開戦してより、はや10年の月日が流れた。第4次聖杯戦争、いまだ終結せず――
見晴らしの良い大窓の外は、真っ暗だった。とうに、日は沈んでいる。ただ、虚空には青白い満月が浮かんでいて、それだけはよく見えた。
「今宵も、月が綺麗だ……そうは思わんかね、凛?」
言峰綺礼が、話し掛けてきた。この男に月を愛でる感性があるようには思えなかったが、遠坂凛はそれでも、1度だけうなずく。
綺礼は、にやりと笑った。
「今のうちに、よく眺めておくがいい。じきに、見ることはできなくなる」
「…………」
凛は床に寝かされていた。2階の応接間に入ってすぐの絨毯の上である。自宅とはいえ、用も無いので滅多に入らない部屋だ。そこで彼女は、小剣によって衣服を剥ぎ取られている最中だった。
昼間から続く激しい凌辱の数々に翻弄され、意識が朦朧としていた。凛は自分の身に起きていることを、他人事のように眺めていた。すでに犯され抜いた身体、今さら服を裂かれたくらいで動揺はない。刺される危険もあるにはあったが、それもどうでもいい。彼女が関心を抱いているのは、どうしてこの部屋なのだろうと、そんなことだった。
先ほどまで、2人は凛の自室にいた。そこで綺礼の指と舌で、何度も、嫌というほどイかされていたのである。女の子を、本人の部屋でまた犯し尽くし、柔肉が壊れるほど責めまくる――凌辱者の本分としては、それが正道のはず。
にも拘らず、綺礼はわざわざ、何かを思いついたように、彼女を連れてこの応接間に移動したのだ。その理由がまったく、見当つかなかった。この部屋で、一体、何があるというのか。
赤い上着や黒いミニスカート、内に着ていた物もどんどん切り裂かれてゆく。上着よりも赤みの濃い、ブラジャーにも手が掛かった。胸の谷間に刃が入り込み、それなりに高価な薄布を真っ二つにされる。10代の張りのある乳房が揺れながら露出した。同色のショーツも、縁を持ち上げられ躊躇いなく切り刻まれる。戯れに、陰毛の一部が剃り落とされた。
綺礼が手にしている小剣は、アゾット剣という。儀式用のもので、本来は魔術杖の代わりとして用いられる。魔術師が一人前になったとき、師匠から皆伝の証として贈られることもある。
まさか、直接手渡された魔道書に次ぐ、父の形見としていた剣で、辱めを受けてしまうなんて……奇妙な感慨に、凛は耽った。
「う……うう、ん」
衣服を剥かれ、両脚に黒のニーハイソックスを穿いているだけの、丸裸同然の格好にされてしまった。こうなると、さすがの彼女も平静ではいられなくなってきた。しかし、極度の疲労と精神的ショックで、身動きする気力もない。
それに加えて、相手は大人の男で、拳法の達人。おまけにかつては代行者という、聖堂教会に属する魔術師狩りのエキスパートだった。綺礼にはそんな、魔術師としては異例の経歴がある。刃物も手にしていることだし、凛が敵う相手ではない。どちらにせよ、今は何をされても我慢して、おとなしくするしかなかった。
また、凌辱がはじまった。
「あ……」
綺礼自身は、上着すら脱がなかった。そのまま凛の上に被さり、年齢の割りに大きめな彼女の乳房を舌先で味わいながら、淫核(クリトリス)に何か硬いものを押し当ててきた。責められすぎて、何もされなくとも熱くひりついているそこに、無情なほど冷たく硬い感触。
「これ…は……」
彼女を組み敷く綺礼の身体に遮られ見ることは出来ないが、感じやすい股間の秘核に押し付けられているのは、アゾット剣――その柄頭に付けられた宝玉だろう。
それは、綺礼が時臣から貰い受け、さらに当主となった記念として綺礼から凛に贈られた品だった。贈り主から、その大事な剣を奪い取られ、股間を責められている。乳首を旨そうに舐められ、肉豆だけでなく、次第に開いていった秘裂全体をなぞられている。
