あれですね。日刊で、とか2日毎とかで1万字近く書ける人が本当にすごいなぁと思いました(小並感)
書きたい事書いてたらどんどん伸びたので、そのうち蓮ちゃんさん編は蓮ちゃんさん編で統合します。
ちょっとマニアックな描写が入ってますので、お気をつけください。
寝室に訪れた蓮は、いつもと様子が違うことに気づいた。
それは例えばベッド横のサイドテーブルに置いてあるスマートフォン(柚木のものである)から流れるゆったりとしたクラシックであったり、寝室全体に漂うほんのり甘い香りであったり、
いつもの柚木はこうまで大仰にしない為、少々面食らってしまう。それこそ、もう少し甘い香りが強ければこの場で催眠術か洗脳行為でもされてしまうのでは無いかと疑うレベルである。
まぁ、その場合に被害者となり得る蓮は、
「や、待ってたよ。さぁ、座って座って」
ベッドに腰掛けて蓮を待っていた柚木は、自らの横をポンポンと叩いて蓮に座るように促す。
「何だか、いつもよりも大袈裟じゃない?びっくりしたんだけど」
「大袈裟だなんて失礼な。電話越しの蓮ちゃんがいつもよりも疲れてるような気がしたから、これは僕も頑張らなきゃなと気合いを入れたんだよ?」
「そうなの?自分ではいつもと同じくらいだと思ってたんだけど…」
「口ではそう言ってても、身体の方は正直なものさ。さっきので分かったけど、やっぱり今回は特に疲れてるね。何か無茶でもした?」
「う…」
口ごもる蓮。彼の言う
「…ちょっと仕事中にやらかしちゃってね」
「珍しいね、蓮ちゃんが失敗するなんて。考え事でもしてたの?」
「そんなとこ。…ちょっと、なんで何も言わずに脱がそうとしてる訳?」
会話を続けながら、隣に座った蓮の服のボタンを外し、服を緩めていく柚木。蓮も顔を赤らめながら文句は言うものの、特にその手を振り払うような事はしない。
その姿は、まるで仕える主人に甲斐甲斐しく世話をする執事のよう…
「
「そんなの聞いたことないんだけど?あと、レディを子供扱いしないでくれる?」
「
「イヤミかしら柚木君。私がお酒で酔えない事知ってて言ってるわよね?」
「まさか。
「…結局それだって酔ってないじゃない」
「その辺りの機微がわかってないうちは、レディからは程遠いね」
…いや、大人ぶる娘を相手する父親だろうか。年の頃は兄妹といった方がしっくりくる筈だが、蓮の普段は見せない何処か甘えた様な雰囲気がそう見せているのだろう。
話している内に、蓮の身体を隠す物は首元のチョーカーと下着のみとなった。脱がせた衣服は、サイドテーブルに畳んで置いてある。
チョーカーは、昔に柚木が蓮にプレゼントした物だ。今こうしてほぼ裸と言っていい状態の蓮がチョーカーをつけていると、心の奥にある征服欲がジワリと刺激される。が、今はその気持ちを抑える。
「へぇ、黒か。それにそのパンツ、すごくセクシーなデザインだね。…もしかして、誰かに見せる予定でもあった?」
「そういう話でからかおうとしてるならお生憎様。残念ながら、柚木君ぐらいにしか予定は無いわね」
「わぁ、もしかして今の告白かい?嬉しいな、蓮ちゃんからそんな言葉が聞けるなんて」
「……!?わ、ちょ、今の無し!じゃなくて、今のは違くて!」
「はいはい、そっかそっか。じゃぁ、ベッドに横になって。先ずは俯せでね。頭の下には枕を置いて、腕は身体に沿わせるように楽にしててね」
顔を真っ赤にしてわたわたする蓮の様子をどうどうとあしらうように指示をする柚木。「違うんだからね」と繰り返しつつも、蓮は言われた姿勢をとった。
「失礼するよ」と言いながら先程のように蓮の背中に跨った柚木はしかし、先程とは違い蓮の後頭部に手を伸ばした。
「あら、頭から?さっきは頭なんて触って無かったじゃない」
「やれば時間がかかるのは分かってたからね。あと、さっきやっちゃうと支障が出そうだったし」
「支障って…んっ、何に対する?」
「もちろん、これからするマッサージにさ」
