※この作品はR-18です。

冴えない彼氏の育てかた   作:もっち~!

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うまるの憂鬱*

 

---千葉エリカ---

 

「正宗君、なにか良いアイディアでも降臨したのか?」

 

奥から着物姿の少女が出て来た。ここの家族構成がわからない。一体、何人兄妹なんだ?

 

「まぁ、裏稼業の方ですけど」

 

裏稼業?何をやっているんだ、コイツは。正義感の強い達也君が動かないってことは、問題無いレベルのことなのか?

 

「どれどれ…」

 

着物姿の少女が、アイツの書いたノートに目を通した。

 

「そうなのか?それは新説だな」

 

「先輩は違うんですか?」

 

どうみてもアイツの方が歳上に見えるのだが、少女を先輩呼びしている。

 

「どうだろうな。こういうのは自分ではわからないものだ。って、私で実験なんかするなよ」

 

「先輩は締め切り間に合いそうですか?」

 

締め切り?はて?

 

「間に合わせるよ。一人留守番はイヤだからな。それに、『混合する性』の4巻のゲラを貰った。これで、一気に書き上げることができそうだ」

 

え?書き上げる。締め切り…まさか、小説家なのか?道すがら、達也君に訊かれたことが関係するのかな?『混合する性』って、和泉マサムネ先生のエロ系学園バトル物だったっけ…って、マサムネ?深雪の彼氏も正宗って呼ばれていたけど…おぃおぃ…

 

「まさか、和泉マサムネ先生なのか?深雪の彼氏って…」

 

にっこりと笑って頷く深雪。はぁ?

 

「エリカ、着物姿の彼女が、お前の好きな千寿ムラマサ先生だぞ」

 

って、達也君…はぁ?こんなに幼い少女なのかぁぁぁぁ~!

 

「あの赤毛のおなごは誰だ?」

 

「深雪の友達のエリカさんだって」

 

「そうか、私のファンなのか」

 

嬉しそうな表情の少女。マジに千寿ムラマサ先生なのか。アイツがスケッチブックに何かを描いている。深雪が覗き込んで頷いている。

 

「うん?見ないでも描けるのか?」

 

達也君も感心している。何を描いているのだ?

 

「良し。出来た♪」

 

出来上がった物を見せてくれた。私が達也君に身を任せている絵だった…しかも全裸で…

 

「これはこれでスゴいなぁ。突っ込み処が満載だけどな。俺とエリカはそういう関係では無い」

 

否定された…

 

「エリカの乳首はこんなに大きくないわよ」

 

って、深雪…

 

「そうなのか…乳首は服の上からだと、わからないよな」

 

「ブラがシールドみたいな物だからね」

 

って、この家の住民はおかしいだろ?深雪が染まっているのもダメだろうに。ても、達也君は微笑んで二人のヤリトリを見ている。

 

帰り道、達也君とぎこちない雰囲気である。

 

「エリカ、意識するな」

 

って、言われても…あんな絵を見せられて平常心ではいられない。メンタル面が少しアレだから…

 

 

 

---土間うまる---

 

紗霧ちゃん達とゲーム大会。新作のゲームが出ると、始まるゲーム大会である。ゲーム仲間は、私、紗霧ちゃん、エルフちゃん、千尋ちゃん辺りである。たまに、コウさん、りんさん辺りが乱入するけど。

 

「そうだ、うまるちゃん。兄さんの前でエロい恰好をしたことあるのかな?」

 

って、紗霧ちゃんから質問をされた。

 

「無いなぁ。エロい恰好が分からないから」

 

「美智留さんの普段着とか」

 

短パン状にジーンズを切っていたっけ。パンツが見えちゃうのに。

 

「パンツが見えちゃうよ~」

 

「夏合宿で、エロい姿で兄さんにアタックとかは?」

 

え?えぇ~っと…

 

「しないかな…恥ずかしいよ~」

 

「紗霧、うまるさんには無理よ!やはり、叶さんをそそのかして、さぁ」

 

って、エルフちゃん。何かを画策している鬼畜コンビ。

 

「そうなのか…私的にはうまるちゃんのエロい姿を見たいけど」

 

って、紗霧ちゃん。エロい姿なぁ~。どんな姿だろうか?そうだな。前回の失敗を取り戻さないとなぁ。

 

「ちっひーは、エロい恰好はしないの?」

 

「うん?無いかなぁ。うまるさんみたいに身体に自信無いし。それに、ボクは男の子体型だし」

 

笑顔で言い切る千尋さん。まぁ、弟だと皆に思われていた訳だし、そうなんだろう。

 

「何を画策しているの?正宗君に怒られるよ」

 

「たぶん、大丈夫。ちっひーとうまるちゃんと深雪さんに害を与えなければ、兄さんは怒らない気がするし」

 

って、私達以外に、何をするのかな?

