんな報告はどうでも良かった。
余計に顔が赤くなる。
さらに驚くべきことにショーツがずらされた。
外部に晒される秘唇。
無防備な粘膜が空気に触れてひやりとする。
「少し試してみるか」
何を──と言い返す前に指先が入り込んで来た。
慣らしもなしに異物を迎え入れるのは辛い。
異物感が強いものの物理的な痛みは少ない。
「く……っ」
声が洩れてしまう。
我慢したい。しかし理人の指遣いは巧妙だった。
入口周辺だけを丹念に刺激しながら徐々に開拓していく。
やがて抵抗が少なくなったところで
もう一本指が追加された。
複雑に入り乱れる動きが生じ、
微弱だが確かな快楽信号が中枢神経を伝ってくる。
これは拙い──と思った時には既に遅かった。
体は正直だ。徐々に潤滑液の分泌が始まる。
粘膜壁がぬめりを増し、指の往来が滑らかになっていく。
「良い具合になってきた」
嬉々とした台詞が耳に入る。
恥辱と快楽の入り混じった奇妙な感覚。
いつ終わるともしれない戯れの後、
唐突に指が引き抜かれる。
喪失感と解放感が同時に押し寄せる。
そして──
「次は本番だ」
宣言と同時に腰を持ち上げられた。
四つん這いの姿勢から僅かに尻を突き出す形に誘導される。
視界には床板の木目しか見えない。
何かが秘裂に当てられる。
大きな質量。熱を帯びている。
息を飲む。
来る──
ゆっくりと侵入が始まった。
先ほどの指とは比べ物にならないサイズ。
自然、体は強張る。
しかし意外にも進捗はスムーズだった。
十分に潤っていたからか。
一番太い箇所が通過した瞬間──痛みが走る。
破瓜の痛みだ。
予想していたとはいえ実際の体験は別ものだった。
歯を食いしばり耐える。
幸い深追いはされなかった。
最初から最後までという徹底的な凌辱ではなく、
ゆっくり馴染ませる方式を選択したようだ。
「動くな。すぐに済む」
背後からの声。
言われるままじっとしていると
一定のリズムで抽送が始まった。
痛い。確かに痛い。
しかしその中に微かに快感の芽生えがあるのは否定できなかった。
訓練で何度も読み漁った医学書が正しいとするならば
これは正常な反応なのだろう……
抽送のリズムが徐々に速まっていく。
ルナアイズは額を床に押し付け、
歯を食いしばってその衝撃を受け止めようとしていた。
鋭い痛みはあるが、先ほどまでの乾いた摩擦感は薄れつつある。
代わりに奇妙な痺れと熱が脊椎を這い上がってきていた。
「っ……く……ぅんっ」
押し殺した声が掠れる。
背後から突き込まれる度に肺から空気が絞り出されるのだ。
理人の腰使いは粗野でありながら妙に計算されている。
疼痛と快楽の境界線を探るように角度を変え、
深度を変え、タイミングを狂わせながら攻め立ててくる。
やがて決定的な変化が訪れた。
「ぁ──あっ……!?」
鋭い声が洩れる。
今まで経験したことのない電撃が腰部から脳髄にまで突き抜けた。
ポイントがずれただけだというのに感覚がまったく異なる。
鋭敏な部位を見つけられたらしい。
理人はそれを見逃さない。即座に重点を置いた攻めに転じてきた。
「ここか。反応が良いぞ」
低い声が頭上で響く。
嘲りにも賞賛にも聞こえない中庸的な響きだ。
ルナアイズは反論しようと口を開くが、
「ひゃっ!? ま……待って……くださっ──」
続く言葉は喘ぎに変わってしまう。
弱点ばかりを連続的に刺激されると思考力が奪われる。
合理的な判断が働かない。
肉体の制御が曖昧になっていく過程は恐怖だった。
