---土間タイヘイ---
旅行から帰還して、引っ越し。我が家の惨状に泣いているうまる。
「洋服…えぇ~!下着も…旅行へ持っていった物以外、全滅…」
手に掛けられた物は、証拠品ということで、警察が押収してしまった。ベッドもダメだ。土足で寝ていたそうで、布団も…更に、うまるには言っていないが、うまるの戸籍も汚されていた。アレックスの母親が弁護士に依頼して、うまるとの婚姻届けを提出していたそうだ。それも、事件発覚後にだ。うまるを責任持って養育する為だと言っているそうだが、公文書偽造の容疑でお縄になったらしい。で、現在、法務省へ戸籍のクリーニングを依頼しているそうだが、お役所は連休だった為、まだなされていなかった。
『天然系の家系なんですかね?母親も子供達も、常識が通じないと言うか』
担当した刑事さんが嘆いていた。被疑者である息子の取り調べ中に、被害者を身内にして、家族内の問題にすり替えようとしたのか、ただただ天然系故なのか、頭を抱えているようだ。橘家って、それなりに政治的な影響力のある家系らしく、検察も頭を抱えているらしい。現行犯での逮捕故、庇いようが無いというか…
正宗君の用意してくれた部屋は、二人部屋だった。室内は2部屋に別れていて、他の部屋とは違い、シャワールームとトイレが別にある。キッチンや浴室は共用だそうで、各部屋にガスは引かれていない。
「まず、洋服と下着を買わないと…」
恵さんと千尋君と共に買い物へ出掛けたうまる。新しい部屋へ、使える家具類を引っ越し業者さんに運びこんでもらった。電化製品は電気ケトル程度だけかな。
---金剛叶---
連休明け…本社に出社。アレックスは懲戒解雇処分になった。私のタイヘイになんてことをするのだ。うまるちゃんにした行為なんかは言語道断である。戸籍を汚した?なんてことをするのだ。
で、本場…仕事が終わっていなかった。
「ヤル気あるのか?」
「連休だそ!花のゴールデンウィークだぞ!なんで俺だけ仕事なんだ?」
このノー天気男には、まだアレックスのことを知らせていない。
「アレックスは懲戒解雇だ。お前も気をつけろよ!」
「え?解雇…あいつ、何をやったんだ?」
「人としてやっては行けない行為よ!で、お前は何をやった?」
溜まっている書類が減っていない。会社の信用問題に関わるのだが…
「俺なりにやっておいたよ」
と、数枚の書類を手渡して来た。たった、コレだけか?ダメだ…上司として、責任を取らないとダメか…
「ちょっと、出る。お前、とっと終わらせておけよ!」
部屋を出て、社長のいる部屋を目指す。退職届けの書類をカバンから出して、胸に抱き締めた。
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社長…父親だけど…私が何をしたいかを説明すると、笑顔で送り出してくれた。退職願いは受け取らず、私のしたいことを実現する為の事業所を作ってくれるそうだ。私がそこの責任者になり、タイヘイは直属の部下となる。たった二人だけの部署、特命部署扱いになるそうだ。
正宗君とのことは、父に洗いざらい話した。侵入禁止の場所に立ち入り、彼に助けられたこと。なのに、彼の顔へ一生残る傷跡を付けてしまったこと。そんな彼に恋してしまったこと。そして、タイヘイとのこと…
黙って私の話を聞いていた父は、意外な事を話してくれた。料理研究家だった正宗君の実の母親とは、仕事上で知り合いであったこと。だから、正宗君のことは小さい頃から知っていた事。今回の仕事は父を頼って、正宗君が発注してくれた事。
「縁があるから出逢える奇跡だろ?なぁ、叶よ♪」
正宗君の本を読んでいたこと。そして、彼のコアなファンなこと…
特命部署では、今後も彼の計画から仕事を受注しつつ、新たな事業モデルを構築することが仕事になるそうだ。
「彼の両親には世話になった。私に恩返しの機会を与えてくれて、感謝するぞ、叶よ。将来の伴侶は、見比べて決めろ。どちらの青年でも構わない。お前の決めた人物と挨拶に来る日を楽しみにしているから」
と、応援されたような気分だ。ただ、問題が無い訳では無い。
「問題は1つ。ヒカリのことはどうするんだ?」
妹と同居している私…一人暮らしは無理だろうな、あの子。
「正宗君が言うには、一緒に暮らしたらどうかって言うんだが」
父の口から信じられない言葉が飛び出した。はぁ?正宗君と連絡を取り合っているのか?
「タイヘイ君の隣の部屋を、キープしていてくれているそうだぞ」
はぁ~いぃ~?
