※この作品はR-18です。

例えば、こんな話をいかがですか?   作:セレブロス

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第10話

バスを待っていると、ルビィの携帯が鳴ったの。

 

携帯を取り出し画面に視線を走らせると、ルビィはタメ息を衝きながら会話を始めたんだけど……。

 

「……ああ、私だ。 何かあったのか?」

 

え?

 

今、喋ってるのってルビィよね?

 

普段の雰囲気とは違い……冷たい……感情の無い低い声。

 

「仕事モードルビィちゃんずら」

 

「仕事モード?」

 

ズラ丸の言葉に、思わずおうむ返ししてしまったわ。

 

「解った……迎えを寄越して……もう来たか。 着いたら直ぐに取りかかる、準備を。……花丸ちゃんゴメンね……後、よっちゃんに説明を……」

 

私に振り向いたルビィは、何時もどうりで……。

 

「お任せずら!!」

 

其れだけ聞くと、ルビィはやって来た黒塗りの高級車に乗って行ってしまったの。

 

「どういうことなの? ズラ丸」

 

「本当の黒澤家の次期当主はルビィちゃんずら」

 

「ルビィの家って……内浦の元網元でしょ? 生徒会長が……お姉さんが居るじゃない?」

 

「ルビィちゃんが本妻さんとの娘ずら。だからお家の仕事を手伝ってるずら」

 

「ああ……成る程ね……」

 

ズラ丸の言葉から私は察してしまえた。

 

そう……ルビィも大変なのね……。

 

「って、何でズラ丸がそんな事知ってるのよ?」

 

「ルビィちゃん家は、マルの家のお寺の筆頭檀家ずら。 そんな訳で、所謂幼馴染みずら」

 

ドヤ顔してるんじゃないわよっ!

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

お姉ちゃんったら……こんな簡単な事を失敗するなんて……。

 

全く、ポンコツなんだから……。

 

あ〜あっ。

 

ルビィの計画台無しだよぅ……。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「さあ、よっちゃん!! ルビィちゃんはお家の仕事だし、服を乾かすのにマルの家に行くずら♪」

 

「何でそんなに嬉しそうなのよっ!」

 

よっちゃんの手を取って、丁度来たバスに乗る。

 

マル達は濡れているので座れないから、よっちゃんは手摺に、マルはポールを掴んだんだ。

 

「その昂りも治めなきゃいけないしね♪」

 

チラッと、幾分か低くなったスカートの盛上がりに視線を向ける。

 

「ズラ丸! 此処バスの中よっ!! それとあんた、もっと自分を大事にしなさいよっ!!」

 

幾ら、マル達以外には運転手さんしかいないからって、声が大きいずら。

 

それと、やっぱり、よっちゃんはわかって無いずら!!

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「えっ!?」

 

私の言葉に、ズラ丸の目が点になる。

 

「えっ!? じゃないわよ!」

 

ああっ!!

 

もう、何なのよっ!!

 

「よっちゃんは誤解してるずら」

 

「誤解って?」

 

何を?

 

「マル……よっちゃんの事が大好きずら……」

 

「何よそれ……まさか、月が綺麗ですね。 なんて言わないわよね……」

 

「おお! よっちゃんって意外と読書家?」

 

「意外とって何よっ!!」

 

ズラ丸のくせにぃ〜!

「そのとうりって言ったら、どうするずら? いくらマルでも好きでもない人に、あんな恥ずかしい事見せないよ」

 

確かに。

 

そのとうり何だけど……。

 

う、嘘よね?

 

で、でも本当なら?

 

何時の間にやら、ズラ丸の最寄りの停留所に着いていて……。

 

「さあ、よっちゃん♪」

 

ズラ丸に手を引かれてバスを降りていたの。

 

私……。

 

どうすればいいのよ〜っ!

 

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