頭にあるツボに、力を込めずに柔らかく指圧を加えていく。その際、自らの丹田を意識し、其処に微かに渦巻く『力』を実感する。洩らさぬようにゆっくりと体内を循環させる事で大きくなっていくそれを、加減を誤らないよう少しずつ親指を伝って蓮の頭へと流していく。
最近になって漸く師匠である父親から仕事に使う事を許された、『気』を用いたマッサージである。
「ふっ…ふぅっん…な、なにこれぇ…なんか、頭すごくぽわぽわするぅ…」
「気持ち良くなってくれてるようで何より。これからもっと気持ち良くなれるからね」
じわりじわりと頭の中で心地良さを増していくそれに、思わず声を上げてしまう蓮。身体の力は自然と抜けていき、呂律が回らなくなる。
思考もぼんやりとした形の無い物になっていくのが解るが、それに抵抗しようとは思わなかった。寧ろ、水の上を浮き輪で漂うようなこのふわふわとした感覚に、積極的に身を任せていく。
頭を柔らかく圧される度に、身体が解けていく。自らを鎧っていた余計な物が、段々と剥がれていく。
何時の間にか、思っている事がそのまま口に出るようになっていた。
「あー…ゆずきくん…きもちいい…そこ、そこぉ…」
「良い感じに溶けてきたね。たれ蓮ちゃんだ」
柚木が蓮の様子を指してクスリと笑みを浮かべる。柚木の手は頭から首、肩へとゆっくり移動しており、今は肩甲骨の周りを半円を描くように指圧している。その間も気は蓮の身体へと流され続けており、蓮の身体と心の緩み具合は
「そういえば、さっき『やらかしちゃった』って言ってたよね?具体的には何をしちゃったの?」
「ぇえ…?んぁっ…やらかし、くふぅ…なにぃ?」
「疲れの原因だよ。如何してこんなに疲れてるのかなーってさ」
「んっ…げんいん?そんなの、ゆーりやがわるいのぉ…ひとにへんなこと、きくからぁ…」
流されている気の所為で半分寝惚けているような状態の蓮は、先程言い淀んでしまった事など忘れたかのように、何があったのかを柚木に話していく。それを柚木は、マッサージを続けながら聞いていくのだった。
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「そういえば蓮さん、『あの人』とは最近どうなんですか?」
ユーリヤ・ミハイロフスカヤが蓮にそう尋ねたのは、今日解決に当たっていた事件の首謀者とその同志達を殺害し、さて後は引き上げるだけという段になった時だった。
「急に何よ?というかそもそもあの人って誰のこと?」
「ほら、あの人ですよあの人。いつもお仕事が終わった後に呼んでおられる」
「…あぁ、柚木君?彼がどうしたの?」
「いえ、大したことでは無いんですけどね」
ユーリヤは暫く言って良いものかと躊躇っていたようだが、意を決して恥ずかしそうに蓮に尋ねた。
「その、性交渉とかされて無いのかなって」
「ブフォッ」
思わず噴き出してしまう蓮。心の準備も無しにとんでもない質問をされたのだ、驚くのも当然だろう。
しかも聞いてきたのはそういった姦淫に厳しそうなシスターのユーリヤである。最早驚きが一周回って逆に冷静になってきたくらいである。
「な、何でそんな事を聞いてきたのか分からにゃいけど、私と柚木君って別に付き合ってにゃいわよ?」
…訂正、全然冷静にはなれていなかったようだ。焦りからか呂律が回っておらず、可愛らしい事になってしまっている。
「そ、そもそも、お互いに結構長い付き合いだから今更そう云う感情を持てないっていうのもあるしね」
「えっ、でも蓮さん、その柚木さんって方のこと好きですよね?」
「ッ!?なっなななにを根拠にそんな事をおっしゃるのやら」
「蓮さん、あの人に会った後は機嫌がいい事が多いですし。それに、この間偶然見てしまったんですけど、彼に胸を揉まれて「マッサージ!あくまでマッサージの一環だから!」…そんな、必死になって否定しなくても…」
