※この作品はR-18です。

女子高生准査ヌルデバと萌える寄生虫の共生捜査本部   作:ぬるでば

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第22話 あれがない

 茶々の背中に彫られたドラゴンも落ち着き、見た目にはすっかり普通の日焼けした肌に戻った。

 かさぶたが剥がれてしまえば、もう背中のドラゴンは龍生と茶々の家族にしか分からない。

 タトゥースタジオのホームページ用に写真を撮られたので、いずれ公開されることになる。

 しかし、それはタトゥーの写真だけだ。

 それが誰かは分からないだろう。

「おい、龍生、見てくか」

 昼休み、茶々が背中のタトゥーを見るように誘った。

「うん、見る見る」

 龍生は二つ返事で応じた。

 とは言っても学校内では見せられない。

 放課後、龍生は一旦帰宅してバイクで茶々の家を訪ねた。

「こんにちは」

 玄関で挨拶をした。

「あら、龍生君じゃない。最近よく来るわねえ。また茶々のタトゥー見に来たの?」

 茶々の母親が納屋から顔を出した。

「あ、はい。上がっていいですか?」

「いいわよ。ゆっくりしていって」

 そう言うと母親は、また納屋の中に戻っていった。

「ちゃーちゃん」

 茶々の部屋の前で声をかけた。

「入れ」

 部屋の中から茶々の声がした。

「入るよ」

 龍生は、ドアを開けて部屋に入ろうとしてぎょっとした。

 茶々が上半身裸で待っていた。

「いや、あのさ。ちゃーちゃんの裸見たいけどさ、いきなり目の前におっぱいがあるとびっくりするよ」

 龍生が額の汗を拭った。

「びっくりさせようと思ってやってんだからびっくりしてもらわないと困るんだよ」

 茶々が意地悪に笑いながら龍生にキスをねだった。

 本当は自分からキスをしたいのだが、身長差がありすぎて龍生の唇に届かないからキスをねだらなければならない。

「ん」

 龍生が頭を下げて茶々と唇を重ねた。

 茶々の首から萌が顔を出して二人の様子を窺うように身体を動かしている。

 萌には目がないので見えはしないが、雰囲気を感じ取ることはできるらしい。

「ドア閉めろ」

 茶々が龍生に指示した。

「はいよ」

 龍生も茶々に指示されることを何の疑いもなく受け入れている。

「そこにブラックライトがあっから、部屋の電気消して好きなだけ見てけ」

 そう言いながら茶々はベッドにうつ伏せになった。

 龍生は、部屋のドアを閉めてシーリングライトの電源を切った。

 一気に部屋が暗くなった。

 カーテンの隙間から漏れてくる光で真っ暗にはならない。

 それでもブラックライトを当てて蛍光させるには十分な暗さだ。

 暗い部屋の中に褐色の肌をした茶々が横たわっているだけで十分に刺激的だ。

 龍生は、勃起を抑えられなかった。

 突っ張ってしまった股間に手を添えてペニスの向きを直した。

「なにやってんだ?」

 龍生がごそごそと股間をいじっている音に茶々が気づいた。

「え、いや、なんでもないよ」

 龍生は、慌てて股間から手を離した。

「なんだチンポジか。遠慮すんなよ、直せ、直せ」

 茶々が笑いながら龍生の股間を指さした。

「そう言われて、はいそうですかって直せるわけないじゃん」

 龍生が恥ずかしがった。

「お前な、上半身裸でおっぱい見せてる私の方がずっと恥ずかしいんだぞ」

「そりゃそうだけどさ。だからってちゃーちゃんの見てる前でチンポジ直すっていうのは、ベクトルの違う恥ずかしさだよ」

