※この作品はR-18です。

Evening Lovers   作:わんこたいちょー

7 / 8
新しく評価して下さったsssさん、灰の熊猫さん、あんかけきのこさん、どうもありがとうございます。評価と感想はすごく執筆の励みになりますね。…嬉しい…嬉しい…
熊猫さんはいぶすたの小説も書いてらっしゃいます。ご存知の方も多いとは思いますが、蓮ちゃんさんがすごく蓮ちゃんさんしてます。まだ読んだ事無い方は、是非サイト内(非R-18)をEvening Starterで検索検索ぅ!してみてください。

妄想が止まらなかったので蜜柑さん編です。結局旦那さんの名前は虎竜さんに。こたつとみかんの組み合わせは本当に最強だからね。仕方ないね。

あと、組の名前が何処を探しても読み方が見つからなかったので、振り仮名無しで進行します。初めはいぶ組だと思ったんだけど、弥ってどう読もうとしても「い」とは読まないのよね…当て字?当て字なの…?
もし分かる方いらっしゃれば一報頂ければ幸いです。嬉々として振り仮名振りますので。
※男爵ちゃんより回答ありました。「みぶ」組だそうですね。ありがてぇ…ありがてぇ…


蜜柑・弥武組事務所にて

「こんなものかしら。次に来る時にはもう少し返してくれる事を願ってるわ」

 

 今日も今日とて借金を返しに来た蓮を見送り、今日迄に返済の終わった金額を確認する蜜柑。とはいえ、最近はこの辺りも大人しくなっており、蜜柑が(そして恐らく蓮も)望むような稼げる事件が起きていない。今日返しに来た額も、利子に毛が生えた程度の額だった。未だウリはやっていない蓮だが、それも時間の問題かもしれない…と思っていた時。不意にガチャリとオフィスの扉が開き、入って来た人物を見ると、久しく顔を見ていなかった顔であった為驚いてしまった。

 

「あら、お帰りなさい。…久し振りね」

「今帰った。組長室の方に居ないと思ったら、こっちで仕事してやがったのか。…客でも来てたのか?」

「えぇ、まぁ…ね」

 

 ズカズカと我が物顔で室内に踏み入り、どっかと蜜柑の正面のソファに座り込む。今迄蓮が座っていたそのソファの前には空の湯呑みが置かれており、その事を軽く問われた。

 スーツを纏う体躯はがっしりとしており、しっかりとした筋肉が付いているのが見て取れる。眼光は鋭く、彼の前では軍用に躾けられたドーベルマンですら借りてきたら猫のように大人しくなるだろう。彼こそ、この弥武(みぶ)組組長、弥武虎竜(こたつ)その人である。暫く銃器などの仕入れの関係で中東に飛んでいた筈だが、此処に居るという事はいつの間にか帰国していたらしい。

 

「しばらくはこっちにいるつもりだ。…で、だ。蜜柑。これなんだが。用件は、分かるな?」

 

 銀行の通帳を懐から取り出し、人差し指と親指で摘んで見せる虎竜。その中に記されている数字は、虎竜が中東に立つ前と比べてその額を大きく減じていた。日本円にして約60億、蓮がショゴスを撃滅せんとジャベリンぶっぱしたせいで壊滅的な被害を被った倉庫街の損害を建て替えた分である。

 

「…えぇ」

 

 蜜柑も、その事がこの男に知られればどうなるかは重々承知していた。しかし、それであってもあの自らの労苦を厭わずについつい貧乏籤を引いてしまう可愛らしい掃除人(スイーパー)に、少しでも手助けをしてやりたかったのだ。

 元々弥武組で依頼した案件で背負わせた借金である。そして、それが必要だったから行った事なのだろうと思える程度には蓮は仕事に対して真摯であったし、成長に期待していた。そうでなくとも、蓮の人柄は蜜柑が個人的にも好む所ではある。だから、その60億円を建て替えてやるのも惜しくはなかったし、借金として蓮に要求するのもその内の20億程度に留めている。スポンサーがその返済金に納得出来ない時には蜜柑の躰さえも許してやれる程に、或る意味では蓮に入れ込んでいた。

 …ただし、この男の感情を勘定に入れないのであれば、だったが。

 

