読んで頂いている皆さんのおかげです、ありがとうございます!
評価して頂いたちんさん、無名の石さん、どうもありがとうございます!
余りの嬉しさに筆が進んだので投稿します。真魚ちゃん編です。
P.S
投稿時にもう一回見たら13位でした。
ありがたやー…ありがたやー…!
「ぐぅっ…あの糞餓鬼共がぁ…ッ!」
とある路地裏で、ローブを纏った男が血を流して蹲っている。ローブは袈裟斬りに切り裂かれており、何故かブスブスと煙を上げている。流れた血の跡が痛々しいが、その量は不思議と少ない。
一つ道を挟んだ大通りには多くの人が行き交っているにも関わらず、誰も男の居る方へは近づいてこようとはしない。それは、関わり合いになりたくないという拒絶からではなく、そもそも男の存在に気がついていないような…そんな様子だ。
男は、先程まで同志と共に廃館にて大いなる意志と交信する為の儀式を行っていた。しかし、その崇高な行いを3人組の
男は、なんとか一人だけでも逃げ延びねばならぬ、そしてこの蛮行を他の集団に伝えねばならぬと、同志が死にゆくのを隠れて見ていた。
決して、(あの黒髪の娘の服やばすぎだろ、誘ってんのかてめえ)とか、(あのシスターの乳揺れやばい、脅威的だわ)とか、(あぁ^〜あの侍ボーイのクールな顔を快楽で歪ませたいんじゃぁ^〜)などとは、考えてはいないのだ。例え考えていたとしてもほんの少しである。
…男はバイの変態であった。
しかし、そんな妄想を膨らませていたバイの元にきゃっきゃうふふとしたガールズトークが聞こえて来た。それは大変結構な事なのだが、変態一推しの侍ボーイの声が聞こえてこない。(正確には政次郎は侍ではなく忍者なのだが、今回は刀しか使用していない為勘違いしている)
疑問に思いこっそりと様子を見ると、なんと女どもは侍ボーイをハブにして二人だけで会話を楽しんでいるではないか!
変態は激怒した。必ず、かの邪智暴虐の売女共を除かねばならぬと決意した。
変態に倫理は分からぬ。しかし、ぼっちの気配に関しては人一倍敏感であった。自分がそうである故に。
変態は、同志が遺した毒矢を弓に番え、隙を伺う。銃でないのは、矢なら毒で痛み以上の苦しみを与える事が出来るという事と、後は単純に変態が得意では無いからである。その下手糞さたるや、実に1mの距離からでもハンドガンを外してしまう程のノーコンっぷりであった。その点弓ならば多少腕に覚えがある。
…変態がぼっちなのは、その辺りの技術の習得具合にも理由があるのだが。
兎にも角にも狙撃である。
警戒すべきは、売女共の後方にて警戒を続ける侍ボーイきゅんのみである。二階の手すりの隙間から、一階へと降りていく彼らを狙い続ける。高低差が生まれ、より見つかりにくくなるのに加え、もし見つかったとしても物理的な距離がある。逃げるのは容易だろう。
機会を伺っていると、彼らが全員一階に居る状態で侍ボーイきゅんが会話に参加し始めた。ぼっちでなくなった事が我が事のように嬉しい反面、何故お前はぼっちでなくなったのだという八つ当たりに近い恨みも湧いてくる。彼がぼっちでなくなったならば自分もぼっちでなくなれるかもしれないという希望を抱き、しかし今迄の経験がその希望を一瞬で打ち消してしまう。変態の考えは常人には理解が酷く難しい。
変態の内心は荒れ狂う波のようだが、状況は待ってはくれない。侍ボーイきゅんが会話に参加した事によって先程までの彼よりは警戒が甘くなった。チャンス到来である。そして、このチャンスを逃せばもう機会は無いだろう。
弓を引き絞る。狙うは、如何にも鈍臭そうな金髪シスターだ。あのおっぱいが腐り落ちてしまうのは残念に思わなくも無いが、侍ボーイきゅんをぼっちにした売女だ。どうなったって構うまい。序でに、同志を腰に下げたメイスでばったばったと殴殺してくれた恨みも無くは無い。