「そんなこと言ってっから、いつまでたってもあたしの処女を奪えないんだよ。あたしはずっと待ってんだぞ。早くしろよ」

「えー、ちゃーちゃん処女じゃないじゃん」

 龍生は、茶々が萌に処女膜を破られていることを思い出した。

「う、ま、まあそうだけどよ」

 茶々は、うまく言い返すことができなかった。

「その話はおいといて、背中の俺を見せてもらうよ」

 龍生が危ない雰囲気を断ち切った。

「そうだな、見てくれよ」

 茶々が少し残念そうな声になった。

 龍生がブラックライトを点つけた。

 そのブラックライトを茶々の背中にかざす。

「かっこいい」

 龍生がため息を漏らした。

 茶々の褐色の背中に躍動感あふれるドラゴンのラインアートが青白く浮かび上がっている。

 龍生は、食い入るようにドラゴンに見入った。

「ひゃんっ」

 茶々が普段上げないようなかわいい声を上げた。

 龍生がドラゴンのラインを指でなぞったからだ。

 一瞬、背中に電流が流れたような衝撃があった。

「あ、ふん、んあ、ちょ、龍生……」

 龍生がドラゴンをなぞっていると、口を押さえて耐えていた茶々が、我慢できずに切なげな声を漏らした。

 腹筋を小刻みに震わせている。

「どうしたの?」

 龍生は、いつもどおりの穏やかな声でとぼけた。

「んっ、分かってる、くせ、に……」

 茶々は息が荒くなってきた。

「分かんないよ、どうしたのかな?」

 あくまでもしらを切る。

「意地悪」

 茶々が嬉しそうな顔に変わった。

 龍生が自分をおもちゃにしているのが分かったからだ。

 茶々は、無意識に腰が動き始めてしまった。

 じっとしていられないのだ。

 龍生の指が肌を滑すべるるたびに股間が滑ぬめる。

 完全に龍生の指と連動している。

 誰にも見せることがない秘密をなぞられているという背徳感が茶々を興奮させた。

「龍生、なんでこんなに気持ちいいの? ただタトゥーをなぞられてるだけなのに。はうぅ」

 茶々が龍生に問いかけた。

「萌さんの媚液のせいじゃない?」

「あ、そうね。きっとそうね」

 茶々が切れ切れの息で答えた。

 さっきまで首から顔を出していた萌の姿がなくなっている。

 二人がセックスに発展する雰囲気を感じ取って、茶々の膣に移動したのだ。

 このままセックスにまでもつれこめば、萌は龍生に寄生して成虫になれる。

 これは、萌の意思ではない。

 本能がそうさせる。

「ねえ龍生、してよ……」

 茶々が小さな声で龍生にねだった。

「できないよ。だって、ちゃーちゃんとエッチしたら萌さんが俺に寄生して、ちゃーちゃんと萌さんはお別れなんだよ」

 龍生は、茶々と萌を別れさせたくなくて我慢していた。

 二人が精神的に深くつながっていることをよく知っていた。

 その二人を引き裂くことなどできない。

「あるから」

 茶々が恥ずかしそうに言った。

「何が?」

 龍生が首をひねった。

 意地悪ではなく、本当になんのことか分からなかった。

「ご、ゴム。あるから……」

 茶々が両手で顔を覆った。

 萌、シムオフンニは、コンドームを使用して挿入すれば中間宿主の女性から終宿主である男性に寄生できない。

「え、どこに?」

「あたしのリュックにお守りが着いてるの。それ」

 茶々は、普段通学に使っているリュックサックを指差した。

「いつも持ち歩いてるんだ」

 龍生が苦笑した。