どんな拷問でも自らの意思で対処してきた自信が崩れる。
敵の力任せに攪拌され、官能の坩堝に引きずり込まれる感覚──
未知への怯えと高揚感が綯い交ぜになる。
そして絶頂の寸前まで追い詰められた瞬間。
ぴたり、と動きが停止した。
「……え?」
困惑と失望が交錯する虚脱感。
あと少しで昇り詰めるはずだった臨界点が遠ざかる。
「どうした?」
揶揄するような問い掛け。
理人は片手で腰を押さえたまま、もう一方の手で王女の髪を梳く。
敏感になっている神経が刺激を受け簡単に反応してしまう。
「続きが欲しいなら言い方があるだろう。
賢いお前なら分かるはずだ」
宣告は簡明だった。
要求は明白だ。しかしプライドが邪魔をする。
こんな時に──いやそもそも面前に両親と妹が控えているではないか。
ルナアイズは背後を振り返ることはできなかった。
確認しなくとも家族の視線が集まっていることは感覚で察せる。
ターリアの好奇の眼差し。アストレアの慈愛にも似た好奇心。
そして何よりターリアの真摯な祈りにも似た見守り。
(くっ……)
苦悶と憤怒と恥辱が一緒くたになった感情が沸騰する。
しかし──
「お願い……致します。
如何様にもお使い……ください」
絞り出すような哀訴。
かつて仲間の窮地を助ける為に敵軍門に出向いた時のほうがまだ冷静だった気がする。
現在は明らかに敗北宣言そのものだった。
しかし意外にも理人は満足げな吐息を洩らす。
「まあ合格点だな」
次の瞬間には加速が再開されていた。
先ほどよりさらに深く抉るような抽送。
弱点を集中的に攻め立てる凶器が容赦なく往還する。
「ひぃ……っ! あ……ああ──!」
堰を切ったように嬌声があがる。
自己抑制はもはや不可能だった。
意識を保とうと歯を食いしばるが口角から涎が垂れる。
官能の津波が襲い来る。
視界の端で星々が弾け散るイメージさえ浮かぶほどの快美感。
屈辱もプライドも消し飛ばす圧倒的な享楽。
やがて──
「あっ……!? ────―ッ!!!」
声にならない絶叫と共に達した。
体が弓なりに反り返り痙攣する。
膣壁が激しく収縮し男根を搾り取るように蠕動する。
同時に熱い迸りが体内に注ぎ込まれた。
逃げ場のない灼熱が奥底で炸裂する感覚。
それがさらに深い絶頂へと導いた。
長い余韻を残して快楽の波が引いていく。
ルナアイズは完全に脱力し、
床に崩れ落ちそうになるところを理人の腕に支えられた。
「初夜にしては上出来だ。誇っていい」
耳元で囁かれる褒賞の言葉。
何故か涙腺が緩む。
疲労と安堵と恥辱が入り混じった感情が溢れそうになる。
「さて」
巨漢は王女を丁寧に寝かせると立ち上がった。
濡れた前髪を払いながら視線を他の方へ移す。
すなわち待機中の家族たちへ。
アストレアは相変わらずのんびりとした笑みを浮かべているが、
瞳の奥に小さな戦慄の灯があることに気づいているのかいないのか。
ターリアはと言えば──
頬を朱色に染めながらも憧憬に満ちた眼差しでこちらを見据えている。
「次はどっちだ?」
その問いかけに真っ先に手を上げたのは。
「私が参りますぅ」
どこか楽しげな声音で返答する王妃だった。
「王妃殿下のご意思とあらばお受けしよう。こちらへ」
アストレアはにこやかに頷くと、ゆっくりとした動作で理人の前に進み出る。
その歩みは幼い子どものようにゆっくりで、
まるで庭園を散歩するかのような無垢さを感じさせた。
しかし、彼女が立っているだけで室内の雰囲気ががらりと変わる。