「そ、そういうユーリヤだって、葉月学園の生徒連れ込んで何かしてるらしいじゃない!へぇぇ、シスターともあろう者がねぇ…」
「ちっ、違います!カノン君とは別にそう云うのじゃなくて…そもそもうちの教義的には問題無いからいいんです!」
「…そういった話は帰ってからにしてくれるか?首謀者も化け物も既にいないとはいえ、緊張感がなさ過ぎだぞ」
ガールズトークの後方でバックアタックを警戒していた政次郎が、呆れたように文句を言う。彼の苦言も尤もであり、言われた二人も(少なくとも表面上は)平静を取り戻した。
「そ、そうね。ごめんなさい政次郎君」
「すみません…」
「とはいえ、この館の探索は終了したし魔術書も回収した。気を抜く気持ちも分からないでは…ッ!そこッ!」
今
「ユーリヤッ!」
蓮は咄嗟にユーリヤを突き飛ばした。彼女には、飛来する矢に毒物が塗られているのがはっきりと見えていたからだ。蓮には毒は効かない。が、ユーリヤは神の加護があるとはいえ、唯の人である。毒を受けて無事で済むとは思えなかった。
ユーリヤを突き飛ばしてから矢が刺さるまでの間が、やけに蓮にはゆっくりと感じられた。だからといって、その矢に対処できる訳でもなく。
(あ…このままだと、髪に当たっちゃうな…)
矢の行き着く先を薄ぼんやりと考える。正確には、髪の先にある蓮の心臓に矢は突き立つだろう。しかし、蓮が思ったのは、自身の命ではなく
幼き日のことを思い出す。
まだ両親が健在だった頃、父のマッサージに訪れたおじさんに連れられてやってきた、自分よりも少し年上の
彼は蓮を見ると、片膝をついて手を伸ばし、まるで御伽噺の騎士のように
「綺麗な黒髪のお嬢さん、僕とお茶でもしませんか」
と言ったのだ。
今考えると、議員令嬢だった幼き自分に少しでも合わせようと、彼なりに背伸びをしていたのだろう。しかし、当時の蓮には何だかとても格好良く見えたのだ。
(柚木君が褒めてくれた髪…傷つけたくないな)
少しでも髪を矢から逸らそうと首を振る。その反動で、投げ出されていた身体も少し捻られる。出来た事はそれだけだった。だが、それが生死を左右した。
矢は髪には当たらず、蓮の
「「蓮(さん)!」」
ユーリヤと政次郎の声が館に響く。見ると、二人が蓮に駆け寄ってきている。
「政次郎君、射手は…?」
「すまない、逃げられた。だが、致命傷は与えた。永くは無いはずだ。…奴を見落としたのは僕のミスだ。すまない」
「蓮さん、蓮さん…!私が油断したばかりに、こんな…今、回復魔法を、いえ、それよりも矢を抜く方が…!?」
政次郎はともかく、ユーリヤの狼狽が酷い。自分を庇っての負傷故に、自責の念が強く出てしまっているのだろう。
「あ、ユーリヤ、矢には触らないで…ちょっと洒落にならない具合の毒が塗られ…っごほ、てるから…政次郎君、矢と毒には触らないようにしながら、んぐっ、うぇ…武中診療所ってとこまでお願い…」
蓮は、時折口腔内に溜まった血に咳き込みながら、政次郎に武中診療所の場所を伝える。院長である武中ならばこの状態からでも治せるだろうという信頼があったからだ。
自身の身体の状態を客観的に判断し、正しく行動できる胆力と判断力。蓮が今迄ソロで掃除人の仕事が出来ていたのは、そうした力を持っているからなのだろう。
「ごめ、あと…よろしく…」
しかし、頼れる仲間がいる時は存分に頼る事ができる。そうした心強さを感じながら、蓮の意識は闇に呑まれるのだった。
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「それで、たけうちさんのとこで、ちりょう、んふぁっ!してもらったんだけど、あのひとのちりょ、うって、からだはなおるけどすごく、つかれちゃうっ、からぁ…」
「成る程、だからこんなに身体に疲労が溜まってるんだ。…あれ?でもさっき聞いた時は、いつもと同じくらいって言ってなかった?」
