※この作品はR-18です。

でりばりーがーる   作:八月朔日

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10 最愛の恋人

 

 

「ねえ由奈、もっとちょうだい」

 

 艶めかしい裸体をさらして私をベッドの上で組み敷いてる穂純。夕衣ちゃん達は紗季の部屋で一緒に寝てるけども、それぞれの部屋に入ったあたりから様子が変だった。

 

 穂純が夕衣ちゃんを縛って逝くまで責めた後は何をするわけでもなく、くっついて甘えてくる穂純を好きなように甘えさせて。紗季もくったりしてる夕衣ちゃんを膝枕して頭をなでてる。

 夕飯時になれば人数分の夕飯を用意して談笑しながら夕飯を食べてそのあとお風呂、そしてさっきも言ったように各自の部屋に入って今に至る、かな。

 

「それよりさ、この手錠とか紐ってなに?」

「この前来た時にね」

 

 手錠でベッド格子に拘束されて夕衣ちゃんみたいに亀甲縛りをされてる。そしてつけられてるペニバン。穂純は騎乗位でそれをいれこんでぐちゅぐちゅと動いてた。

 

「ねえ、なんで……ずっと、体の疼きが収まらないの。退院して由奈ともいっぱいシてるのに……穴が開いてるみたいに埋まってくれない」

 

 うつむきながらむにゅむにゅ胸を揉んできてる穂純。夕衣ちゃんに逝かされた余韻でまだ出る母乳が穂純の指の間をぬってこぼれてる。

 

「もう、おかしくなりそう……」

「やぁ、ぅんっ」

 

穂純は甘く歯を立ててきながら乳首に吸い付いてきて、こくこくと母乳も飲み下していってる。

 

「さっきも夕衣ちゃんで抑えようと思ったけど無理。あんなんじゃ全然物足りない。こうして、さっきから何度も逝ってるのに全然満たされないッ」

 

 また体を起こして激しく腰を打ち付けてくる穂純……腰を動かされるたびに子宮がゾクゾクうずいて電流を絶え間なく流し込まれてるッぁ。

 

「ほずッちょ、まってッぁあああッ!!!!!!!」

 

 

 

「……」

「……由奈?」

「足腰弛緩して一切動けない」

 

 ずっとずっと逝かされ続けて未だに足腰が震えて力が入らない。ベッドの上に体をなげうつようにしてる私と、その隣でくっつくようにして寄り添ってる穂純。

 

「我慢できなくて、つい」

「ここまでされるとは思わなかった……そんなに物足りてなかったの?」

「うん……でも、もう大丈夫」

「大丈夫じゃなかったらどうしようかと思った」

「だって由奈の体気持いいんだもん」

 

 脚を絡めるようにして抱き着いてきてる穂純。実際そうなのか時折脚を擦りつかせたり手で体を撫でてきてる。

 

「……出来そうだったらまだする気だったでしょ」

「うん」

「即答……」

 

 穂純ってここまで性欲強かったっけ? 

 

「息苦しいのが続いて病院行ったら間質性肺炎って言われて入院してさ。悪化したら最悪死ぬかもしれないとか言われながらずーっと治療してた。感染症起こさないように面会謝絶にもなったからずーっと一人」

「……」

「由奈に会いたくて由奈と、シたくて。感染症の心配がないって言われてからは一人ずっとシてたけど全然満たされないし、こうして会って何回かシてるけどまだ物足りない……。椎奈か鏡華にめちゃくちゃにしてもらおうかって思ったけどそれも違う気がした」

「そこで私に、って選択はなかったんだ?」

「あの子ら、制限させなかったら際限なくシてくれるでしょ? ナカにも口にもこれでもかってくらい出してくれるでしょうし」

「……それは出されたかったって事? それとも、めちゃくちゃにされたかったって事?」

「両方、かな」

 

 むぅ、悪かったわね。ふたなりじゃないからナカに出してあげられなくて。

 

「でも、由奈にキスされたり体触られたりするの大好き。こうしてくっついてるだけでも火照ってくるし、安心する」

「そりゃどうも」

「うん、由奈愛してる」

 