「いつお前とそういうことになってもいいようにってママが……」

「そうだったんだ。なんか、ありがとう。でも、ほんとにいいの?」

「いいよ。好きにして」

 茶々がうつ伏せから身体を回転させて仰向けになり、龍生の首に腕を回した。

 茶々は、少し震えていた。

「ちゃーちゃん、処女なのに積極的すぎ」

 龍生が笑いながら茶々と唇を重ねた。

 茶々の口に龍生の舌が滑り込む。

 茶々は、それを愛おしそうに吸った。

「あっ、ちょっとタイム!」

 茶々が龍生の舌から口を離して慌てたように部屋から出ていった。

「ごめんね」

 1分もたたないうちに部屋に戻った茶々が両手を合わせて龍生に謝った。

「どうしたの?」

 一人取り残された龍生は、ベッドの端に座ってコンドームが入ったお守りをいじっていた。

「煙草臭かったでしょ。ホント、ごめんね」

 茶々は、眉を八の字に下げ、申し訳なさそうに何度も頭を下げた。

 普段の横柄な態度からは想像できないしおらしい謝り方だった。

 龍生とキスをした後になって、マウスウォッシュし忘れていたことを思い出したのだ。

 龍生は気にしないと言ってくれるが、煙草臭い自分を許すことができない。

 それなら煙草をやめればいいのだが、それができないから困っている。

「いいよ、いいよ。俺は気にならないから」

 龍生がいつもと同じように許してくれた。

「龍ちゃん、ホントに優しいのね。もっと怒っていいのよ」

 茶々が龍生の顔を見上げた。

「小学生のとき以来? その呼び方」

 龍生が嬉しそうに茶々の頭を撫でた。

 茶々は、悔しかった。

 龍生といると、どんどん虚勢を剥がされていく。

 誰にも見せないように隠している少女すぎる自分の核が表に出てしまう。

「ずるいよ龍ちゃんは」

「俺がずるい?」

「完璧すぎるよ。背は高いし、イケメンだし、勉強はできるし……」

 茶々は、龍生のいいところを指折り数え始めた。

「絶対怒らないし、いつも甘やかしてくれるし、でも、ときどきいじめてくれるでしょ」

「あと、ほら、ピアスも開けてくれるし、タトゥーにも付き合ってくれるじゃない。普通やってくれないよ。てか、頼めないよそんなこと」

「そんなことを全部引き受けてくれちゃって、それでもそんな爽やかな笑顔を向けてくれるなんてかっこよすぎるよ」

「どこまで惚れさせれば気が済むのよ。バカー!」

 茶々は泣いた。

 何年も言いたくて言えなかった気持ちを吐き出すことができて嬉しかった。

「でもね、でもね、そんないろんなことがなんにもなくても龍ちゃんは最高なのよ。なにかがあるから素敵なんじゃなくて、なんにもなくても素敵なんだってば。だから悔しいのよ」

「こんないい男、私にはもったいないくらいよ」

「なんてこと言うんだよ!」

 それまで笑顔で茶々の話を聞いていた龍生が怒った。

「えっ」

 茶々が驚いて目を見開いた。

「ちゃーちゃんは、誰にも代えられないんだよ」

 龍生は、一転していつもの穏やかな話し方に戻った。

「ちゃーちゃんに価値があるかどうかは、俺には関係ないんだよ。ちゃーちゃんは、俺にとって条件じゃない。ちゃーちゃんがちゃーちゃんでいてくれることだけが俺にとって必要なことなんだと思うよ」

「背が低くて、ちょっとぽっちゃりして、目付きが致命的に悪くて、顔が真っ黒で、口が悪くて、態度が横柄で、ドMの変態で、家では薄汚い女で、逮捕歴があって、拳銃の扱いが荒くて、ヘビースモーカーでもちゃーちゃんはちゃーちゃんだから」