「だって、ゆずきくんにしんぱいかけたく、なかったし…もう、んんっ…ばれちゃってたけどぉ…」
「…そっか。可愛いなぁ、蓮ちゃんは」
一通りの話を聞いた後、柚木は腰を圧していた手を止め、蓮の頭を撫でる。蓮のことが、愛おしくて仕方がなかった。
何せ、「貴方との思い出を死の直前になってもずっと大事にしてきました」と言われたに等しい。いじらしいにも程がある。
蓮は、ふにゃりと相好を崩し、「えへへ」と撫でている手に擦り付けるように頭を動かす。そこにいるのは、夜の闇を駆け狂気と怪物を滅する
暫く頭を撫でていた柚木だが、「そうだ」と何かを思い至ったように手を止めた。蓮も、撫でられていた手をそのままに首を傾げ、柚木の様子を伺う。「どうして止めちゃうの?」と言わんばかりの表情だ。声に出してはいない。どうやら柚木は頭を撫でている間は気を流していなかったようで、今の蓮は身体の脱力感はそのままに思考能力が少しずつ戻ってきている状態だ。素直におねだりするには羞恥心が勝ってしまったのだろう。
「お仕置き、しないとね?」
「…えっ?」
きょとん、とする蓮を尻目に、一旦立ち上がる柚木。伸ばされていた蓮の足をカエルの足のように開き、改めてその間に座り込む。
そして、中断していたマッサージを再開するため、蓮の尻肉に腕を伸ばし、ぐっ、ぐっ、と外から内に入り込むようにゆっくり揉んでいく。
「ねぇ、お仕置きって何で?私、んっ、何か悪い事でもした?」
「んー、命よりも思い出を優先したことかなー」
「でもそれは、柚木君さっき嬉しそうにしてたのに」
「それで結果的に生き延びてくれたからね。でも、先ずは自分の命を守ってくれないと。…思い出は生きていればこれから新しく作れるけど、命は死んでしまったらもうどうしようもないんだから」
「…ごめんなさい。でも、お仕置きっていう割にはさっきとやってる事が変わってないような…」
「まだやってないからね。じゃあ、今から10分出来るだけ動かない事。それがお仕置きだから」
柚木はそう言うと、揉んでいた尻肉を割れ目に沿ってぐいと割り開いた。途端、篭っていた臭いがムワッと湯気を伴って柚木の眼前に漂う。
「…ッ!?えっちょっ、えっ!?何やってるの!?」
柚木が何をしようとしているのか分かったのか、反射的に足を閉じ、身を捩ろうとする蓮。柚木は尻を掴んでいた手を離し、足を掴んで動けないようにした。
「だから、お仕置きだって。動いちゃダメだからね?」
「臭いを嗅ぐつもりでしょ!嫌よそんなの、シャワーも浴びてないのよ私!」
「ほら、嫌がる事の方がお仕置きになるし。…話を聞いてるだけでも心配したんだよ?」
「う゛っ…もう、分かったわよ、悪かったわよ。気をつけるから。ちゃんと生き延びる事を優先するから。…ダメ?」
「駄目。情けとして、パンツはそのままにしといてあげる」
「…変態。臭いフェチ」
「なんとでも。続けるよ」
柚木の言葉に観念したのか、蓮は足に込めていた力を抜き、抵抗をやめた。…柚木に対する悪態は未だに続いているようだが、それ位ならと敢えて止めることはしない。
柚木は再び尻肉を割り開き、大変に布面積の少ないパンティ越しに蓮の尻周辺の臭いを嗅ぐ事に集中する。漂ってくる中で最も強いのが、パンティに染み込んだ汗の臭いだ。次いで、肛門から匂う排泄物の臭い。もちろん直接付着している訳ではないが、やはり何処か苦いような渋いような残り香はある。公共のトイレで感じる他人の排泄物の臭いは嫌悪感しか感じないのに、蓮から感じる匂いには全くといっていい程それを感じない。寧ろ好ましさを感じる程だ。
そして、それと同じくらいに感じるのが、明らかに汗では無い湿り気から匂う淫臭だ。柚木を男から雄へと変えようとするその匂いに、思わず陰茎を硬くする。
「…えろマッサージ師。調教師。ごーかんま…」
未だ悪態をついていた蓮の言葉の中に上擦りを感じた柚木は、そっと蓮の耳元に顔を寄せ、
「…されたいの?」