「俺に報(しら)せも無くこれだけの金額を使うなんざ、どんなヘマやらかしやがった?…やらかした阿呆にはきっちり落とし前つけさせたんだろうな?」

「…御免なさい。個人的に気に入っている娘だから、軽くで済ませちゃった」

「…なに?」

 

 ギロ、と蜜柑を睨む虎竜。こういった事を教えずに進めてしまうと怒る質なのは解っていたので、建て替えると決めた時点で中東にメッセンジャーは送ったはずだが(メールなどで知らせると更に怒る)、何処かで入れ違いとなってしまったらしい。

 何も用が無い時は、組長室で大人しくしているこの男が蜜柑を探してオフィスに入ってきた時点で予想は出来ていたので、蜜柑は動じる事は無い。

 

「成る程。自分(テメェ)のケツは自分(テメェ)で拭く。今日日(きょうび)小学生(ガキ)でも出来る事が、其奴にゃ出来なかった。いや、蜜柑(テメェ)が拭いちまった。…成る程成る程。…俺が少々離れていた間に、誰が主人なのかを忘れちまったらしいな?」

 

 ただでさえ低い声が一段と低くなる。その声に、ゾク、と背筋を震わせる蜜柑。…何時もの事だ。それは解っている。だが、こうなってしまった虎竜は、なかなか止まらない事を蜜柑はよく知っていた。そして、止(・)め(・)る(・)気(・)も(・)無(・)か(・)っ(・)た(・)。

 

「脱(・)げ(・)」

 

 唐突に言われた一言に、しかし蜜柑は答える事ができなかった。呆けたように。或いは聞こえなかったのか。

 

「脱げと言った。聞こえなかったのか、蜜柑」

 

 二度目。その催促に、漸くノロノロと動き出す蜜柑。しかし、それが虎竜には気に食わなかったのか、更に言葉を重ねる。

 

「何(・)時(・)も(・)の(・)様(・)に(・)、だ。忘れたのか?」

 

 三度目。そしてその言葉に、ピタリと動きを止める蜜柑。そして、次に動き出した時には先程の様なノロノロとした動きでは無かった。

 

 それは、宛(さなが)らストリップの様だった。否、正にそれは、虎竜の為だけに踊られる楽曲の無いストリップであった。

 淡々と物事を進める事の多い蜜柑が、頬を染めて虎竜の為に脱いでいく。挑発する様に尻を振り、腰をくねらせ、その豊満な乳房を揺らし。一枚、一枚と焦らす様に脱いでいくそれは、並みの男なら耐えられずに途中で押し倒してしまう程に魅了されてしまうもの。しかし、虎竜はそれを感情の読めない眼で静かに眺める。

 時間を掛けて全ての衣服をその身から取り去ってしまった蜜柑が、これでいいんでしょう?とばかりに挑発的な目線を向けてくるが、虎竜は甘えを許さない。

 

「どうした。最後の仕上げが残ってるだろう?」

 

 静かにそう告げる虎竜。その口元は笑みを浮かべており、蜜柑がその仕(・)上(・)げ(・)をしたくないが為にこのような時間稼ぎをしている事を察していた。その上で、其れを促していたのだ。

 

「…ほんと、貴方って人は…」

 

 呆れを明らかに滲ませながら溜息を吐く蜜柑。だが、仕方ない。こういったところも込みで、この人を好きになってしまったのだ。例えそれが蜜柑にとって屈辱に繋がるとしても、其れが許せない程ではない。可愛い我儘では無いか…そう言い聞かせ、自らを必死に誤魔化す。

 そして、脱ぎ捨てた服のポケットから黒光りする細長い物を取り出した。幾つかの穴が並び、其れがしっかりと固定されるよう片端には金具が付いている。蜜柑は、其れの中程を持ち上げ、首の後ろに回すと、両端をスカーフでも巻くように前に持ってきて片端を金具に通し、喉が締まらない程度に調整して固定する。

 …そう、其れは首輪であった。蓮の着けているチョーカーよりも華美さの無い、シンプルなものである。しかし其れ故に、其れを着けている蜜柑はより従(・)属(・)感(・)を強く感じた。自らの身体が自らの物で無くなり、目の前に座る男の物になったような錯覚。何度やっても慣れないが、だからこそこの男はこれを好んでいる。