 茶々がむくれた。

「おい、龍生。お前、いいこと言ったと思ったら、そのあと盛大に悪口言いやがったな」

「それは違うな。事実を言っただけだから悪口ではないよ」

 龍生が余裕の表情で答えた。

「事実だから余計に刺さるんだよ、この野郎」

「でも……ありがとう……」

 茶々が恥ずかしそうに俯いた。

 龍生にけなされるとゾクゾクする。

 もっと罵倒されたくなる。

 でも、龍生は深追いをしない。

 ほどほどのところでやめてしまう。

 そうすると、もっと罵倒されたいという気持ちをいつまでも引きずってしまう。

 その加減が憎たらしい。

 きっと龍生は、天性のSに違いない。

 無意識のうちにMの被虐嗜好をかきたてる。

「龍ちゃん、私ね、いま萌に媚液を出されて我慢できないの。だからね、お願い。して」

 茶々は、龍生の胸に手を当てて下から見上げた。

「よっと」

「やん」

 龍生が茶々をお姫様抱っこした。

「見た目より軽いね」

「ごじゃっぺバカ」

 茶々が龍生の首に腕を回して頬を赤らめた。

 茶々の部屋は、それほど広くない。

 龍生がくるりと身体を回して茶々をベッドに降ろした。

 茶々が目を閉じる。

 龍生が唇を重ねた。

 今度は、茶々が先に舌を入れた。

 二人の舌がねっとりと絡み合う。

 二人の息づかいと舌の絡み合う音だけが響く。

 茶々を抱き締めていた龍生の右手が背中からウエストを滑り、息とともに弾む豊満な乳房にたどり着いた。

 一瞬、茶々の身体が硬直した。

 何度も触られていたが、このシチュエーションで触られると緊張する。

 龍生の手は、茶々の乳房の形を確めるかのように撫で回した。

 上質なサテンのような肌触りと形容しがたい柔らかさの乳房に龍生は感激した。

「ふ、ん」

 茶々が吐息を漏らす。

 龍生の手は、乳房を撫で、揉んでいたが、乳首に近づくとまた離れていく。

 乳首に触るのをためらっているような動きだった。

「触っていいのよ」

 茶々が左手で龍生の手を自分の乳首に誘いざなった。

 茶々の乳首はコリコリに固く尖っていた。

「ピアス痛くないの?」

 乳首を触りながら龍生が訊いた。

「痛い……よ」

 茶々が切な気に答えた。

「触るのやめた方がいいかな」

 龍生が乳首から手を離そうとした。

「やめないで」

 茶々が龍生の手を上から押さえた。

「もっと……痛くして」

 龍生の目を見て訴えた。

「え、そんなことできないよ」

 龍生はたじろいだ。

「いいの。龍生に痛くされたいの。お願い、痛くして」

 茶々がすがった。

「分かった」

 龍生がピアスを引っ張った。

「痛い!」

 茶々が小さく悲鳴を上げて両手で龍生の手を押さえようとして、寸前で止めた。

「あ、痛かった?ごめん」

 龍生が慌てて手を戻そうとした。

「やめないで!」

「だって痛いんでしょ?」

「痛いの、すごく」

「大丈夫?」

「ダメ。大丈夫じゃない。でも、もうちょっとだけ痛くして」

「乳首切れない?」

「うん」

「分かった」

 龍生がピアスを引く手に力を込めた。

「んああああ!」

 茶々が苦悶の表情を浮かべ、顔を左右に振って痛がった。

 胸の前に出された手が震えている。

 茶々の苦悶に歪む顔を見た龍生は、えもいわれぬ興奮を覚えた。

 龍生の中で何かが弾けた。

「もっと?」

 今までの龍生からは考えられない言葉が飛び出した。

 しかし、その言葉は、あくまで穏やかだった。

 茶々は、口をぱくぱくなせながら頷いた。

「うぎゃっ」

 茶々が首をのけ反らして苦しんだ。

 茶々の乳首は、龍生が怖くなるくらい伸びて見るからに痛そうだった。

 龍生は、ピアスを持つ手を緩めた。

「ふう」

 茶々が詰まっていた息を吐き出した。

「大丈夫?」

