話のスパイスとして、探偵が必要になり、『名探偵コナン』をクロスしました(^^;
---毛利蘭---
「うん?人探しですか?」
「人探しと言うより、正体暴きになります」
お父さんの事務所に依頼人が来て、仕事の内容を告げていた。私のお父さんは、毛利小五郎という名探偵である。
依頼の内容は、『朝霧沙樹の正体を明らかにして、独占インタビューに持ち込むこと』だそうだ。どうして、週刊誌はゴシップネタが、こうも好きなのだろうか?でも私も、朝霧先生の正体は知りたいかな。
朝霧先生と言えば、作家に与えられる有名な2つの賞をダブルで受賞したのだが、『賞を取るために書いてはいない』とコメント出しただけである。
「まかしてください。正体を暴いてみせますよ」
と、意気込むお父さん。大丈夫かな?そうだ、約束があるんだ。
「お父さん、ちょっと出掛けてくるね」
と一声掛けて、待ち合わせ場所に急いだ。
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「蘭ちゃん、呼び出して、ごめんな」
世良ちゃんが声を掛けてきた。彼女は世良真純、女子高校生探偵として、有名らしい。
「ワトソン役がいなくてさぁ」
「私は素人だよ」
「いいんだよ。素人目線がヒントになる場合が多いからね」
明日から冬休みであるが、元々色黒な彼女は目立つ。年中小麦色の肌は、羨ましい。私なんか下手に日焼けすると、赤みを帯びるだけだし。
「で、どんな依頼だったの?」
「朝霧沙樹の正体暴きだ」
「お父さんの依頼と同じだよ」
あの週刊誌とは、ライバル関係になる週刊誌の編集部に、頼まれたらしい。
「そうか。名探偵毛利小五郎と競争か。負けられないなぁ。そうなると、工藤君とか、大阪のアイツにも依頼が行っていそうだな」
工藤君とは、東の高校生探偵である工藤新一のことで、私の幼馴染みで、私の想い人である。大阪のアイツとは、西の高校生探偵の服部平次君のことだろう。
「まずは、図書館へ行こうか」
世良ちゃんと最寄りの図書館へ向かった。
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図書館の談話室で、調べた内容から考察をする世良ちゃん。
「う~ん、こいつが怪しいと思うんだよ」
1冊の本を取り出した。『混合する性』というタイトルで、和泉マサムネという作家名を指差す世良ちゃん。
「朝霧沙樹の静養期間と同じ時期に、大スランプとかで刊行が止まっていたんだけど、朝霧沙樹の復帰作と同時期に刊行が再スタートしたんだ」
この作家って、朝霧先生のデビュー作の連作を書いた作家だよな。
「問題は、コイツは累計20万部程度の作家ってことだ。同一人物ではないかと睨んだんだけど…調べてみたら当てが外れたよ」
プロの作家で年間の没原稿数で、ギネスレコードを持っているらしい。担当編集者が話題作りに申請したら、記録が認定したそうだ。なので、『没原稿製造マシン』という二つ名を持つそうだ。
「早書きの作家さんなんだね」
「それに対して、朝霧沙樹はペースはそんなに早くないんだよ。そうなると、ターゲットの本丸で情報収集だな。蘭ちゃん、五反野に行くよ」
って…朝霧沙樹の所属するプロダクションが五反野にあるそうだ。移動中の電車内で、資料に目を通していく。
「このプロダクションに、和泉マサムネって作家もいるわよ」
「あぁ、そうなんだよ。そのプロダクションの初代代表が、その和泉マサムネなんだ」
プロダクション会社の資料に目を通すと、そう書かれている。そうなると、二人は知り合いなんだな。
五反野駅で下車をして、本屋さんに立ち寄った。件のプロダクションに所属する作家の作品のほぼ全てを置いている本屋さんだそうだ。そこには、入手が困難といわれている朝霧先生の画集を始め、柏木エリ先生の同人誌なども置かれていた。
うん?朝霧先生の画集の2作目が置かれている。あれ?出版されていたのか。手に取って見てみるが、中身はビニールベルトで固定されていて、見られなかった。思わず、手に取ってレジへと向かった私。
思わず出費をしてしまったけど、ホクホクである。レジの人に訊いたら、あの本屋さんが企画して出版した、特別編らしい。
「蘭ちゃん、朝霧沙樹の画集のファンだったのか」
「うん。なんか、幻想的なんだよ。残酷な絵なんだけど、なんとも言え無いゾクゾク感があるのよね」
生首の絵を見て、エロスを感じたなどと、言え無いよな。
プロダクションに向かう道すがら、どこかへ出掛ける少女の集団とすれ違った。
「マサムネ君は良いペースで書いているな。大先生もタジタジかな」
「兄さん、記憶は安定したのかな?」
「紗霧に会えば、大丈夫でないのかな?」
『さぎり』…閃く事が降りて来た。世良ちゃんも、はっとした表情に。
「蘭ちゃん、あの子達を追うよ♪」
頷く私