 

 蜜柑の身体も、心も、蜜柑自身の物だ。そういった矜持があったからこそ、昔企業に務めていた時も女としての武器を駆使する事に否やは無かった。身体を許す事こそ無かったが、相手に意味ありげに微笑み、胸元を晒し、気を持たせ、好条件を取り付ける。相手が暴走しそうになれば、やんわりと押し留め、そうして違う方へと意識を逸らす。勿論、其れを使う相手をよく吟味しての事だ。誰にでもそうしていたのでは、今頃は歯止めの効かなくなった獣(ケダモノ)に好きにされていた事だろう。社長秘書になるまでの蜜柑など、吹けば飛ぶ…とまでは言わずとも、しっかりとした後ろ盾があるわけでもなかったのだから。その辺りの判断力と人を動かす手腕があったからこそ、嘗ては大企業の社長秘書にまで登りつめられたともいえる。

 しかし、この男が望むのであれば。心に抱いてきたそれを一時何処かへと追いやってもいいのではないかと思う程には、蜜柑は虎竜に対して気を許していた。自分を見初め、自分が惹かれたこの男ならば…と。

 だが、追いやったつもりで何処か捨てきれない矜持が、蜜柑の胸の内に屈辱を抱かせる。既に裸に首輪という言い訳の効かない姿ではあったが、だからこそせめて心は…という、許容と反発の二律背反。…結果、目で虎竜を攻めるように見ながらもその言葉には従うという、虎竜好みの反応へと繋がるのだ。

 

「似合ってるじゃねぇか…ほら、お前は俺の何だった?言ってみろ」

「…私は、旦那様の妻です。貴方の留守中には、組を任せてもらっています」

「…違うだろう?確かにそうだが、今(・)の(・)お前は違う筈だ、蜜柑。…言ってみろ」

「…ッ」

 

 無駄な抵抗と知りながらも、虎竜の望む答えとは違う答えを返す蜜柑。言ってしまえば楽になるのは経験上分かってはいた。しかし、羞恥心と屈辱感、自分が自分で無くなる恐怖…其れ等が素直に蜜柑を従わせない。

 言霊、という概念がある。口に出した言葉が力を持ち、実際に影響を齎すという物だ。人間とは思い込みの強い生き物で、自らをこ(・)う(・)である、と口に出して定義してしまうと、実際にその言葉に引っ張られてしまうケースが多くある。ある種の洗脳に近いかもしれない。

 今虎竜が蜜柑に言わせようとしているのは、今迄蜜柑が積み重ねてきた蜜柑自身を否定する類のものである。それもあって、蜜柑はその言葉を中々口に出せないでいた。

 

「私…私、は…」

 

 言葉に詰まる蜜柑。暫く其れを見ていた虎竜だが、徐(おもむろ)に履いていた革靴を脱ぎ、ずい、とテーブル越しに足を蜜柑の前に突き出した。そして、未だ立ったままでいる蜜柑をじっと見る。その視線は、蜜柑を見上げながらその実見下していた。

 まるでその視線に力が篭っていたかのように、思わず蜜柑は跪き、目線の高さに虎竜の足が来るようにする。そして、靴下を丁寧に脱がせ、ちゅっと音を立てて捧げ持つその足の裏にキスをした。

 

「んっ…ちゅっ、れるっ…」

 

 それだけでは無く、親指から第一趾間、人差し指…と、まるで犬のように足先を舐め始める。足の匂いや汚れを気にする事無く、いやむしろ自分が綺麗にするのだと言わんばかりに丁寧に舐めしゃぶる。…まるで、と称したが、首輪をつけ、全裸で虎竜の足を舐める蜜柑は、正に犬そのものであった。臀部に尻尾が生えていれば、ブンブンと振っていたことだろう。普段の蜜柑からは想像も出来ないような浅ましさであったが、この二人の間では何時もの事であった。

 小指の先まで舐めしゃぶって満足したのか、足先から口を離す蜜柑。その頬は上気しており、目尻はいつも以上に垂れている。

 そんな状態の蜜柑に、三度目の問いが投げられる。

 

