「で、こっちが今度ある企画の決定案だな」
社長宅。あんなに乱れた翌日だけれども呼び出しをくらって彩音さんの迎えの元ここにきてる。紗季と夕衣ちゃんはそのまま寝かせてきてるし、起きたら食べるだろうし適当に作って冷蔵庫にもいれてきた。
「施設ごと押さえるってさ、うちの異常性が際立ってるよね」
隣に座ってる穂純が資料を覗き込みながら当然とも言うべき事を言ってる。なんでも今度やる企画、空家にはなってるけれども元旅館だった施設を使うらしい。今はその準備として清掃業者に建屋を清掃させているらしく、終わり次第あれこれ手を加えていくとの事。
「正確には会社の持ち屋と言う形で購入してますので」
「……この規模の施設なら数千万くらいかな、買ったら」
「中古でも数百万単位って事はないだろうし、そうだろうねー」
うちの会社の資産額が気になる所だけども、そこは恐ろしい所だから触れない。
「なにはともあれ、ガールの選定も顧客への斡旋も済んでる。あとは施設の稼働を待つだけだ。身内に3人、顧客の2人もふたなりがいるから今回はどうなる事やら」
え? 5人もいるの? ふたなりが?
「椎奈と鏡香とシアだろ、顧客から真由に真菜の姉妹……茉莉の顧客だな」
ああ、茉莉のか。それなら納得。
「穂純、資料見てるがお前は参加させないからな」
「……これって彩音さんは行くの?」
「ええ、一応」
「どうしよー私彩音さんの補佐っぽい感じだしー付いて行かないとー」
なんてわざとらしい……。
「まざろうとしたら縛り上げるからな」
「はーい」
穂純の相手が面倒になったのかあっさりと了承もだしてるし。捉え方によれば混ざらなければ何をしてもいいって取れるけども。
「で、メンバーは前に言ったように由奈、椎奈、茉莉、鏡香、シア、桜の6人。このメンバーの顧客から厳選した顧客に案内を持って行って参加の有無を取る形になる……今のところ小由利は確定だな」
あー、小由利さん来るんだ。絶対私の所くるよねー、何されるんだろ……。そもそも桜もいるみたいだし、はぁ……。
「……桜もいるの? あの桜が?」
「ああ、なんか問題でもあるか?」
「あの由奈にべったりな桜でしょ? 仕事になるの? というか締めていい?」
「前半はあってるが、後半のは完全な私的事だろ。まあ、部屋割りやらなんやらでペアにならないようには組んでるから問題ない。仕事そっちのけで由真にまとわりつくようなら帰らせるさ」
「ならいいけど……」
「何?」
「この企画中に桜の事調きょ……矯正していい?」
「今さ、調教っていいかけたでしょ。ねえ、調教って」
「気のせいじゃない?」
その割には小声で犯すだのけしかけるだの言ってるのはどうなんだろうね? というかけしかけるって誰を?
「まあ、企画の話しはこれで大体終わりだな。後は各自資料読んどいてくれ……」
なんかふらふら歩きだしたんだけど、社長。
「あれこれ煮詰まって3日くらい寝てないんだよ……」
そういいながらリビングを出て部屋に入って行った社長。あんなんでもやる事はやってるっぽい。
「ガールは用意された部屋で待機。顧客は各自で選んだガールがいる部屋に行く、と。それで翌日は各自が好き勝手に選んだ相手と……。3泊4日なんてよくやるわ」
「施設購入費に整備費、内装費用に他の経費も換算すれば完全な赤字企画です。参加費5万にしてはいますが元は取れてないので」
「そんな額の赤字出して平気なうちってどうなの」
「会社資産半端ないんでしょうよ、ここ」
なにせバックには政治家がいるようだし資金運用くらい簡単にできるでしょ。
「ちなみに、うちの年商は最高で数千万ですので」
「……」
「……」
数千万ってあやふやな感じで言ってるけど実際はどうなんだろ。億に近い方の額かな。
「Lacrimも含めるとさらに跳ねあがって――」
「うん、言わなくていい。言わなくていいから、ね?」
彩音さん、それ以上の金額ならさすがに聞きたくないよ? というか、Lapisだけの年商でそこまで行くんだね……。
「食事とかはどうするの? ケータリング?」
「……」
「彩音さん、そこでなんで私を見るのかな」
え、なに。私に企画中の食事作れっていうの? いやよ、めんどくさい。