 そういいながら首元に顔をうずめてきた穂純はちろちろと首筋を舐めてきた。あむあむと食んできた。

 

「私も愛してる」

 

*** *** ***

 

「お姉ちゃん、それどうしたの?」

「うん? 膝枕」

 

 朝食後、夕衣ちゃんに軽く摘まめるものを持たせて見送った後リビングに戻ってきてしたことが穂純の膝枕。

 なんとも幸せそうな顔して横になってる。頬をふにふにつついたり両手でつつんだりしてにまにましてると紗季がやってきた。

 

「……昨日は楽しめた? 夕衣ちゃんと」

「ぇ、ぁ……ぅ、ん」

 

 穂純にされてる時に紗季も夕衣ちゃんとシてたっぽい。

 

「気持ちよかった? 夕衣ちゃんとシて」

「ん……」

 

 顔を真っ赤にして向かいのソファに座った紗季。うーん、普段は椎奈といろいろシてるだろうし夕衣ちゃんにされるがままかな?

 

「そういうお姉ちゃんは?」

「うん、シたよ?」

「……その首の痕も?」

 

 うん? 首?

 スマホのカメラを自撮りモードに切り替えて首を移すと、昨日穂純が顔をうずめていた箇所に鬱血痕があった。

 む……。

 

「気になる?」

「えっ、ぁ……」

 

 視線を感じて正面を見てみれば紗季が首元を注視してた。そんなに見る?

 

「初めて、見るもん……」

「首以外はされた事あったんだけどねー、目立つから普段はさせないようにしてるんだけど……」

 

 まあ、そんなに濃くついてないからすぐに消えると思うけど。

 

「普段もされてるの?」

「うん。お腹とか胸とか服に隠れるところに」

 

 小百合さんとか結構痕つけてくるかな。後、よく写真も撮ってくる……。

 

「なぁに? してほしいの?」

「なっ、違ッ……」

「違うって顔じゃないけどなぁ、紗季ちゃん?」

「起きたの?」

「うん。3P するの?」

「……する?」

 

 聞いてはみたものの、憤死寸前といわんばかりに顔を赤らめた紗季はそのままソファに沈んだ。

 

「ねえ穂純、首のこれわざと着けたでしょ」

「うん。もっと濃くしとけばよかった?」

「穂純?」

「じゃあ、ほら。由奈もつけていいよ」

 

 体を起こした穂純が首を差し出してきた。吸血鬼が血を吸う時ってこんな感じかなーとか思いながら首筋に吸い付いて痕をつける。

 

「んッ……躊躇なくやったね。でも、これでお揃い」

「穂純の方が濃いけどね」

 

 口を放せば鬱血痕がそこにあって、私にあったものよりも濃い。

 

「そういえばさ、由奈」

「なに?」

「由奈ってアクセサリーとかってつけないよね」

「唐突ね。まあ、つけないけど」

 

 あんまり買う気にもならないしね。する時とっちゃうしないほうが楽といえば楽。

 

「買いに行こう」

「え?」

 

 そこからの穂純は早かった。私の部屋に行ってクローゼットを開けると適当に服を見繕って着替え、私の服も脱がして着替えさせられて必要限なものだけをもって家を出た。そして、穂純に連れていかれるままにタクシーに乗り込んで小百合さんが働いてるランジェリー店もあるモールへ。

 近くのコンビニで何やら引き下ろしをしてたらけど、なんか札束降ろしてた……。

 

「穂純? どこ行くの?」

「私の顧客の店」

 

 このモール、一体うちの顧客が何人いるんだろうか……。

 エレベーターに乗り込んで降りたのは装飾品売り場などのある階。穂純は降りるとさくさくと歩いて行ってひとつの店に入るなり、

 

「八重(やえ)垣(がき)さんいます?」

「はい、少々お待ちください」

 

 その顧客とやらを呼び出してもらってた。半年以上休業はしてたけど大丈夫なのかな、穂純。

 

「はいはい、いきなり休業したかと思えばいきなり呼び出すとか。どうなってるのかしらねぇ?」

「まぁまぁ、弥生(やよい)さん」

 

 出てきたのはパンツスーツに身を包んで緩いパーマを当てた髪を降ろしてる美人さん。恰好というか雰囲気というか、どこか気品みたいなのがある。

 

「サイズは6号でペアリング」

「6のペアね……このへんかな」

 

 八重垣さんはそういいながらショーウィンドウから数点の指輪を取り出した。着色ステンレスと……ダイヤ? ジルコニアかな……あとこれは……?