「蜜柑。…今のお前は、何だ?」

「…私は、旦那様の奴隷妻です。旦那様に奉仕するのが、私の悦びです…」

 

 もう、抗う気持ちは蜜柑の中には残されていなかった。

 

 

 

 

 口だけを用いて、ズボンのファスナーを下げていく。そうしてパンツの中から既に硬く張り詰めた陰茎を探り出し、外へと露出させる。こうした技術は企業にいた時に覚えた技術だが、これを使った殆どの男は皆喜んでくれた。それは虎竜も例外では無いらしく、蜜柑の頭に手を乗せて優しく撫でてくる。見た目の厳つさに似合わぬ優しさに思わず嬉しくなり、亀頭の先にちゅっとキスを落とした。

 

「ちゅっ…ん、ちゅぷ、れろ…」

 

 鈴口を軽く舐め、裏筋へと舌を辿らせる。雁首との合流点で唇を落とし、そのまま陰嚢迄降りて行く。片玉を口に含み、コロコロと飴玉を転がすように舌で弄びながら、口内に無い方の睾丸は片方の掌全体で包む様にして撫でる。もう片方の手は、スルーしてしまった陰茎に伸ばされる。

 白魚のような指は肉棒に絡みついて、浮かび上がる血管を撫でる様に淡い刺激を与え、そのまま緩々と力を込める事無く扱き始める。

 

「んっ…んむ…ちゅく…ぷはっ」

 

 陰嚢がふやけるかと思う程に舐めしゃぶり、そのままの流れで会陰に舌を伸ばそうとした蜜柑だが、頭を撫でていた手に少し力が入った。それ以上は構わない、の合図だ。物理的にもこれ以上となると虎竜に尻を上げてもらわねば不可能だった為、仕方ないと諦める。その代わりとばかりに陰茎の先を小さく咥え、扱く手を少しだけ強くする。陰嚢を撫でる手はその範囲を広げ、舐めていた片方に付着した唾液を全体に塗り込む様に広げていく。ぬちゃぬちゃと滑る感触を潤滑油代わりにする事で、ただ撫でていた時とはまた違う快感を虎竜に齎した。

 

「っ…いいぞ、蜜柑」

 

 撫でる掌にグッと力が入る。それは先程の様な合図では無く、蜜柑が齎すその快楽に思わず篭ってしまったものだ。それが分かって、蜜柑はつい顔を綻ばせてしまう。まるで乙女が意中の殿方に微笑みかけられて顔を赤らめるような、そんな自然な反応。その嬉しさに、つい口戯に熱が入る。

 鈴口の周りをくるくると回るように舌が動き、かと思えばその穴を穿(ほじ)るように舌先を差し入れる。口唇には唾液を湛え、雁首に態と引っ掛けるようにして往復させ、ぐぽぐぽと淫猥な音を立てる。陰茎を扱く手は弥(いや)増しに早くなり、口から漏れ出る唾液を纏ったその滑らかな動きは着実に快楽の階段を虎竜に上がらせていく。

 

「くっ…そろそろだ、蜜柑…っ」

 

 虎竜から限界を告白され、スパートをかけるように奉仕を激しくする蜜柑。口唇の抽送速度は更に早くなり、扱くその手には力が篭る。唾液を飛び散らしながら奉仕を行うその姿は普段の知性溢れる蜜柑からは想像も出来ない姿で、だからこそ虎竜の興奮は最高潮に達した。

 

「でるぞッ!」

「んむッ!?」

 

 射精の瞬間、その快楽を逃すまいと蜜柑の頭を掴み自らの陰茎を口内に押し込む虎竜。蜜柑の喉奥を叩くようにドクッと質量を伴って放たれた精液に咽せ返りそうになるが、更に押し込まれた陰茎と更に放たれる精液が其れを許さない。息つく事もままならないその勢いに、思わず目尻から涙が溢れた。

 

「んっ…んぐっ…んぐっ…」

 

 このまま口内に溜めていては窒息してしまうと、兎にも角にも精液を飲み込もうとする蜜柑。まるでゼリーか何かと間違えそうな程に濃いそれの一部を何とか食道へと押し込むが、その間にも射精が続くせいでもう蜜柑の口腔は精液で満たされてしまった。口の端から溢れたそれに気づいた虎竜は、出来の悪い妻を叱るように更に口内へと亀頭を押し込み、直接食道へと発射する。