先ほどまでの蠱惑的な空気がどこか幻想的で夢見るような雰囲気へと変貌した。
それは彼女の持つ特別な魅力のせいだった。
153cmという小柄な体躯に、成人を迎えて久しいというのに
少女のような可憐さを纏う彼女の姿はまさに合法ロリの極みであった。
ふわりと巻いたピーチブロンドの長髪が肩にかかり、
軽やかに揺れるたびに甘い香りを撒き散らす。
瞳は朝焼けのように柔らかい琥珀色で、見る者に庇護欲を掻き立てる。
そして何より特筆すべきはその肉体だった。
小さな胸は掌にすっぽりと収まるほどの慎ましさで、
その頂点にはぷっくりとした桜色の突起が可憐に佇んでいる。
それは熟れた果実のようでいて、
まだ摘まれていない実のような幼さを孕んでいた。
細い腰からは想像もつかないほど豊かで丸みを帯びた臀部が
白磁のように滑らかな肌の下に存在しているのを仄めかす。
ドレスの裾から覗く太腿は大人の女性のような芳醇さを湛えているのだ。
こういったアンバランスな魅力こそが彼女の真骨頂といえるだろう。
そんな可憐極まりない王妃を前にして、
理人の巨体とのコントラストは芸術品のような美しさすら放っていた。
まるで白雪のような純白のドレスに身を包んだ小さな少女と、
全身を鋼で覆ったような巨人が向き合っている。
まさに大小不同の美麗なる世界だ。
理人もまたそんな彼女の前に悠然と立つ。
彼の身長は197cmに達し、体重は300kgにもおよぶ。
そのためその迫力は尋常ではなく、
普通の人間であれば萎縮してしまうほどの威圧感があった。
そしてそんな理人を見上げながらアストレアは小さく微笑む。
その笑みには恐れも媚びもなく、ただ純粋な愛情のみが籠っていた。
「まあ、汚れてしまいましたねぇ」
アストレアはそう呟くと、小さな両手をそろそろと伸ばした。
理人の剛直はまだ完全に硬度を保っており、
ルナアイズの体内で暴れていた証が白濁と朱色に塗れている。
153cmの小柄な躯ではその一物を両手で囲むことすら難儀そうだった。
しかし王妃は微かに舌なめずりをすると、
愛おしげにその根本を指先で撫で始めた。
「うちの娘はお粗末でございましたかしら?」
問いかけに応じて理人は肩を竦めた。
「否。なかなかの具合だ。だが……」
理人の視線が一瞬アストレアの背後──床に蹲る王女──に向けられた。
「処女はやはり狭くて窮屈なものだな」
「ふふ、そうでございますよねぇ。お疲れでしょうから
わたくしが綺麗にして差し上げましょうか」
言うや否やアストレアは膝立ちになると、
その膨れ上がった剛直に唇を寄せて行った。
桃色の頬が熱気で淡い紅に染まり、
小さな舌先が亀頭の傘下に這い入る。
「んっ……♡」
舌先が絡む度に生々しい血臭と麝香のような精の匂いが鼻腔を擽る。
アストレアの瞼がとろんと垂れ下がり、
目の奥で火花が散るように焦点が甘くなった。
「ちゅぱ……んむ……ぢゅっ♡」
丁寧な所作ながら大胆な吸引。
口腔内でねっとりと舌を蠢かせながら残滓を刮げ取っていく。
唾液が絡んだ粘膜の温度が伝播し、理人の逸物は再び鎌首をもたげた。
「あら……♡本当に逞しくていらっしゃる」
頬張ったまま上目遣いで微笑む王妃。
その表情はいかにも無邪気で穢れを知らぬ童女のようでありながら、
口中では淫らな奉仕が繰り広げられているというギャップ。
背後でターリアが羨望の眼差しを向けていた。
母親の艶姿を見るのが初めてだったわけではない。