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彼女達の会話を盗み聞きする私と世良ちゃん。一人は和泉マサムネ先生の妹らしい。名前は紗霧というそうだ。
「朝霧沙樹の正体は彼女だったりして…」
にんまりする世良ちゃん。どうだろう?男性目線の作風なんだけど…私は購入した画集を眺めていた。作品未収録の物が多いようだ。風景有り、裸体有り、部位ごとのスケッチ有り。圧巻なのは、部位ごとのスケッチである。様々な女性の人には見せない部位が、色々な角度から描かれ、比較出来る様に配置されていた。
「部位的に言うとエロいけど、ここまでリアル追求だと、エロさは無いなぁ」
と、世良ちゃんが感想を漏らした。私もそう思う。モデルの女性は、どうだったんだろう。こんな部位をマジマジと見られていて…そう考えると耳が何故か熱くなっていく。
「どこまで行くんだ?」
列車は山々の合間を走って行く。そして、ようやく下車をした。小淵沢駅である。
「ここにいるのか…」
少女の一人がスマホで、どこかに連絡をしている。
「着きました…はい、お待ちしています」
迎えを呼んだようだ。
「移動の足がいるな…おぉ~♪レンタルバイクがあるのか。蘭ちゃん、ちょっと借りてくるよ」
って、世良ちゃん。私は彼女達を見張った。
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世良ちゃんの借りて来たバイクで、彼女達を乗せた車を尾行している。市街地を抜けて、林道へと入っていった。どこへ行くのだろうか?別荘地かな?
車は林道から外れ、橋を渡って、門の前で停車して、門を開けて入っていった。バイクを林道の端に止め、門を見に行く私達。そこには表札が有り、『和泉』と表示されていた。
「ビンゴだ。ここが和泉マサムネの家だな。って、どこまでが敷地だ?」
向かって右には山があり、向かって左には沢がある。
「場所はわかった。潜入する準備をしよう」
一旦、小淵沢の駅に戻り、宿を取った。で、駅周辺の商店で山歩きの装備を買っていく。歩きやすい靴、保温性のあるジャケット、厚手のズボンなど。う~ん、私も潜入するらしい。ワトソンだからなぁ…
あの辺りの地図を買い、土地を確認した。あの右手に見えた山も、左手に見えた沢も和泉という人の土地のようだ。奥行きもかなりある。
門から少し上がった場所に開けた場所があった。
「ここに母屋だろうな。ハイキングをしてまよった振りをして、接触しよう♪」
って、世良ちゃん。うまく行くのかな?
翌日、バイクで門のあった付近まで行き、バイクを茂みに隠した。
「じゃ、行こうか」
沢の向こう岸に広大な畑らしい場所があった。そこから侵入し、沢に降りた。沢を流れる水は冷たい。
パシュ!
「痛っ!」
世良ちゃんが蹲った。何が起きたんだろうか?
「蘭ちゃん、岩陰に隠れろ!エアガンで撃たれた…」
世良ちゃんを肩で抱き寄せて、岩陰に隠れた。
パシュ!
「痛い…」
隠れたのに背中に被弾した。囲まれたのか?
「うっぐっ!」
世良ちゃんの苦しそうな声。首に縄が有り、上に吊り上げられている。
「何者よ!何でこんなことをするの!」
「それはこっちのセリフだよ。何者だ?なんで、僕の敷地に無断で入ったんだ?」
彼の敷地?じゃ、彼が和泉マサムネなのか?
「蘭…ちゃん…逃げ…ろ…」
首に巻かれた縄に指を入れ、絞められるのを防いでいる世良ちゃん。私だけ逃げられる訳無いでしょ?
「答えられないのか…」
パシュ!
「痛っ!」
私にエアガンを放ってきた。空手を得意としている私は、彼に襲い掛かった。だけど…
パシッ!
木刀で違う人物に叩かれた。意識が刈り取られていく…
---和泉正宗---
不法侵入者を二人捕らえた。けっこうかわいい女性だ。どうするかな。このまま、警察に突き出すには惜しい。いや、エリカの木刀で怪我を負わしているし…このままでは返せないなぁ。
「エリカ、木刀はマズいわよ」
深雪がエリカに苦言を呈している。
「う~ん、護身用に木刀を持っていたからな。で、どうするんだ?」
身分を調べる為、隠し持っている物を調べる為に、二人を全裸にした。う~ん、デッサンをしている僕。
「しばらく、モデルにしようかな?」
二人の持っていたスマホを解析したうみこが、二人の身元と目的を割り出した。
色白の方は、毛利蘭。名探偵と言われている毛利小五郎の一人娘らしい。色黒の方は、世良真純。女子高校生探偵として、有名らしい。で、目的は、某週刊誌の編集部に依頼されて、朝霧沙樹の正体を暴くことらしい。
「人権侵害だよね?」
「そうだな」
毛利蘭の胸の感触を確かめる。柔らかくて気持ちが良い。乳首はうすいピンク色である。世良真純の方は、胸が平たい…なので、感触ってものが、あまり無い。乳首は黒っぽい。遊んでいるのかな?