 

「んゔっ!?」

 

 咽頭を亀頭で小突かれ、反射的にえずく蜜柑。口内に溜まった精液がこれ以上増えないのはいいが、息がままならないので窒息寸前の事実には変わりない。飲み込もうにも亀頭によって喉が塞がれており、おかげで鼻呼吸もままならない。

 射精が終わり、虎竜が陰茎を蜜柑の口内から引き抜いた時には失神寸前であった。慌てて虎竜は口腔内に残る精液を吸い出し、その場に吐き捨てて改めて呼気を送り込み、蜜柑の気道を確保する。

 

「ゔ…げほっけほっ…はぁーっ…はぁーっ…もう…相変わらず無茶するんだから…けほっ」

「すまん、つい、な」

「ついじゃないわよ…全くもう、うちの旦那様は…」

「…すまん」

 

 先程迄の主従関係は何処へやら。其処には無茶をした虎竜を叱る蜜柑と、ただそれに静かに謝る虎竜の姿があった。

 

「お前があまりに好(い)い女だから、ついそれに甘えちまう。…許せ」

「…はぁ…。良いわ。もう慣れちゃったし。…次はもう少し優しくしてね?」

「…おう」

 

 反省の意を示した虎竜に、ならば良しと一度立ち上がり互いの間の空気を切り替える蜜柑。気持ちは一度落ち着きを見せたが、身体の昂りはそのままなのだ。しかし、互いに遠慮したままに気持ちを通じ合わせるのは、蜜柑の好む『夫婦の形』では無い。

 

「ほら。…貴方に躾けられちゃった子宮(ここ)は、今のでだって降りて来ちゃってるのよ?……こんな身体に躾けた責任、取ってちょうだい?」

 

 左手を目の前のテーブルに着きながら、右手で陰唇を開き、尻を振って虎竜を誘う。開かれたそこからは白く濁った蜜が溢れ出し、蜜柑の興奮度合いを窺わせる。萎えかけていた虎竜の陰茎は、その誘惑に再び硬さを取り戻した。こういった気遣いを感じる度、虎竜は改めて蜜柑を好い女だな、と思うのだ。

 

「…しょうがねぇ奴隷妻だ。…しょうがねぇから、俺が責任を取ってやらねぇと…なっ!」

 

 言いながら立ち上がり、その屹立した逸物を蜜柑の開かれた陰唇に合わせ、ぐい、と突き出す。絡みつく肉襞に少々の違和感を感じたが、今気にする事では無いとかき分けていくと、蜜柑の子宮が虎竜の予想よりも早く亀頭にぶつかった。確かに蜜柑の言葉通りに降りて来ていたようで、何時もなら虎竜の陰茎が全て収まるのだが、子宮が邪魔をして少しばかり竿が余ってしまっている。

 子宮口の吸い付くような感触を亀頭に感じ、襞の一本一本が精液を搾り取らんと陰茎を刺激する中、虎竜はゆっくりと慣らすように何往復かさせた後、猛然と蜜柑の秘部を犯し始めた。

 

「あ、あっ、あんんっ!そんな、急に、なんてぇっ!」

 

 突かれ始めの優しさに油断した蜜柑は、急に勢いを増した抽送に心構えが出来ておらず、無防備に快感を受け取ってしまう。尻肉と股間を打ち付けるパンパンという水音の混じった破裂音が部屋中に響き、その激しさを耳にも訴えかけてくる。虎竜に開発されきった身体は、このような乱暴なセックスでも快感をダイレクトに脳髄へと伝えており、子宮を突かれる毎に軽い絶頂を覚える程。あまりの連続した快楽の暴力に身体を支える腕の力が抜けてしまい、上半身が机へと押し付けられる。虎竜の方を向いて机に突っ伏してしまった蜜柑に、虎竜は覆い被さりながら唇を奪う。

 

「んむぅっ、ん、んん、んちゅく、ぇるっ、じゅるっ」

 

 虎竜に縋るように舌を伸ばし、下腹で感じる衝撃から意識を逸らそうとする蜜柑。舌は虎竜の舌に巻きつくように動き、混ざり合う互いの唾液を更に掻き混ぜていく。虎竜の方もキスに集中する事にしたのか、最奥へと突き入れた状態で下半身の動きが一度落ち着きを見せた。