しかし今日はいつもよりずっと淫猥に映る。
(お母さまったらあんなに蕩けた顔で……)
一方でルナアイズはといえば
自分の身体から流れ出た赤い筋をぼんやり眺めながら呆然としている。
その唇がわずかに動いた。
(わたしが……負けた? こんな……)
屈辱と混乱。だがそれを掻き消すようにアストレアの喉奥が窄まり
「じゅるるっ!」と卑猥な音を立てた。
「はぁ……♡」
王妃が一旦顔を離す。
その小さな口腔では到底収まり切らない剛直は依然猛々しく聳えていた。
「まだまだ元気ですねぇ。やっぱり若い方は素敵ですわ」
「ふむ。では続けようか」
「あらまぁ。そういうことですの?」
ころころと笑う王妃。
幼子めいたその笑い声がかえって扇情的だ。
再び顔を寄せ、竿の中腹を握りながら尿道の残渣を啜り始める。
「ずちゅっ……ちゅぷ……ぢゅる♡」
吸い込む拍子に頬が凹み、
白い泡沫が亀頭と唇の隙間から零れ落ちる。
理人は彼女の後頭部にそっと手を添えた。
促されるようにしてアストレアは一息に
すべてを迎え入れていった。
「んぉ゛♡」
苦しげな呻き。
しかし目尻は喜悦に歪んでいる。
咽喉の入口が異物に反応して反射的に締まり、
それが却って理人の興奮を煽った。
「くっ……良い……。上手いものだな」
背後の娘たちにも聞かせるような独白。
ターリアの顔が紅潮し、ルナアイズの睫毛が震える。
母親の痴態を眼前に突きつけられる光景は
どちらにとっても複雑極まりなかった。
人妻フェラの魅力に勃起したチンポはすでに最大硬度に到達しており
「もう一度出させてもらうぞ」
と理人が呟く。
それに応えるようにアストレアが目で頷くと
「おごっ……ぐっ……んんーっ♡」
嗚咽を洩らしながら喉奥で放出を受け止めた。
大量の精液が胃嚢へ直接流入していく感触に身を捩らせるも
歯を立てないように努め続ける。
そして最後の一滴まで搾り取った後に慎重に口を離した。
「はあ……♡」
放心したような吐息が漏れ
白濁に濡れた唇を舌で拭う仕草は艶かしいことこの上ない。
その姿を見てターリアが堪らず椅子から立ち上がった。
「お母さま……次は私も……」
切なげに乞う第三皇女に対し、王妃は柔和に微笑んだ後
「ええ。でもまずは主様のご意向を伺いましょう」
視線を前方へ戻す。
そこには萎えることを知らぬ様に雄々しく勃起した猛者と
余裕の笑みを湛える巨漢の姿があった。
「ターリア」
低く響く声に、第三皇女は背筋を正すようにして応じた。
「はい、理人様」
「お前はまだ順番ではない」
理人の眼差しは獰猛な鷹のよう。
ターリアは一瞬悔しげに唇を噛んだものの、すぐに納得の表情を浮かべる。
「分かりました。私はここで見守っております」
健気な恭順はまさしく臣下の鑑。
理人は喉奥で笑いながら次なる獲物へ視線を移した。
「アストレア王妃──お前は跨れ」
その一言に王妃の表情が一転する。
あどけない頬が上気し、金色の瞳が熱に潤んだ。
「まあ……理人様ったら積極的でおられますわね♪」
小柄な肉体で男の剛直を受け止めようと
自らのドレスの裾を捲り上げていく王妃。
透き通る肌に映える漆黒のレースショーツが露わになり、
その中心はすでに湿り気を帯びていた。
「準備は万全ですぅ♡」
媚びるような甘やかな声音。
理人の膝に乗りかかると小さな唇が耳朶に触れそうな距離で囁いた。
「わたくしを使ってくださいませ……ご自由に♡」
腰を浮かせ亀頭の先端に秘唇を宛がうと、一息に腰を落とす。