「うん。痛かった」

「痛いの好きなの?」

「好き。龍ちゃんに痛くされるのずっと待ってた」

「分かんないなあ」

 龍生が苦笑した。

「龍ちゃんは分からなくていいのよ。変態は私だけでいいの」

 茶々が笑った。

「そうなんだ」

 龍生も釣られて笑った。

 龍生が茶々の右乳首を口に含んだ。

「あん」

 茶々が身体を震わせた。

 乳首の形を確めるように舌を這わせる。

 茶々は、萌から強力な媚液をもらっているときのような強烈な快感が乳首から前頭葉に入り込んで来るのを感じた。

 身体が勝手に痙攣する。

「ん、あ、龍ちゃん……」

 茶々が切れ切れに龍生の名を読んだ。

「あになに?」

 乳首を口に含んだまま龍生が返事をした。

「すごいの、電気が走るの」

 茶々は、うわ言のように囁いた。

 龍生が乳首を舐めながら茶々の短パンを脱がした。

 短パンの下から淡い緑のショーツが現れた。

 ショーツのクロッチは黒く濡れている。

 濡れているところを見られたくない茶々は、腿をぴっちりと合わせてもじもじさせている。

「なにしてるの?」

 茶々の様子を見た龍生が意地悪な質問をした。

「聞かないでよ。意地悪」

 茶々の目がふにゃふにゃになった。

 明らかに喜んでいる顔だ。

「触っていい?」

 龍生が茶々の顔を覗き込んだ。

「う、うん」

 恥ずかしさのあまり茶々が顔を背けた。

 龍生の手が乳房から脇腹、腰、太腿を撫でながら茶々の下腹部に滑り込んだ。

 ぴっちりと閉じられた太腿と下腹部の合わせ目に指を沿わせる。

 それを合図に茶々が腿の力を緩め、股を開いた。

 茶々が股を開くのに合わせて龍生の手が股間の深いところに侵入した。

 そこは、すでにクロッチが吸いきれないほどの粘液で濡れそぼっている。

 龍生の指は濡れて密着するクロッチの上から茶々の割れ目をなぞるように往復した。

 龍生が茶々の最も敏感な突起を通る度に、茶々は声を上げて腹筋を大きく波打たせた。

 その間も龍生の舌は茶々の固く尖った乳首を舐め回している。

 乳首と性器からの刺激に茶々の意識は霧がかかったようになり、なにがなんだか分からなくなった。

「ひっ」

 龍生の指がクロッチの横からショーツの中に滑り込んだ。

 その一帯はぬるぬるの粘液が広がり、龍生の指はなんの抵抗もなくショーツの中に潜り込むことができた。

 龍生は、茶々の誰にも触らせたことがない熱く熱を帯びた襞ひだの形を確めるようにまさぐった。

「んっ」

 茶々は、声を我慢できなかった。

「パンツ、もう役に立ってないね」

 龍生が楽しそうに茶々の顔を見た。

「やめてよ、言葉責めに加えて顔まで見られたら恥ずかしすぎるよ」

 そう言いながらも茶々は、顔を隠すことなく龍生に見られ続けている。

「どろっ」

 茶々の膣からどろっとした粘液が溢れた。

「もうパンツあってもなくても同じよね」

 ショーツが脱ぎ捨てられた。

「俺も脱いだ方がいいかな」

「うん」

 龍生が乱暴に服を脱ぎ捨て全裸になった。

 龍生のペニスは、固く絞ったタオルのように勃起して天を突き、鼓動とともに脈打っている。

 茶々は、龍生のペニスから目をそらした。

 ペニスを見るのが初めてで怖かった。

 茶々は、ペニスから顔をそらしたまま龍生の腰に手を回し、徐々に下腹部に近づけた。

 龍生の陰毛が指に触れた。

「ひっ」

 茶々は、反射的に手を引っ込めた。

 ペニスに興味はあったが怖くて触れない。

「ごめん、龍ちゃん。怖くて触れないよ」

 茶々が正直に言って謝った。

「うん、そうだよね。大丈夫だよ」

 龍生が小刻みに震える茶々にキスをした。

 そのまま茶々をベッドに寝かせた龍生は、お守りの中からコンドームを取り出してパッケージを切り開いた。

