王女と一緒にアルバイトをする事になる紗矢華
何故かアルバイト先にはアスタルテも居た
アルバイトもウィーナの仕込みだった。
更衣室に入り、渡された制服を見ると白と黒のゴシック調のメイド服なのだが背中が肩甲骨からお尻のギリギリのラインまでが何もなくて丸見えになってしまっている。
「……これが制服ですか? なんだかとてもエッチですね?」
王女が笑いながら着替え出す。想像していたよりもかなり露出度が高いため戸惑ったけれど、此処で拒めば余計状況が酷くなりそうなので私も手早く着替えた。
着替えを済ませ更衣室を出ると店長とウィーナが、待っていた。
「着替え、終わりました。あの、ちょっとサイズが小さいみたいなのですが……」
明らかにサイズが一回り小さく、王女も私も胸とお尻の辺りが少しキツイ……
「可愛いね〜! さっきの3割増しって感じだよ。……店長さんもそう思いますよね?」
「ああ……当店にピッタリのスタイルだよ! ……制服のサイズもそれでおかしくないからね」
もちろんこの制服はこの店本来の制服でなく、ウィーナが用意したものだ。しかし、2人にはそれを知る事が叶う訳も無くしぶしぶ従った。……ちなみにアスタルテさんの分は想定外なのだろう彼女はいつものメイド服のままだった。
そして私達は二人に指示をされながらアルバイトが開始された。
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「おかえりなさいませ!」
開始後直ぐに店は一杯になった。二人が言うにはお客さんはご主人様と呼ぶこと、常に笑顔で、何を言われても何をされても嫌がらない接客をするように言われた。
まずは挨拶。スカートの裾を両手で摘み、おじぎをしながらだ。
「改めてましておかえりなさいませ。ご主人様。本日お世話させて頂きます私、紗矢華とラ・フォリア、アスタルテでございます。この3名でご主人様方を癒させていただきますのでごゆっくりくつろいで疲れをお取りになって下さい」
私は言いたくもない言葉を、向けたくもない笑顔を、振りまきたくない愛想を我慢しながらメイドの挨拶をした。
「紗矢華ちゃんは初めて見る娘だねぇ。じゃあ紅茶とサンドイッチを頂こうか」
「承りました。ご主人様」
「ラ・フォリアちゃん〜! 俺にはケーキ持って来て!」
「はい、かしこまりました、ご主人様」
「はぁ、はぁ、はぁ、アスタルテたん。ミルクセーキが欲しいな〜」
「…………アクセプト」
軽くおじぎをするとカウンター窓のところに行き私達はそれぞれの注文を厨房に伝える。注文の品は5分とかからずにカウンターに出され、ご主人様方の前に置かれたテーブルに置く。
「紗矢華ちゃん! スプーンが落ちたちゃったから拾ってくれるかな?」
私はバイト前に言われた通りに膝を曲げずにスプーンを拾って渡そうとすると、
パシャ、パシャ、パシャ! うぉぉぉぉぉまんこ見えたー!
カメラのシャッター音と謎の歓声が聞こえた。その時、私は自分の迂闊さに気がついた。 私は今下着を履いていないのだ、だからこそこの男はそれに気づきスプーンを拾わせ私の後ろの奴らにノーパンのスカートの中を写真に収めさせたのだ!
「ご主人様? あんまり……」
その時、厨房から見ていたウィーナと目が合った。 悪魔は目で私にお客に逆らうなと告げる様に睨みつけた。
「あんまり何?」
「あんまり食器を落とされてしまいますと紗矢華困っちゃいます。お願いですから落とさないでね?」
私は男のテーブルに合ったサンドイッチを手にとり、
「仕方ないから食べさせてあげます」
サンドイッチを男の口元に運ぶと男は大きく口を開き、もぐもぐと食べ始めた。雑に食べたためサンドイッチに挟んであった卵がわたしの指につく。
「こぼれちゃったねぇ……もったいない!」
男はぐいっ! とわたしの腕を掴むと舌で指を舐め始めた。
「や……っ! ……ご、ご主人様、ナプキンで拭けばいいですので!」
「キレイキレイしないとね〜! 遠慮しなくてもいいんだよ……紗矢華ちゃ~ん」
男に執拗に舌で指を舐めまわされ、舌の生暖かい感触にゾクゾクッ……と寒気がした。
それを見ていた店長に「紗矢華ちゃん、ご主人様が指をキレイにして下さっているんだぞ。その態度はないんじゃないのか?」と叱られた。
「ご主人様ありがとうございます」
……気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い。
王女達を見ると、王女は豚みたいな男に注文のお礼にキスをしており、アスタルテさんはロリコン男に足を引っ掛けられて運んでいた3つの、ミルクセーキを頭から被る羽目になっていた。
そんな時突然、ウィーナがマイクを取り出し、
「ご主人様方、メイド達の奉仕は楽しんで頂けていますか?」
「「「「「楽しんでます!」」」」」
ウィーナの言葉に呼応して男達が返答する。
「ありがとうございます。そんなご主人様方の為にもっと楽しめる様にゲームをしたいと思います!」
「「「「「おお!」」」」」
やはり私達のアルバイトがこの程度で済む筈はなかった。
次回 アルバイト転