前回に引き続き純愛ですが
・野外
・玩具
の要素が含まれます。
また、原作にはない架空の場所も登場します。
以上を踏まえた上でお楽しみ下さいませ…m(__)m
『キミのためなら』
「んっ…ちゅっ……ぷはっ…」
─青蘭学園、体育倉庫。
本来ならまず生じる事の無い水音が静かに響く。
「ちゅっ…んふっ……」
「はぁっ…美海……」
美海に呼び出された俺は、跳び箱とマットの陰に隠れ、唇を重ねていた。
「学校では…ヤらないって言っただろ…?誰かに見られたらどうする…」
「好きな時に呼んで良いって言ったのは、キミだよ…?」
今は昼休み。学食や広場が賑わっている時間帯ではあるが、当然誰も来ないという保証は無い。
言うまでもなく、バレたら一巻の終わり。それでも俺は美海の欲求を満たすべく、こうしてやって来ている。
「もう時間無いし…弄るだけだぞ?」
「うん、お願い…」
美海は自分からシャツをはだけていた。
俺が残ったブラジャーを外そうとした、その時─
「ん……?」
いつもと違う、ある事に気づいた。
「このブラって、もしかして…」
「そう、フロントホックなの!これなら簡単に取れるでしょ?」
美海が笑いかけてくる。
わざわざ俺の為に用意したんだろうか。そう思うと、無意識に笑みがこぼれる。
ホックを容易く外し、カップをずらして胸を露出させる。続いてパンツを膝の辺りまで下ろし秘部もあらわにした。
キスのせいかその割れ目は微かに濡れており、パンツとの間で細く糸を引いていた。
「じゃあ、さわって…?」
俺は美海に促されるまま、身体に触れ始める。
「んうっ……」
美海が必死に声を殺している。
すぐにイかせてやろうと、乳首とクリトリスを徹底的に刺激していく。
「誰も来そうに無いし、ちょっとなら声出しても良いぞ?」
「はぁ…ふぁ…ん……気持ち…いい…よぉ…」
身体を震わせ始める美海。これならイくのも時間の問題、そう思った時だった。
「……しそう」
「ん?」
美海が何かを呟いたと思うと、愛撫を行う腕の間を縫って、俺のズボンのチャックに手を伸ばした。
「キミのここも、苦しそう…」
そしてチャックをゆっくりと下ろし、下着から勃起した俺のモノを取り出した。
「おい、美海……!?」
「あっ…ん……わたしばっかり、悪いから…キミも……気持ち良くしてあげるね……?」
美海の細い指が、モノを優しく擦り始める。
その心地よさに感電したような感覚を覚え、美海に触れる手の動きが弱まってしまう。
「美海…っ、それ、ヤバい……!!」
「ふふっ…キミのことなら…何でも分かるんだから……気持ちいい所だって……」
先端から溢れた先走りを塗り込み、モノの首を中心に刺激してくる美海。
俺も負けじと刺激を強め、指を膣内に侵入させる。
「もう、出るっ……!」
「わたしも…イっちゃうぅぅ……!」
互いに慰め合う身体は、その震えを大きくし─
「──っあああぁぁぁ!!」
「くっ………うぅっ!」
同時に絶頂し、その場に崩れ落ちた。
美海の秘部は愛液に塗れ、腹の辺りには俺の吐き出した精液がへばりつく。
「はあっ…はあ……」
「やっぱり…自分でするより…気持ちいい……♪」
─余韻に浸っていると、予鈴のチャイムが響いた。
俺と美海はティッシュで体液を拭き取り、急いで着衣を整える。
「よし…ここまでだな」
「うん、来てくれて…ありがと」
周囲に人が居ないのを確認したのち、俺達はそれぞれの教室へと向かった。
─数日後、風紀委員室。
俺はいつものように、仲間と共に仕事に向かっていた。
「ご主人様、学園施設の破壊が確認されたとの情報がありました。おそらくエクシードの暴走によるものかと…」
「ああ、こっちでも話を聞いた。アクエリアは現場の状況を詳しく調べておいてくれ、あとは俺が対応するよ」