「一人が無理なら」
「なんで私を見るの?」
まあ、穂純ならある程度のものは作れるし……うん。
「由奈も何で私を見てるのかな」
「あれこれ教えたから作れるでしょ、料理」
どうせケータリングなんてやる気もないんだろうし、巻き込める人材は巻き込むに限る。
「作れるといえば作れるけどさ、本気でやるの?」
「どうせこっちの言い分なんて聞かないんだからやるんでしょうよ」
「材料の購入の手間もありますので3日分の朝食と夕飯、4日目の朝食のメニューを言っていただければ手配しますので」
「……えー」
昼食は各自で取るって形なんだろうけどさ、それ以外のメニューを前もって考えるの? すごい面倒……。
「和洋中でいいんじゃない? あれこれ考えるの面倒だしさ」
「そっか。それもそうだね」
じゃあ初日は和食で2日目が洋物、3日目は中華で。4日目は……なんか適当に作るかな。
メニューもLacrimの流用すればいいかな。
「Lacrimのメニューを流用する感じ?」
「よくおわかりで。その方が楽だしね、一から考えずに済むし」
使うメニューを選んで後で彩音さんに言えばいいか。そうなると、もう要も済んだし帰ってもいいかな。
「じゃあ彩音さん、私ら帰るから」
「まだ一つ残ってます」
はて、何かあったかな。もう何もない気がするけど。
「お昼時ですので」
「あー、そうですかー」
*** *** ***
「それで、お二人はこれからどうする気ですか?」
「どうって?」
冷蔵庫を漁ったら前に作ったベーコンがあったからそれで作った炒飯を食べてる時の事。
「家に帰って……寝る?」
「由奈、たぶんそれじゃないと思うけど」
「んー……終わるまで一緒かな」
これは前にも穂純に言ったこと。
「終わるまで、ですか」
「うん、終わるまで」
予定としては椎奈と子供ができるまでシて、穂純と育てていく生活なんだけども。
「浮気したらとりあえず由奈殺して私も死ぬ予定」
「なかなかに壮絶な予定ですね」
そうかな、椎奈と夕衣ちゃんほどじゃないと思うけど。
「まあ壮絶な予定はともかくとして、Lapis退職後の予定は決めていますか?」
「退職?」
「子供ができてしまえばガールはさすがに出来ないと思うんですが」
そっかー……。そうだよねー。
「ガール以外これといってやりたいこともないんだよね」
「Lacrimで正規に働けば? 経緯的には実質的なオーナーでしょ、あそこの」
「由奈さんの提供メニューがなければオープンできてないですからね、あの店は」
「私ありきすぎじゃないですか、それ」
「予定としてはハロウィンのイベントもありますが」
「それ聞いてない」
「今言いました」
なんてこった。
ハロウィンイベントのメニューを考えろと?
「いやよめんどくさい」
「すでにイベント告知はしているので」
「だってよ、由奈」
「……」
なんて面倒な……。でもあれか、カボチャづくしにしておけばいいか。どうせハロウィンだし。
「ねえ由奈、私パンプキンパイ食べたい」
「うん」
パンプキンパイ、と。
「私はミートパイで」
「相変わらずの肉食ですね……」
「あとあれ、パイで器閉じてるやつ」
「ポットパイねー」
中身しだいじゃいくらでも種類増やせるしちょうどいいかな。
「それと当日は従業員にコスプレしてもらいますので」
「それも聞いてない」
「今いいました。監修は夕衣さんですので」
あの子死にそうとか言ってたのに……。
「由奈さんは魔女の衣装で決まってますので」
「ねえ私は?」
「ねえ、もなにも出るとは聞いてないので何も手配してませんが」
「メイド服着たい」
「まあ、それくらいならすぐに手配できますが……」
「なんですか」
「いえ、そのままシやしないかと」
「うん……それもいいね」
よくない。
*** *** ***
「あれ、夕衣ちゃんまだいたんだ」
「あ、はい。お邪魔してます」
夕衣ちゃんの手元にはスケッチブックがあってそこにはあれこれ描いてたのかスケッチがしてあった。
紗季はそれを横でじーっとみてるけども。
「……ん?」
「由奈だね」
スケッチブックをのぞき込むとそこにはいろんなポーズをして描かれてる私がいた。夕衣ちゃん、ずっとこで描いてたの?