 

-------

 

ゲームが終わり、みんなでリビングへ降りていくと、深雪さんの膝枕で正宗君が寝ていた。う~ん…絵になる二人…まるで母子のようだ。私ならどう見えるのかな?

 

「ゲームは終わったんですか?」

 

深雪さんに訊かれた。

 

「女子トークがメインだけどね」

 

って、エルフちゃん。

 

「うぅん…あぁ、ゲーム終わったのか?」

 

正宗君が目を覚ました。

 

「うん、兄さん♪」

 

紗霧ちゃんが返事をすると、起き上がり、彼女をハグした。妹枠はいいなぁ…

 

「兄さん、恥ずかしいって…もう中学2年生なんだから…」

 

「妹の成長を身体で感じたいんだよ」

 

「それって、ラノベ主人公だよ。もぅ!」

 

怒っている口調で有るが、何か嬉しそうな紗霧ちゃん。いいなぁ…

 

-------

 

夜…お兄ちゃんが帰ってくると、こまる状態でお兄ちゃんに抱きついた。

 

「お兄ちゃん、私って魅力ないのかな?」

 

「魅力か?なんの?」

 

「女としてのだよ~」

 

「こまる状態では無いだろうな」

 

『うまる~ん!』

 

呪文により、うまるに戻った私。

 

「これなら?」

 

「健康美かな?」

 

「エロさは無い?」

 

「全然無いよ」

 

お兄ちゃんの言葉に凹む私。

 

「何かあったのか?」

 

お兄ちゃんに今日の出来事を話した。

 

「う~ん…そうだな…うまるにはうまるにしかない魅力を、アピールした方が良いんじゃないかな?」

 

「それって、私にはエロさの微塵も無いってこと?」

 

返答に困っているお兄ちゃん。そうなのか…

 

「叶さんは?」

 

「え?叶か?あれも、エロさは無いだろ?不器用だし、要領は悪いし」

 

そうなんだ。じゃなんで、叶さん狙いなんだ?あの二人は?

 

「そうだな、僕から見てエロさを感じるのは、可児先生、千寿先生、深雪さん、美智留さんかな」

 

って、お兄ちゃんでも、エロさを理解できていることに驚く私。

 

「美智留さんみたいな恰好ならエロさをアピール出来るかな?」

 

同じ健康美系の美智留さんを見本に考え始めた。

 

「どうだろうな?正宗君の基準は違うかもしれないぞ」

 

あっ!そうだね。問題はそこだよ。

 

「朝霧作品でぞっぞっとしたのは、妖精シリーズの終盤の妖精の死に顔だよ。あれって、千尋さんがモデルだっただろ?」

 

妖精シリーズの最終巻を本棚から出して確認した。確かに…引きちぎられた生首が、晒されている。その顔は死に顔のはずだが、どこか満足そうで、恍惚な表情にも見える。

 

「美意識は人により違う。だから、エロさも人によって違うんだ。正宗君本人に訊かないと、わからないぞ」

 

だよね。部屋を出て、正宗君の部屋に向かった。

 

--------

 

正宗君は、次回作の構想を練っていた。

 

「うまるさん、どうしたの?」

 

そんな正宗君に抱きつく。正宗君はどうしていいのか、わからずにいた。

 

「ねぇ、私って、エロさを感じないの?私って魅力無いの?」

 

正宗君に泣いて縋ってしまった。

 

「う~ん…エロさかぁ…感じない。むしろ、感じたら、うまるさんじゃなくなっちゃうよ」

 

私で無くなる?

 

「今のままがうまるさんなんだから。今のままでも充分魅力は有ると思うし」

 

「どんな魅力?」

 

困ったような顔の正宗君。私は彼を困らせているようだ。でも…正宗君が意外な行動に出た。私を抱えてベッドへ…服を来たまま身体を重ねて来た。身体が魅力ってこと?

 

今度は私が戸惑ってしまった。どうしたらいいのかな?

 

って、正宗君から寝息が聞こえて来た。それは静かな寝息だ。私って抱き枕なの?彼は身体を重ねたまま、動かない。一緒にいたいだけってことかな?私となら安眠出来るってことなのかな?あまり寝ないことで有名な正宗君が、寝落ちたって…

 

正宗君に真意を訊くため、彼を起こした。

 

「あぁ、ごめん。寝ちゃった…うまるさんといると安心して寝られるんだよ」

 

って、私が何もしないからかな?