悪い予感が、凛を捕らえた。
「ま、まさか……ああっ!?」
予感は、的中した。綺礼は自らの肉棒ではなく、アゾット剣の柄を凛の膣に突き込んだのである。角張ったところもなく、つるつるに磨き込まれたそれは、欲情冷めやらない状態にあった凛の股間に難なく挿入されたのだった。
「んん……はぁっ……こ、こんな……なぜ……んんっ!」
硬い、硬すぎる。今日、処女を失ったばかりの女の子の性器に、なんてことを。
「あまり、暴れないほうがいいぞ、脚が血だらけになりたくなければな」
慌てて脚をばたつかせようとした凛を、綺礼がたしなめるように牽制する。たしかに、不用意に脚を動かせば剣の刃で傷だらけになってしまうだろう。だからと言って抵抗をやめると、綺礼に心置きなく犯されるだけなのだが。悩ましい凛の裡側で剣の柄が動く。彼女の好きなリズムを正確に読み取りながら、濡れそぼる膣を抜き挿しする。
少しもしないうちに、堪らない気持ちになってきた。駄目だ、身体が、淫らな刺激を求めすぎている。
「んん……は……いい……」
父親の形見の剣が、熱く敏感な裡側を嬲る速度、強さが、いやらし過ぎた。堪らな過ぎる。
「ん?」
「もう、ちょっとだけ……優しく……」
「何だと?」
「どうしよう……気持ちいい……いいよぉ!」
声が、言葉が止まらない。
「凛、思っていることが口に出てるぞ」
「綺礼……綺礼! あたし……あんた、なんかに……いけないんだよね、こんな……はあ、はあ……でも……んん……」
大きく股を開く、剣でいたぶりやすいように。凛は綺礼に、自分の肉体を差し出した。
「まったく……お父様には見せられない姿だな、凛よ? 仮にも遠坂家当主が、こんなザマでいいのか」
「く……っ……はうううっ!」
擦りあげる速度に変化がついた。早くなったり、遅くなったり。意識が完全に吹き飛ぶのは怖い。しかし、快感が際限なく高まってゆく。
やっぱり、まずい。危険だ、劣情に流されては。肉体だけでなく、何もかも奪われ、ズタボロにされてしまう。
「表情が緩んでいるぞ。とても嬉しそうに見える」
綺礼の揶揄が聞こえたが、言い返す余裕はない。気持ち良くなりたいという感情が……抑えきれない。
「……くうっ!? はあ、は……ああん……ああーーーっ!」
乳首を強く吸われ、そして衝動が止まらなくなった。凛のプライドを凌辱者から守るための、表情の仮面が完全に砕かれた。いやらしい気持ちに満たされた内面が顔に剥き出しになり、どうしてもそれを仕舞うことが出来ない。
「ククク……」
羞恥にむせび泣くその顔に、綺礼の唇が何度も押し付けられた。否定できない歓喜に打ち震えながらも、それでも凛は、今日という日が絶望に彩られたことを悲しく思った。
10年前、父の名に恥じぬ魔術師となることを誓い、遠坂家当主となった、この日が――
凌辱は昼過ぎ、この遠坂邸1階の大広間からはじまった。凛はそこに、綺礼とふたりで入った。かねてより予定されていた、八極拳の稽古を行なうためである。
聖杯戦争のさなか、凛の父親・遠坂時臣は帰らぬ人となった。未遠川に突如現れた大海魔という怪物を討伐する途上、行方不明となったのだ。数日後、今度は母親も姿を消す。2人の安否は今も、杳として知れない。
妹の桜がすでに間桐家の養子となっていた凛は、事実の上で天涯孤独となってしまったわけである。そんな彼女にとって綺礼は、遺言状によって時臣から指名された後見人であり、また魔術師としての兄弟子でもある。
時臣の遺言状には、こうも書かれていた。不測の事態により、自分が生死不明となった場合、ただちに家督は凛に譲ると。これにより、彼女は遠坂家当主となった。10年前のことである。当時、まだ小学生だった。
