また別の世界の御話 〜乃木若葉は勇者である〜 作:マンダラック
すいません、やっぱりオリキャラにも名前付けていきたいと思います
タグも変えます
初めて彼から話をしてから少し経って5月に入った。その間に彼と約束を交わした
話をするのは二人でいるようにすること
クラスで会話をするのが共に気恥ずかしくて、二人で決めたことだった
「天若くん。もうゴールデンウィークね、どこかに行くの?」
「俺?特に予定ないなあ」
たわいも無い会話も楽しかった。話し相手もクラスメイトと受け答えするくらいで具体的には会話もしてない。他の人と話すよりも天若くんと話す方が私としては楽しめた
「俺の兄貴がさ、うちの家でバーベキューするみたいなんだけど郡さん来る?」
「そ、そうなの?いいのかしら、私まだ天若くんの家にも行ったことないし、お家の人とも会ったこともないけれど」
「大丈夫だって。兄貴も父さんも母さんも友達を家に連れて行って断ったりしないし
友達
その言葉がチクリと心に刺さった。何故かわからないけれど痛みが心に広がった
「でも私が行っても盛り上がらないんじゃないかしら。あまり人と話さないし、まともに話す相手も天若くんくらいしかいないわよ?」
自分でも分からないが彼に否定的になってしまった。私は彼もいても不快ではないし、むしろ最近は話しているとこころが落ち着いてくる。そういうのは秘密にしておきたい
「問題ないよ。俺郡さんに家見てもらいたいし、話したい。それに一度郡さんの私服見てみたい」
彼はそう言いながら笑っている。私は真逆の方に顔を逸らした
今の私の顔は多分赤くなっていると思う。彼の笑顔が眩しくて、とても素敵だった
彼のほうに目を移すとこちらを見ている
私はひとまず落ち着いて彼の方に顔を向けた
「私も参加させてもらうわ。ゴールデンウィークのいつ頃にするの?」
「半ばくらいの、確か4日だったかな。俺が兄貴の車に乗って郡さん迎えに行くように言っとくよ」
「ありがとう。じゃあ取りあえず私の家の地図を送ろうと思ってるのだけど、天若くん携帯持ってる?」
「待ってるよ。というか今まで話してきて携帯の交換もしてないなんて何か不思議だね」
「ふふ…、そうね。何だか変な感じね。これでお互いの携帯に登録したわ」
そう言って私は天若くんに携帯を渡した。それと同時に彼の手を握った。とても逞しく私より一回りか二回りも大きい手だった
「こ、郡さん?何だか恥ずかしいな…」
「もう少しこのままでも良い…?あなたを触っていたいの」
少し経って手を離した。名残惜しかったけれど、もう昼休みも終わりだったので仕方なかった
こんな事をしていると天若くんから影響を受けたのだと実感する
少し彼に話しそう、自分の心の内を。きっと受け入れてくれる
「私ね、天若くんと話して始めてからちょっと変わったかもしれない。前までは人と関わることが嫌だったけれど、今はましになった。あなたと話していた時間がとてもかけがえの無い時に思えるの。
だからありがとう、天若くん
私を変えてくれて
今なら少しでも前を向いて歩んでいける」
とても恥ずかしい。けれど彼は真面目な顔をして私の話を聞いてくれている、それだけで心が落ち着く
「俺も思ってたけど今の郡さん前よりもずっと可愛くなったよね。初めて会ってからそれほど時間経ってないけど、前よりも明るくなった気がする。今の方が俺は好きかな」
「あひがとう天若くん
そろそろ戻りましょう。お昼休みも終わるわ。ゴールデンウィーク、楽しみにしてるから」
「うん、期待しといて」
この時の私には時間が無限にあると思っていた。彼と過ごす時間の全てが愛おしく、幸せに感じていた
全てが終わり、また始まる日が来る時までは
あと2、3話で取りあえず郡千景編は終わりします。
この小説はキャラクタールートの時系列がバラバラになると思いますが、乃木若葉本編を基本にしています。
郡千景編は崩壊前の事
その他のキャラクターの時系列は書く時に考えようと思っています
これからもよろしくお願いします