と呟いた。その一言に、蓮の背筋にゾクゾクとしたものが走る。
その微かな反応に、柚木は蓮の中にMの資質がある事を把握した。芽吹かせる事は容易だが、先ずは蓮がどういった立場を望むのかを理解する必要がある。
「僕みたいなエロいマッサージ師に身体の何処でも軽く触れられただけでイッちゃうように調教されて、その上で手錠を掛けられて身動きの取れない状況で無理やりに蓮ちゃんの処女まんこにちんぽ突っ込まれたいの…?」
「ち、違…そんなの、されたくないし…」
否定しながらしかし、蓮は想像してしまう。
柚木に性感を開発され、グズグズになった身体にとどめを刺すように強引に挿れられてしまう…そしてその後はきっと、自分の事など御構いなしに好き勝手に身体を弄られてしまうのだ…
「蓮ちゃんが何度やめてって言っても無視して続けられちゃって、もし生意気にも抵抗なんてしちゃったらお尻を叩かれちゃうんだ。蓮ちゃんのお尻は大きいから、立派な音が鳴るんじゃないかな?」
「だからそんなの、望んでないってば…」
甘い興奮を伴っていた否定から興奮が少し抜けてしまった事を感じた柚木は、蓮の中に眠るMの資質が痛みを快楽に変えるタイプでは無く、被虐的な立場に置かれた自らに興奮するタイプであることを理解する。謂わば、シチュエーションプレイの延長線上に興奮があるタイプなのだろう。
「うん、いじめすぎたね。…ごめんね」
「馬鹿…変態…」
蓮の機嫌を損ねてしまったので、蓮を俯せから仰向けにして上半身を起こさせ、蓮の頭を胸元に引き寄せる。初めて見た蓮の一面に、思わず興奮して自制を忘れてしまっていた事を認め、素直に蓮に謝った。
昔から、柚木が蓮に意地の悪い事をしてしまった後はこうして謝ってきた。二人の仲直りの儀式だ。
「もうお仕置きの時間も終わったからね。蓮ちゃんの嫌な事はしないよ」
「…ほんと?」
上目遣いに柚木の顔を見上げ、舌足らずに聞いてくる蓮。昔を思い出したのか、その仕草は何処か幼さを思わせる。
「本当だよ。それよりも、蓮ちゃんに大事な事を伝えようと思うんだ。聞いてくれるかい?」
「…聞くわ。何かしら」
柚木が真剣な顔をして蓮と向き合う。蓮は、わざわざ前置きしなければならないことなのだと思って、何を告げられても傷つかないように覚悟した。
もしかしたら、もう此処には来られないのかも。いやそれとも…などと、嫌な想像が頭の中を駆け巡る。
大丈夫、失う事など両親の事で慣れてしまったではないかと内心で嘯いて。痛む胸の事は、考えないようにして。
「蓮ちゃんの事が好きだ」
「…へっ?」
何を言われたのか分からず、一瞬ぽかんとなる。そのすぐ後に、顔が瞬間湯沸し器になったかのように熱を持っていく。鏡を見るまででも無く、真っ赤になっていく事も分かる。
まさか、彼が私に告白なんて、何で今、じゃあ前置きは何だったの、私の覚悟は、などと、纏まらない思考が流れていく。
思い返してみれば、直接好きだと言われた事はなかったように思う。柚木が好意を示す時は常に部分的で、揶揄われているのかと思うような言い方ばかりだった。
「本当はあともう数ヶ月待つつもりだったんだ。蓮ちゃんがお酒を飲めるようになってから、って。でも、蓮ちゃんが死にかけたって話を聞いて、どうしても怖くなっちゃってね。蓮ちゃんの仕事の危険性を改めて思い知らされたし、次の仕事では死んじゃうかもしれない。その時に、気持ちを伝えられていなかったらどんなに後悔するだろうって考えると、どうしても今伝えなきゃって思ってね」
「じ、じゃあ、結構前から私の事、本気で…」
「うん。というか、一目惚れだったしね」
事も無げに言ってみせる柚木だが、内心はばくばくと心臓の音が喧しい程に緊張していた。
何せ、元々はこんなタイミングで言うつもりはなかったのだ。それが、死にかけた事を聞かされ、蓮の愛おしさを感じ、もう自分ではどうしようもないくらいに、自分の中での蓮が大きくなっていた。元から大きかった物だ。こうなってしまうと、もう止まらない。
