・キシリア=オズワルド(魔族HR)
・レベッカ=シルキー(対魔忍SR)
やっと投稿できた……次話をエロオンリーにしたいからどうにか詰め込もうとして唸ってました(汗)
というわけで今回はエロ無し。しかも戦闘って書いておきながら殆ど無し。さらに粗削り。ゴメンよ……。
それは早朝の出来事だった。
(……何故、私がこんなことをしなければならない)
魔族が大半を占める東京キングダム……その中に聳えし小さな組織「イ・グー」に囚われし対魔忍・月影永夜は自問する。答えは解り切っているのに、思わずにはいられなかった。
彼女は盲目だ。特異体質である邪眼の代償として視覚を失い、それでも対魔忍として十全に任務を遂行できたのは、彼女の努力と優れた感覚によるものだ。
そんな彼女に朝早くからオスカーより命令され、ある任務に勤しんでいる。抵抗すれば何をされるか解らなかったし、抵抗する気にもなれなかった。
彼女は手で熱を察する。臭いで判別する。周囲を音でイメージする。普段では味覚を使う事は無いが、
視覚を除くあらゆる感覚器官を用いて事を成す。背後より佇む凶悪な気配を感じ取りながら、気配の主に何か言われぬよう、手を抜かず真剣に取り込む。
―そして今、彼女は与えられし任務を乗り越えた。湧き上がる小さな達成感を(育ち過ぎた)胸にしまい込み、ボスに報告する。
「梅干しオニギリ20個できたぞ」
「ありがとうございます」
邪眼によって映るはオスカーの触手の気配。今さっきまで握り終えた握り飯を乗せた皿を持って行ったのだろう。月影は安堵と疲れの溜息を零す……何をやっているんだろう自分、と改めて思いながら。
月影は現在、電流装置付き首輪と鉄球付き足枷を付けられた状態で、イ・グーの朝食を作らされていた。メニューは握り飯と味噌汁(ワカメと豆腐)、沢庵である。
盲目である彼女にも出来る作業としてオスカーより命令され、しかし月影に掛かれば握り飯を作ることなど容易い事。散々SM調教された成果か、或いはくだらないけどマシな雑事だからか、月影は大人しく従った。
―――なお、コスプレ好きのオーミチの趣味で裸エプロンと三角巾を着用。爆乳だから、はみ出た横乳がエロい。
「オメェおかか入り取りすぎだろ」「早いもん勝ちだ」「うぇぇ、梅干し入りだったぁぁ。シュレイ食べてぇぇ」「はいはい、仕方ないなぁ」「沢庵うめぇ」「握り飯も良いが納豆ご飯食いたかったっぺなぁ」
賑やかな食卓を耳にして月影は舌打ちする。中には元米連の肉奴隷まで混ざっているのだから憎たらしい事この上ない。
「では次は鮭オニギリを20個お願いします」
「まだ握るのか!」
ドンと目の前に置かれたホカホカのご飯入りボウルと鮭フレークを感知した月影は、新たな任務を早く片付けようと握り飯を作るのだった。
アチチ、と言いながら月影は盲目とは思えぬ見事な手つきで鮭フレークを埋め込んだ白米を握る。綺麗な形の握り飯が次々と皿の上に乗る様は、厨房を覗き見していたオーク達を感心させる。
月影永夜、最近はちょっと待遇が良くなって元気が付いてきた様子。
―因みにアネモネとメイド達は先日、修繕が終わった自身の屋敷に帰宅した。
―――
時は一気に加速して夜。日課の訓練、近隣企業の警護、ボスにとっての難敵書類整備を終えたオスカーはベルベットの経営するバーに足を運んでいた。
酒だけでなく情報交換も主とするこの酒場には大勢の魔族とそれに紛れる人間がいるが、オスカーが来客すると喧騒が一気に静かになる。オスカーは気配と能力が恐ろしいと密かに評判なのだ。
「オスカーさんが来ると静かになるから良いですね。これだけは認めます」
「これだけとはなんですか、これだけとは」
ウィスキーの水割りをチビチビと飲みながら、オスカーはどこか嫌味ったらしいベルベットの笑みを見て苦笑いする。しかし自身の体質を理解し周りの空気を読んでいるから強くは言えない。
