ズラ丸に手を引かれて、家の中に連れ込まれちゃった。
(私は、まだ学生で……責任なんて取れないのに……)
「ばっちゃ〜ん、ただいま〜。ばっちゃん?」
ズラ丸が家の奥に向かって声をかけるけど誰も出てこない。
「おかしいなぁ? よっちゃん、ちょっと待っててほしいずら」
そう言って、ズラ丸は中に入って行って……。
私は1人、玄関内に取り残される。
ズラ丸の家は、お寺の本堂の隣……同じ敷地内にあって……現代の一般的な家だった。
“トテトテテ”
軽快な足音をさせながら、ズラ丸が大きいタオルを持って戻って来たの。
「はい。よっちゃん、タオルずら♪ 拭いちゃって」
「ありがとう……お家の方は?」
「ばっちゃん……敬老会の御茶会に行ってるって……じっちゃんとお父さんは本堂にいるだろうけど……この家、完全防音だから大丈夫ずら♪」
ますます上がる訳にはいかないわね……。
“もうすぐお風呂が沸きます”
まるで、私の思考を無視するように……機械音声が流れて来て……。
「タオル、ありがとう。それじゃ……」
私が出ようとすると……。
「よっちゃん……そのままじゃ風邪ひいちゃうよ? 折角お風呂、準備したんだから……ね?」
ウルウルした眼で私を見上げるズラ丸の可愛さに……私は黙ってされるがままになっていたの。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
まさか、ばっちゃんが居ないなんて……。
これは、仏様の思し召しずらね。
何としてもルビィちゃんより先に既成事実を作らなきゃ♪
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「よっちゃん。制服は今、乾燥機にかけてるから……マルの部屋着置いとくね♪」
脱衣場からズラ丸の声が聞こえる。
私は湯槽に浸かりながら聞いていて……。
(お寺ってお金あるのね……)
マンションのユニットバスとは違い……脚の延ばせる湯槽に感嘆の息が漏れる。
“ガララ〜”
「マルも一緒に暖まるずら〜♪」
「ズ、ズラ丸!? 何、入って来てるのよっ!!」
「マルも雨に打たれたんだから……風邪ひいちゃったら、よっちゃんのせいずら」
言いながら、シャワーを当てると、直ぐに湯槽に入って来たの。
(うう〜。やっぱりズラ丸のオッパイ、大きいわね。……ブイみたいに浮いてるじゃないの!! 下は処理してるの? まさか無毛症(パイパン)なのかな……)
「よっちゃん……マルのオッパイ気になるの……触っても良いよ♪」
思わず、手を出しそうになっちゃう。
でも……駄目よっ。
「ズラ丸……私が両性具有で、性欲方なのは分かってるはずよね?」
「分かってるよ……だから、迫ってるんだから」
「私は……社会に出て……責任取れるようになってから、したいのっ!!」
思わず大きな声が出ちゃう。
「やっぱり、よっちゃんは“善い子”ずら♪ そんな、善子ちゃんだからマルは大好きなんだよ♪」
思わず見とれちゃう笑顔で言われたら……。
「な、何よ、それ。悩んでる私が馬鹿みたいじゃない……」
「善子ちゃんは難しく考えすぎずら♪」
「あ〜っ!! もう、なるようになれよっ!! 花丸。貴女を私のリトルデーモン……永遠の従者にしてあげるわ!! これは、その契約よ♪」
私は花丸の頬に手を添えて瑞々しい唇にキスをした。
「んっ……ちゅ、ちゅる、ちゅるるっ♪」
「んっ、んん〜〜〜っ!! プッはぁっ……花丸、貴女ねぇ……」
し、舌入れて来るだけじゃなくて、思い切り吸い付いてるんじゃないわよっ!!
「此れがマルの答えずら♪ 何時までも此所に居たら逆上せちゃうから、マルの部屋に行こう?」
そのまま、手をひかれてしまう。
結局、主導権は取れないのね……はぁ〜っ。