「あー、昨日はすごかったなー」
あの後手でも胸でも逝かされて小さくなっても今度はナカを指で掻きまわされてと、エンジンのかかった由奈にとことん逝かされた。あれはあれで気持よかったからいいけどー、あそこまでしたならセックスまでシたかったけどそこだけはだめーって言われたし。
「まあ、それは今日のお楽しみって事にしとこうかな」
電車を降りて道なりに地図通り歩くと、立派な門構えの日本家屋が見えてきた。あれに1人暮らし? なんかいろいろおかしいよね。
ちょっとした庭もあるし、家自体も結構大きい。
実はその横にある普通の2階建てが目的地でしたーとか言われたらどうしようとか思いながらインターフォンを押すと、カラカラーという音とつっかけで歩く音がして門が開いた。極道の人とかだったどうしよう。
「ぁ、どうぞ」
出来てきたのは極道の人ではなく、全体的に儚い雰囲気をまとった女の子。私みたいに染めた髪色じゃなくて、元々の薄い色だろうお尻の下ほどまで伸ばされた髪は麻紐みたいなのでひとまとめにしてあって、そして目元。
ほー、これは思ってた以上にかわいいかも。
「ぁ、ぁの……お店の人、ですよね?」
「え、あうん」
観察してたら思った以上に見ていたのか困惑顔で聞かれた。そんなにまじまじ見てたんだねー、私。
儚い子に案内されるまま門をくぐってそのさきに見えた日本家屋にちょっとびびりながら敷居をまたいだ。
倉沢夕衣(くらさわゆい)。それがこの子の名前。今日の朝、藍ちゃんの家を出る前に一通りの追加事項を聞かされてる。
今回、フリーコース扱いにはなってるけども料金発生はない。というか全額藍ちゃんが出すらしい。そして、この子が希望するならしばらくこの家に居てほしいとの事。備えとして着替えとかが入ったバックも持ってきてるしねー。
夕衣に案内されるままに部屋を渡り歩いてたどり着いたのは広い庭を見渡せる縁側のある居間。畳のいい匂いがなんとも言えない……うん、いい匂い。
「座って待っててください」
そういいながら居間から通じるキッチン……台所の方がしっくりくるかな? 台所に行って冷蔵庫から出したお茶をコップに次いで持ってきた。
「どうぞ」
「うん、ありがとう」
「……ぁの、今日は、その……」
顔を真っ赤にしてうついてる……かわいい。
ああ、由奈あたりが好きそうな感じの子だなー。
「あんまり痛くないようにするからそんなに緊張しなくてもいいよ?」
「ぅ、ぁ……ッ」
噴火とかしそうだなー。
「それにしても、大きい家だね」
「っ、1暮らしには不便なくらい大きいですよ、この家」
「掃除とか大変でしょ」
「委託してるからそんなには」
うん、病弱な夕衣がこの家を掃除ってなると病院行きだろうしね。
話はそらせたし顔色も普通に戻って噴火の気配も消えてるし、つかみはよさそうかな。
「へぇ、でも料理とか自分でやってる?」
「はい。そのくらいは自分でやらないと」
ちょっとしっかりした面もあるらしい。でも儚い雰囲気の印象が強いからあんまり目立ってないかな。でもかわいいしいっか。
「あの、お昼は……まだですよね」
「うん、駅弁って言う手もあったけど藍ちゃんに何も食べずに行けっていわれたからねー」
「黒華ちゃんに?」
親戚、だっけ? そのわりには親しげな感じだね。追加でいろいろ聞いたけど、あれが夕衣の親戚とか未だに信じられない。どこの藍ちゃん要素があるんだろ。というか昨日偉そうに藍ちゃんが言ってた内容ってはっきり言って身内からリークだよね。他人行儀みたいな言い方してたけど。
「炒飯でもいいですか?」
「うん、いいよー」
そういって台所に消えて行った夕衣は愛用らしいエプロンをつけて炒飯を作り始めた。私は私で今日の朝に聞いた情報を整理することにしてみた。
藍ちゃんの親戚で、今回の代金は全部藍ちゃん持ち。そして夕衣が希望するならしばらくこの家に泊まるのと――
「溺愛させろって、どういうことかなー」
*** *** ***
あー、おいしかった。
夕衣手製の炒飯は一人暮らしが長いだけあってすごいおいしかった。夕衣に頼まれなくても居座りたくなるなー、これは。
縁側でのんびりとくつろぎながらそんな事を思ってたら、ぴとっと肩に手を置かれた。ホラーチックだからやめて……。
「あ、あの……その……」
「ご飯も食べたし、そろそろする?」
「ッぅぁ、あの……はい」
噴火しそうなくらいまた顔を赤くさせた夕衣に手を引かれるままに廊下を歩いて行って行きついた先は……のれんがあって、そこをくぐると中央に数人が座る目的で作ったらしき長方形の台みたいなのと壁際には脱いだ衣類とかをいれるっぽい空間的なのが数個……あれ、私いつ温泉に来たんだろ。
突如として連れてこられた異空間に茫然としてたらバッと勢いのいい布切れ音がしたからそっちを見ると、夕衣が意を決したかのような顔をして服を脱いでた。
あれ……この子、すごい着痩せしてない? ふわっとした服着てたのもあるんだろうけど、なんだろうねこれは。由奈と同じくらいあるんじゃないの?