時折視線を感じるが、それでも周りはボソボソと情報交換に勤しんでいる。そんな中でオスカーはカウンター席で酒を飲み、ベルベットはグラスを磨く―――ここ最近はこれを繰り返していた。
―何故なら。
「そういえばオスカーさん、ようやくイ・グーに雇われたいっていう傭兵が出てきましたよ」
「やっとですかぁ」
新たにグラス磨きを始めながらベルベットは何気なく言う。それを聞いたオスカーは待ちに待ったと言わんばかりに溜息を零した。
ロージィ捕獲から一週間と一日後……リリーナ主催の高級娼館パーティーの翌日にイ・グーに訪れたのは、魔界騎士イングリッドだった。彼女が先日リリーナと対面した、ノマドの偉そうなオークの言っていた訪問者である。
オスカーは二度目の対面とはいえ緊張していたが、自身の縄張り内でロージィを捕まえられた事が喜ばしかったらしく、イングリッドはいつになく上機嫌だった。リリーナは彼女の配下だったようだ。
その功績を素直に称え、イングリッドによるとあのエドウィン=ブラックも「使える方」と評価された事によりオスカーは大喜び。慎めとオスカーを叱った後、彼女はある提案をオスカー……正しくはイ・グーに持ちかけた。
イングリッドはある作戦に参戦するようイ・グーに要請。成功した暁には自身の配下に加えると約束してきたのだ。要するにノマドの傘下に入れるという事態に、オスカーは目を丸くして驚いた。
しかし使えると評価されても、東京キングダムにおけるイ・グーは未だ弱小組織という認識が基本的だ。これまでの依頼も警備や対魔忍狩りといった低レベルな物故、仕方がないだろう。
【
それでも同じ幹部である朧に取られるよりはマシだと考え、イングリッドはこのように考案したというわけだ。朧への強い敵対心が見て取れる。
作戦決行は1週間後。その間に負傷したオークが何名か復帰するだろうが、現存の戦力と作戦の要である敵ターゲットを考えると心もとない。
そこへイングリッドは、ロージィの懸賞金は渡してあるし傭兵でも雇えばいいだろうと指摘。受けるとオスカーは返答していないが、既に彼女の中ではイ・グー参戦は決定しているようだ。
そんな会合から5日後……広告としても信頼されているベルベットのバーにて傭兵を募らせた所、ようやく当たりの傭兵を引けたらしい。
それなりに信頼を得ているとはいえ、やはり弱小組織が雇い主で、此度の作戦内容には相当な「ネームド」と相手をすると書かれている。高額とはいえ割に合わないのだろう。
金目当てのゴロツキのような傭兵が現れないのは、ベルベットの手腕と人脈あってこそだろう。彼女の紹介ならば確かな腕を持つだろうし、期待が持てる。
そんな安心しきったオスカーの背後……少し離れた席から立ち上がり、ふらりと歩き出す人物……いや魔族の姿があった。
褐色の肌とポニーテールにした白髪、豊満な乳を持つ背丈の高い女性。グラマラスな体型を隠さない軽装を施しているが、腰に携えている鞘入りの刀、何より佇まいと気配が武人の質を醸し出す。
彼女は席に立つ前に度数の高い酒を呷ったにも関わらず足取りはしっかりと、そして静かに音を立てずオスカーに近づいていく。
「あ、キシリアさ―――」
―チャキ
ベルベットが声を掛けられるより先に鞘を握り―――音が響いたと同時に白銀の太刀筋が煌めく。
「……」
「……いったぁ」
周囲をどよめきを無視するように、刀を抜いた女魔族は無表情のまま目の前を見据え、背を向いていたはずのオスカーは痛みで眉を歪めていた。
彼女の刃はオスカーの右腕……正確には一本の触手が防いでいた。防いだと言っても触手の幹の半分以上が斬られており、ドクドクと紫色の粘液が溢れ出ている。
握る鞘から女の手へ伝わってくるのは、半ばまでしか斬れなかった触手の肉質。それは鉛を斬り裂いたような重い手応えだった。抜こうものなら梃子摺るのは必須だろう。