 パッケージの中からコンドームを取り出し、精液だまりを指でねじって空気を抜く。

 それをペニスの先端に乗せて、巻かれている部分をくるくると回して伸ばす。

「あ……」

 コンドームがペニスの半分くらいまで覆ったところで龍生が腰を引いた。

「出ちゃった」

 龍生が物凄いショックを受けた顔をしている。

 初めてのセックスの興奮に加え初めてコンドームを被せた刺激で射精してしまったのだ。

「え、出ちゃったの?」

 茶々が身体を起こしてペニスを見た。

 まだ怖かったが、こういう言い訳ができるシチュエーションなら見ることができる。

 龍生のペニスは、どくんどくんと大きく脈打っていた。

 勃起は収まるどころか、勢いを増しているかのように見えた。

 ペニスの先の精液だまりは、ごく薄い黄色みがかった乳白色の液体をたっぷりとたたえている。

どくん

 茶々の胸が高鳴った。

 その精液が愛しく感じられたからだ。

「龍ちゃん」

「なに?」

 龍生が腰を引いたまま答えた。

「飲んでみたい」

 茶々が精液だまりをつついた。

「あっ」

 射精直後の亀頭をつつかれた龍生が思わず声を出して更に腰を引いた。

 茶々は、射精直後のペニスは敏感になっているということを知らない。

「飲むの? ほんとに?」

 龍生が二の足を踏んだ。

「ダメ?」

「あんまりきれいじゃないんじゃない?」

「龍ちゃんのよ。何でも飲めるわ。ちょうだい」

 茶々が上を向いて口を開けた。

「ほんとにいいの?」

 龍生は、まだためらっている。

「いいの」

「分かった」

 龍生がペニスからコンドームを抜き取ると、精液がこぼれないように開いている口を指でつまんでふさいだ。

 コンドームの開いている口を茶々の口に差し入れ、精液だまりを高くつまみ上げた。

「いくよ」

 龍生が確認した。

 茶々が頷く。

 龍生は、コンドームの開いている口を解放した。

 どろどろとした濃い精液が茶々の口に流れ込んだ。

 茶々の顔が歪んだ。

「まういまずい」

 茶々は手を震わせながら足をばたつかせて全身で不味さを表現した。

「あ、はい、これ!」

 龍生が近くにあったティッシュを数枚抜き取って茶々の顎の下に当てた。

「おえっ」

 茶々がティッシュに精液を吐き出した。

「こんなに不味いものだと思わなかったよ。ごめんね、飲めなくて」

 茶々は、ティッシュで口を拭きながら申し訳なさそうに謝った。

「いいよ。無理することないから」

 龍生は、いつものように優しかった。

「あ!」

 茶々が声を上げた。

「ゴム、これしかない」

 茶々が肩を落とした。

「ゴムがないとできないね」

 龍生も残念そうにつぶやいた。

「俺が早漏だったから……」

 龍生が悔しそうな顔をした。

 そう言う龍生のペニスは、まだ天を突く勢いのままだった。

「やったことないけど口でしてあげる」

 ペニスを見た茶々が龍生にすり寄った。

「今度は、飲んであげるからね」

 そう言って茶々はペニスに顔を近づけた。

「なんか臭い。臭いっていうか、嗅いだことのない匂いがする」

 茶々は初めて嗅ぐ匂いに戸惑った。

 臭いとしか表しようがないが、決して嫌いな匂いではない。

 茶々は、ペニスに鼻を着けて匂いを嗅いだ。

 慣れてくると臭いという感覚は消えてなくなった。

 不思議な恍惚感がある。

 茶々は、ペニスだけではなく、睾丸にも鼻を押し付けて匂いを嗅いだ。

 ペニスより饐すえた汗の匂いがきつく鼻をついた。

 これもすぐに慣れた。

 匂いを嗅ぎながら鼻をペニスの先に移動させる。

 ペニスの先の方は精液の匂いが残っている。

 亀頭は、半分くらいまで皮で覆われていた。

 茶々は、意を決してペニスを口に含んでみた。

 精液の味以外、特に新しい味はない。

