1話
「やっぱり……千歌ちゃんの……大きいよな……」
僕、高海 輝(たかみ あきら)は従妹の千歌ちゃんが発起したAqoursのPVを見ながら溜め息を漏らす。
そのコメントは殆んどが……。
"片側みつあみの娘、胸がブルンブルン揺れてる"
"童顔なのにこの身体つきはそそる"
"ダンスの腰ふりがヤバい"
等と、当人には読ませられない卑猥な感想が殆んどがだった。
現役女子高生が、こんな短いスカートで踊って歌っている……スクールアイドル活動は、その性質上、Web上の映像が大半を締めるから、アピールする為には仕方無いとはいえ……。
大切な従妹が邪な眼で見られてると思うと、怒りが込み上げてくると同時に、そんな娘になつかれてる優越感が沸き上がってくる。
「あき兄、お風呂入っちゃって」
「千歌ちゃん、何時も言ってるだろう!?……な、なんて格好してるの!?……」
無許可で部屋に入ってきた千歌ちゃんに注意しようとしたが……お風呂上がりだからか……バスタオルを巻いただけの姿に言葉が詰まる。
「あれ、顔が赤いよ。風邪引いたんじゃないの? お風呂やめとく?」
前屈みで僕の顔を見つめてくるから……胸の谷間が……うう……。
「あき兄? ……もう、エッチぃ〜♪」
僕の視線に、千歌ちゃんも気が付いたみたいで少し距離をとるけど、目元は笑っていた。
「あき兄観たいの? チカのオッパイ♪」
言いながらタオルをずらして、胸元……というか乳首が見える位まで下げてきた。
「あき兄になら、じっくり見せてあげるよ♪」
「ち、千歌ちゃんっ!!」
「あき兄が怒った〜♪」
クスクス笑いながら部屋を出ていく千歌ちゃん。
その声色から、からかわれてると分かったが、興奮した後ろめたさから、何も言えなかった。
「こら〜!! 輝も千歌も騒いでるんじゃないよっ!?」
階下から美渡姉の怒る声が聞こえてきた。
そう言った美渡姉の方が、お客さんに迷惑だよ……。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
えへへ〜♪
あき兄、確りと観てたよね♪
チカのオッパイ♪
少しは、女の子として意識してくれてるって事だよね?
だったら嬉しいな♪
あのね……あき兄、安心してね♪ 今日は、お客さんが少ないから……チカがあんなはしたない格好するのは、あき兄の前だけだからね♪
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
さっきの千歌ちゃんの艶姿を頭の中から消すべく、
温泉から出るまえに掃除もしたが……。
意識しないようにと、すればするほど……余計に意識してしまい……。
酒を飲んで、横になりながらどうしたものかと思っていたら……。
“ガラッ”
襖が開く音がして……。
「むにゃ……」
寝惚けた声を出して千歌ちゃんが部屋に入って来て、そのまま布団に潜り込んで来たんだ。
「ち、千歌ちゃん……はぁ〜。しかたないかぁ……」
千歌ちゃんは、無邪気な寝顔を浮かべていて……とても、起こせなかった。
「う……ん……あき兄〜♪……」
寝言を言いながら腕に抱きついてきたから、豊かな双丘が押し付けられて……その感触に……立ち上ってくる甘い匂いに……僕の理性は、危うくなっていたが。
「あき兄……チカ……だ……い……好き……だよ……」
千歌ちゃんの寝言に、何とも微笑ましくなり、頭を軽く撫でていた。
「本当に……何時までたっても甘えん坊なんだから……僕だって、男なんだからね……」
「ん……んっ……」
擽ったかたのか、腕から離れてくれたので、背中を向けて寝ることにした。