「──え?」
『だ、だから……』
とある日の夜、珍しく俺の彼女──高松燈から電話がかかってきたかと思うと妙なことを言い始めた。
『わた……私、の……っ! おな……オナニー……見る……!?』
「え? あの……え? 変なもんでも食べたか? 大丈夫か?」
燈は羽丘の不思議ちゃんと言われている。
昔から付き合いのある俺もやはり不思議ちゃんだと思っている。だがそれ以上に燈は可愛い。付き合ったのはそれ以外の理由も当然あるが……ともかく燈は不思議ちゃんであって別に変態という訳では無い。
誰かの入れ知恵? バンドメンバーからか? いやでもあそこには椎名と長崎が居るからな……。千早の仕業かと思ったがそれは有り得ないか。クラスメイトは……そもそもそんな話を燈にするか? 千早曰く「小動物キャラのともりん」に性の話など……。
『? 変なものは食べてないよ……どうして?』
「いやだって……え、お前自分が何言ってるのか分かってんのか?」
何だこのセリフ、裏切られた主人公かよ。自分で言ってておかしいわ。
『だ、だって〇〇くんは……そういうの好きなんでしょ? 練習したから、できる……よ……?』
「好き、だけど……さ」
好きか嫌いかで言うと好きだ。俺だって健全な男子高校生、性には貪欲だ。だけど燈とは……なんというか心の準備というか、そこに至る覚悟がない。
こんな可愛い上にいつも無防備な彼女、手を出したいに決まってる。それに燈は意外と発育が良いし……だけど俺の中の何かがそういうのをするのはまだダメだと警報を鳴らしている気がするのだ。
「それに見たいけど──!?」
『ん──っ』
自分の欲が一瞬漏れたその瞬間だった。
いつの間にかビデオ通話になっていた電話は燈の下着を大きく映していた。想像していなかった画面に驚きつつも俺は釘付けになっていて……。
「(こ、これは流石に……っ)」
画面に広がる白。燈の下着を目の当たりにし意識は深く支配される。
「(……てかもう濡れてるのか?)」
純白の下着に指を這わせた瞬間、そこを中心に染みが広がっていく。
『じゃあ、触る……ね? っ、ちゃんと……見て……』
「あ、あぁ……」
初めて見る燈のオナニー。興奮でどうにかなりそうなのに頭の中は何故か冷静だった。必死に画面を見ながら録画のようにこの一瞬一瞬を脳内に焼き付ける。
『ふぅ、んんっ……!』
見る限りでは軽く押し込まれた指は水音が聞こえてきそうな程だ。それに声は熱を帯びていく。
『〇〇くんが……見てるからっ、ぁ……っ! いっぱい濡れて……る……っん!』
消え入りそうな声でそんなことを言う。
「見せてきたのはそっち」なんていつもなら言えるのだろうが状況が状況だし、何より息を飲む程の光景に横槍は入れれない。
『んっ──はあっ、ふっ……っ』
初めてから少ししか経ってないのに下着の染みは大きく広がっており、当たり前だが燈の指も濡れていた。
『ね、ぇ……もっと見て? わた、しっ……〇〇くんのために、覚えた……よ? ──んぅ、ふっ、ふぅうっ……』
『はっ、ああっ……はあっ、あっ、〇〇……くっ……んんっ!』
“俺のため”という言葉に純粋な燈を穢してしまったという罪悪感が襲ってくる。
『はッ、ふぅんッ……! ん、んんぅっ!』
燈の指は止まらない。
1人でする時もこうなのだろうか。今まで考えないようにしていた妄想が栓が抜けたように溢れる。
『……はっ、あ、あああぁ……っ、あっ……ぅ』
気付けば燈が指を動かす度にぬち……、と画面から音が聞こえてきていた。さらにそれは控えめな音から大きく、俺の視覚だけではなく聴覚も支配し始める。
『きもちい、っ……よぉ……! やっ、あっ……!』
指は止まらないどころか加速してゆく。
こんな卑猥な音があの燈から発せられてるというのも興奮する。
『ぁ──ッ! う、あああっ、はあっ、あ……〇〇くんッ! わたし、きちゃ……! いや、っ、〇〇くん、〇〇く──』
『──んぁッ!? ひあっ、ふっ……あああっ! ぅっ、あ、あ、ああっ……! 』
画面が大きく揺れたかと思うと燈が一段と大きな声を出した。……恐らく絶頂したのだろう。その証拠に先程までの嬌声は消え、息を整えているような音が聞こえる。
『はーーっ、はふッ……ん、んぅ……ふっ、ふーっ……』
「と、燈……?」
『ぅ──んっ……ふ、ぁ……』
画面には燈が映る。その顔はとても艶っぽく……涙目で息を整えるその姿はとても扇情的だった。
『どう……っ、だっ、た……? わたし……えっち、だった……?』
燈からは絶対に聞けないだろう言葉に俺の興奮はさらに掻き立てられる。
「……エロい、に決まってるだろ」
『ぁ──そっ、か……。〇〇くんも、えっちな気持ちになったなら……よかった……』
いつも俺に見せる笑顔に思わず頭を押さえる。
『あっ……えと、〇〇くん?』
目を左右に泳がせながら言い忘れてたものを伝えるようにとある言葉を燈は言う。
『──私のオナニー……いつでもおかず……? に使っていいからね?』
「はぁっ──!?」
『〜〜っ! じゃ、じゃあ! おや……すみ……っ!』
そしてそのまま終了する通話。……なんだそれ。
「くっ……そ。燈のやつ……」
俺のモノは痛いほど興奮していた。それに気付かないほどに燈の自慰行為に釘付けだったのだ。
「最後のは反則だろ……!」
脳内に焼き付けた先程までの燈の行為。息遣い、喘ぎ声。それらを思い出しながら俺は1人で行為に耽けた。
──自分に賭した枷が少し……外れたような気を感じながら。
ここまで読んでくれた人、初めまして鴉です。
こういう人間が戻ってくるケースってあるんですねー、びっくり。というかR_18ドリがいっぱい増えてて時の流れを感じてます。
ごく稀ーに感想飛ばしたりするんですけどその時に「この作品を読んで書こうって思いました」って言ってくれる人がいてめちゃくちゃ喜んでたりしてました。もしこれを読んだ人にそういう人がいたらありがとうございます。
あの時ほどではないけど気が向いた時に投稿していこうって思います。昔と書き方は違うと思いますが、これからも読んでくださると嬉しいです。それでは。