「彼の所には、引きこもり経験者も多いし…ヒカリの気持ちを察してくれるかもな」
をい!私の知らない処で、話を進めていた事に驚愕。
「とは言うものの、私が叶の父親って、名乗っていないのだが…まぁ、サプライズだよ♪」
この狸親父…なんてことを隠しているんだ…
「そうそう、我が社も縁プロジェクトの賛助企業になったよ。再会出来たことに縁を感じてなぁ。まさか、娘が…それは誤算だったがな。ははは♪」
父の手の平で踊らされていた気分…なんてことだ…
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週末、妹と共に引っ越し…固まる正宗君。
「叶って、コンゴオジサンの娘さんなのか…」
父の娘であることにショックを隠せない正宗君。コンゴって…何故、訂正していないんだ、父のヤツ…
「僕達の部屋の隣に越してきたのか…で、特命部署ってなんだ?叶、お前、何をやらかしたんだ?」
タイヘイも驚いている。父のサプライズは成功したようだ。
「お兄さん♪」
何故か、妹のヒカリはタイヘイに懐いているし。これには私がビックリだ。
「で、本場はどうなったんだ?」
「わからない。あの部署に一人残っているそうだ。溜まっている仕事が終わらないと、辞めさせない方針らしい」
週明けには、妹のヒカリは、正宗君達のクラスに転入するそうだ。
---和泉正宗---
叶の妹のヒカリちゃんが遊びに来ている。パンが好きなようで、千尋君、エミリーの焼いたパンを食べている。
「おいしい…バターが違うのかな?」
「あぁ、自家製のバターだからね」
って、千尋君。バターの作り方を説明しだした。エミリーの家にあった業務用オーブンは、今我が家にある。危険な地下室のあった洋館は、現在更地化の真っ盛りであったから。更地化と言っても、洋館を壊すのでは無く解体して、使える素材はマンションに使う計画である。適材適所である。洋館にあった怪しい道具類は、社屋の3階の資料室に移動させてある。そうそう、社屋は完成した。仕事場としての2階は機能し始めた。まだ、ネットセキュリティは万全では無いが、タイヘイさんと叶が一生懸命に構築してくれている。
後、1階の待合所スペースに厨房設備を設置中である。預かっている業務用オーブンは、そこへ設置する予定である。厨房設備は叶と千尋君が中心となって、工事を進めてもらっている。
「で、マサムネ。貯蔵庫とか醸造蔵は?」
エミリーが訊いてきた。
「マンションの地下に設置する予定だよ。それまで厨房で試行錯誤だな」
「あぁ、一応、飲食店を開店できる資格は取得できましたよ」
って、千尋君。
「じゃ、営業はしないけど、開店出来る様に叶と相談してみてくれる?小腹が減った時とか、担当さんが待っている時に軽食を出せるようにさぁ」
「わかりました♪」
「ちょっと、出るけど、後頼むね」
「はい」
ヒカリちゃんの頭を撫でて、先輩の家へ…
---千寿ムラマサ---
あぁ、恥ずかしい…マサムネ君のお願いだから、コスプレしているのだけど…裸エプロンって、どういうことだぁぁぁぁ~!
マサムネ君は私をモデルに、鉛筆を走らせている。今更、無理ですとは言えない状況である。
「先輩、どの辺りが恥ずかしいですか?」
答えたくない質問をして来たマサムネ君。
「全部だ!」
「一番恥ずかしい箇所は?」
「うっ…すぅすぅする下腹部だよ…」
何の虐めだ…エプロン以外身に着けていない私。
「そうなんだ…胸じゃ無いのかぁ…」
横からデッサンをし始めた。胸も恥ずかしいよ…乳首以外隠れていない気がする。モデルを私にした意味…つまり、そういうことなんだろ?紗霧ちゃんや亜人風情では胸全部が隠れてしまうから…
しかし、私の為にしている部分もあるので、拒否は難しかった。新作の為の取材である。地下室に潜む魔物により、服などを溶かされたという設定らしい。表情の変化を保存する為にビデオ録画までしているし…恥ずかしさ倍増中である。
あぅ…マサムネ君が私の背後に立ち、羽交い締めをしてきた。うぅ…感じている。マズい…今日一番のピンチが訪れた。呼吸が荒くなっていく。視線を落とすと、エプロンの下腹部辺りが濡れてきている。無茶はしないとは思うが…豹変したらどうしよう…たぶん、私は抵抗せずに…そして…まだ、中学3年生なんだけど…
うぅ…エプロンの無い箇所から手を入れてきた。乳房に触れるマサムネ君の手…何をされるのだろうか?期待と不安で耳が熱い…ふにゃ~♪蕩けていく感覚…乳房を恐る恐る揉んでいるマサムネ君。心臓の鼓動がバクバク言っている。ダメだよ~
うっ…足腰に力が入らなく成ってきた。脇の下に腕を入れて、私を無理ヤリ立たせている。しかし閃きの神が舞い降りて、脇の下を肩で引っかけて、胸を攻略し始めたようだ。マサムネ君の指先が、乳首を襲っている。柔らかかった乳首が、固く締まっていくのが分かる。腰が勝手に動いている。こう言うのは、男に媚びる為の演技だと思っていたけど、違うのか。勝手に、本当に本能で動いてしまうようだ。
更なる刺激により、口元から唾液が溢れていく。飲み込めばいいのにって、思っていたけど、飲み込めないのか…刺激に耐えるのに必死で飲み込めないようだ。
「もうダメだよ…マサムネ君…」
消えそうな声の私。恥ずかしさは無いのだが、刺激が波のように押し寄せては引いていくを繰り返していたので、刺激を愉しむので精一杯であった。えっ…エプロンのヒモが解かれた。大きなヨダレ掛け状態になったエプロンは、下腹部をマサムネ君に披露していた。
エプロンを外され、畳の上に横にされた。足を開かされて、下腹部を観察し出したマサムネ君。抵抗する気力がもはや無い私。見られるだけで、快楽が襲い掛かってきている。ツンと立っている乳首…
「あぁぁぁぁ~、舐めないでぇぇぇぇぇ~!止めてぇぇぇぇ~!マサムネ君…」
足を閉じれば良いのだが、もっと角度を付けて開こうとする私の身体。顔を股間に置いたまま、彼の手は私の腰に伸びて来た。身を捩る私。くすぐったいというより、更なる刺激が襲い掛かってきている。なのにだ、自ら膝を立、腰を浮かして前後に蠢いている私。私の身体は何かを欲していた。中学生にはまだ早いアレを…
「ま、マサムネ君…ダメだ…下さい…限界です…」
腰の動きが速くなっていく。彼は見ているだけだ。もっとアピールが必要なのか?