 巻きつく蜜柑の舌横を舌先で擽り、思わず、といった様相で解かれる舌の裏側に己の舌を差し入れ、れろんと音が聞こえそうな程大胆に舐め上げた。

 

「んぐ…ぷは、らめよ、ほんらの、はんろく…んむぅ!」

 

 自らが挑んだキスに反撃されてしまい、文句を言おうとする蜜柑だが、快楽に溶けた身体では呂律が回っておらず、再び唇が塞がれてしまう。そして、刺さったままの状態の陰茎が、更に奥へ進もうとするように子宮を押し込んできた。所謂ポルチオ性感を刺激された蜜柑は、子宮から直接頭に電流が走ったような錯覚を覚えた。此処も虎竜によって開発されてしまった場所であり、蜜柑の弱点の一つとなってしまっている。

 

「んんっ、んぁぁあっ!らめ、ほんろに、らめりゃからぁっ!おか、おかひくなりゅっ!おかひくなりゅのぉっ!」

 

 グリグリと押し込むような刺激が続き、絶頂が止まらなくなる。机に潰された胸がぐにゅぐにゅと形を変え、その刺激で絶頂の到達点が更に上がる。目の前が見えているのに見えないような状態になっていき、確かなものは己と繋がる虎竜の陰茎が与える快楽だけになる。身体が落とされるような、或いは極限迄上り詰めるような、相反する感覚。

 

「っく、締め付けてきやがって…俺もそろそろだ、先に逝くなよ蜜柑っ!」

「イッへる、イッへるかりゃぁっ!あにゃらもきへぇっ、いっへぇっ!種付け(はねふけ)しへぇっ!」

 

 蜜柑が絶頂を覚える度、不規則に締め付けられる膣壁。その刺激に耐えきれなくなったのか、ポルチオ性感への刺激をやめて抽送を再開した虎竜。しかし、既にどのような刺激でも快楽へと変わる蜜柑の身体は、一突き毎にイき、膣襞は射精を促すように蠢く。射精直前の敏感になった亀頭には、その刺激がとどめとなった。

 

「ッ!」

 

 子宮に直接突き入れる勢いで最奥へ突き込み、そのまま精液を吐き出した。子宮口は精液に叩かれる度に飲み込むようにチュパチュパと鈴口に吸い付き、更なる射精を促す。

 

「ぁ…あぁぁあぁぁあぁぁっ!」

 

 射精が引き金となり、一瞬の浮遊感。全身に快楽の雷が走り、その身を焼いて止まらない。思考そのものが明滅し、ふっ…とブレーカーが落ちるように、蜜柑の意識が暗転した。

 

 

 

 

 ガクッ、と崩れ落ちる蜜柑の身体を、咄嗟に支える虎竜。蜜柑の顔を窺うと、快楽に溶けきっただらしの無い表情で、到底他人に見せられたものでは無かった。その身体は意識を失って尚精液を搾り取らんと蠢いており、暫しその余韻に浸る事にする。

 蜜柑の身体を自らに凭れるように体勢を変えさせ、そのまま先まで座っていたソファに座り込む。形としては背面座位の体勢だが、これ以上性行為を続ける意図は無い。ただゆっくりできる姿勢になりたかっただけだ。

 蜜柑の首に着けられた首輪を撫でながら、甘えているな、と思う。資金の使い込みを言い訳にはしたが、虎竜とて本気で怒っていた訳では無い。ただ、それを理由に蜜柑から主導権を握りたかっただけだ。

 蜜柑が意味も無く金を使う事は無い。多少は自らを着飾ったりする為に使うかもしれないが、その使い途の多くは結局組の為、延(ひ)いては虎竜の為であるし、虎竜自身が運用するよりよっぽど上手い使い方をする。それは理解していたし、そういうものだと納得もしていた。

 蜜柑にさせた事は、詰まる所虎竜の独占欲を満たす為のお(・)遊(・)び(・)だ。互いに愛し合っているとはいえ、長く会っていないとやはり不安になってしまう。自分以外の男に惹かれていないか、自分以外の男に抱かれていないか。蜜柑の愛を疑うような思いとはいえ、どうしてもそういった考えはふと頭を過(よ)ぎってしまう。

