※この作品はR-18です。

東京キングダムでイき抜く魔族さん   作:ヤトラ

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●登場する原作キャラ
・ウィスプ(魔性R)

というわけで初の対魔忍RPGキャラが登場します。
決戦アリーナにも出ましたが、声やキャライラを見て改めて気に入ったもので。


堕落:ウィスプ

 それ(・・)を見つけたのは、対魔忍の連中と小規模な戦闘と略奪を終えた帰りだった。

 

 しがない金も仕事もないオークのオレが、最近オレらみてぇな落ちこぼれオークにとって話題の傭兵組織「イ・グー」に雇われて余裕を持ったんだろうか。

 それとも、雑魚たぁ言え女の対魔忍を初めて捕縛して調子乗ったからだろうか。まぁとにかく、オレは気分よく仲間と共に帰ろうとして、ふと路地裏を見たんだ。

 

 ゴミ箱に雑に入れられ捨てられた、灰色の肌をした汚ねぇ女だった。

 

 黄ばんだザーメンとコンドームまみれで、穴という穴からザーメンを垂れ流し、緑の眼が虚空を見つめながら「ちんぽ、ちんぽ」と壊れたラジオみてぇにうわ言を繰り返してやがる。

 ああして捨てられたってことは、俺らみてぇなオークですら使いたがらねぇ程に犯され尽くされ、使い潰されちまったんだろう。そそるような肉体美も、今じゃラクガキと歯形と糞だらけだ。

 

 なのにオレは立ち止まっちまう。

 

 イ・グーは変わった組織だ。オレらみてぇな使い捨ての弱小魔族を拾って、厳しい訓練をさせて働かせ、美味ぇ飯と良い女を宛がってくれる。

 ボスは特に変わった魔族だ。食い物にはこだわるし、オレらが女を犯す様を見るのが好きで、厳しいようで甘いし、何より面倒見の良い上司だ。オーイゴナなんて名前ですら貰っちまった。

 

 だからなのか……オレはゴミ箱に捨てられた女を持ち運んだ。

 

 汚物臭が鼻につくし、ベトベトで気持ち悪ぃし、ピアスまみれのグロマンがキモい。背丈がデケぇだから重ぇし。

 そこらにいるチンピラどもから「止めとけ」だの「ガバマンすぎて使えない」だの嘲笑を受けるが気にせず持ち運ぶ。

 仲間のオークからは「変なもん拾ったなぁ」なんて言うぐらいで馬鹿にもせず、戦利品を抱えて楽し気に話し合っていた。

 

 うわ言ばかり繰り返す灰色の女と異臭を気にせず、オレはイ・グーに帰還する。それからはまぁ大変だった。

 

 帰って直にボスに土下座して「ちゃんと面倒見る」「置いてやって欲しい」って頼み込んで、なんとかOKを貰う事ができた。こういう時ボスの甘くて助かったと思うぜ。

 風呂場で汚ねぇもんを取れるだけ洗って、グロマンのピアスを剝がして、仲間のオークに頼んで薬を塗って、萌花って女に頼んで粥を食べさせ、牢屋のベッドに寝かしつけた。

 狭い個室で眠りにつく前、我ながら変になっちまったなぁと自覚してから寝た。

 

 だが朝早くから灰色の女がチンポ欲しさに鉄格子を掴みながら叫びまくって起きちまった。オレだけじゃなくて仲間も起こしちまって怒られちまった。オレが。

 仲間に平謝りして灰色の女を手錠と足枷でベッドに固定させ、口枷も嵌めて大人しくさせる。抵抗してチンポを弄ろうとしてくるが弱っちまった身体じゃ意味ねぇよ。

 

 朝のラジオ体操やって飯食って、女に粥を食わせて、訓練やって雌奴隷共でヌいて、長船のメイド(本人は否定してたが奴隷だもんな)に女の世話任せてメンドくせぇ警備に行って、帰って直に女の様子見て躾けて、飯食って風呂入って、女のガバマンにチンポ突っ込んで満足できず長船犯してから寝る。

 

 訓練やら警備やら、時には略奪まがいの襲撃に行ったりと疲れるってのに、女の世話で余計に疲れちまう。ガバマンでヌけねぇし、体の落書きは油性で消しにくいし。

 だがまぁ、日に日に受け答えできるようになって、パイズリ奉仕もできるようになるぐらいには頭も回るようになってホっとしちまったオレもいる。

 

 なんだかんだ捨てたもんじゃねぇからな、このイ・グーに居るとよ。

 

 

 

 

 

「そう思っていた過去のオレを呪うことになるたぁな……!」

 

 オレ……いやオレらイ・グーのオークはかつてない危機感を覚えた。ボスに本気で叱られ青汁を無理やり飲まされそうになった時みてぇだ。

 