一呼吸挟み、矢を放つ。毒の残り香がツンと鼻を刺激する。
「…そこッ!」
その直後の事である。会話に参加できていた筈の侍ボーイきゅんが、まるで軽業師のようにひょいと目の前に現れる。どうやってと思う間も無く、ばっさりと袈裟懸けに刀が振るわれる。あっと思った次の瞬間、切断面が熱を持ったかのように痛み出す。…否、瞬間の事ではあったが、確かに斬りつけられた箇所が燃え上がった。
「っあぁあぁあああああああああぁぁぁあああ!!!!」
痛みから思わず絶叫し、敵から離れねばという思いだけが体を支配する。破れかぶれに近くにあったステンドグラスを突き破り、中庭へと落下する。
腕か足がダメになるのを覚悟したが、植木がクッションとなって受け止めてくれた。幸い、飛び降りてまでは奴も追っては来ないようだ。
今のうちに脱出しようと、這うようにして館の敷地外へと向かっていった。幸い、
そして現在、路地裏に人払いの術を掛け、壁に凭れて『とあるもの』を待っているのがこの変態だ。可愛さ余って憎さ百倍、あれだけご執心だった政次郎にも糞野郎呼ばわりするこの変態も、自らの
傷口が焼かれている為、規模からすればかなり少量ではあるのだが、それでも少しづつ血は流れ、体力は減っていく。最早此れまでかと諦め掛けたその時、其れは訪れた。
「おいそこの人!大丈夫か!?」
血を流して座っている変態に向かって、
「あぁ、待っていたぞ…よく来てくれた」
「今にも死にそうじゃねーか!おいおっさん、救急車は呼んだか?気をしっかりと持てよ、寝るんじゃねぇぞ!」
「大丈夫だ、貴様が来た事で準備は整った…」
「何が大丈夫だよ、全然大丈夫じゃねーって!クソっ、何か手持ちにあったっけか…」
放り出していた鞄の元へ行き、中を探り始める。焦っているのか戯言だと思っているのか、会話が噛み合っていない事を気にしていない。
「私の敷いた人払いは、ある程度の魔力と其れに対する親和性、或いは抵抗力があれば無視できる程度の力…、則ち、貴様には魔力がある程度あるという事だ…。
その魔力と私の残り滓を使用し、高い回復力を持つショゴスを召喚、私の身体と融合させる…。すると、私はショゴスになれる…!力を手に入れるのだ…!」
「おっさん、それ以上喋んなって!訳わかんねー事言ってないで、…いやでも喋ってる方が意識はしっかりすんのか?…あぁくそっ、こんな怪我に絆創膏なんざ聞くかよっ!」
青年は鞄から出て来た絆創膏を地面に叩きつける。目の前で人が死んで行くその時に、何も出来ないでいる自分が酷く腹立たしい。
だが、怪我を忘れたかのように男は喋り続ける。
「メイヤーの性悪ジジィめ、こんな便利な物をいくつも持っていながら全て独占するとは…ざまあみろ!貴様ご自慢のこの魔術エミュレーターで、人為的な神話生物融合成功症例を生み出してくれる!貴様は所詮は開発者止まり、物の扱い方は私の方が天才なのだ…!」
そう言いながら、手元のスマホを操作する。次第にスマホを中心として魔力が渦巻き、虚空から『Tekeli-li!Tekeli-li!』という声が聞こえてくる。
そして、青年と男の中間地点にブラックホールのような黒い渦が生まれ、両者を呑み込まんと吸いこみ始めた。
「おっさん、ハッカ味は平気か?口の中がスッとするし、気分もちょっとはマシに…なんじゃこりゃぁ!」
「ふは、ふははははははは!!さぁ、クソッタレ共に復讐だ!」
鞄からハッカ飴を取り出した所で状況に気づいた青年と、哄笑する男。両者を掃除機で吸うように吸引し、渦は段々と大きくなる。その渦が直径2mを越した辺りで、別な変化が混ざり始める。黒一色から、玉虫色に。渦の形から、どろっとした粘着質な肌に。その表面からは、無数の眼球が文字通り