「キシリアさん! 私の店で斬りかかるなとアレほど言ったじゃないですか!」
そんな修羅場など気にせず―正確には何度も修羅場を見たので慣れているだけ―ベルベットは刀を振り上げた姿勢のままでいる女魔族にプリプリと怒る。
どうやら一度や二度では済まない数でやったらしい。キシリアと呼ばれた彼女は初めて表情を崩し、申し訳ないとばかりにベルベットに視線で謝った。
「キシリア嬢、でしたか。これは何の真似なのでしょうか?」
「まずは詫びさせて欲しい。突然斬りかかって済まなかった。私の取柄は見ての通り刀のみなのでな、依頼主の実力も見たいと思い、このような真似をした」
「なるほど」
キシリアが内心驚いたほどにオスカーは淡々としていた。微笑みですら浮かべて割れかけた触手の傷を開き、キシリアの刀を解放する。粘液まみれのそれを振り払い、鞘に納めた。
傷口から漏れた粘液は瞬く間に凝固し、そのまま傷口にくっついて接着剤の働きをする。傷口は瞬く間に消え、触手がミチミチと音を立てて子供らしい小さな腕に変貌した。袖は犠牲となったのだ……。
下手をすれば殺され、逆に殺される立場にあるというのに……子供じみた化物と剣豪の魔族を前に、バーの客達は静かにそれを傍観、あるいは無視することにした。
「めっさ痛かったですが、まぁそれは置いとくとして……では貴女がベルベットさんの言っていた……」
「キシリア=オズワルド。流れの傭兵だ。此度の依頼に応じるべく参上した」
「オズワルド……貴女があの【疾風のキシリア】ですか。お噂はかねがね」
そういって彼女……キシリア=オズワルドは軽く頭を下げ、オスカーは喜ばしいと目を丸くした。
【疾風のキシリア】と言えば、風の如く敵を即座に切り伏せると言われている魔族の傭兵だ。戦いを矜持とする彼女は非常に腕が立ち、しかし選り好みの激しい事でも知られている。
彼女を無下に扱った事で逆に殺された依頼主は多いが、彼女に見合う仕事を与えれば報酬に見合う働きをすると評価されている。そんな彼女がベルベットの酒場で釣れるとは予想外だ。
「良い雇い主が無いかとベルベットに愚痴を零したら、お前を紹介されたんだ。話の分かるショタ触手モンスターだと」
「誰がショタ触手モンスターですか」
思わずオスカーがジト目でベルベットを見るも「てへぺろ★」と舌を出してウィンクするだけ。言っている事に間違いはないので強く言及できず。
そんな2人を差し置いてキシリアはオスカーの隣に座り適当な日本酒を注文する。ベルベットがオスカーの視線から逃げるように背を向き、棚から酒瓶を選ぶ。
「……して、此度の依頼は戦闘が主とあるが、詳しく聞かせて貰えるか?」
「ええ。しかも貴女にお誂え向きの内容ですよ。何せターゲットは、かの【武装聖光】ですから」
微笑みながら告げる「ネームド」の二つ名を耳にしたキシリアは思わずとばかりにビクリと震え、目を見開いてオスカーを見る……彼は相変わらず楽しそうに微笑んでいた。
彼の言った事は真実なのだろう……キシリアは口角を吊り上げ「そうか」と一声漏らす。
「期待してくれオスカー=ライマキー殿。そして期待させてくれ―――かの対魔忍を私に討たせてくれると」
「そのつもりですよ」
そう言って2人は力強く握手を交わす―――契約成立の証であった。
「そういやもう噂になっていますが、
「連絡先知らないので……」
「アホショタ」
―――
『夜襲を仕掛ける対魔忍共を始末し、【武装聖光】レベッカ=シルキーを討伐する』
『諜報部隊より、街はずれの廃墟で行われる武器の密輸を突き、対魔忍どもが彼女を率いてくるという情報を得た。このイングリッドを小娘1人導入した程度で討てると思うなど甚だ不本意だが、飛んで火にいる夏の虫とはこの事だ』