 

「何かすれば良いのですか?」

 

唇を重ねて来た。それが答え?私が私でいるのがいいってことかな?何かを敢えてしないで…

 

徐々に着ている物がお互いに減っていく。そして、全裸になり身体を重ねた。でも、彼は入って来ない。

 

「こうしているだけで、気持ちが良いんだよ」

 

って…さっきの私の質問の答えかな。

 

「でも…入って来てはくれないんですね」

 

「ゴメン…恐いんだよ。仲が深くなると、相手が消えちゃいそうで…」

 

そうだ…家族になるといなくなると思い込んでいたんだ。だから…正宗君は、自分から求め無い。家族にしてはいけないと、身体が受け付けないのだろうか。

 

「いなくならない。だから…ねぇ」

 

私は自分の手で正宗君を体内に誘導して、体内へと入って貰った。

 

「正宗君を一人になんかしない。だから…」

 

コンコン!

 

いい雰囲気になったのだが、ドアがノックされて、枕を抱えた千尋さんが入って来た。

 

「ゴメン…ジャマだね…でも、本当にごめんなさい。寝られないんだよ」

 

私の隣に枕を置いて、布団に潜る千尋君…う~ん…責められない状況ではある。私の上に載っている正宗君の左腕を抱き締めて寝入ってしまった。私と正宗君の顔は苦笑い状態である。

 

そして、暫くするとまた、ノック音。今度は枕を抱えた紗霧ちゃんが入って来た。

 

「え?うまるちゃん…大胆だな…」

 

って、言うと私の隣に枕を置いて、正宗君の右腕を抱き締めて、寝落ちした。

 

「いつもこうなの?」

 

「まぁ…あとは3時くらいに、夜這いの女王様が降臨かな」

 

なゆちゃんか?この状況でどこに入るのだろうか?正宗君は両腕を取られ、身動き出来ない。彼とコネクトインしている私もである。

 

ウトウトしていた3時頃、ドアが静かに開いた。そして、うっ!重いって…正宗君の上になゆちゃんが載ったようだ。

 

「あれ?背中だ…先客がいたのか。まぁ、いいか♪」

 

って、寝入っているし。重いよ~乳房が潰れちゃうよ~

 

明け方。下腹部に異変を感じた。いきなり、正宗君が私の体内で大きくなってそそり立っていく。なんだ?この現象は?何か嫌な予感がするのだが…

 

体内の敏感な箇所に正宗君の先端が触れているようだ。悶悶としていく。でも身動きが取れない。これって拷問かな?

 

そして、何かが撃ち出された感覚。萎んでいく正宗君…中出しってヤツかな…確認したくても身動きは取れない。せめて、なゆちゃんが起きてくれないと…

 

そして、事態は悪い方へ、両隣に寝ている二人が、寝ぼけて、私の耳をハムハムと…気持ちいいよ~ダメだよ~。唇を少し開けると、正宗君の舌が入って来た。何の罰だ?

 

-------

 

朝…目覚ましと共に、正宗君と千尋さんが起床した。正宗君はなゆちゃんを背負ったまま、シャワーに行った。千尋君は自分の部屋かな?これで、自由に慣れると思った矢先、紗霧ちゃんが上に載って、抱きついて来た。正宗君と勘違いしているようだ。

 

「兄さん…もっと抱いて…妹…と思わないで…兄さん…」

 

身体を横に動かすと、ベッドから抜け出られた。こまる状態になって脱出が出来たようだ。紗霧ちゃんは枕を抱き締めて寝ている。

 

『うまる~ん』

 

呪文を唱えてみたが戻らない。やっちゃいけない選択をしたからかな…服を着て、自分の部屋に逃げ帰った。

 

--------

 

「うまる…また、そうなったのか?」

 

「呪文で戻れなくなっちゃって…」

 

『うまる~ん』

 

まだダメだ。後は、王子様のキスだが、正宗君を探しに行けない。

 

「戻れないのか…正宗君を探してくる。それまで、どこかに隠れていろ」

 

布団の中に隠れた私。お兄ちゃんが正宗君を探しだして連れて来たくれた。

 

「またなのか?」

 

頷く私。彼の口づけを得て、うまるは復活した。

 

「どうして、そうなっちゃうんだろうな?」

 

「それは、私も知りたいです」

 

私の身体を見つめている正宗君。服を着ていても恥ずかしいよ~。そんなにじっと見られていると。

 

「そうか…そういうことか」

 

何かに気が付いた正宗君。

 

「何に気づいたんだ?」

 

お兄ちゃんが訊いた。

 

「うまるさんとして維持できなくたった場合、こまるさんに変身して、うまるさんとしての自信を取り戻すと元に戻れたり…」

 

「なるほど…」

 

って、納得しているお兄ちゃん。どういうことよ?

 

 

 

 

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