ゆきめが上から見下ろしている。
「えーと……なんだったかしら」
股から白い塊が太ももを伝うのを無視して、彼女は献立でも考えるように顎に指を当てて、どこかを見ている。
動くたびにきれいな髪が散らばり、上気した肌に張り付いている。
「まずはそう、うん。匂い消しね」
舌を伸ばす。ピンクの肉は白い湯気を伴いながら獲物を探し、唾液が伸びた先の腹を舐めた。
「ぇれ……あー……ん……れろ……」
彼女の舌はへその周りをつつと舐めまわし、べったりと腹筋をなぞるように、わざとらしくべろぉと舌を動かさずに頭を動かして見あげる視線からゆっくりと舐め上げ、下からべぇと見下ろすまで、目を見つめてくる。
胸に移ってもまた同じことが続き、乳首のときはあむ、とかわいらしく味わうように目を伏せた。
「ちゅっ、ちゅっ……あも……ぷは……ちゅぅー……」
ひどくくすぐったい。彼女の唇はちゅうちゅうと赤ん坊のようでいて、舌先でほじくるように乳首を愛撫している。たまに痛いほどの吸い付きをしながら視線をちらちらと飛ばして反応を見ている。
勃起している股間にはわざと触れないように体をずらし、安心して眠る赤ん坊のようにただ吸い付いたまま、目も伏せてただ胸を味わう彼女の息が胸にかかる。
片手は胸筋を四角になぞり、徐々に縮めていくとみせかけて乳首には触れずにぺたりと乗せるだけにとどまった。ぐいと中の肉を押すように、確かめるようにぐりぐりと手のひらを波打たせるように触れている。
「ちゅっ……ん……ふふ……んん……」
頭をなでると口の端から漏らすような声が聞こえる。このまま寝てくれるのかなと思うとぷは、と少し膨らんだ乳首を離し、ちろちろと舌先でいじくっている。くすぐったいだけだというのに。
飽きたのか次は指を手に取ると、当然のように口に含んだ。
「あー、ん……あむ……ひょっはい」
二人の手で握りこまれていたせいかゆきめが含んだ指は少し汗ばんでいたようだ。それでも気にせずに舐めている。
こちらの視線も無視して第一関節まで舐める。爪を掃除するように、目をこちらに向けながら舐める。舌をやや長めに伸ばすのはサービスだろうか。
それを一本一本続けるとねばぁと指が彼女の唾液まみれになった。ぬらりと糸を引くそれを見てほほ笑む彼女がいる。
「ほら、そっちも」
またあむと舐めて、今度は手首に舌を巻きつかせるように舐めて、腋はさすがにと頭を押さえるがすさまじい勢いで迫ってくる。首の力が尋常でない。
というか妥協案を出してやっと止まった。
「……お風呂で、ね」
ゆきめは舌を中空で動かしながら残念そうにしている。次は、品定めするように移ろう視線は下半身に伸びた。
「やっぱりここね、うん……ふふ」
指先で腹から下に、陰毛をくしゃりと撫でつけて手のひらで股間を避けながらふとももをさすった。円を描きながら性器には触れず、マッサージのように。
「ん……ちゅっ」
シックスナインのように姿勢を変え、ふとももにキスすると指と同様にべろと舐めて唾液の痕を付ける。ちゅっちゅと各駅停車のように、自分にはわからないが意味があるのか規則的にキスマークを残そうと吸い付く。
彼女の膣口がどろりと濡れ、輝いている。吸い込まれるように指を入れるとそれだけでぬち、と嫌らしい音がした。
「ひゃん! ……もう。触るなら言って、ね?」
ぷはと足から唾液の糸を垂らしながら口を離し、文句を言ってくる。話してしまった指を一言いってからぐちゃりと押し込むと中まで粘つく愛液で満たされていた。
ごにょごにょとゆきめが何か言っていたがあえて無視すると諦めたのか愛撫する作業に戻っていた。唾液とキスマークを付ける作業に。
動き回る彼女の大きな胸がたぷんと勃起した亀頭にかする。わざとなのか天然なのかたっぷりと乗せられ、重量で曲がってしまうときもあった。
勃起しきったそれは愛撫で鈴口にはカウパーがこぷこぷと溢れていて、胸にも伸びてしまっているだろうに、何も言わずにただキスを続けている。