続いてスカートを脱いでブラとショーツも脱いだ夕衣はもじもじと羞恥で体を動かしてる。なにこの生き物、かわいい。
「脱がない、んですか」
「え、あ、うん」
夕衣にうながされて私も服を脱ぐ。淡々と服を脱いでいってブラも取って残すはショーツのみになったけども。
「藍ちゃんから私がふたなりだって聞いてるよね?」
「はい……」
「どうかしたの?」
なんか熱いまなざしで見られてるんだけども。
「な、なんでもないです……」
「そう? で、このまま脱いだら見えちゃうけどいい?」
「……はい、大丈夫です」
大丈夫なら、いいかな。
夕衣の承諾? も得たからショーツを脱ぐと夕衣の息をのむ音が聞こえた。まあ、普通はこういう反応かな。
「ぇ、ぁ……」
「うん、ふたなりってこんな感じだよ。あとでよく見せてあげるから、ほら」
釘つけって表現がここまで似合う子はいないかな。うん、ガン見ってこういう状況だよね。
カラカラーっと浴場に入ると……うん、温泉。屋内と屋外の2種類があるね。
「これ、どっかから引いてるの?」
「裏の山から引いてるからちゃんと効能もありますよ」
温泉らしくちゃんと効能もあるらしい。藍ちゃんの家系って一体どうなってるんだろうね。普通、家に温泉なんてないよね?
洗い場もちゃんとあって夕衣が風呂桶に座ってる。というか座らせた。そして私はその後ろに。
「あの、これは……」
「じゃ、洗うねー」
ボディソープを手にとって適度に泡だてて夕衣の体に触れた。ボディソープのせいもあるけど夕衣の肌って気持いいね。
するするーっと撫でるように手を這わせて行くと、
「っひぁ、ぁのっ!」
「なーにー?」
「ひゃぅ、ぁっ」
背中を這わせていた手を脇から滑らせて前に出して、由奈サイズの胸をすくうように揉んでみた。うん、いい反応。
ボディソープでぬるりと手のひらを泳ぐ胸を揉んで……あ、これ結構気持いい。十分すぎるくらいに大きい胸、そして際限なく指が沈んで行きそうなくらいに柔らかいけどにゅるんっと手のひらから泳いで逃げていく。
でも揉み心地がいいから何度でも揉みたくなる……はまりそう、これ。
「や、ぁっぁぁんぅっ」
「ねえねえ夕衣、1人でこういう事シた事ある?」
「な、いですっんくぅ、ぁぁあ!」
「ふーん、じゃあやめようか。シた事ないんだったら気持よくもないでしょ。さ、体洗って温泉入ろー」
すっと、夕衣の胸から手をどけて自分の体を洗うことにした。うん、普段シてな事やっても慣れてないし気持よくもないでしょ。
まあ、夕衣の体は正直な反応をしてたけどね。途中で下の方もすこし触ったけど結構濡れてた。うん、気付かないくらいにいい反応してた。
「ぇ、ぁ、その……」
「どうかしたの? 具合悪くなった?」
虚弱体質とは聞いてるけどどこまでやっていいのかよくわかんないんだよね。実際今やったのだって戦々恐々としながらだったし。
だからこうして潤んだ目で見つめられるとタガとか外れそうなんだよねー。勢いに任せてやっちゃうと夕衣倒れそうだし。
「ぇと……あ、の……」
「んーなーにー?」
体を横に向けてもじもじしながら潤んだ目を向けてくる夕衣は……うん、襲いたいくらいにかわいい。
「つづきを……」
「んー? 洗いっこの続き?」
「違ッ……ぇ、あ、さっきの、続き」
ふむふむ、中途半端はやっぱ嫌だったかな。
「じゃあ具体的に言ってみようか」
「ぐ、具体的にです、か……」
「うん、具体的に」
ささ、オナニーもシたことない夕衣はどんな風に言ってくれるのかなー? 早く言ってくれないと私の理性が持たないよー?