男はぐるぐると渦巻く流れの中に居た。既に身体は魔力と化し、意思のみの存在となっている。そして、残った意識さえも今
(何故だ!何が間違って居たというのだ!私の何が、何故…)
段々と纏まりを喪う意識は、ぐるぐるぐるぐると渦を巻き、渦の中心を目指すように原初の欲望へと回帰する。
(あぁ…童貞くらい、捨てたかっ…)
そして性欲を最後に、男の総てはふっと消え果てた。
男の誤算は、その場に来た青年が魔力の魔の字も持っていなかった事だろう。魔力に類する異物への親和性、人払いなどの自らを排除しようとする魔力への抵抗力が高かったのみであった彼は、生贄としては役に立たなかったのである。そのせいで、ギリギリの所で残る筈だった男の意識すら魔力と化したのである。
…しかし、融合成功症例として見るならば。その試みに対する材料としては、最適な者であったのだろう。
暫く意識を失っていたようで、思考がぼんやりとしている。しかし目覚めた感覚は無く、『気がついたら起きていた』らしい。
視界がやけに広く、地面がやけに近い。どうやら倒れてしまっているようだと思って立ち上がろうと腕に力を入れようとすると、
腕はどうなっているのかと其方を見ようとすると、視界が横に広がって複数の触手が地面に突き立っている様子が見えた。
『
喋った筈なのに口が動かない。別な言葉が出た気さえする。自分の身体だという認識がしっかりとあるせいで、現実味が無い光景の癖に現実が逃げる事を許さない。頭が如何にかなりそうなのにどうなる事も出来ない。
声が、聞こえた。
独自の調査からの帰り道。未だに父を殺した犯人は分からず、足踏み続きの現状。そう言えば魔力が心許ないな、何て思って。浮浪者の一人くらいいないかな、何て、そんな事を思いながら、
「人払い…」
術師が雑なのか未熟なのか、殆ど機能していない様なそれ。しかし、其れがあるという事は、
進む内、ねちゃり、ねちゃりという粘ついた音が聞こえてくる。
「…!?!?」
思わず叫びそうになるのを必死に耐える。何せショゴスである。アホみたいに危険な奉仕種族である。奉仕種族の癖に主人に反抗する個体もいる、制御の利かない危険な奉仕種族である。それが、何を間違えたらこんな路地裏にいるのか。訳が分からない。
ショゴスは身体の横に3本の太い触手腕を出して地面につけたかと思うと、その光景を見る様に3対の眼を作り、
『
と、直接頭に響く様な声を発した(口は無いが)。
何かに酷く戸惑っている様に見えるが、何だろうか。ブルブル震えていたかと思うと、前方に唇のない口を作り出して荒く呼吸する。まるで、
「まるで、ショゴスが人間の真似をしようとしてるみたい…」
と、思っていた事を思わず声に出してしまう。その途端、ショゴスの動きが止まった。
十数個の目が生まれ、こちらを凝視する。思わず、ひぅっ、と息を漏らしてしまう。
その声が聞こえた瞬間、思わず其方を見ようと眼を作り過ぎる。だが、それを気にする余裕はなかった。
人だ。人である。普通の女の子である。性別を認識した途端、ドクン、と身体全体が脈打った。
種を残せ。遺伝子を掛け合わせろ。子を作れ。
そんな本能的な欲望が思考を支配し、止まらなくなる。
そして、その本能に従う儘に、触手腕を少女の方へと伸ばすのだった…。
(ホモは)ないです。
おかしい、どうして僕はこんなに文字数を使ってバイのおっさんを描写しているんだ…
次回エロ予定です。和姦…?和姦です。和姦なんです(強弁)
お互いに合意があれば和姦なので、…とすると、原作の蜜柑さんは和姦…?
…いや、あれはクスリ使って、前後不覚になってたからノーカン(震え声)