『それを逆手に取り包囲網を敷き、連中に買収された闇商人共々殲滅する。レベッカ=シルキーは小娘にしては腕の立つ【ネームド】だ。対魔のオーラを練り上げ武器や防具に纏わせる能力は、高い汎用性と防御力を持つ。集団戦に置いて厄介な奴だ』
『生死問わず貴様らがレベッカを討った場合、私の配下に加えるとしよう……送り出す配下は私の忠実な僕だ、嘘の報告はせぬから安心しろ。殲滅戦の報酬も支払う。失敗は許されん、心して掛かれ』
『……私か? 破綻している商談に赴くほど私は暇ではない。赴くのは私の影武者だ、気にするな』
―――
作戦当日……霧雨が振る深夜に行われるはずだった商談は対魔忍の襲撃によって破綻、しかし事前に察知していた故にノマド側の増援が取り囲み、廃墟は激戦区と化していた。
既にノマドを裏切った闇商人は死に、イングリットを討ったと思った相手が実は影武者だと気づいた頃には、銃と術が飛び交い始めた。
魔界騎士イングリッドを討つ為に仕掛けた部隊とイングリッドの忠実な配下という対決は両者とも精鋭ばかり。傭兵やオークとは比べ物にならないノマド戦士や魔術師、腕の立つ強襲忍者や対魔兵士が各々の武器で争っている。
しかしながら、武器の質で見れば向こうが上手だった。
『痛っ!』
太さだけでも人間の二倍はある巨大な触手にクナイが数本刺さるだけで、オスカーは強烈な痛みを覚え叫んでしまう。水音の混ざる不快音故に対魔忍側は気持ち悪がるが。
「くそっ!」
「ボス、九時の方角に味方がっ!」
『はいはいもう―――やっぱ痛いっ!』
巨大な蛸となっているオスカーの傍を陣取りガトリングガンを放っているオークボの叫びにオスカーの触手が蠢き、ノマド戦士達に襲い掛かる強襲忍者の鉄爪を受け止める。当然ながら痛い。
それでも鉄爪程度ならオスカーの分厚い肉を切り裂くことは不可能。食い込んだ鉄爪を抜こうとした所をノマド戦士の銃撃で射殺。オスカーに感謝を述べ、触手の壁を潜り抜け前線に出る。
切り裂かれても居ないのにオスカーに激しい痛みを与えている理由は、対魔忍側が持つ武具にあった。
(予想以上ですねぇ【武装聖光】の威力は……)
多数の(オスカーから見れば)小さな傷からはシュウシュウと煙が立ち、未だに再生を終えておらず体液を染み出していた。
闇商人が密輸してきた武具……襲撃してきた対魔忍達が使っている
武具や防具に練り上げた対魔の力を付与するレベッカ=シルキーの異能【武装聖光】。オスカーの触手に突き刺さっているクナイも淡く光っており、それがオスカーに鋭いダメージを与えている。
しかもこの対魔の力はオスカーの再生能力を阻害している。傷口に残っているオーラが蓋をして再生を防いでいる感じだ。しかも傷口に塩を塗られたような痛覚まである。
まぁ幸いにも、対魔忍が持つ全ての武器はオスカーの触手を完全に斬り裂く事は出来ず、阻害されているとはいえ時間が経てば対魔の力が薄れ再生することが出来る。
加えて連中は最初から魔界騎士イングリッド目当てだったからか、
「ほらほらぁっ! どんどん行くよー!」
顔バレ防止も兼ねたオーミチ特製フェイスヘルメット(蜂がモチーフ)を被っているフィル=リードが両手剣カラドボルグを振り回して対魔忍達を切り裂いていく。
米連製の科学による武装は、【武装聖光】の効力を受けず忍者刀程度なら難なく切り裂ける。電流装置付き首輪を装着しているとはいえ、久々の米連スーツを着れる事もあって絶好調だった。
「刈って刈って刈りまくって、ボスとオークボさんからご褒美貰うんだー!」
殺人を躊躇なく行い暴れまくるフィルの好戦っぷり、或いはイ・グーに汚染されきった精神力が伺える発言である。因みにボスからはプリンアラモード、オークボは調教1日お休み権が報酬らしい。
そんなフィルを見ていたからか、オスカーは自身の足元を跳躍する存在に気づけなかった。
―ザシュッ!