「マサムネ君…頼む…狂いそうだ…お願いします」
うっ!股間に衝撃が走る。しかし、腰の動きは止まらない。何かが身体の中に入ってきた。痛い…裂けそうな痛み。中学生にはまだ無理なのかもしれない。でも…もう…
マサムネ君に腕で抱きつき、もっと奥へと彼の身体を引き寄せていく。こんなにも私は欲していたのかと、自分でも驚く行為である。彼の動きを横隔膜で感じる。乳房が上下に地殻変動していく。
意識を刈り取られたらしい。気が付くと、パジャマ姿で、寝床に寝かされていた。身体は洗ってくれたようだ。石けんの香りがするし。
---和泉紗霧----
兄さんが『混合する性』の3巻目のハイライトシーンを書き上げてきた。原稿をエルフちゃんと共に読んでいく。読み進める度に顔が熱くなっていく。耳が熱くなっていく。モデルは誰にしたんだ?
紅兎ちゃんは転生して、格好良く、みんなのピンチに登場したのだが、いきなり魔物に叩きのめされてしまう。装備品が次々に破壊され、肌が露わになっていく。数名の生徒達を助けて、敗走する紅兎ちゃん。そんな彼女を助けた生徒達が襲い掛かった。装備を脱がされ、全裸にされていく彼女。必死に藻掻き脱出しようとするが、多勢に無勢…手足を押さえつけられて、調教されていく。しかし、完全に調教されきる前に、一人の女生徒が助けてくれ、彼女と共に理科室に逃げ込む。一安心している紅兎ちゃんに、助け出してくれた女生徒が背後から抱きつき、彼女の身体を虐め抜いていき、意識を刈り取られてしまう。
そこで4巻へつづくらしい…
「兄さん…4巻目を読みたい…」
「マサムネ…まだ書いていないの?ねぇ、早く書きなさいよ~」
私もエルフちゃんも、続きが気になっている。どうなるんだ?紅兎ちゃんは…
「まだ、書き終わっていないけど」
と、言いつつ、4巻目の冒頭部分の原稿を出してくれた。
紅兎ちゃんは女生徒の下僕に成り下がっていて、女生徒の性の捌け口になっていた。下僕の男子生徒に喰わせたり、下僕の女生徒とプレイさせたり…そして、精神がボロボロな紅兎ちゃんを地下室で蠢いている魔物へ献上することになり…
「って、ここで、終わりかぁぁぁぁぁ~!」
「兄さん、酷い…」
「まだ、書いている最中だよ。このまま、魔物に喰われるか、誰かが助けに入るか、検討中だよ」
「喰わせましょう、兄さん♪」
紅兎ちゃんの陵辱シーンが読みたい私は、猛プッシュをする。
「それは、最終決戦時にしようかどうかも悩んでいるんだ」
最後に喰われるのか。
「バッドエンド?」
「それも有りかな」
「ダメ!ダメよ、兄さん。続編が出なく成っちゃうよ~」
「そうなのか…少し考えるよ。そうなると、モデルが必要だな」
ビクっとする私とエルフちゃん。
「二人には頼まないよ。まだ、無理だろうからね」
「ムラマサちゃん?」
「2連投は無理だよ…それに、イメージが違った」
それって、あのモデルはムラマサちゃんなんだ…喰われたのか?
「兄さん…ムラマサちゃんと…」
「思っていたイメージと違って、激しかった…ショックだよ…」
兄さんの中では、花ちゃんという健気な少女だったのだが…激しかったのか…それはショックだね…違うイメージを抱いていた兄さんの心が、叩き折られたのかもしれない。