「校内の見回りが終わった。特に変わった事は無かったぞ」
「お疲れ様、クラリス。少し休むと良いよ」
「疲れたぁ~!もう帰りたいのだ~!!」
「テオ…もう少しで終わるから、辛抱しろって……」
黒の世界のテオドーチェ。赤の世界のクラリス・エーデルライト。そして白の世界のアクエリア。
かつては敵対した事もあったが、今では頼れる仲間として、日々共に働いている。
「それにしても、最近生き生きとしていますね…ご主人様」
机の整理をしていたアクエリアが、微笑みながら言ってきた。
「そ、そうか…?」
「だな…私もそう思うよ。もちろん元から熱心ではあるけど、最近はいつもに増してやる気に満ち溢れている…そんな気がするな」
「何かいい事でもあったのか~?」
クラリスとテオもそこに続く。
「二人まで……別に何も無いぞ?」
「見るからに何か隠していそうな顔だな…」
「あやし~のだ~♪」
ジト目のクラリス、そして肩を小突いてくるテオ。
いい事があったのは確かだが、さすがに美海との事を話す訳にはいかない。
「まあまあ、それより早く仕事を済ませようよ?」
「逃げるのかぁっ!?」
「終わったら…そうだな、久々にケーキ食べにでも行こうと思ってるけど」
「えっ…ケーキ……」
テオが目をきらきらと輝かせる。
なんとかはぐらかそうと言ってみたが、上手く乗ってくれたらしい。
「行く行く!テオも行くのだ~!!」
「じゃあこの話はおしまい、早く終わらせるぞ?」
「りょーかいなのだ! 」
諦めてくれたテオは、再び机に向かい始めた。
「相変わらず単純ですね…」
「まあ、無理に詮索するのは止めようか…」
クラリスとアクエリアも自分の机に戻り、俺も作業に戻る。
「…………ん?」
その時、俺の携帯が鳴った。着信音はメッセージアプリのものだった。
「誰だ…?」
携帯の画面を覗き込む。
─メッセージの送り主は、美海だった。
『あそびにいこう 森林公園で待ってるね♪』
文面には、そう書かれている。
「おいおい、マジかよ……」
「どうかしたのか…?」
声を聞き付けたクラリスが近づいて来た。
「いや、ちょっと急用が…」
「救援要請か?」
「まあ、そんな所かな…すぐに行かないとならない」
荷物をカバンに詰め込み、席から立つ。
「すまない皆、後は任せる!」
「はい、お気をつけて…」
三人に声を掛けてから、俺は風紀委員室を後にした。
「ええっ、テオのケーキはぁ~っ!?」
学園を出て、クリスタルヴィラの方向へ向かう。
空を見上げると雲がかかり始めており、雨が降りそうな雰囲気だ。
「降ってこなけりゃ良いけど…」
不安を抱えつつ、道を急ぎ足で進んで行く。
『あそびにいこう』
あれは、俺と美海が決めた秘密の合言葉。用途は言うまでもなく、行為の誘いだ。
他人に悟られない為という事ももちろんあるが、セックスと明言するのを避ける事で、少しでも後ろめたさを無くす意味合いもある。
まあどのみちヤる事に変わりは無いし、メッセージ自体他に見せる事もまず無いので、単に気持ちの問題なのだが。
クリスタルヴィラの遊歩道に差し掛かったところで、雨粒が落ちてくるのを感じた。
「ちっ…マズイな…」
雨はたちまち強くなり、道を濡らし始めた。俺は仕方なく上着を脱いで頭に被り、先を急ぐ。
「この辺だったか?」
ある程度遊歩道を進んだ所で整備された道を外れ、辛うじて形を成している雑草だらけの道を進んで行く。
木の生い茂る道を数分進んで行くと、小さな小屋のようなものが見え始める。
─入り口に、美海の姿があった。
「すまん…遅くなった!」
「ううん、大丈夫!ちょうど雨だったね…ごめん」