「ねえねえ、早く~」
「ぇあ……胸、揉んでくだ、さい、ぅぁッ」
掻き抱くように押さえてた胸に手をすべり込ませて、固くとがってる乳首をつまんだ。うん、いい声。
そして胸を遠慮なく揉む。今は揉んでるけどスるときは遠慮なく吸いついたりしよ。
「は、ぅぁぁあっ」
「胸揉んでるだけなのにそんなに気持いいの?」
「だ、だって……」
由奈とか他の子達も胸はそこまでだったのにねー。気持よさそうにはしてたけどマッサージの延長線みたいな感じだったし。
夕衣が敏感すぎるのか、それとも元々の感度なのか……。
「うーん」
「や、ぁっやぁあっ……」
「夕衣?」
私の腕の中で喘いで悶えていた夕衣が不意に静かになった。あれ、これは……。
「やりすぎた、かな?」
くたーっと私にもたれて荒い息をしている夕衣。うん、やりすぎた。
「どうしよっか。出る?」
「んっ……ちょっと休んだら、平気、です……」
くたりと腕の中で目をとろけさせてる夕衣。うん、原因は別なんだけど逝かせた後みたいになってる。あーもう、かわいいなこの子は。
夕衣が休めば平気と言ってたので腕に抱いたまま待ってみる。
「んーそっかそっか。気ながにゆっくりシようか? 時間はまだまだあるからねー」
「ん」
その後はなんとか持ち直した夕衣と一緒に温泉を堪能して、さっきの脱衣所の一角に備え付けのように置いてあった浴衣を着てお風呂を出た。
時折ふらふらしてる夕衣を支えながら向かった先は夕衣の部屋。
「広いね」
「ひ、引いてないですよね」
「え? うん、まあ……うん」
いや、だって……ねえ?
タペストリーとかポスターがあちこち貼ってあるし、本棚も大型レベルのが何個もある。いれてある本は、うん。漫画とかライトノベルとかばっかりだね。
「エロ同人とかないの?」
「そんなには……ッ!?」
あ、持ってるんだ。
あれー? 儚い虚弱娘って思ってたのになんか濃い趣味出てきたよ? それに壁際に置いてあるPCスペースもなんかプロ仕様っぽい感じでまとめてあるし。
あれー?
「体質が体質だから家にいることが多くて小説とか漫画とかだんだん増えてきてPCとかでもWeb小説読んだり体質のせいでいけないコミケとかで売ってる同人誌買ったりよくいくお店とかで気に入ったポスターとかタペストリーとか後画集とか小説に漫画も店舗特典見比べて買ったり予約特典とかもあって」
「うんわかった。とりあえず息しようか」
パニくったのか一気にまくしたて出した夕衣を一旦止めて息を吸わせる。一息でどんだけ言う気なんだろうってくらいに喋り出したからちょっと怖かった。
夕衣は夕衣で息を整えてるし。
「……」
「……うん、人それぞれだから、ね?」
「……同人、読むだけじゃなくて作る側だとしてもですか」
あー、PC周りにあるサブディスプレイとか液晶タブレットとかはそういうことね。プリンターも一般仕様というか、ちょっと業者仕様っぽいし。藍ちゃんの家にある仕事用のプリンターに似てる。
にしても、儚い系虚弱娘と思ったら儚い系虚弱ヲタ娘とは。うん、人は見た目によらないね。
「この部屋には圧倒されたけど、まあいいんじゃないの?」
「エロ同人読んだり描いたりする淫乱処女のビッチでもですか」
「それはさげすみすぎじゃない?」
まあ、うん。理由はともあれ藍ちゃんが私をここによこした理由がわかった。
「試しに聞くけど、作家名なに?」
「ぇぁ……ぃです」
「ん?」
「くらかわしをん、です」
「くらかわ……しをん?」
あ、え? ほんとに?
「ど、どうかしたんですか?」
「ねえ夕衣」
「はいなんでしょ――
「結婚しよ。役所いって婚姻届持ってくるから記名して」
目が点になってる夕衣を余所に私は私で役所に行こうと部屋を出ようとした所、
「ま、待ってください!」
「やだ、またない。役所行く」
「なんで結婚なんですか!」
「え、なんでって……購読してる同人の作者が目に前にいるんだよ? 結婚して囲うにきまってるでしょ」