「オーイゴナ、あなた何て方を引き入れちゃったんですか!」

 

「いやホントすいませんとしか……!」

 

 ボスの怒気に対して反射的に応えちまう。両手を触手に変えて戦闘態勢でいるボスを見て、オレのやらかしが如何にに重大化を理解しちまう。

 

 オレらオーク衆とボスの前には、あの灰色の女……ウィスプとかいう魔族の女だ。弱弱しくチンポ強請ってた壊れかけの雌たぁ思えないぐらいの気迫で仁王立ちしてやがる。

 

「貴方には感謝しているのよオーイゴナ……けどこれだけは(・・・・・)譲れない。下賤な魔族風情には勿体ない品物よ」

 

 死霊騎士だがなんだか知らねぇが、この間までヘコヘコ腰振って爆乳揺らしてチンポ強請ってたビッチが偉そうな事言いやがって!

 だがオレらもボスも迂闊には手出しできない。なにせウィスプの手にはアレ(・・)があるからなぁ……!

 

「驚きましたよウィスプさん……その回復力や元とはいえ死霊騎士だったのもそうですが、まさか貴女が―――

 

 

 

 

生野菜サラダには何も掛けない派だったなんて!

 

 ボスの叫びにマイドレッシング(青シソ風味)の瓶を掴む手に力が入る。そのままでも不味くはねぇが、『野菜にはドレッシング』はオレらイ・グーの中では常識だったからよぉ……!

 

「これだから生き物の感性ってのは解らないわね……東京キングダムで貴重な生野菜をドレッシングなどという味付けで上書きするなど、堕ちた身とはいえ死霊騎士として許せないわ!」

 

 だがウィスプの気迫も負けてねぇ。昼食に出された生野菜サラダのボウルを愛おしそうに懐に抱いて少しでもオレらから遠ざけようとする。

 単に好き嫌い云々なら許してたが、このアマときたら取り分ける前にボウルごと奪い取りやがったんだ!新入りたぁいえイ・グーの掟は理解してんだ、そいつを破るたぁ許さねぇ!

 

「というわけで、このサラダは私が食べてあげるわ!あなた達にはライスと豚肉もあれば充分でしょうよ、おーっほっほっほ!」

 

 高笑いしながらウィスプは一跳びでオレらを飛び越え食堂から走り去る。解ってねぇな飯と肉だけじゃ健康と歯ごたえは保てねぇし、豚の生姜焼きにはサラダが付き物だろうが!

 

「追え、追いなさい!なんとしてもウィスプを確保なさい!ボウルを奪い返した者には生卵を追加でくれてやります!」

 

『合点です!』

 

 卵かけご飯うめぇよな! てなわけだ、情けは無用だぜウィスプさんよぉ……後で鞭打ちしながらイマラチオしてやらぁ!

 

 

 

「しょうもないねぇ……」

 

「2週間も経ってないのにすっかり染まっちゃったねあのお姉さん」

 

「言わないでよシュレイさん、私も必死に抗っているんだからねイ・グー(ココ)に染まるの」

 

「あははは……もう手遅れな気がしますよ長船さん……」

 

「というかイ・グーに馴染んだ時点で最初から同類でしょうってアサモ思うわけ」

 

 もしょもしょとサラダ(和風ドレッシング)を食べる女どもは後で輪姦してやる。ボスも許してくれるだろうさ。

 

 

―――

 

 いやぁ、ウィスプさんは強敵でした。結局ボウルのサラダを半分も食われてしまいましたよチクショウ。

 

 新人オークことオーイゴナが死にかけの魔族を拾った時はイ・グーに染まったなぁ程度で放置していたんですが、私もオークも魔族なのに、上位魔族の回復力を侮っていました。

 薬でヤられた身体も精神も僅か10日で取り戻し、散々犯され使い物にならなかった女性器や肛門がみるみる内に締まるようになってきました。

 流石は不老不死の肉体というべきでしょうか。食事をとったことで筋力も取り戻して肌ツヤも出てきたし、あと1週間もすればキツキツマンコに戻れることでしょう。

 

 そんなウィスプさんが、私の前で土下座してます。

 

「……言っておきますがサラダを奪った件は許しませんからね?」

 

 社長椅子に腰かけて踏ん反りかえる。後でオーイゴナ主催のSM大会を開きます、鞭とマッサージ器の連続絶頂責めですぜグヘヘ。

 彼女の隣に立つオーイゴナも下賤な笑みを浮かべていますが、ウィスプさんは顔を上げることなく、真剣な声色で言葉を続ける。

 

「そこじゃないわ……です。オーイゴナ……様やオスカー様に拾われ、匿ってくれただけでなく食事まで与えてくださったこと、本当に感謝しております」

 

「お、おいウィスプ……?」

 

 ウィスプの様子にオーイゴナも戸惑いを隠せない。私は黙って彼女の言葉を待った。

 

「だからこそ図々しい事を云いますが百も承知……どうか私を陥れた者達に復讐するチャンスを下さい!