『いっだあぁぁっ!』
唐突に襲い掛かる今までにない痛覚。思わずオスカーは軽い衝撃波のような絶叫を周囲に与える。
叫び終えたオスカーは現状を確認すべく、体に生えた無数の目玉を用いる。原因は根元から斬られている触手にあった。木のように太く長い触手が地に伏せドスンドスンと跳ねまわる。いい迷惑だ。
オスカーの触手を斬り裂いた犯人は―――金色のオーラをビームソードのように纏った剣を握る、金髪をツインテールにした少女【武装聖光】レベッカ=シルキーだった。
資料にあった写真と同一の存在であると解ったオスカーは根本側の切断面から触手を生やそうとしたが、先程よりも強い対魔の力に覆われ再生することができない。
その僅かな思考の硬直を突くようにレベッカは脚に力を込めて跳躍、オスカーの絶叫で頭が眩んでいるオーク達を跳び越して別の触手を根元から斬り落とす。
だが大量の目玉はその様を目撃している為、そうはさせぬと目玉を先頭に触手を伸ばす。人の腕ほどもある目玉付触手がレベッカを睨み、一斉に襲い掛かる。
レベッカは勢いを殺さず、身を回転させて剣を振う。金色に輝く対魔の力が弧を描く衝撃波となって剣より放たれ、目玉触手を一掃した。
しかし対魔の剣撃を放った事で勢いは衰え、更に意識を取り戻したオーク達のマシンガンが火を噴く。それをオーラを込めた手甲と
そして彼女は剣を掲げて周囲の注目を集め、こう叫ぶ。
「我が名はレベッカ=シルキー! 私の前に立ちはだかるならば剣の錆になると心得なさい!」
その堂々として凛々しい叫びと、掲げた剣より漏れる金色のオーラに戦く魔族達。それはオスカーとて例外ではなかった―――ただ1人を除いて。
―キィンッ
鉄を打つ音が響く直後、一陣の風が場を乱す。乱れる風に乗ってレベッカのツインテールと、彼女を斬り伏せるべく駆けた魔族剣士・キシリア=オズワルドの銀髪が舞う。
両者とも驚愕で目を見開いた。レベッカは直感を用いて剣で防いだとはいえ、何時の間に零距離を許した事に。キシリアは疾風の如き跳躍で不意を突いたにも関わらず、対魔のオーラを纏いた剣で刀の斬撃を防がれた事に。
刹那の鍔迫り合いを脱するようにキシリアは跳躍、レベッカはキシリアを見据えて剣を構えるも追いかける事はせず、距離を取ったキシリアと対峙する。
「……流石【武装聖光】、能力だけで戦場を生き抜いた訳ではないか」
「……その動き、褐色の肌に白銀の髪……【疾風のキシリア】とお見受けします」
腰に刀を携え何時でも抜刀できる態勢を維持するキシリアと、両手で剣を握り剣を構えるレベッカ。レベッカは以前見た要注意リストの中に載っていた写真を思い出し、目の前の存在が強者であると理解する。
『レベッカを任せますよ傭兵! 露払いはしておきますので!』
「感謝する」
周囲の喧騒は触手が壁となる事で遮られ邪魔者が居なくなった。その事を感謝したキシリアは、にぃっと笑みを深める。
その笑みと周囲の状況を考えるに、一対一の戦いを所望していると解ったレベッカは、騎士道を重んじるが故にその状況を好ましく思い、柄を握る手に力が籠る。
後は言葉など不要。互いに刃を向け合い―――真剣勝負の幕が上がる。
―それを遮るのは、両者の合間に投げ込まれた煙玉だった。
シュレイと月影はオーク達と留守番。重傷だった者も治りつつあります。
「あたい、料理なんてパスタぐらいしか作ったないからねぇ」
「けど美味いぜ、このミートソース」
「かぁ~不味いっ! もう一杯!」
「なんで青汁なんておいてあるんだ、合わないだろうミートスパゲッティと」
「健康が一番だっぺよ」
因みに当作品ではスキル名を二つ名にした【ネームド】という独自設定があります。中には独特的なスキル名があるのでキャラによって二つ名が変わりますが(汗)
次回、バレバレな最後なので解ると思いますが捕らえられてエロシーンに入る予定。
誤字報告・感想・指摘・リクエスト等お待ちしております。