以来、綺礼と聖堂教会の世話になっていることは多い。綺礼からは魔術のみならず、拳法も教わっていた。だが凛はそれでも、心から信頼することが出来ずにいた。
言峰綺礼という男の、人間性を。
父がまだそばにいた頃から付き纏う、その不信感――この男が実は腹黒い人物なのではないかという確信は、彼女が正式に当主となってからちょうど10年目に当たるその日、奇しくも裏付けられることとなった。
今は高校生となった凛が、おそらくは死んでしまっているであろう父親の遺志を継ぎ、これから魔術師として大成するべく、決意を新たにしていた記念すべきその日。
それなのに……
「ん……はあ、はあ……い、いやぁ……」
まさに、悪夢であった。仰向けに寝転がされ、両腕の関節を後ろ手に極められていた。凛を苦しめているのは、相手の動きを封じた上で激痛を与え続ける、八極拳とは何の関係も無い技だ。
それだけではない。綺礼は凛の両腕を彼女の背中で交差させて固め、その状態を自分の片手のみを使って維持している。そうやって痛めつけ続けたまま、ちょうど前方に突き出した形になっている彼女の乳房を、もう片方の手で服の上から揉んでいた。
「い……いい加減にしなさい、綺礼」
何とか気持ちを落ち着かせ、それでも震える声で凛は言った。
綺礼はやめなかった。ゆったりとした優しげな手つきで、疲れを取ろうとでもするように、弱い力ながらも念入りに揉み解してゆく。そして、明らかに愉しんでいた。痛みと恥辱で苦悶する凛の顔をじっと観察し、唇の端で微笑んでいる。
「く……やめて、綺礼!」
一刻も早くやめさせたいが、両腕を動かそうとすると、関節が軋みをあげてしまうのだ。
「気を抜くな、凛。まだ稽古は終わってないぞ」
この破廉恥な行為が、まるで稽古の一環だと言わんばかりの綺礼の口振りであった。
「! この――んんぅ!」
思わず、かっとなった凛が強引に振り解こうと動いたとき、彼女の乳肉が強く握られた。
「くぅ……」
「どうした? もう少し本気を出せ」
彼女の耳許で、綺礼の声が嘲弄する。両腕と、乳房を責める力が強まった。しかし、為す術も無い。
最近では、少しは上達してきたと自信をつけたところだったのに。稽古開始直前には、綺礼も「多少は腕を上げた」と誉めていた。そんな矢先、この記念すべき日に、完膚なきまでに凛は叩きのめされた。圧倒的力量差で打ち伏せられ、床に組み敷かれたのだ、他ならぬ言峰綺礼によって。
あまりに悔しく、涙が出るほどに屈辱的であった。
「服の上からでもこれとは……良い揉みごたえだ、凛」
「う……」
嫌だ、最近になって、いい具合に膨らんできて喜んでいたところなのだ。それが、一番されたくない男に、思うがまま乳を揉まれている。
「ほう、表情が母親に似てきたぞ」
綺礼のこの言葉を、凛はあまり深い意味に受け取らなかった。
「母さんのことを口にするな!」
反射的に言い返す。
遠坂邸は大きな屋敷と広い敷地を有している。いくら大声を出したとしても、誰も助けには来ない。それでも、助けを呼ぶべきなのだろうか、と凛は思案した。少しは、綺礼を怯ませることができるかもしれない。
だが、執拗な胸への責めは唐突に途絶えた。凛の乳房から離れたその手は臍のほうへ下がっていき、さらに下がり、ミニスカートの裾を掴んだ。無造作に捲りあげる。
「ちょっと……」
狼狽する凛に、綺礼が囁いた。
「赤か。しかも、随分と小さいし、背伸びしたデザインだな」
ショーツに対する査定がなされ、凛の背筋がぞくりとした。
「はう……!」
「この色、上着の赤より濃い――ワインレッド。下着のほうが、より時臣師の色に近いとは。いささか、父親を慕いすぎではないか、凛?」