雨でずぶ濡れになった俺を見て、美海が申し訳なさそうに言った。
「まあ良いさ。どうせ脱いじゃうんだし」
「あはは…言われてみればそうかな…?」
「……じゃ、行くか 」
「…うん♪」
上着とシャツを脱いで適当な所に掛けた後、小屋の奥へ移動する。
辺りに目をやると、ポケットティッシュの袋やティッシュ、そして、避妊具と思われる包装が僅かに捨てられているのが分かる。
「『また』誰か来たのか…?」
「そうかもね…」
クリスタルヴィラより前から存在しているこの旧森林公園は、実は生徒の間で『穴場』として知られている場所でもある。
元々はそれなりに人の行き来があったのだが、クリスタルヴィラが開設されてからはわざわざここまで来る人はほぼ居らず、職員の見廻りルートからも外れている。
その為『そういうこと』をするには絶好の場所とされ、仲睦まじくなったαドライバーとプログレスが度々ここにやって来て、行為に耽るのだ。
─立場を考えれば本当は報告するべきなのだろうが、自分達もこうして利用している以上そうもいかない。下手をしたらこちらにも何かしら飛び火が来る危険もある。
外から見えない位置まで来て、俺と美海は身体を重ねた。
「んっ……はぁ……」
「美海……」
シャツの上から、胸を優しく揉みしだく。手に残った水分が白い布地を透けさせ、その先にある肌をうっすらとあらわにさせる。
そこには何故か、本来あるはずの下着が無かった。
「美海…ブラは……?」
「えへへ、びっくりした?下も…穿いてないよ……?」
美海がスカートを捲り上げ、まっさらな恥丘を俺に見せてくる。
「興奮…する……?」
「お前……まさか学校で─」
「ち、違うよ!キミが来る前に取ったの…!」
大慌てで否定する美海。俺も冗談半分ではあったのだが。
「せっかくだから、ちょっと変わった事してみようかなー、なんて」
胸を寄せて見せる美海。透けたシャツからは肌色の他に、ピンク色の乳首も見え隠れする。
「変わった事、か…それなら……」
「……?」
そう言って俺は美海の胸に顔を近付け、乳首の辺りをシャツ越しに舐め始めた。
「あっ…上から舐めちゃ…やんっ…♪」
「へへ…もう勃ってるじゃないか……」
唾液によって乳首がよりくっきりと姿を現す。大きくなった突起を転がすように舐め回し、同時に空いた手をスカートに入れて尻を撫で、揉んでいく。
「ひゃんっ……そんなに触って……えっち……」
「ノーパンノーブラで待ち構えてた奴に言われたくないな……まあ、否定はしないけどさ」
ある程度触った後、シャツのボタンに手を伸ばし、外し始める。
汗と湿気で僅かに貼り付いたシャツを脱がせ、スカートの金具を緩める。
抑えを失ったスカートが、美海の足元にふわりと落ちた。
「あはっ、外なのに…全裸にされちゃった……♪
「ああ…」
一糸纏わぬ姿となった美海の身体を、俺はまじまじと見る。
ほんのりと赤みを帯びた肌に、ぴんと立った乳首。そして秘部からは既に愛液を滴らせているのが見えた。
「良いよ…さわって……?」
美海に促され、俺は身体に触れる。
胸、二の腕、お腹、背中、尻、太腿。全身を舐め回すように撫でた。
「ひゃ…あぁぁん……」
「美海の身体…すべすべで、気持ちいい……」
一通り触れた後、待ち遠しそうにしている秘部に指を這わせる。割れ目を擦り、指先を膣内に少しずつ挿れていく。
「あぁぁっ…指…入って来るぅ……」
強く抱きしめて逃げ場を無くした上で、指を激しく動かして掻き回す。
「ひあっあぁぁぁあ!?だめだめ…イっちゃうぅぅぅ!!!」
美海が脚を震わせ、絶頂を迎えようとする。
「……っと」
─そこで俺は、指の動きを止めた。
「え……?」
突然愛撫を止められた事に、美海が声を漏らす。
「なんで…やめちゃうの……?」