 

「今はやりの着色ステンレスタイプと、スタンダートのダイヤと見た目一緒で多少安いジルコニア。それとムーンストーンを使った指輪」

 

 わかんなかったのはムーンストーンらしい。散らすように埋め込まれてる石が綺麗。

 

「これだと、ブルームーンにロイヤルブルー、アデュラリアンにレインボー、ロイヤルブルーレインボーも一応あるわね」

 

 うん、意味がわからない。

 

「やたら推すね、ムーンストーン」

「石言葉は純粋な愛」

 

 なるほど。花言葉みたいな感じで宝石にもあるんだ。

 

「ブルーとロイヤルは在庫がまだあるけど、他のは1点ものね」

 

 そういって取り出したのは照明があたってキラキラと輝いてるムーンストーン。八重垣さん、本気で来てるね……。

 

「まあペアで買いに来てるからそれ除外ね。んー、どれがいいかなぁ」

 

 でも穂純はそれをきっぱりと斬り捨ててペアで選べる在庫があるの見始めた。

 

「んー、これかな……」

 

 穂純は指輪の1つを手に取ると指にはめてきた。今更だけどさ、私の指のサイズいつ計ったの? 

 

「でもこっちもいいかも」

 

 今度手に取ったのは青味が強いタイプのムーンストーン。角度を変えればキラキラと表情をかえて青い光を放ってる。

 

「気に入るのはあった?」

「うーん、これかな」

 

 穂純が選んだのは2個目につけた青味が強いタイプ。

 八重垣さんはそれを聞くとてきぱきと会計までを流れるように済ませていった。

 

「弥生さん、それは?」

「退院祝いよ。持っていきなさいな」

 

 ブランド物の紙バックに収められてペアリング。八重垣さんはそこに新たなリングケースをそれに収めてた。予備のケース……じゃないよね。

 穂純がさくっと支払いを済ませて店を後にして軽くぶらついてると、

 

「お姉ちゃん……が2人」

「知り合い? この巨乳ちゃん」

「その識別法はどうなのかな」

 

 そこにいたのは相変わらずぼんやりとした雰囲気をまとった柚華ちゃん。

 

「ほうほう、由奈の毒牙にかかった子かな?」

「もうお姉ちゃんの体なしじゃ生きていけない」

「柚華ちゃん?」

 

 この子もこの子で何を言ってるのかな? 

 柚華ちゃんはまたあの時のようにぴったりと抱き着いてきた。かわいいんだけども毎回抱き着かれてるきがする。

 

「そっかそっか。でも由奈は私の彼女だからあげない」

「……む」

 

 正面から柚華ちゃん、後ろから穂純と挟まれる形で抱き着かれてる。ここは人目が少ないところとかじゃなく普通に往来の多い場所な訳で。周りからの視線もなんか集まってる訳で。

 

「ねえ2人とも? すごい見られてるんだけど」

「ん? だからなに?」

「なに?」

「……はい」

 

 ふむ、私の意見は無視ですかそうですか。

 

「このままタクシー拾って帰るのとおとなしくやめるのどっちがいい?」

 

 そう言うとおとなしくはなれた2人。うん、素直でよろしい。

 

「由奈のいけず」

「お姉ちゃんのばか」

「さて、タクシーはどこかな」

 

 うん、おとなしくなった。

 おとなしくなった所で穂純が何やら柚華ちゃんの耳元でささやいてから別れた。何を言ったのか聞いても答えてくれなかったけど。

 柚華ちゃんと別れた後は近くのカフェに入って雑談と洒落こんではみたものの、

 