 それさえ叶えば身も心もイ・グーに捧げる次第にございます! このままでは気が狂ってどうにかなりそうで……!」

 

 土下座したままなので顔色は伺えませんが、声色はとても真剣で切実な想いが伝わってくる。

 

 屍の王に仕える、魔族らしくプライドが高く死者を操る術を持つが故に冷酷な死霊騎士。それが無残な姿でゴミ箱に捨てられていたと、拾ったオーイゴナから話を聞いた時は首を傾げたものです。

 まぁ案の定と言いますか、狡猾な者の罠に引っかかったとかそんな類でしたか。それにしては使い潰してハイお終いってのが雑で気になりますが……今は彼女に応える事に専念しましょ。

 

「いいんですか? 確か死霊騎士とは"屍の王"に仕える魔族と聞いております。いくら一度堕落したとはいえ復帰したのだから……」

 

「いいえ。純潔を汚され、奴隷どころか家畜にまで堕とされたこの身を王の御前に晒すなどとてもできないわ。いっそゴミのように消えてしまえと思った矢先、オーイゴナ様に拾われ完全復活を成し得た今、この湧き上がる憎悪をヤツにぶつけたいとしか考えられない!」

 

 ミシィ……っと床につく手に力が入り罅割れる。なにしとんねん貴女、修繕費もタダじゃないんやで。

 

 それは置いておくにしても、私の正直な気持ちは『私ではどうにもならないし、どうとも思わない』に尽きる。

 

 拾っておいて何を言っているんだと思うでしょうが、それはそれ、これはこれです。

 死霊騎士と呼ばれる魔族は不老不死の如き力を持つ上位魔族……と聞いています。そんな魔族を陥れるとか、どんだけ狡猾や奴やねんって話ですよ。

 ウィスプさんですらゴミ箱に捨てるような奴或いは連中に、私達みたいな下っ端組織がしゃしゃり出た所で踏みつぶされるのがオチでしょう。無駄死にはしたくないんです。

 

「……したくないんですがねぇ。とりあえず名前だけでも聞かせてもらいますか?」

 

 ウィスプさんがバっと顔を上げて破顔する。オーイゴナも握り拳を作って喜んでるし。

 

 オーイゴナも言っていましたが、私は甘い魔族ですからねぇ。ウィスプさんの土下座だけでなく、オーイゴナの「なんとかしてやってください」っていう視線が心にクるんですよ。

 

 そのままウィスプさんは語り出す。彼女を陥れたという連中を。

 

――ん? んん? んー?

 

 つらつらと出てくる名前に罠の実態など聞いていく内に頭痛がしてきた。

 

「……物凄い聞いたことのある名前ばかりなんですが」

 

 思わず声に出しちゃった。

 

 ウィスプさんにとっては朗報でしょうけど……それノマド社で聞いたことのある名前ですわ。

 

 

 

―――

 

『ノマドの裏切り者を排除しますわ』

 

『オスカー、貴方と元死霊騎士ウィスプの情報提供には感謝してますわ。おかげでノマドの膿を一つ潰せるのですから』

 

『目的はノマド傘下の製薬会社ドラッグパライソの殲滅。裏では違法薬物や情報提供を行っている組織なのだけど、どうやら組織のトップが我々に黙って対魔忍や米連に情報を売り渡していたみたい』

 

『ウィスプのようなネームド持ちの傭兵に偽の情報を送り付けて罠に陥れ、薬漬けにして自身に忠実な奴隷を作っていたわ。私の情報収集能力、そして貴方が寄越した月影の力があってこそ得られた、確かな情報よ』

 

『本来なら騙された方が悪いのでしょうけど、ノマドのお膝元でありながらエドウィン=ブラック様に黙っていたのは事実。イングリッド様はこれを許さず、殲滅することに決定したわ』

 

『潜入及び殲滅部隊にはノマド上層部が行いますが、貴方達にはお得意の包囲戦で逃亡者を一人も逃さず殺害もしくは捕縛して欲しいの。保険とお零れって奴ね』

 

『特に敵の首領は狡猾な男よ。必ず一人だけでも逃げ出そうとするから、なんとしてでも捕まえなさい。後は自由にしていいわ―――月影を貰った借りはココで返すわオスカー、首謀者への復讐の機会と引き換えにね』

 

●依頼主:リリーナ

 

 




ご都合主義ですが、こういう「捨てられたところを拾って育てる」ってのもイ・グーならではのシチュってことで。オークも実質上拾って育ててますし。
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