「ふぁ……あっ♡」
結合の衝撃に声を詰まらせながらも嬉しそうに微笑む王妃。
狭隘な隘路が限界まで拡げられてなお奥行きがあることを教え込んでくる。
「あっ……すごいぃ……♡」
王妃の吐息が耳元で震えた。
理人の肉茎が彼女の内側を押し広げていくにつれ、
徐々に彼女の体から余計な力が抜けていく。
(こんなにも小さな躯で……よくもこれほど柔軟に……)
驚嘆と愉快さを同時に覚えた理人は寝転んで言い放つ。
「お前が動け」
低い命令にアストレアは目を細めた。
「承りました♡」
両手で男の太腿を掴みながら、腰を前後に揺すり始めた。
「んっ……あ……あぁ……♡」
小さな体躯ではあるが熟練された動きだ。
抽送の速さは一定しながらも時折グラインドを加えることで刺激を変え、
「くくく……いやらしい腰遣いだな」
「だってぇ……気持ち良すぎて止まらないんですものぉ♡」
頬を染めながら悶え啼く姿はまさに無垢と淫蕩が同居した淫婦だ。
そんな母の痴態を凝視するのはターリア。
「お母さま……」
敬愛する母と慕う主が睦み合う光景は
彼女の裡で抑圧していた欲望を炙り起こす。
「私も……私も早く……」
唇が乾き舌先が頻繁にそれを湿らせる。
見つめる瞳は情念の炎で煮え滾っていた。
「いけない……見ているだけで熱くなってきたわ」
呟く第三皇女に理人の視線が一瞬向けられるもすぐ逸らされる。
今は王妃を昇らせることに集中すべきなのだから。
ヴァーミリオンの女は求める男のモノならば、無条件で受け入れる。
天性の淫乱マンコは物理を超えて、奉仕する極上のメス肉。
淫魔の如き性質。
肉棒の形状に合わせてぴったりと吸い付き絞り上げる襞。
「あんっ……すごく大きいぃ……♡」
「わたくしの中全部埋まってますぅ♡」
「こんなに奥まで来たの初めてかもぉ♡」
「赤ちゃんのお部屋ノックされてるみたいぃ♡」
アストレアも自らの蜜壺を使い男根を擦り上げながら腰を振る。
その動きは明らかに慣れており男の弱点を把握していた。
「どうですかぁ? ちゃんと気持ち良くできておりますかぁ?」
「もちろん……素晴らしい」
賛辞を与えるとさらに嬉しそうに笑みを深める王妃。
小さな顔が近付いてきて啄むような口付けを贈ってくる。
「ねぇ……理人さん♡」
甘えた声。
それこそが女王の本性であると教えてくれる。
幼く見えても百戦錬磨の娼婦のごとき技量だ。
やがて絶頂の予感が訪れる。
「わたくしもうダメェ……! イッちゃいますぅ〜!」
全身を痙攣させながらも腰を止められない。
結合部から卑猥な水音が響き渡るなかでついに訪れる。
「あ゛ァ゛ア゛―♡!!」
喉奥から迸る獣じみた叫び。
同時に膣肉が強烈な蠕動でペニスを搾り取るようになぶった。
「くっ……!」
理人はその締め付けに耐えながらも追加の射精を行う。
白濁液が子宮口めがけて叩きつけられる感覚にアストレアは
「出てるぅ♡ 出てきてますぅ〜♡♡」
恍惚とした表情で悶えた。
腰を震わせながら尻を押し付けながら捻り、精液を絞り出す熟練の技巧。
その後しばらくして漸く落ち着いたのかゆっくりと腰を上げる。
抜け出た肉棒には大量の白濁と透明な愛液が入り交じり糸を引いていた。
「あぁ……いっぱい出してくれましたねぇ♡」
陶然とした表情で結合部を見下ろしながら呟く。
その声音には明らかな充足感が含まれており
「さてと……続きはどうされます?」
挑発的な笑み。
理人は即答する。
「休憩など不要であろう?