「ねえ穂純、視線がすごい」

「無視無視」

 

 エスプレッソを飲みながらチーズケーキを食べてると何やら人目が……。穂純は無視とか言ってるけどチラチラこっちを見てる目が。

 

「かわいい彼女が注目されるのはいい事だけど……何もしてないのに何人か落としかけてるのは気に入らないかも」

「なにそれ」

「カウンターの子と隅にいる子、それとあそこにいる子かな。由奈に懐くか落ちてる子と同じような顔してる」

 

 人を無差別テロの戦犯みたいに……。

 

「別に私なんか見てもつまんないでしょ、これといって何かあるわけでもあるまいし」

「華があって見目麗しいってだけでも十分でしょ?」

 

 そういいながらミルフィーユを食べてる穂純。ふむ……。

 

「……なんで撮ってるの?」

「なんとなく」

 

 スマホを取り出して穂純を何枚か撮る……んー、穂純の方が綺麗だと思うけどな。

 

「んー、このへんとかの由奈はかわいいと思うけど」

 

 穂純はそういいながら自分のスマホを操作して画面を見せてきた……いつ撮ったんだろ。

 

「ちなみにこれ、由奈と初めてシた時の奴ね」

「……」

「最中なのにくったり寝だすんだからちょっと笑ったわ」

「だからって撮らなくてもいいでしょ?」

「かわいい寝顔だったんだからいいじゃない」

 

 そういいながらカメラロールを操作して撮った写真を見せてくる穂純……こんな写真いつ撮ってたわけ? 

 

「まあね、周りにいる子たちがかわいい子揃いだから基準がおかしくなってるんだろうけど、由奈はそれでも自分が思ってる以上にかわいいからね」

「ふーん」

 

 まあ穂純が言うならそうなのかな。

 

「ねえ由奈」

「何?」

「なんで無言で撮ってるの?」

「カメラロールを充実させてるの」

 

 カシャカシャとシャッターを切りながら困惑顔の穂純を撮っていく。スマホ自体、あんまりいじらないからほぼなかったカメラロールがちゃくちゃくと埋まって行ってる。

 

「よし、あそこ行こう」

「?」

 

 何かを宣言した穂純に言われるままにケーキを食べ進めて店を出ると、慣れた様子でモール館内を歩いて行って着いた先はプリクラコーナー。なんかいろんな機種があるんだけどなにがなんだかさっぱり。

 高校生くらいの子が結構いるけど……うん。

 

「なんか目立ってるね」

「んー、これでいいか」

 

 周囲の目なんてどうでもいいといわんばかりに無視した穂純は選び抜いた機種のブース内に私を連れ込んだ。

 背後は緑色で足元にはラインが引いてあったりとよくわからない……。

 

「由奈ってさ、こういうところ来た事ないでしょ」

「うん」

 

 慣れた手つきでタッチパネル式の画面を操作してる穂純。肌の色とか目のサイズとか、そんなのまでいじれるの? 背景シートを穂純がカップル仕様に即決定したのだけは理解できたけど。

 

「由奈」

「なに?」

 

 操作をし終えた穂純に呼ばれて向くと抱き着かれて頬を擦りつけられた。あれ、今の撮れてるの?

 よくわからないままあれこれポーズを変えられたりしながら、いつのまにか撮影が終わっていて落書きブースとやらに連れていかれた。

 

「これで描くの?」

「うん」

 

 これまた慣れた手つきでペンを手にして落書きを始めた穂純。私も見様見真似で撮ったプリに落書きをしていく……夕衣ちゃんとかだったら何描くんだろ。

 ボーナスタイムとかで残り時間のカウントが止まったり、穂純の落書きが思いのほかデコデコしてたりと初体験だらけのプリクラ。

 

「うん、いい出来」

「へぇ、こうなるんだ」

 

 表に出てアプリがどうとかいう画面を穂純が適当に操作して印刷が始まって、思いのほかすぐに出てきた。

 

「はい、由奈の分」

「うん」

 

 さっき撮ったプリが印刷されている細長い紙。ふむふむ、プリクラってこんな感じなんだ……。

 