足の指に移ると胸がぐにゃりと変形するほど足に密着し、柔らかな感触を伝えてくる。見えている部分ではお尻の穴が気になったけれど、さすがに怒られそうだと戯れに彼女の弱点をほじくるとひゃんと飛び跳ねるのが面白かった。そのときはかぷりとキスマークを超えた歯形がつくのが問題であったが。
「もうちょっとで終わるから、ん、待ってて……ふぁ……もう!」
ゆきめは最後の仕上げとばかりにちゅ、と足先にキスするとまた立ち上がり、ふくらはぎにまで達した愛液の滝を気にせず、肉棒に顔を寄せた。
「……いただきます」
あむと玉袋を口に含むと、もごもごと動かしている。内臓がゆれるような、不安を生じさせる快感交じりの何かが下腹に響く。あむと噛んで伸ばして遊んでいるふうなのも少しつらい。
「……ん、ばぁ、はぁ……あー、む」
片方の玉ずつを丁寧にしゃぶり、歯でこりりと柔らかな甘噛みを繰り返しては味わっていた。見ているだけで気が気でない。
そしていざ竿となってもこれまた噛みつくように横からかぷ、かぷ、と勝手に動いて面倒というふうに、難儀しながらキスマークや歯形を付けては満足そうににんまりと笑った。無邪気な子供のように。
「最後はここね」
亀頭以外には彼女の痕がついている。うっすらとついたキスマークならまだいいが、彼女の綺麗な歯並びが点々と付いているのはゾンビじみた感想を抱かせるあまり気分のいいものではない見た目になっている。
そして、とゆきめは亀頭をまるごと飲み込んだ。
「あむ、んむ……れろ、ぁろ……んん……」
咥えた姿勢のまま動かなくなり、目を閉じて味わいながら、少しだけ余っている皮に舌を這わせ始めた。
裏筋を舐める。舌で形を確かめながら器用に表面をなぞり、動かす。エラにも舌をまとわりつかせ、じゅろ、じゅろと舐めまわしてはわずかに静止し、思い出したようにまた動かしている。
「……ぷぁ……はぁ」
舌が疲れたとばかりに口を間抜けに開きながら籠った匂いを吐き出す。白い呼気からは性器の匂いと口臭と何かがまざったひどく猥雑な臭いがする。
「れろ、れろ……れぇ……ぺろ、ん」
舌先でべろり、またべろりと裏筋から肉棒を持ち上げては戻す。鈴口をほじくるように、また舌のざらざらでぞぞぞとこすりあげるように、ゆっくり舐めて自分の感触を注ぎ込んでいった。
「……あー……ふはっへ?」
掃除が終わるとゆきめは口を開け、目をつぶった。何かを待つように、じっと。
熱い呼吸が亀頭を揺らし、勃起のせいかそれとも彼女の顔が寄っているのか、ぷにと瑞々しい唇に触れてはべろとピンクの裏をめくり、うっすらと歯が見えそうな程度に開いてはもとに戻った。
何回か続いたところでいつの間にか彼女の頭に手が触れていた。数回震える手で撫でていても彼女の表情は変わらず。ぐいと力を籠めるとにたりと、三日月に伸びた。
「ぉむ……んん……ふふ」
ゆっくりと沈めこむと唾液を溜めていたのか、たっぷりと温度の高い海と舌が迎えてくれた。ただ添えるだけというふうに竿を乗せる程度にとどまっている。
一度頭を股間に押し付けるとゆきめの目が一瞬開くとまた閉じ、すううと深く息を吸って、目をとろけさせた。
抜き取るときはそういうふうにと腕を動かすとすぐに彼女が追随した。ぷぷ、空気を吐き出すおかしな音とともにゆっくりと抜かれ、またぽんと元のふうに戻った。
何度も繰り返して最後に両手でつかむと、にこと笑ってうなずいた。そして乱暴に、脳を揺らすようにしゃかしゃかと、腰の代わりに彼女の頭を振った。
「……んぶ、ぶぽ、んはぁ、はぷ、じゅる、ふっ、ん、は、ぉご」
何が楽しいのか彼女はにこにこと笑いながら、唇と伸ばしたり、陰毛に顔を押し付けられている。歯が亀頭に触れることもなくただ快楽に浸る。
先ほどまでの我慢のせいか限界はすぐに、自分でも予想外に来てしまった。奥に押し込むでもなく、中途半端な状態での射精は夢中だった。
「んっ、んごっ、ごっ、んく、おぶっ、はっ……んっ……ごっ」
