ルビィが御手洗で身嗜みを整えてから1年1組の教室に入ると、花丸ちゃん、善子ちゃんに腕を掴まれて教室の中央に。
そしてその周りを取り囲むようにクラスの皆が集まってきたの。
「あの、皆どうかしたの?」
突然の出来事に戸惑いながらも問いかけると、一斉にスマホを取り出してこちらに向けてきた。
その画面にはさっき迄のバスでの出来事が映し出されていたの。
「ちょっ、なんで撮られてるの!?︎」
「あ、やっと喋ってくれた」
「これ撮ったら駄目だった?」
「でもこれはこれで貴重な映像だし」
「というわけでルビィさんや」
「は、はい」
「この動画の件も含めて色々と聞かせてもらうぞぃ!」
「はいぃ……」
こうしてルビィは休み時間の度に質問攻めに遭う羽目になっちゃったの!
昼休みは、昼休みで。
「何で、梨子先輩と善子ちゃんが?」
「大丈夫よ、花丸ちゃんも了承済み」
「こっちも。千歌さんに許可もらったからね」
梨子先輩、善子ちゃんと一緒に中庭のベンチに座って一緒にご飯を食べているんだけど、まさか恋人から許可を取っているとは思わなかったよぉ。
「大体、曜ちゃんと、2人っきりになったら」
「朝の二の舞よね」
「……」
梨子先輩、善子ちゃんの物言いにルビィは何も言い返せなかったのぉ!
「はい、卵焼き美味しいよ?」
なのに曜さんは我関せずと、ルビィに自分のお弁当箱から卵焼きを1切れ差し出してきたんだぁ♪
「いただきます。……あっ!ホントだ、甘くて美味しい!」
「良かったぁ♪口に合わなかったらどうしようかと思ったよ」
「心配無用です。曜さんの作ってくるものは全部大好きですよ♡」
「そ、そうなんだ/// ありがとね」
「はい!」
『……』
なんだろ? 周りの視線を感じるような気がするんだけど……。気のせいだよね?
「ねえ、あれ見てよ、善子ちゃん」
「何やってんのかしら?」
『バカップル?』
何言ってるの?2人して。
「えっと、ルビィ達は普通にしてるだけだよ?」
「そうだよね。何もおかしいところは無いよね」
『ぐぬぬぬぬ』
「もうすぐ予鈴が鳴るから早く食べ終えないとね。続きはまた後でね」
「はい、楽しみにしておきますね♪」
『……』
「さ、流石ラブリーピンク……。恐ろしいわね」
「よ、よっぽど慣れてるみたい」
善子ちゃんと梨子先輩が何か言っているけどよく聞こえなかったよ。
其れで、今日の授業が終了間際に。
「2年生の渡辺曜さん。1年生の黒澤ルビィさんは授業終了後直ぐに生徒会室へ来て下さい」って放送が!
もしかして。朝の事かな?
そうだよねきっと……。
生徒会室前に着くと。
梨子先輩と千歌先輩に腕を掴まれている曜さんが居たんだぁ。
「ほら。ルビィちゃん来たわよ」
「う~」
「往生際が悪いぞ~!曜ちゃん!」
「あうぅ……」
その時にガラって扉が開いて。
「何やってますの? 早く入ってきなさい」
額に青筋立てたお姉ちゃんが!
う~怖いよぉ~!
「はいぃ……」
ルビィ達ははおずおずと中に入っていったのぉ。
「では改めて説明してもらおうかしら?」
今朝あった事を包み隠さず全て話しました。
すると案の定、お姉ちゃんは頭を抱えてしまったのです。
「成程ね、そういうことだったの」
「はい」
「それで? 貴女はどうしたいの?」
「勿論、このままの関係でいたいです!お願いします!許してください!なんでも言うこと聞きますから!」
曜さん、何でもなんて言っちゃぁ……土下座をする勢いで頭を下げてきたんです。
そんな曜さんを見てルビィも必死に頼み込みました。
「ルビィからも!お願い、お姉ちゃん!」
そして、沈黙の時間が続き。やがて。
「顔を上げなさい」
「はい」
「仕方ないですね。今回は不問としましょう」
「本当?」
「ありがとうございます!」
「ただし!今後は絶対にこんな事がないように!良いですわね?」
「はい!」「分かりました!」
2人は元気良く返事をしたんだけど、お姉ちゃんの顔はまだ少し不満げだったんだぁ。
でも、これ以上揉めても意味がないと思ったのか、それ以上は何も言わずに部屋を出て行ったのぉ。
はあ〜良かったよぉ……。