ターリアが待ち侘びている。次は彼女だ」
その宣告に王妃は心底嬉しそうに微笑んだ後
「えぇ♡ 分かりましたわ♡」
満足げな溜息と共に身を起こし立ち上がる。
下腹部には新しい命の灯がともったかもしれぬ期待。
強いオスの種は国を富ませる掛け替えのない財産だ。
ヴァーミリオン皇国の未来は希望に満ちている。
アストレアが薔薇色の頬を持て余すようにして退いた後、
理人の視線はようやく──待ち焦がれていた獲物へと向けられた。
「ターリア」
「はいっ♡」
即座に応える声に、躰全体が喜悦で震えている。
銀糸を編んだような髪が赤いリボンと共に揺れ、
蜂蜜色の瞳が燭台の火を反射してきらめく。
「こちらへ」
簡素な召命にターリアは駆け寄るのではなく、
か細い背筋を伸ばしたまま一歩ずつ進んだ。
まるで王冠を戴いた女王が謁見の間に進むかの如く、
「失礼いたします」
低く跪き、恭しく頭を垂れる。
理人の膝下に跪く姿勢は自然であまりにも馴染んでいた。
彼女の内側には常に〝崇拝〟が根付いている──
「理人様。どうか私のすべてを……差し上げたく存じます」
清冽な声音が淫靡に染まった室内の空気を一瞬浄化するも、
続く言葉はすぐに蕩けるような熱を孕む。
「そのお腰に触れてもよろしいでしょうか」
返答を待たず指先が膝頭を掠め、
そこから蛇のように這い上がっていく。
掌に汗が滲み、脈打つ大腿へ辿り着くと
「はぁ……♡」
小さく湿った吐息が漏れた。
その目元は酔いしれたように霞んでいる。
「なんと逞しい……何度触れてみても飽きることがありません」
掌で確かめるように摩りながら上目遣いになる。
幼さの残る顔立ちと相俟って犯罪的な婀娜さだ。
(こんなにも小さい躯なのに──)
理人は胸中に湧く感慨を押し留める。
「お前の忠義は充分伝わった。さあ、今度はお前自身を感じさせてみろ」
命令は冷厳ながらも確かな賞賛を含んでいた。
「はい……光栄です」
立ち上がる動作すら優雅。
しかし股間に集まる期待で膝頭が微かに揺れる。
「おい」
「ターリア」
呼ばれただけで背筋が粟立つ。
振り返れば愛しい主人の眼光──それだけで絶頂寸前まで追い込まれる。
「お前は最高だ」
「これから一生俺だけを崇めろ」
(一生……♡)
その響きが魂を捕らえる魔法のように響き渡った。
「誓います……! 私は永遠に理人様のものです……♡」
結合部から漏れ出す音と共に宣誓を紡ぐ。
そして──
「ご奉仕いたします……どこまでも……どこまでも……っ♡」
「あぁ……理人様……」
ターリアの声は、戦場で敵を穿つ鋭さとは裏腹に、
蜜に浸した絹のように滑らかに蕩けていた。
彼女は未だ跪いた姿勢のまま、恭しく──しかしその背筋には武人の誇りと、
雌としての媚びが同居する奇妙な美しさを湛えていた。
「さあ、尻を出せ」
理人の声は命令というより宣告であった。
その言葉が空間に落ちた瞬間、
ターリアは躊躇なくスカートの裾を両手で持ち上げた。
薄桃色のレースに縁取られた下着が露わになる。
「お見苦しいところをお見せ致します」
恥じらいを含んだ言葉とは裏腹に、その動きには一片の逡巡もない。
彼女はゆっくりとショーツをずり下げると、
「あぁ……♡」
微かな吐息が漏れた。
それは羞恥の声か、期待の声か。あるいはその両方か。
理人の眼前に曝け出されたのは、
確かに"美少女"という言葉では括りきれない矛盾の具現だった。
上半身──細く繊細な肋骨の輪郭が透けて見えるほど華奢。
鍛え上げられた筋肉は存在するが、
それは表面を削ぎ落とすように研ぎ澄まされ、ただの細身に見える。
しかし腰から下へ視線を落とせば景色が一変する。
「ほう……これはまた……」
思わず漏れる感嘆。
小さくて──それでいて恐ろしく肉感的なヒップがそこにあった。
キュッと締まった腰幅からの急勾配で盛り上がる二つの丘。
どれほどの修練を積めばこのような"鋼鉄の卵型"を得られるのか。