 謂わば、愛の確認作業。蜜柑に自らの独占欲を受け入れてもらう事で、私は貴方のものですよ、と改めて教えてもらうのだ。勿論、少しでも疲れていたり嫌な素振りをされればそこで一旦終了する。

 男のちっぽけなプライドを満足させる為に、蜜柑のプライドを傷つける事になる。その対価の大きさに、改めて自らを愛してくれているのだな、と実感できる。その自分勝手さに、度し難いな、と自嘲が溢れた。

 

 ふ、と。行為中に感じた違和感を思い出す。蜜柑の膣内に自らの逸物を挿入する際に感じたもの。蜜柑の膣内が飢えておらず、多少満たされている、と感じたのだ。物理的にでは無く、概念的な意味である。

 虎竜との性行為は帰国までは勿論無く、結構な期間が空いている。それなのに満たされている、という事は、蜜柑が自ら他の男を受け入れた…という事では無い。それをしないと断言出来る程度には蜜柑を信頼しているし、信用している。しているかもしれないと不安に思う事と実際にしていると思う事は全くの別である。

 であれば、無理やりに押し入った、或いは蜜柑の意識が無い時にされてしまったのであろう。とすると犯人は組員のだれか…でも無い。自ら(ボス)の女に手を出すような阿呆はいないし、万が一いたとしてもカズからの密告がある筈だからだ。カズを信用出来ないなら組の若頭にはしていないし、蜜柑の意識のあるうちなら自衛手段にも職業上事欠かない。

 …となれば、外部犯である。蜜柑も自衛意識をきちんと持っているので、考えられるとすれば所謂外法。薬(ヤク)か、術かだ。術であった場合はどうしようもないので、薬の線を先に考える。確か、最近流行りの薬があった筈である。アッパー系のその薬の名前は、確かDDといったか…。効果はきちんとは覚えていないが、薬を扱う同業(知り合い)から聞いた話だと記憶の混濁を引き起こす事が出来たという。

 ならばその線から当たっていく事にする。違えば魔術の線が強くなるから、護衛候補を考えておかなければ…。そう思いながら、胸ポケットに入れていた携帯を取り出し、カズへと掛ける。

 

「…おう、カズか。俺だ。今日戻った。…今か?組のオフィスだ。蜜柑とヤった後だ。自分(テメエ)で始末するから、暫くは入るんじゃねぇぞ。…おう。それで、だ。確か最近、DDとかいう薬(ヤク)が出回ってやがったな?…あぁ。それの顧客情報を、何とか手に入れられねぇか?…あぁ、蜜柑が巻き込まれてやがる可能性がある。…あぁ、念の為だが、暫く誰か張り付けとけ。お前(テメエ)らが気づかねぇくらいだから、尻尾を出さねぇかもしれねぇが…あぁ。頼んだ」

 

 通話を終え、携帯を仕舞う。少しの間慌ただしくなるだろうが、蜜柑を守る為と思えば悪くは無い。

 眠る蜜柑の頭を撫でながら、虎竜は暫しの穏やかな時を過ごしていた…。




気が強かったりしっかりした女性は屈服させてこそ輝くと思います、戌狐です。
というわけで、奴隷妻蜜柑さん編でした。途中から?…うん。包み込むような包容力もまた蜜柑さんかなって。
時系列的には勿論蜜柑さん入院前です。…何?ハスター召喚事件の解決までは事件が落ち着きを見せない?
…細けえこた(ry)
多分アレです。6億を入手出来なかった掃除屋稼業Bエンドの世界線で、アングラVHSの依頼を蓮ちゃんさんが達成しなかったんですよ。

掃除屋稼業Bエンドといえば、初プレイ時に頑張って処女クリアしたと思ったらエンディングで何の説明も無いままに既にウリをしている事を告白された僕の心境たるや。
難易度ノーマルでやってたから、一つのダンジョンを一回の突入でクリアするっていう手法を取ってたんですよね…おかげで6億取り逃がしてしまい…。開き直って二週目は精液便所と夜の華エンド両立ルート直行でしたけどね!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。