「箱入り娘なのか放任娘なのかよくわかんないところよね、由奈って」

「少なくとも箱入りではないでしょ」

「家事系は万能だけどそれ以外はほぼからっきしじゃない」

「む……手芸できるし」

「紗季ちゃんにせがまれて憶えたって聞いたけど?」

 

 マフラーとかビーズとかいろいろ要求されたから憶えたけども……。

 

「だとしても、こういう娯楽系統もあんま知らないしねー」

「む……否定できない」

 

 学生の時も授業終わったらそのまま家に帰ってたしねー。それかスーパーに寄って食材買ったり。

 寄り道したり遊びに行ったりとかはしてなかったかな?

 

「高校生らしからぬ生活ねー。かと思えばうちを使ったり破天荒だけど」

「あはは……」

「ま、昔話はこのへんにしておいて。次行こ、次」

「うん」

 

 *** *** ***

 

「ヘッドショット5体目、と」

「むぅ……」

 

 画面に向けた銃の引き金を引けば画面上でゾンビが呻きながら倒れて行ってる。穂純はさっきから頭ばっかり狙って撃ってるけども、私に関していえば胴体を狙ってる。頭なんて当たらないし。

 

「6速から4速に切り替えて直線になったらまた6速度に切り替えて」

「?????」

 

 相手にキノコや甲羅を投げつける方じゃなくて普通の車の方のレースゲーム。もう穂純が何を言ってるのかわからない。

 

「それで、ここはドリフトで」

「?????」

 

 急カーブのコースを車体をなんか滑らせながら進ませてるとか、もう意味がわかんない。曲がり切れずに壁に衝突してRにレバーを動かしてるのが私。

 

「これはアームを回転させて落とす」

「うん」

「これは箱の隙間に刺す」

「うん」

「これは片方のアームで引き寄せて落とす」

「うん」

「これは重心をつかんで落とす」

「うん」

 

 さっきからバンバン景品をとってる穂純。缶にはいってるコアラ的なマーチとかカントリーなお菓子とか。紗季に聞いたら詳しく知ってそうなフィギュアとか抱きかかえられそうなぬいぐるみとか。

 係の人が持ってきてくれた袋の容量いっぱいまで景品を取って穂純は手を止めた。

 うん、カフェをでてプリクラを撮った後に連れてこられてゲームコーナー。そこで穂純にあれこれレクチャーを受けながらゲームに興じてた。

 

「結構取ったね」

「まあね」

「まだやるの?」

「んー、この辺にしとこうか。時間もそこそこに経ってるし」

「そうだねー」

 

 外を見ればまだ明るいとはいえ5時後半。夕飯時といえば夕飯時。

 

「帰ろうか」

「そうだね。その前に買い物しないとなんもないけど」

「穂純の家に行くの?」

「うん」

 

 モールの地下にある食品コーナーでカートを押しながら適当な材料を放り込んで買い物を済ませ、タクシーを拾って穂純の家へ。うん、歩き疲れた。

 

「ただいまー」

「おかえりー」

 

 そんなことを言いながら家に上がって買った材料を一旦冷蔵庫にいれる。

 

「ねえ由奈」

「なあに」

「買ってきておいてなんだけどさ、今から夕飯作るのだるい」

「考えないようにしてたのにそれ言う?」

「寿司とピサどっち」

「んー……サイドメニューがあるピサ」

「んー」

 

 穂純はスマホで注文をあれこれし終えると、リビングにあるソファに私を連れて行って膝枕で寝てきた。

 しょうがないから景品がはいった袋はソファの横に置いておく。

 

「はぁ、疲れたぁ……」

「体力落ちてるのにはしゃぐからでしょ」

「でも楽しかったでしょ」

「……うん」

「あー、どうせならもっと前に連れまわしとけばよかった」

「あの頃はほとんど毎日コール入ってたから無理だったでしょ」

 

 穂純が抱えてた顧客の数もリピート率も高かったから公休以外は毎日コールが入ってた。とてもじゃないけど連れまわせるほどの余裕はなかった。

 