「いや、ちょっとな…俺もいつもと違う事をしてみようと思ってさ」
そう言って俺は、美海を近くにある椅子に誘導する。
「そこに座ってくれるか?」
「う、うん…?」
少し疑問そうな顔をしながら、美海は椅子に座る。
「よし…じっとしてろよ…?」
俺は自分のカバンを探り、中から束ねたロープを取り出す。
ハサミで適当な長さに切ってから、それを使って椅子の足に美海の脚を縛りつけた。
「えっ…何……!?」
「大丈夫、怖い事じゃないさ」
両脚を固定した後、両腕を背もたれの後ろで組ませ、組んだ腕もロープで縛る。これで美海は四肢を自由に動かせず、胸と秘部を晒す格好となった。
「よし…これで良いな」
俺はもう一度カバンを探って、中からあるものを取り出した。
「そ、それって……」
濃いピンク色をした楕円の球体が三つ。それは俗に言う、ピンクローターと呼ばれる物だった。
「いや…美海の事、普段何度もイかせてるけど…ちょっと引っ掛かってる事があってな」
「えっ…なに……?」
「美海のイく時の顔、ちゃんと見れて無いんだよな…ついつい触るのに夢中になって」
話しながら、テープを使ってローターを美海の乳首に当たるように貼り付けていく。
「ひゃっ…!」
左右の乳首にローターを貼り付け、残った有線式の大きめのローターを、美海の膣内に挿入した。
「あっ…ああぁぁ…!」
「だからさ、今日はよく観察してみたいんだよ…気持ちよくなる美海をさ」
全てのローターを付け終わり、俺は美海から離れる。
「はぁ…はぁ……」
「じゃ、早速…と」
そして、手元の二つのリモコンのうち片方のスイッチを入れた。
美海の右側のローターが振動を始め、乳首を刺激した。
「ふあぁぁぁぁっ!?」
瞬間、美海の身体が跳ねた。イった訳では無いようだが、ローターをくわえ込んだ秘部からは愛液が染み出している。
「あぁぁ…乳首、ぶるぶる…だめぇ……」
「おいおい、一個目だぞ…?まだこれからさ」
快楽に耐えている美海をよそに、二個目のスイッチを入れる。左側のローターが、同じように乳首を震わせた。
「やっ…あぁぁぁ……!」
身体を捩らせる美海。顔はだらしなく蕩け始め、口元から涎が零れている。
「凄い顔……」
「だめ…見ないでぇ……恥ずかしいよぉ……」
美海は顔を逸らすが、その身体は確実に快楽に侵され、痙攣がどんどん大きくなっていく。
「隠しても身体は正直ってやつだな……」
美海に近づき、俺は秘部のローターのスイッチを入れた。割れ目を濡らした愛液が、ローターの振動で飛び散る。
「あああぁぁぁぁぁぁ……!!」
「もう限界か…良いぞ?我慢しなくても…大声出して、イっちまえよ…!」
「ふあっあぁぁ…イく…イくうぅぅぅぅぅぅ!!!」
─俺の言葉でタガが外れたのか、堪える事もなく美海は絶頂した。
潮を吹くと同時にローターが膣内から飛び出し、小さなモーター音を響かせて地面に転がる。
「はぁ……はぁ……」
余韻に身を震わせる美海。ぐしょぐしょに濡れた秘部は、一見すると失禁したようにも見える。
「最高……今の美海、滅茶苦茶エロい」
「ら…りゃめらよぉ……ナカで動かされて……そんにゃにえっちな目で見られたら……すぐ…イっひゃうよぉ……」
乳首の刺激が続く中、美海は呂律の回らない口で言う。
満足した俺は、美海を縛るロープをほどきはじめる。
「お腹の奥…きゅんきゅんするよぉ……」
「美海…?」
「おねがい…最後まで…シてくれる…?」
「言われなくても…そのつもりさ」
ほどいている最中にも求めてくる美海に、大きくなった俺のモノが疼く。
拘束を解き、ローターも外した所で、美海は部屋の端の壁に手を付きこちらに尻を突き出す格好になった。