彼女が、あまりの羞恥に言葉を失ったのをよいことに、綺礼がさらに遠慮ない批評を重ねてくる。ちらりと、ではなく、まじまじと下着を見られていた。勿論、穿いているショーツを男に凝視されたことなど、これまで一度もない。恥ずかしさで気を失いそうだが、隠すこともできなかった。
「…………今日は……記念日、だから……あの……」
焦るあまり、答えなくてもよいことを答えてしまう。そんな凛の言い訳じみた小さな声が聞こえなかったのか、綺礼は彼女の言葉を遮るように囁きを続けた。
「行方不明になった、お前の母親……遠坂葵が今、どこにいるか教えてやろうか?」
不意を突く、一言。だが、それを聞いたとき、凛はむしろ、やはり、と思った。薄々、勘づいてはいたのだ。母の、そして父の消息も、この男は知っていると。
「……居場所を知ってるの、母さんの?」
同時に、綺礼の手が股間に伸びてくる。凛は身をくねらせた。不埒な手は太腿に逸れた。
「お前の、お母上はな……今、ある男に囚われている」
「誰? あなたではないの」
性器を擦ろうとしてくる指先を避けながら、なおも訊く。
「それは――」
綺礼が言いよどむ。凛は、股間をまさぐろうとする手に注意しながら次の言葉を待った。だが、母親の話はそこで途絶えることになる。それは凛を油断させるための、綺礼の罠だったからである。
「……んあああっ!?」
両腕に、へし折れたかと思うほどの痛みが走り、凛は絶叫した。それも一瞬、綺礼は彼女の腕すらも解放し、今度はその早熟な太腿を掴んだ。下半身に貪りつかれる。スカートはすでに捲られ、ショーツは完全に露出している。男の息が、股間を頼りなく覆うその1枚の布地に掛かっていた。
「あ……嫌」
ショーツを指先でずらされた。綺礼の顔は彼女の股間に埋められ、さらに舌先が、下着の裡側に挿し込まれ、淫核を小突く。
「お…願い。こんな……はあ……や、め……て……」
今すぐ逃げ出したかったが、関節を痛めた両腕はまともに動かない。脚は抱きつかれ、股間の内側の筋肉を親指で圧迫されている。立ち上がろうとするものなら激痛と痺れが襲ってきた。
「ああ……あ……」
淫核がぬるぬると舌先で転がされる。凛の性器が疼いていた。敏感な肉豆が綺礼の舌技に反応しているのだ。努めて感じまいと歯を食い縛ってはいるが、それだけでは限界がある。彼女の秘裂はすでに濡れだし、開きかけており、じんとした痺れとともに火照りはじめている。
このままではまずい、と思った。
「はあ……やめなさい、綺礼……や……やめろと言ってる――くあああああああっ!」
何とか息を整え、恫喝しようとした。が、凛の声は途中で悲鳴に変わる。落雷を浴びたように全身が激しく痺れたのだ。
「はあ、はあ……ああ……ん」
かつて感じたこともない、衝撃。何をされたか、理解するまで多少の時間を要した。この感覚は、間違いない……発勁。微弱な勁を舌先で淫核に撃たれたのだ。
「そんな……」
加減を少し誤っただけで下手をすると死ぬ、危険な行為であった。つまり、こんなことを平然と行なう言峰綺礼は、やはりどこかおかしい。狂っていると言っても良いだろう。
「うぐっ……くううう!」
無理をしてでも、早く逃げなければならなかった。このままでは殺される。だが、脚に力を入れると、ひきつけを起こしたように激痛が走った。綺礼の指が喰い込んでいる内腿の筋が、その圧迫する力に負けてしまうのだ。力を抜いて筋繊維が伸びきっているときは何ともないが、脚を動かすには、その筋を硬く引き締めなければならない。それを綺礼が力づくで邪魔している。
「落ち着け、凛。舌先ではこれが限界だ。何も命まで取ろうというわけではないぞ」