「まあ、今となっては現役退いて余裕のある裏方だけどねー。いつでも連れまわせるし」

「一応彩音さんの補佐でしょ?」

「LapisとLacrimの一切合切の経理もろもろを一人で回してる人に今更補佐なんていらないでしょ。私が無理強い言い出して復帰しないように適当なところに収めたってところよ」

「ふーん」

「ま、経過観察時期が過ぎれば顧客絞って再開させようかとは思ってるけどね」

「許可が下りるといいけどねー」

「そこはいい具合に丸め込むからいいとして。ん、来たかな」

 

 チャイムが鳴って穂純が玄関に財布をもって行くのを見送る事数分。ピザ箱を2個、サイドメニューらしき物も数個もって帰ってきた。

 

「さて、食べましょうかね。料金は体で払ってもらうから」

 

 なんともいい笑顔でいってのけた穂純。体で払えって言い方はどうかと思うけど。

 

「さ、食べましょうかね」

「そうだね」

 

 穂純が頼んだのはチーズたっぷりに具がいろいろ乗った奴となんかCMでも見たクラブなんとかってピザ。

 サイドメニューはチキンセットにポテトセット。セットだから量が多い……。

 

「ちなみに病院の食事は味気なかった」

「病身食の相場は大体そんなもんでしょ」

 

 ちなみにピザもチキンもポテトも十分おいしかった。まあ、病院みたいにカロリー度外視で作れるからおいしいに決まってるけども。

 

 

 

「……」

「どうかしたの?」

「お風呂場であそこまで胸を揉まれるとは思わなかっただけ」

 

 夕飯を食べてお風呂を沸かして入ったのはいいものの、体を洗うと称してあちこちを触られて揉まれた。特に胸を中心に……。

 吸い付かれた時に穂純が何かを飲み下してたけど、まだ出てたのかな……。

 

「いいじゃない、減るわけじゃあるまいし」

「減らなきゃいいってもんじゃないでしょ」

 

 髪を乾かしてさっき買ってきてたアイスをソファで食べながらテレビを見てる。動物系の番組らしく、投稿動画がさっきから流れてる……? 

 

「ねえ由奈」

「うん、すごい見覚えがある」

 

 画面に映ってるのは2匹のハムスター。ふわふわとした白い毛におおわれたその2匹は手の上に乗せられてる。そして徐々に手を放していくとひっくり返って癇癪を起したかのようにぢーぢー鳴き出した。

 うん、うちの子だね。

 

「紗季、かな? 私撮ってないし」

「なんか好評ね」

 

 放した手を元に戻していちゃいちゃし出すところで動画は終わった。ねえ、紗季? いつ撮ったのこれ。

 

「やったね、賞金5万だって」

「うわぁ」

 

 何かしらの数値を越えると賞金が出るものだったらしく、見事賞金を射止めたうちのハム達。

 

「そういえばもう生まれた?」

「まだ。でもそろそろだと思うよ? 調べたらもう生まれそうな感じだったし」

 

 ただ太ってるだけかと思ってた体形もひょうたんみたいになってるしね。

 

「へぇ……」

「なんで言いながらそこみてるかな」

 

 穂純は上の空で返事をしながら下半身……子宮あたりをの所をまじまじと見て来てる。

 

「ん? 生えてたら妊娠するまで中で出すのになーって」

「それは常日頃から思ってるでしょ」

「うん」

 

 即答して見せた穂純。日頃から彼女をそんな目で見てたのか。

 

「でもふたなりってなかなか妊娠させられないからねー。出来るまでに何回するかわかんないけど」

 

 連日コースとか平気でしそうだから怖い……。

 

「まあ、ないものの事を言ってもしょうがないしこの話はおしまい。部屋行こ、部屋」

 

 アイスも食べ終えやることもないから言いとしても……うん。ひとまず今日の戦利品達も手に2階の部屋に向かう。

 

「それにしても取ったよね、これ」

「昔はもっと取ったんだけどね。取りすぎて店員に顔憶えられちゃってさ」

「……」

「大抵は顧客の子にあげてたりしてたんだけどねー」

 