指で押せば押し返してくる弾力がありながら、
決して弛まず──安産型の曲線が誇示されている。
「まるで芸術品だな」
「も……勿体無いお言葉……っ♡」
ターリアの頬が朱に染まる。
褒められたことが嬉しいのか、
それとも言われた言葉の意味を正確に理解してか。
理人は膝立ちになると、
「触れさせろ」
低く告げた。
ターリアはすぐさま背中を向けたまま腰を突き出す。
小ぶりな尻たぶが理人の眼前へ迫った。
掌が這い回る。
「はうぅっ♡」
くぐもった喘ぎと共に少女の体が震えた。
敏感な部分を探られる感覚。だが拒絶はない──どころか。
(もっと……触ってほしい……)
熱に浮かされた思考が脳裏を駆け巡る。
一方、床に膝を折る少女の背後で立ち尽くす二人。
ルナアイズは眉根を寄せながらも視線は逸らさず──
己が妹たる第三皇女の痴態を見守っている。
金色の瞳には様々な感情が渦巻く。
アストレア王妃はといえば
「うふふぅ♪ 母親としては少し妬けてしまいますわね♡」
楽しげに笑いながら扇子で口元を隠すのみだった。
理人の掌がゆっくりと──しかし大胆に滑っていく。
臀部の膨らみを揉み込むように。
「ふぁ……んっ……!」
その指先は丹念だった。
皮膚の下に存在する筋肉の硬さを確かめるように、
骨盤の形をなぞるように、鼠径部の窪みへ潜り込むように。
「どうだ……気持ちいいか」
「はっ……はいぃ……とっても……気持ち……いぃ……ですぅ……♡」
声が震える。
幼く聴こえるが実は武人として鍛え抜かれた喉から出る喘ぎ。
普通の人間なら想像もつかぬ熱量が籠もっている。
指先がついに──秘処へ触れた。
「ひゃっ!?」
ターリアの腰が跳ねる。
そこは既に夥しい蜜で溢れ、理人の指を迎え入れた。
「随分と濡れているじゃないか」
嘲るように言うわけでもなく。
むしろ率直な観察として告げる理人。
それが一層羞恥を煽る。
「お……お恥ずかしい……です……けど……」
歯切れ悪くターリアが続けた。
「理人様に……お触りいただけると……こうなってしまいます……っ♡」
可愛らしい告白。
理人は唇を吊り上げながら、
「そうか」
指を深く潜らせた。
「あッ!!」
甲高い声が響く。
細身の胴体がビクビクと痙攣する。
内部は予想以上に熱く蠢き、
「すごい締まりだな」
驚嘆を隠さない。
指一本ですら容易に締め上げてくる。
これが本番を迎えた際どのように絡み付くか──考えるだけで凶暴な笑みが零れる。
「あ……あっ……そんな……奥までぇ……♡」
ターリアの訴えは甘く蕩けている。
拒絶の色など微塵もない。
背後のルナアイズは思わず目を眇めた。
自分の妹がここまで乱れる姿を見るのは初めてかもしれない。
しかも相手は──あの赤座理人。
「ふぅ……可愛い奴だ」
理人は満足そうに息を吐き、指を引き抜いた。
銀糸が空中に架かり消える。
「ターリア」
「はい……っ!?」
突然名を呼ばれ振り返ろうとする少女を制して、
「四つん這いになれ」
短く命じた。
「っ!」
僅かな間を置いて、しかし即座に実行するターリア。
床に両肘両膝をつけた姿勢──
細く華奢な上半身が前に突き出され、
逆に重厚な腰の部位が高々と持ち上げられた。
なんというアンバランス。
なんという倒錯した美。
理人は己の股間へ手を伸ばし
「そろそろ……メインディッシュといこうか」
熱量を孕んだ肉楔を解放した。
ターリアが息を呑む。
恐怖ではない──歓喜だ。
「おいでませ……理人様……」
神聖な儀式のように呟き、
「私の……すべてを……受けとってくださいませ……♡」
細い腕がシーツを掴み──尻穴が僅かに収縮する。
準備完了の合図。
理人の巨槍が狙いを定め、
一気に突入した。
「ひゃあああぁぁぁッ!!」
悲鳴にも似た嬌声。
細身の体躯を容赦なく抉る質量感。
しかし少女の膣は見事にそれに適応する──否!