 舌を動かしてみると、亀頭に被さっている皮がぐにゃぐにゃと動いて楽しかった。

 ペニスが口の中で脈打つのも楽しくて、茶々はうっとりした。

 ペニスを口に含んだまま顔を上下させてみた。

 亀頭に被さっていた皮がずるっと剥けた。

「うひゃ」

 龍生が腰を引いた。

 その勢いで茶々の口からペニスが抜けてしまった。

 茶々の口から抜けたペニスは亀頭の皮が剥け、ピンク色の亀頭が全部露出していた。

 茶々は、剥けた亀頭の匂いを嗅いでみた。

「臭っ」

 その日一番の臭さだった。

 不思議なことに茶々は、その臭さが気にならなかった。

 ためらわずまたペニスを口に含んだ。

 口の中に匂いが広がった。

 呼吸するたびにペニスの匂いが鼻から抜けて頭がくらくらする。

「すごく臭いのに好きかも」

 茶々は、自分の感覚が狂ったと思った。

 その臭さを全部味わいたいという観望が沸き起こり、舌で匂いのもとを舐め尽くした。

 フェラチオをして頭を前後に動かしている茶々の背中にブラックライトをかざすと、背中のドラゴンがまるで生きているかのように妖しく暗闇を舞う。

 その妖しさに龍生は心を奪われた。

 匂いがなくなり、茶々が物足りなくなってきた頃、龍生が限界を迎えた。

「ちゃーちゃん、もうダメだよ。また出ちゃうよ」

 龍生が膝をがくがく震わせて茶々の頭を押さえた。

「うっ」

 龍生が短く呻くと、茶々の頭を抱え込んだ。

 頭を押さえ付けられた茶々の喉の奥にペニスが押し入ってきた。

 茶々は息が詰まった。

 そのままでは吐き気を催しそうだったので、意識して喉を開いてペニスを喉の奥深くに迎え入れた。

 それと同時に龍生のペニスからどろっとした精液が勢いよく喉に撒き散らされた。

 茶々は、喉を開いていたので、精液が勝手に喉を伝って胃に流れ落ちていった。

「さっきよりまずくない」

 頭を解放された茶々は、ペニスを舐めてきれいにしながら精液の味を思い返していた。

「もう一回いい?」

 龍生が控えめに言い出した。

「え、まだ足りないの?」

 茶々が笑った。

 自分が龍生のオナホールになったようで嬉しかった。

「いいよ。何回でも使って」

 また龍生のペニスを喉の奥に飲み込んだ。

 結局、龍生は5回茶々の口に射精した。

 茶々は、残さず飲み干した。

「おじゃましました」

 龍生が茶々の母親に挨拶をして帰ろうとした。

「ちょっと待って」

 茶々の母親が呼び止めた。

「え、なんですか」

 龍生が立ち止まった。

「シャワーしていきなさい。茶々と龍生君の匂いが残ってるわよ。匂いを残さずに帰るのも親孝行なんだからね」

 母親がウインクした。

「この人には逆らえない」

 龍生は恐縮しながらシャワーを借りた。

〝宿主殿〟

 龍生が帰った後、部屋で呆ほうけていた茶々に萌が声をかけた。

「なに?」

〝ごちそうさま〟

「いやー、やめてー」

 茶々が赤面した。

〝よくあんなに濡らすわね〟

「萌の媚液で鍛えられて濡れやすくなっちゃったのよ」

〝あら、そうやって人のせいにするのね。人じゃないけど。あと、私が媚液を出してないのに盛ってるのを私のせいにしたでしょー〟

「あ、ごめんなさい」

〝ふふ、冗談よ。龍生君の精液たくさん飲めておいしかった?〟

「やめてってば、恥ずかしいよ」

〝おいしかったかどうかを訊いただけよ〟

「んもー」

「まずかったわよ」

〝そうなのね。ま、私もよく知ってるわ。あれはおいしくない〟

「そう! そうなのよ。でも、不思議と嫌じゃないのよ。あれはなんでだろう?」

〝龍生君のことが好きだからじゃない?〟

「そっか!」

〝好きこそものの上手なれ〟

「それ違う」

 二人で大笑いした。

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