綺礼の、説教じみた口調が癪に障る。
「しかし、随分と乱れるな。こんなことをされるのが初めてというわけではないのだろう?」
「…………」
ずっと、魔術の修行だけに生きてきたのだ。男と付き合ったことがあるわけもない。当然、こんないやらしいことなど、未経験に決まっている。
「まさか、初めてなのか?」
「…………」
凛は、答えなかった。しかし、綺礼はその沈黙を、肯定と受け取った。
「そうか、処女か。魔術師の娘ともあろう者が、それは失策だったな」
詰まらなそうだった凌辱者の声に、高揚した気色が滲んだ。
「……あううっ!」
黒ニーハイをずらされ、内腿に舌を這わされる。脚の付け根から膝あたりまで、まっすぐに舐め上げられた。舐め終わると、何故か綺礼はそのニーハイをまた凛の太腿に穿かせなおした。
「お前があまりに反抗的なので、少々戯れてやろうと思っただけだった。だが、そうとなると――もっと徹底的にやってみるか」
「ひっ……」
危険な気配を感じ、凛は身を固くした。口に溜まった唾液を呑み込み、咽喉が鳴った。
「ああっ!」
ふたたび、舌先からの発勁。気功で淫核を撃ち抜かれる。
「……は……は……くあああああっ!」
さらに、勁を撃たれた。
「や、やめ……やめ……うう…………」
頭が、がんがんと痛む。全身の痺れがいつまでも治まらない。かいたこともない類の粘ついた汗が全身から噴き出し、身体が赤銅色になるまで火照ってゆく。
股間が、性器が痛い……熱い。
「最初の1回は、いわば指針。その後のセックスの、気持ち良いか、悪いかの基準となる。1度目より快感を得られたなら気持ち良かったと思い、そうでなければ、あまり感じられなかったと思う。だが、初めてでこれ以上ないほどの淫欲にまみれさせられた女は、果たしてどうなるか……」
綺礼の静かな言葉が、凛を呑み込んでゆく。発勁を性交渉に用いるなど危険すぎて、普通の男であれば、例え出来たとしても絶対にやらないだろう。だが、この男は行なった、躊躇いもなく。これから彼女が誰かと恋愛したとしても、その恋人との行為で感じさせないようにする、などという理由で。
「はあ……は……は……ふざけ……ふざ、けないで……ゆるさない……ことみね、きれい……」
高熱にうかされながら、凛は呪い続けた。大丈夫、この程度は何でもない、と自分に言い聞かせる。こんな苦痛、今までいくらでも我慢してきた。こんな程度の、痛みは……激しい羞恥と怒り、それに昂ぶりで脳髄が痺れ、頭の中が茹っている。
けっして許さないと思った。
言峰綺礼を許さない、死ぬまで。
「は……ゆる、さ……ああ……んああ…ん……っ!」
ずらされたショーツの隙間から、綺礼は舌による責めを続けている。
「はしたなく、ぱっくりと開いているぞ、凛。初めてだけあって、なかなか……良い色だ」
「やあぁっ!? うぅん……き、きれいいいっ! あ……はぅ……ああっ! ああん!」
凛の声が、甲高く上擦る。綺礼の言葉は、彼女の性器に向けられたものであった。股間の、膣の入口――陰唇が強烈過ぎる刺激によって完全に口を開けていた。熱く濡れそぼり、男性器を迎え入れる準備を終えている。
「ふっ、これだけの目に遭わせているのだ、まあ、無理もないか。それにしても、思わず奥へと誘い込まれそうだ」
そこに、容赦なく綺礼の舌が攻め入る。いまだに指すら、まともに入れたことのない凛の裡側に、凌辱者のぬるりとした舌先が挿し込まれた。
「ああ……ん……! 嘘……こんなの……やめて……もう……嫌ぁ……!」
大丈夫だ、こんな痛み、いくらでも我慢できる。こんな、苦痛は……凛は呟きを繰り返す、心の裡で。熱さと痺れで薄れゆく意識の中で。