抜き取る途中で出た射精は彼女の舌の上に吐き出された。反応して持ち上げられた舌をねじこむように頭を腰に押し付け、二発目は喉奥に射精した。
きちんと喉が動く前にもう一度抜き取ると視線がぼうと揺れて、それでもとまた押し込み、精液をかき混ぜているようだった。
「……んっ……ぉ……ふぁ……」
射精の終わりに抜き取ると、それでもわずかな唾液だけを竿に残して口からこぼれた。
もごもごとうごめく彼女の唇は精子を口内にとどめ、味わっている。思い出したような呼吸に合わせて精子の泡が数個立てては消えたが、舌でべろりとまとめて回収しては満足そうに笑った。
「……ごちそうさま。はぁ……」
これで満足するかと思ったら腰にまたがると小陰唇を広げ、重力に従って落ちる汁が半勃ちしている性器にどろりと垂れ、コーティングをした。
「重いって、いわないでね」
添えられた性器同士が勃起するようににゅるりと入り込んでいく。熱い肉壺は吸い込むように性器を受け止め、腰を正すように持ち上げる動きで完全に直立し、わずかに離れた性器がそれだけで色濃く愛液の汁を残した。
ゆきめはゆっくりとペースを確かめるように腰を動かしている。手を絡ませるとにこりと恋人のデートのような爽やかな笑みで加速させた。
「重く、ない? ふっ、あっ、運動、してるからっ、んっ、大丈夫だと、思うのだけれど、んはっ、動かない、の」
性器がこすれる場所を見るとカリ首ほどまで抜き取り、どずんと叩きつけてくる。愛液で煌めき、どちらの汁かは知るすべもない。
「ちゅー……ちゅっ……ふふ……もっと」
どちゅどちゅと音を立てての上下運動から一転、抱き着くように、胸をこちらに押し付けながらマッサージのようにうごめく。
キスをするときゅうきゅうと締め付け、クリトリスをこすりつけるようににゅるにゅると抱きしめあう。
彼女のキスは首、耳、自分の見えない場所とどこにでも飛ばし、ちゅううと吸われてはどれほどの痕が付くか予想もつかなかった。
「はぁ……んっ、ぁはっ、どう? 気持ち、いい? いつでも、してあげる。動いて、あげる。ふあっ、ん……ひっ」
唇を湿らせながら笑う彼女につい腰を持ち上げると食いしばるようにふんばり、ぎちりとわっかのように肉棒を締め付け、お仕置きとばかりにキスを飛ばす。
こちらも気にせず続けると唾液がどろりと溢れ、謝るように彼女はまたじゅるりと吸い上げ、勢いのまま舌にしゃぶりつくように舐めてきた。
「んー……んっ……ふっ……はぁ……んっ……もう、イく」
愛おしそうに頬が撫でられ、そのまま顎を持ち上げて軽くキスをされ、激しく腰を振り始めた。
下唇を噛むほどに力を籠め、ふっふっと息を断続的に吐き出しながら重量感のある、形のいいお尻を叩きつけてくる。
白いお腹は張り詰め、ふとももの筋肉が盛り上がり、運動をしていた。
「あっ……あ゛ッ……ふっ……ひっ、手……あぐっ!」
のけぞらせ、一瞬離れるとまた倒れこむように手をどしんと繋ぎ、その衝撃でクリトリスを叩きつけ、ぶしゅりと汁を吐き出しながら体をこわばらせ、精液を受けた
重力に反して放つ精液はびゅううと音を立てているほどで、吸い付く子宮が飲み込むようにびくびくと脈動している。
「……かはっ……あっ……」
手から力が抜け、握りしめていなければ粘液でずるりと落ちてしまいそうだった。
ゆきめは口を開いてとろと唾液を顎に伝わせながら体を痙攣させた。
そしてゆっくりと、粘液を全身にまぶすように一気に柔らかくなった体が覆いかぶさってきた。
順を追って胸と顔が密着し、おもちゃのように手がぎゅうと抱きしめて、そのまま静かになった。
「……すぅ……ぁ……」
動きすぎて広がった髪が首や体にまとわりつき、捕らわれているようだと思った。
先ほどの運動も相まって疲れたのか、それでも手は後であざが残りそうなほど抱きしめられ、離れることはできないだろう。
「ん……」
それでも幸せそうに笑っていて、昼食まではこのままかなと一度髪を梳くと、くすぐったそうに笑みを深めた。