 まあ、顧客の子にあげてなかったら今頃部屋があふれかえってるでしょうし。

 とりあえず今日取ったものを袋から出して適当に飾って行く。ぬいぐるみとか、よくわかんないフィギュアとか。

 一通り飾り終えたところで最後に残った小袋。

 

「そういえば、買ったの以外に何か貰ってたよね」

「うん。まあその前に、手出して」

 

 言われて差し出したのは何となくで右手。穂純は私が差し出した右手、薬指に今日買ってきたペアリングの通してきた。

 ドラマとかでやってるようにゆっくりと薬指の根元まで。

 指輪の通った右手を目の前にかざすようにしてみればなんだか感慨深い。

 

「はい」

「ん」

 

 穂純が差し出してきた右手。その薬指に同じく指輪をはめる。

 

「お揃いだね」

 

 そういいながら右手をつないでくる穂純。つながれた指どうし、触れ合った手のあたたかな体温と徐々に体温がうつってる指輪のわずかな冷たさ。

 ちょっと現実離れした状況に浸ってたら近づいてきていたらしい穂純の唇が触れてきた。ただ触れるだけの優しいキス。

 ふわりと笑みを浮かべた穂純はそのまま私を床に押し倒してきた。体をまたぐようにして乗ってきてる穂純は体を密着させて首元に顔をうずめてくると首筋を食むように触れてきた。吸い付く訳でも舌を這わせる訳でもなく、触れるだけ。

 

「なあに?」

「んー? よくわかんない。でもこうしてるといい感じ」

「そっか」

 

 それ以上進む事もなく、くっついてじゃれあってる。指輪も体温がうつりきったのか冷たさはなくなって交じり合った体温くらいになってる。

 くっついて甘えてじゃれあって。たまに触れる程度のキスをしながら時間を過ごしたころ、

 

「んぅ……するの?」

「うん」

 

 まったりとしていた時に裾から入ってきた穂純の手。それはするするとショーツの中に入ってきて熱を持ち出していたクリに触れてきた。

 潰すわけでも摘まむわけでもなく、表面を撫でるように触れてきた穂純はそのままゆっくりと手を動かしてきた。

 

「ふぁ、ぁん……わざとでしょ」

「由奈とシ出したころはいつもこんなんだったと思うけど」

 

 すでに愛液があふれて濡れそぼってる秘裂に指をはわせてやんわりとした刺激を送ってくる穂純。器用に胸元周辺にキス痕をつけていきながら指を往復させてくる穂純は、頃合いだと思ったのか ナカに指を入れてきた。

 ゆっくりとナカに指を埋没させてくる穂純は繋いでいた手をほどいて器用に服を脱がしてきてる。片方はナカをゆっくりといじって、もう片方は器用に服を脱がしに来てる。

 

「んぅぁ、ふぁ、あ」

 

 穂純はじれったくなったのか繋いでいた手をほどいてナカからも指を抜くと、てきぱきと服を全部脱がしてきた。

 穂純も着ていた服を全部脱いでまたくっついてきてる。

 

「着衣もいいけどやっぱりこの方がいいわ」

 

 そういいながら胸を押し付けてくる穂純。むにむにと柔らかい胸の感触が気持ちいい。

 

「ねえ由奈」

「うん?」

「逝ってないけどなんか満ちてる気がする」

「じゃあシないの?」

「する」

 

 穂純は体を起こすなり脚を割って体を入れてきて薄く濡れてる秘部どうしを擦りつけてきた。

 くちゅくちゃ、と穂純が腰を動かしてひねらせるたびに淫音が大きくなっていってる。

 

「オモチャ使うのもいいけどこういうのもいいでしょ」

「う、んっふぁ、ぁ」

 

 擦りつけられるたびにビリビリと背筋に奔る快感と、熱を孕んできゅぅとなる子宮……。

 

「さすがに初々しい頃の反応は見れないかな」

「昔の事でしょ、ふぁ、ぅ」

「たった1年前でしょ? 大して昔でもないじゃない」

 