「ほら…挿れて…?おちん○ん……おま○こ…もう……待ちきれないよぉ……」
「ああ…美海……!」
準備万端、といった様子の美海の秘部に、俺は一気に挿入した。
「ふにゃあぁぁぁぁぁぁ…………!!!」
美海の声と共に、接合部から愛液が吹き出した。挿れた刺激で軽く絶頂したようだ。
「動くぞ、美海……」
「うん…来てぇ……」
腰を前後左右に振って、美海の膣内を刺激し始める。美海も合わせて腰を振り、必死に快楽を得ようとする。
「……っ!締めすぎだろ、美海……」
「ふぁぁ…キミのためだったらわたし……どんどん…えっちになれるんだからぁ……」
「縛ってオモチャ使っただけでこんなになるのか……なんか心配だな、他の奴にも落とされちまいそうで……」
「そ、そんな事ないもん…!こんなにするの、キミにだけだもん…」
意地悪に言った俺に、美海がこちらを向いて反論する。
「そんなに心配だったら……」
「……?」
「もっと…気持ちよくして…!何処にも行けなくなるくらい……わたしの事、めちゃくちゃにして……!」
「……っ、美海……!!」
美海の言葉に刺激され、俺は腰のスピードを速める。
同時に尻にやっていた手を回り込ませ、胸も揉み始めた。
「ひゃあああぁぁぁぁん!!!」
「了解だ…お望み通り、俺の事しか考えられないようにしてやるさ……!」
美海の身体を抱き寄せつつ、最奥を突く。雨の中、水音と身体を打ち付ける音が響き渡る。
「ふぁぁぁ……おちん○んも、おま○こも…気持ちいい……あぁぁん……!!」
「くっ…もう出すぞ、美海…!!」
「いいよ……キミのせーえき、一番奥に…いっぱい…出してぇ……!!」
腰を引いた後、俺は暴発寸前のモノで、美海の子宮口を強く突き上げた。
「──あぁあああぁぁぁぁぁ!!!!」
「くぅ………っ!!」
そして、互いに絶頂を迎えた。
美海の膣内に、大量の精液が注ぎ込まれる。接合部からも溢れだし、愛液と混ざって足元に落ちた。
「はぁ……はぁ……あったかい……♪」
「美海……」
「ん……♪」
美海にこちらを向かせて、繋がったままキスをした。
しばらくしてからモノを抜き、後片付けに取り掛かる。
─そうしていると、部屋に光が入って来るのに気がつく。
「雨……止んだみたいだね」
「……だな」
見上げた空は、さっきまでが嘘のように晴れ渡っていた。
翌日。
「「くしゅんっ!」」
─やっぱりというか何というか、俺は風邪を引いて家で寝込んでいた。
電話の向こうで、同じく風邪を引いた美海が一緒にくしゃみをする。
「うう…ホントにごめんね……わたしのせいだよ……」
「いや…俺も傘を持って来なかった訳だし…裸で無茶させたから同罪だって……」
本当は大人しくしていなければならないんだろうが、どうも落ち着かないのでこうして話をしている。
症状も其れほど重くは無いし、喋るくらいなら大丈夫なはずだ。
「退屈だよ……」
「まあ仕方なしだな、なっちまったもんは……」
「ねぇ…そっちに行っちゃ駄目かな…?風邪っ引き同士だし、ちょっとだけなら─」
「えっちはしないぞ?」
素早く断る。たとえその気がなくても、二人きりになったらどうしても意識してしまうと思った。
「ば、バレた…?」
「勘弁してくれ……さすがに身体がもたない」
「わ、分かった……」
本気だったらしい美海が残念そうに言う。
「まあ、お互いに早く治そう……話はそれからだ」
「だね…それじゃあ、お大事に!」
「ああ、そっちもな…!」
気遣いの言葉を掛け合い、電話を切った。
視線を再び天井に戻す。ずっと見ていても変わらない。美海と同じく、退屈という感情がこみ上げる。
「早く…顔が見たいな」
そんな事を考えながら、俺は身体を休めるべく、深く布団を被るのだった。
(終)