---毛利蘭---
誰かに抱かれている…新一かな…頭がぼんやりとしている。ここはどこだっけ?段々と視界がはっきりとしてきた。どこかの蔵にいるようだ。手足が動かない。音が聞こえない。どういう状況なんだろうか?
目の前で男性がスケッチブックを手に、何かを描いている。時折り、男性は私の身体を触っている。悶悶とした気持ちがわき上がってくる。身体の芯が暖かくなっていき、ウズウズしていく。
顎を伝わる生暖かい液体。それが自分の口元から流れて行く唾液と気づくまで、時間がかかった。男性のスケッチしているのが、私だと気づくのに更に時間がかかった。
「ふ~ん…そうか、刈り込んでいるのか…不自然だものな」
私の股間をマジマジと見て、男性が独り言を言っている。その矛先が自分の陰毛のことと理解するのに、時間がかかった。頭がボンヤリしている。なんで、こんなことに…
「あっ…」
デリケートな部分を舐められた。指で開かれていく。隠されていた部分に、男性の舌が這っていく。
「ダメっ…」
でも、止めて欲しくない刺激…もっとして欲しい。
「ダメだって…」
口では否定をしているけど…もっと続けて欲しい。
「イヤっ…」
生暖かい液体が、太股を伝っていく。それが何かはすぐに分かった。楽にしてください。お願いします。正体の分からない男に祈る私。
「うごっ…」
産まれて初めての刺激…表現出来無い感覚が襲ってきた。何をしたの?身体が震える感覚がある。神経を股間に集中していく。何をされているのかを知りたかったから。
「うがっ…」
言葉にならない私の声…そうか、体内を舐められているのか…そこは汚いよ。
「おいしい…」
汚いと思っていた部位…彼は美味しいと言ってくれた。
「私よりも?」
目の前に女性がいた。その女性が彼に訊いたのだ。
「深雪より、塩分が濃い分、味がはっきりとしているよ。深雪の味も好きだけどね」
深雪と呼ばれた女性。女性の私から見ても、惚れ惚れとするくらい美人である。
「でも、香りは深雪の方が好きだよ。この人は刈り込み過ぎだもの」
彼の言葉で顔を真っ赤にする深雪さん…彼は陰毛フェチなのか?
「で、どうします?」
「デッサンも終わったし、少し寝たい。眠い…」
「はいはい♪では、寝室に行きましょうね」
男性と深雪さんは部屋から出て行き、部屋の照明を落とされた。私を暗闇が包み込んでいく。
---世良真純---
目が覚めたら、留置場にいた。なんでだ?全裸でタオルを巻かれた状態でだ。どうして、こうなったんだ?記憶を漁る。確か、首を絞められて…意識を刈り取られたのか…
「おい!ここはどこだ!」
返事をする者がいない。そうだ、蘭ちゃんは?一緒にはいないし…弁護士を呼んで貰うか。
「妃弁護士を呼んでくれ!」
蘭ちゃんの母親である。しかし、私の声に反応する者はいない。
しばらくすると、知り合いの刑事さんが来てくれた。佐藤美和子刑事である。
「何をやっているの?問い合わせが来て、急いで来たのよ」
女子高校生探偵らしいけどって、警視庁に身分照会が言ったそうだ。
「それよりも、蘭ちゃんは?」
「え?あなた一人しか、問い合わせは無かったわよ」
逃げたのかな。無事ならいいけど…
「で、私はなんで、ここに全裸で放置されているんですか?」
「覚えていないの?」
佐藤刑事が頭を抱えている。
「あなたには、幾つもの容疑がかかっているのよ。まず、不法侵入。他人の土地に許可無く入ったでしょ?」
あぁ、朝霧沙樹の捜査で入ったな。頷く私。
「確信犯なのね。で、器物破損。他人の土地にある物を破壊したそうよ」
それは、記憶に無いなぁ。
「記憶にございません。って、いきなり首を絞められて、意識を飛ばしたんだよ!」
「首を?そんな形跡は無いのに?」
無いの?あれ?
「あと何だっけ…そうそう、駐車違反。他人の土地にレンタルしたバイクを放置したでしょ?」
あぁ、隠した場所が他人の土地なのか…
「極めつけは、公衆わいせつ罪。裸で他人の土地をうろついていたそうよ」
「まったくもって、記憶にございません」
「で、何を調べていたの?」
佐藤刑事が小声で訊いて来た。
「朝霧沙樹の正体です」
正直に話した。
「そう…あなたもなのね。毛利探偵も服部君も、その件でやらかしたみたいよ」
非合法調査したのか…
「不法侵入はデフォルトなの?探偵って職業は…」
まぁ、正体を探るって、そうなるよな。って…
「蘭ちゃんは?」
「いないわよ。突き出されたのは、あなた一人よ」
「まさか、捕まっているのか?」
「まさか…」
佐藤刑事が、私の前から姿を消した。