女子高生准査ヌルデバと萌える寄生虫の共生捜査本部 作:ぬるでば
学校では、龍生と茶々の仲が全学年を通しても知らない者がいないというくらい知れ渡っている。
学校名物の凸凹でこぼこコンビということで有名になった。
身長も凸凹なら顔の色も色白と褐色で正反対。
性格も、おとなしめの龍生に対して攻撃的な茶々ということになっている。
そして、学業の成績も見事に凸凹だ。
これでよく付き合っていられるものだと不思議がられる。
二人の仲は有名になっても茶々が寄生虫を飼っているということは、龍生を除いて誰も知らない。
近頃は、萌が茶々と龍生の間を行き来するようになった。
茶々の首を破いて顔を出した萌を龍生が摘み上げて自分の口に含む。
シムオフンニは、男性に寄生すると成虫になるはずなのだが、それは、どうやら尿道を経由して睾丸に寄生した場合だけらしい。
口に含んでも萌の形態には何らの変化も現れない。
龍生が萌を口に含んだ状態で茶々とキスをする。
すると、萌が二人の口を自由に出入りする。
二人の舌が絡まっているところに萌も絡まる。
寄生虫を口に含んでやりとりをするという背徳感が二人を興奮させる。
萌は、これをしてもらうと二人の唾液を味わえて満腹になる。
「ちゃーちゃん、俺が萌さんを飲み込んだらどうなるんだろう?」
龍生が茶々に訊いた。
「さあな、あたしには分からんよ。たぶん萌にも分からないんじゃねえか」
〝経口で感染したことがないから分からないわ〟
萌が答えた。
「萌も分かんねえってさ」
「やっぱり分からないんだ」
「やってみたいのけ?」
「いや、どうなるか分からないとちょっと怖いよね。俺がどうかなるんじゃないかっていうことより、萌さんがきちんと寄生できるのかどうかが心配で」
「なるほどな」
〝私は、胃液程度の酸なら全然平気よ。だから、龍生君に飲み込まれて、もし何も変化が起きなかったらそのまま排泄されるだけよ〟
「そうなのね。でもさ、龍生のうんこと一緒に出てきた萌を口に入れる自信はないわ」
茶々が思いきり戸惑った。
茶々は、かなりのドMだがスカトロの嗜好はない。
だから、龍生が排泄した萌を口に入れるのは、できれば、いや、絶対に避けたい。
「ていうことで、龍生が萌を飲み込むのは、ナシだ」
茶々が宣言した。
「どういうことか分からないけど、二人でそういう会話があったんだね」
龍生が、仕方ないという顔で引き下がった。
「そう。あたしに言わせんな。そういう内容だ」
「分からないよ。どういう内容?」
「お前が萌を飲み込んだら、萌がうんこと一緒に出てくるかもしれないって。そしたら、あたしがその萌を飲まなきゃならねえんだよ。お前、あたしにうんこ食わせたいか?」
「え、やだ。食べないで」
「ごじゃっぺだな。あたしがうんこ食いたいって言ってんじゃねえよ。お前があたしに食わせたいのかって言ったの」
「え、ダメダメ。食べさせないよ」
「だろ」
「だね」
〝二人の話を聞いてると、私がうんこみたいに聞こえるんですけど……〟
萌が拗ねた。
「あ、ごめんごめん。そういうことじゃないのよ」
〝分かってるわよ。そのかわり後でお仕置きさせてもらうからね〟
「えー、許してよお」
「じゃあ、今ならいいのね」
「ダメだって! 龍生がいるじゃないの」
〝あなたは、お願いできる立場じゃないって何度も言ってるわよね〟
「はい、今でお願いします……」
〝龍生君にばれないように耐えられるかしらね〟
萌がほくそ笑んだ。
「あ……」
茶々の腰が一瞬引けた。
すぐにすっと立ち直り何事もないように振る舞う。
しかし、上履きの中では足の指が落ち着きなく動き、ひざが小刻みに震えている。
「あれっ、ちゃーちゃん暑いの?」
龍生が不思議そうに訊いた。
今日は、それほど暑くないのに茶々の額にうっすらと汗がにじんでいる。
「いや、暑くない。なんでもない」
茶々は平静を装った。
萌は、茶々が崩れ落ちてしまうほどの媚液は分泌していない。
耐えられる範囲で長時間責め立てるのが萌のやり方だ。
「あ、もうお昼休み終わりだよ。教室に戻らなきゃ」
龍生が腕時計を見て茶々の手を引いた。
「お、あ、ん、ちょ、ちょっと待って」
茶々が腰を引いて脂汗を浮かべている。
ペンギンのようなぎこちない歩き方で龍生を追いかけた。
「?」