「というわけで、脱がすよ」
「ま、待って!えっと、その…」
柚木はパンティを脱がせようとするが、何かを言いかけた蓮を少しだけ待つ。少々気持ちが高ぶっている柚木だったが、気持ちの整理がつかない、今日は待ってほしいなどの言葉を言われた時は素直に引き下がるつもりではいた。蓮を大事に思う気持ちに、変わりはなかったからだ。
「私も、柚木君の事が好きです。だから…優しくしてください」
だから、こんな火に油を注ぐような事をされては、止まりようがないのだ。
「蓮ちゃんッ!」
「きゃっ」
蓮の肩を押すようにベッドに倒し、パンティの紐を解き、自らもズボンを脱いで陰茎を露出する。長くはなかったその時間が、酷くもどかしく感じられた。
脚をM字に開いて、濡れそぼった秘所にいきり立った自らの陰茎を合わせ、一気に貫く。途端、締め付けるような快楽に襲われた。
「くぅっ」
「あ、ぎぃっ…もう、そんな、一気にぃ…」
自らの悦楽を耐える声とは対照的な蓮の苦痛に耐える声に、はっとして蓮の顔を見る。痛みを必死に堪え、涙を目尻に溜めていた。
そして、微かに漂う血の匂い。
「ご、ごめん蓮ちゃん!初めてだったのに、強引に…」
「こ、こんなのくらい、全然平気なんだから…!それよりも、乱暴にしちゃうくらいに求めてくれてるって思えて嬉しかったし…」
謝る柚木に対し、気丈にも笑ってみせる蓮。その笑みに引き寄せられかのように、柚木は蓮の唇を奪った。
舌を入れず、唇を動かしもしないただ唇を合わせるだけのキスに、しかし蓮の心はときめいた。
暫くの間腰を動かさず、キスに集中する。少し唇を動かして上唇を啄むようにしてみたり、少し角度を変えてキスしてみたり。そうしていると、蓮の強張っていた顔が少し緩んできた。
「ちゅぷ、…んちゅっ、ちゅ…ぷは、…キスって、精神的な充足感が大きいだけだって思ってたんだけど、結構気持ちいいのね。びっくり」
「そうだね。新発見だ。…痛みは大丈夫?」
「んー…もうだいぶ平気。多分、動いてくれても大丈夫よ?」
「無理して痛みを我慢しなくていいんだからね?何だったら、動かないままでも十分気持ちいいし」
「それじゃダメ。柚木君が勝手に気持ち良くなってるだけだもの。私が気持ち良くしてあげたいの。だから、して?」
「…痛かったら、すぐに言ってね?」
「ん、分かってる」
決して痛みが無くなった訳ではないのだろうが、柚木は蓮の望みならとゆっくり抽送を開始する。
亀頭の先で膣壁を割り開いていく。まだ陰茎を異物と認識する膣内にその形を覚えさせようとするように、ゆっくりと最奥まで進める。こつん、という音がするかのような感触を覚え、柚木は蓮の子宮口にまで達した事を知った。
そこから、ゆっくりと陰茎を引いていく。不思議なもので、挿れる時は決して通すまいと言わんばかりの抵抗であるのに、抜く時は行かないで欲しいと言わんばかりに絡みついてくる。
「ふぅぅ…ぐぅ、んぁっ、く、…ぁんっ」
蓮はまだ続く痛みをを耐えるように息を吐く。手が縋り付く先を探している気がして、両手を共に貝のように繋ぎ合わせる。俗に言う『恋人繋ぎ』の形だ。
それが切っ掛けとなったのか、今迄より息に甘さが出た気がして、嬉しくなって握る手を強くする。痛みに迷う蓮に、此処に居るよと教えるように。
ムズムズとした陰茎の高まりを誤魔化すように、先程よりも抽送を早くする。
蓮の中は潤いを増し、突く度にじゅぷ、じゅぷ、と淫蕩な音が響くようになる。
「んゃっ、ちょっ、なに、これ…あんっ、ん、いいっ、いいのっ」
蓮は、今迄に感じた事のない快楽が自らの身体の内側から高まっていくのを感じていた。もちろん、蓮にも自慰経験くらいはある。しかし、この快楽はそれを何倍にも高めたようなもので、声を抑えようとしても自然に出てしまう程の物だった。