「ふぁ……すご……っ……太くて……熱くてぇぇっ!? ♡♡♡」
まるで主を歓迎するかのように貪欲に呑み込む。
子宮口は既に降りてきており、
「ほら見ろ……簡単に届くだろ」
理人の言葉どおり。
亀頭が門を押し上げた。
「ひぐぅぅ!!?」
ターリアの体がのけ反った。
背中が弓なりに反り返る──上半身は細身。
下半身は重量感のあるヒップがぷるんっと揺れる。
「あっ……そこはぁ……!?」
「そうだ。此処が一番感じるんだろう?」
腰を回転させるように動かす。
奥底を押し込む。
すると──
「ひゃッ!? んおォォッ♡♡」
言語体系すら崩壊させる呻き。
ルナアイズが咄嗟に扇子を広げた。
妹とはいえ淫乱な姿を見せられているわけで。
困惑と興奮と──複雑な感情。
一方アストレア王妃は。
「まぁ素敵……♡ まるで獣のようですわね♪」
呑気なものだ。
理人の動きは猛然たるものだった。
細く可憐な少女の躰を後背位から犯し尽くす。
パンッパンッという肉と肉の打ち付け合う音。
ターリアの細腰が前後に激しく揺れる。
「あッあッあッ♡ 早ひ……!? そんな早くしたらぁ……!?」
悲鳴混じりの喘ぎも。
やがて──
「ふぁあンッ♡♡ イィッ……!? イッひゃいまずぅぅッ!?!?」
盛大に絶頂を迎えた。
膣内は激しく収縮し、
「く……締めすぎだ馬鹿が」
理人も眉間に皺を寄せるほどの吸引力。
しかしそれでも彼は加速する。
「えッ!? まっ……まだ続けて……!?」
信じられないといった表情を晒すターリア。
「当たり前だろう……俺はまだイッていない」
鬼畜極まりない宣言。
果てたばかりの躰にさらなる追い打ちをかける。
「ひゃンッ!?!? やっ……だめ……今イッてる途中ぅぅ!?」
連続アクメ地獄。
華奢な上半身は汗で濡れ、
下半身は洪水のような蜜に塗れている。
その対比は筆舌に尽くし難い美と惨さだった。
「出すぞターリア」
宣告と同時にさらに深く穿つ。
「来てくだしゃいっ!? 理人様ぁ……ッ!? 最奥にぃ……子宮に直接注ぎ込んでぇッ!?」
懇願。
最早敬語すら怪しい。
次の瞬間──
「ッ!!」
熱い奔流が小さな器を満たしていく。
「あ゛あ゛ぁ゛~~~~ッ!?!?!?」
獣じみた咆哮。
ターリアの四肢が硬直する。
長い長い絶頂感。
白濁液が子宮へ流れ込むたびに、
「出てるぅ……いっぱいでてるぅ……っ♡」
恍惚の声。
理人は最後の一滴まで搾り出すように腰を押し付け、
「これでお前も……本当の意味で俺のものだな」
耳元で囁いた。
少女は幸せそうに微笑んで頷く──
その表情には敗北も屈辱も存在しなかった。
ただあるのは
「ありがとうございます……理人様……♡」
崇拝と幸福のみ。
──-
その後。
余韻に浸る暇もなく理人は次なる標的へ視線を向ける。
「次はどちらだ……姉か母親か」
問いかけに
ルナアイズは唇を噛み、
アストレアは楽しげに微笑み──
それぞれ別の理由で身震いした。
更新希望の原作
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魔弾の王
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落第騎士
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ハイスクールD×D
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月姫
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モブせか
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マジエク
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のんびり農家
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新妹魔王
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八男