「全体バランスもいいですし胸も大きいですし何より美人ですからね。胸が大きいからいろんなポーズで描いても変化があって楽しいですし」
なんで胸が大きいのを2回もいうのかな。
「他にもいろいろありますよ」
そういってページをめくった所には穂純や紗季がいて、シてる最中らしきものも描いてあった。
まあ、よく描けてることで。
「素材がいいとどんな表情させても栄えるからいいですよね」
生き生きとした感じで筆を走らせてる夕衣ちゃん。穂純といろんな体位でシてるとことか、紗季が責められて逝ってるところとか。
「こっちは?」
「あ、そっちは……」
ページをめくった先には……うん、私だ。椎奈じゃなくて私。
エプロンをつけて料理してる私が描いてある。この前に家に行ったときのかな。そんな長い時間かけて作ってなかったのにまあ細かいところまでよく見てることで。
「ぅあ……」
そしてなぜかその絵を見られた当の本人、夕衣ちゃんは顔を赤らめてる。なんだろ、見ちゃいけないものを見つけたって感じ。にしてもなんでこれ見られて顔を赤くしてるのかな。
「夕衣ちゃん?」
「な、なんでもないです……」
そういってスケチブックを閉じた夕衣ちゃん。人さまのシてるところは平然と描くのにね? なんてことない普通の絵なのにね。
「まあいいや。今日は泊まっていくの?」
「……いいんですか?」
「うん。いいよ」
「また4Pするの?」
「穂純?」
「え? シないの?」
するの前提で泊まると思ってるわけ?
それとね、夕衣ちゃん。なんでそんな期待のまなざしで私を見てるのかな。
「そんなにシたかったの? えっちぃ絵もいっぱい描いてるし」
「どれどれー」
「えあ、ちょっ」
穂純が夕衣ちゃんのスケッチブックをひょいと手に取ってパラパラとページをめくると、なんとまあというべきなのか。紐で縛られてる夕衣ちゃんがいた。
うん、他の誰でもない夕衣ちゃんがいた。
「へぇ、縛られるの好きなんだ。縛ってあげようか? 軽いのならできるし」
「……穂純? そんなのできるなんて知らないんだけど」
「現役の頃の話だしね。由奈は縛ってほしいとかいうタイプじゃなかったからしなかったけど」
付き合ってる彼女が緊縛できる事実が……。
「それとも椎奈呼ぶ? 亀甲で縛って中出しとかで」
「お、お姉ちゃん? これどういう会話なの?」
「さあ」
ついていけてない姉妹と顔を真っ赤にして放心してる夕衣ちゃん。どうしてこうなった……。
「あーもしもし? うん、SM用の紐持ってきてほしいんだけど……うん。由奈が目覚めたわけじゃないから。うん」
「彩音さん?」
「うん、さすがに7メートルの紐なんてないでしょ?」
「うん、ない」
人縛るのにそんなにいるんだ……。
「というかもう縛るのは確定してるんだ」
「うん、久々に縛りたくなったし」
なんかすごい理由で夕衣ちゃんは縛られるらしい。本人が放心してる間にさくさくと話が進んでるけれども。
しばらく夕衣ちゃんが縛られてる絵を見てたら彩音さんが到着、紐が届いた。
「……辱められる系のドMって......黒華の身内らしいといえばらしいけども」
彩音さん、素が出てるって。
しかも帰る気配も見せずにソファに座ってるし。穂純はその彩音さんから紐を受け取っててきぱきと夕衣ちゃんの体に紐を這わせてあれこれやってる。
すごい手慣れた感じで紐を通していってひし形が何個かできていくと、そろそろ完成なのか背中でなにかしてる……。
「でーきた。うん、久々だけどいい感じ」
そういいながら写メを撮って……あ、どっかに送った。
「このまま目隠しでもしてやっちゃう?」
「犯罪匂はんぱない」
「由奈」
なんでにんまり笑いながら私を見るのかな。ねえ。
「ベッド格子に括り付けてじらしながらシたらいい感じだと思うんだけどなー。顧客の子もそれで満足そうだったし」
「うん、それで?」
「由奈って縛り応えありそう」
この彼女様はなんてことを言いだすのかな。このままだと今夜にも縛られそうなんだけど。
「まあいいか。ねえ夕衣ちゃん、ここどうなってるのかなー」
「ひゃ、ぁっ」
ソファに寝転がされてる縛られた夕衣ちゃん。その夕衣ちゃんの服をまさぐってショーツ内に手を滑り込ませてる。さすがに縛っただけじゃ……。
「濡れてる濡れてる。邪魔だから取っちゃおうか」
そういってするするとショーツを取り払って……紐パンなんていつ履いたんだろ。
「もう、こんなに濡らしちゃって」
「ぅぁ、あ……」
見てわかるくらいに濡れてる夕衣ちゃん……。私も軽いのなら好きだけどされたからって別に濡れないけども。
「ほら、もう指もはいった」
「ねえお姉ちゃん、なにこれ」
「さあ……」