陰茎が自らの身体を一挿しで貫かんとどちゅ、と突き込まれ、雁首で膣壁をこそぎ落とさんとズリズリと引いていく。その度に耐えようもない高まりを感じて、何処かへ飛んで行ってしまいそうになる。
もう、痛みなど何処かへ行ってしまった。
「んっ、んあぁっ!はうっ、ん、んくぅっ!やっ、ゆずきくっ、つよっ、つよいぃっ!そこ、そこぉっ」
「んぐっ、こ、此処かい?此処が良いの?ははっ、初めての癖にもうポルチオで感じるなんて、蓮ちゃんにはエッチの才能があったのかも、ねっ!」
「ひぐぅっ!?や、ちが、えっちじゃ、あぁんっ!私、エッチじゃな、いぃいっ!」
子宮口を陰茎にコツコツと突かれ、堪らずに声を高めてしまう蓮。その姿は、到底柚木に言われた事を否定できるものではなかった。
「いいや、エッチだね!その姿、僕以外の人の前で晒しちゃダメだよっ!戻って来られないような所まで、堕ちちゃうからっ」
「ひぅっ、い、いやぁ…堕ちるのっ、やだぁっ、柚木君がいいっ、ゆずきくんがいいのっ!」
イヤイヤをするように首を振り、必死に握る手を強くする蓮。その姿と言動に征服欲が刺激され、もう柚木の我慢も限界になる。
「っく…いくよ?いくよ蓮ちゃんっ、蓮ちゃんの中に、精液出すからねっ」
「うんっ、出して、だしてぇっ!柚木君、柚木君っ、私のなかっ、膣内にぃっ!柚木君の精液っ、ちょうだいっ!」
蓮ももう快楽を我慢できないのか、手だけでなく脚でも柚木に絡みつき、身体から溢れそうなそれを何とか抑えようとする。
しかし、柚木の陰茎から精液が吐き出され、蓮の子宮に打ち付けられると、途端に快楽の臨界点を超えてしまった。
「あっ、ダメ、くるっ、来ちゃうっ、いく、いくっ、……あぁああぁあっっっっっ!」
目の奥がチカチカして、身体がふわりと浮き上がって戻れない。両手と交合部のみでしか世界と繋がっていないような錯覚。それが寂しくて不安で、脚でもっと柚木を引き寄せようとする。そんな状態が、少し続いた。
「……ふぁ……ん……」
ぽう、と快楽に惚ける蓮。そんな蓮が愛おしくて、柚木は優しく口づけをした。
「えっち。へんたい。どえす」
「だからごめんって。なんだか変なスイッチ入っちゃってたみたいで、蓮ちゃんいじめるのが楽しくなっちゃって」
ベッドに並んで寝そべる二人。しかし蓮は柚木に背中を向けており、柚木はそんな蓮の頭を優しく撫でている。
「ぶぅ…」
「参ったなぁ、どうしたら許してくれる?」
「…えっとね。その、…引かないで聞いて欲しいんだけど」
「うん。なに?」
「…また、いじめてほしいなぁ…って…」
恥ずかしいのか、耳まで真っ赤にしてボソリと告げる蓮。そんな蓮に、柚木は行為自体を嫌がっていたのではないと分かり嬉しくなる。
「お安い御用だよ、お姫様」
少し気取ったような柚木の言い方にクスリと笑みを浮かべる蓮。
自分から見た彼は、出会った頃から変わらずにかっこいい姿のままで。いつだって、頼り甲斐のあるままでいてくれて。
それが何だか、とっても嬉しく感じてしまって。
「これからもよろしくね、私の
クルリと振り向き、柚木の唇にちゅ、と自らのそれを合わせるのだった。
ちゃんとエロく書けてるのでしょうか…?というか、1万字書いておいてそのうちのエロの割合が…
次はユーリヤか真魚ちゃん。ユーリヤもそうですが、真魚ちゃんも一筋縄には行かないような気がビンビンにしております。
何せ、現在のプロット擬きが
ユーリヤ:わんわんプレイ
真魚:触手プレイ
蓮ちゃんさんその2:キスと胸重点。後気。
なので…触手で和姦とは一体…うごごご
あ、作中で柚木が使っている気はマジカルパワーです(気なのにマジカルとは一体)
流すと疲労回復、血行促進、感度上昇などの効果があります。そして流されていると、すごく気持ちよくなります。
ただし本人はすごく疲れるため、本当に使いたい相手にしか使いません。
ちなみに、チョーカーの裏には柚木の名前が刻印されています。
それを知っていて付けている蓮ちゃんさん。