龍生が首をひねった。
「い、いいから、お前先に行け」
茶々は、腰ががくがく痙攣して龍生の歩くスピードについて行けなくなった。
「分かった、先に行くね。ちゃーちゃんも遅れないようにね」
「あ、ああ」
そう言って作り笑いで手を振った。
午後の授業開始には、ぎりぎり間に合った。
授業中、萌は茶々の感じ方を弱く調整してくれる。
じんわりと下腹部が温かくなり、集中力が増すような感じ方だ。
「萌、ありがとう。お仕置きじゃなくなってるね」
〝私も分別のあるババアですからね。宿主殿の邪魔はしないわよ〟
「性格のいいドSね」
〝まあね〟
その夜、県警のエージェントから任務の連絡があった。
POLICE: ヌルデブいるか
/dev/null: いるけどデブって言うなし
POLICE: もういい加減慣れただろ
/dev/null: 慣れるわけねえだろ。このごじゃっぺ
POLICE: 慣れないのか? まあそのうち慣れるだろう
/dev/null: あー、もう面倒くさい奴だな。もういいよデブで
POLICE: いやに従順だな
/dev/null: いつも従順な犬だろ
POLICE: そういうことにしておこう。さて、任務だ
/dev/null: お、今度は何だ? 侵入か? この前みたいなのはゴメンだからな。おっさん、あたしを噛ませ犬にしたろ
POLICE: すまん。した
/dev/null: まあいいよ。おっさんのそのバカ正直なとこが好きだから道具にされてやるよ
POLICE: 今回の任務だが、面割りだ
/dev/null: 面割り? なんだそりゃ? 割り下なら知ってんぞ
POLICE: デブ、お前腹減ってるのか?
/dev/null: おいおい、ついにストレートにデブかよ。まあいいや
POLICE: 面割りというのはだな、犯人かどうかを顔で見分けることだ
/dev/null: 面割りの意味は分かったけどよ、なんでそれをあたしがやらなきゃならねえんだ?
POLICE: そこなんだが。実は、ニクシロンの残党が動き始めた。それも、かなりの強硬路線派らしい
/dev/null: へー、だったらあたしがやるのは侵入じゃねえの?
POLICE: 本来だったらそういきたいところだ。だが、今回はちょっと事情が違う
/dev/null: ほうほう
POLICE: 最近になって動き始めた残党は、「ニクシロン教」の信者とでも言ったらいいかもしれないくらいニクシロンを信奉していた奴らだ。それが武装蜂起する計画を進めているらしい
/dev/null: まったくもって穏やかじゃねえな
POLICE: 残念ながらニクシロンの一派に会ったことがあるのは、デブ、お前しかいない
/dev/null: デブって言うなし
POLICE: もう慣れただろ。そいつらが今週末大洗で開催されるイベントで大規模なテロを敢行するという情報をキャッチした。そこでだ、お前には、大洗に飛んでそいつらの面割りをやってもらいたい
/dev/null: そいつらって、誰だかもわかんね奴の顔をどうやって見分けろってんだよ
POLICE: そこはそこ、お前だ
/dev/null: 意味わかんねえ
POLICE: まあ、元々ネットに巣くってるような奴らのことだ。実際にテロなんてやれないだろうというのが県警の見立てだ。念のためお前に行ってもらい、そいつらがいなかったということを確かめたいという程度の任務と思ってくれ。
/dev/null: なるほどな。じゃあたいして危険でもねえんだな
POLICE: ああ、イベントを楽しんでもらえばいい
/dev/null: 分かった、引き受けた。ひとりで行かなきゃダメか?
POLICE: 誰と行っても構わない
/dev/null: そうか。じゃあ行ってくるわ
POLICE: よろしく頼む
「で、今週末のイベントって何だ?」
茶々は、ネットでイベント情報を検索した。
「あー、あのアニメのイベントな。こりゃ大勢集まりそうだな」
「龍生暇かな」
龍生を誘うことにした。
「いいよ。一緒に行こう。この前の海水浴はバイクで行ったけど、今度は渋滞しそうだから電車にしようか」
珍しく龍生が自分から提案をした。
「そうだな。そうすっぺ」
茶々は、龍生と電車の旅に出られることに浮き足立った。