 クリどうしを擦り合わせて動いてくる穂純は平気そうな顔をしてるけど、小刻みに触れてるところが震えてるからそうでもないっぽい。 

 さっきより愛液の量が増えてるからにちゅにちゃと淫音もより水っぽくなってきてる。

 

「ん、ふぁ、ぁ」

「ふ、んッ、うぁ、ぁ」

 

 にちゅくちゅ秘部を擦り合わせてお互い余裕がなくなってきた……強めにでも動かれたら逝っちゃいそう……。

 

「由奈」

「ぅん、ッぁ、ぁあ、あっ」

 

 そう思っていたさなか、ぐちゅりと穂純が強めに秘部を擦りつけてきた。とっくに限界状態だった体はいとも簡単に逝ってじわりじわりと全身に広がっていくように快感が奔ってる。

 強い刺激が奔りぬけるいつものとは違って、ゆっくりゆっくりと体を食むようにして広がっていく刺激に自然と声が漏れる……。

 

「ふぁ、ぁぁっ、んぅぁ、ぁ」

「っ、ふ、んっぅあ、あ……こういうの、久々でしょ」

「ぅん、ひさ、びさかなぁ、ぁ」

 

 擦り合わせていた秘部を離して抱き着いてきた穂純。じんわりと熱く火照ってる穂純の体温が伝わってきてる。

 

「あ、そうだ」

「なに?」

 

 もぞもぞと体を動かしながら穂純が手に取ったのはジュエリー袋。あの時、八重垣さんが退院祝いとかいって入れてくれてたあの小箱を中から取り出してる。

 

「手、出して」

「ん」

 

 手を出すように言われて差し出すのは左手。穂純は小箱を開けて中から煌びやかな光を放つ宝石がついた指輪を取り出して私の手を取ってそれを薬指にはめた。あの時見ていたムーンストーンの指輪。

 カーテンの隙間から差してくる夜明かりに照らされてキラキラと放射状の光を放ってる。

 私ももう一つの小箱から指輪を取り出して穂純の指、左手の薬指にはめる。

 

「退院祝いだなんて言ってくれたけど、結婚指輪で通用するくらいの値段するわよこれ」

「あー……後でお金持ってく?」

「いや、それはいいかな。弥生さんの心意気潰しちゃう」

「そっか」

 

 余韻で火照った体を擦りよせてやんわりと手を握り合う。心地いい温度に体温が落ち着いて来れば次第と眠気がやってきて瞼が落ちてくる……。

 

*** *** ***

 

「裸エプロンってこうしてみると結構エロイね」

「はいはい」

 

 起き抜け早々にふらふらと1階のリビングに降りて素肌の上にエプロンを着て朝食の準備……をし出していたらしい私。

 ふと我に返って現状を把握しようとしてたら同じく、素肌にシャツを羽織っただけの穂純が目の前にいた。

 穂純に聞けば今いった通りに怪現象を起こしていたらしい私はそのまま準備を続行して今に至る。

 

「ほら、こうやって後ろからあれこれしたらさ」

「今料理中」

「刃物使ってないしいいじゃない」

 

 背後に立って両手で包むようにお尻を揉んできた。サラダ用にレタスをちぎってる最中なものだから特に反論ができない……。

 反論できずにほっておいたら今度はお腹に手をまわして抱き着いてきた。

 

「……ねえ由奈」

「なに?」

「一緒に住も」

 

 穂純と触れてる体の部分が増えた。ぴったりとくついてきた穂純が耳元で言った言葉。

 

「無理に決まってるでしょ、紗季もいるし。それにあの子、まだ未成年だもの」

 

 紗季一人をほおって家を出るわけにはいかないしね。

 

「じゃあ紗季ちゃんが成人したら」

「んー、その頃なら平気かな……たぶん」

 

 成人しようがしまいが相当荒れそうなのは想像できる。穂純相手に取っ組み合いの喧嘩でもしかねない。

 

「ん……まあ、いいか」

「うん。さ、ごはん出来たし食べよ」

 

 実際、数年後に穂純と紗季がいざこざを起こすなんてこの時は知るよしもなかったんだけども、その話はまたいつか。

 

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