主様より指令が出た。主人格の憂う問題を解決し、主人格を苦しめている輩の排除を命じられた。ふふふ、久しぶりに愉しめそうだ。
先ず、加藤恵の消息を探る。裏世界の伝を使い、彼女の居場所を特定する。う~ん、厄介な場所にいるなぁ。人身売買組織の鳥かごの中のようだ。お腹の子供が収獲出来るまで、無茶はさせない。産まれ出た子供と臍帯血は高価で取引をされるからだ。
盗み出すか…
予算は少しオーバーするが、無事に取り戻せた。主様の主人格の主治医に、彼女を託し、次の行動へ移る。こっちが俺に取っても愉しみであり、腕の見せ所である。
◇
まず、主犯の男…ピンクトラップで釣る事に成功した。若い男性は、こういうのに弱いねぇ。女性が絡むと視野が狭くなるし。ふふふ。さてと、こいつをどうするかな。消えて貰うにしても、完全に消えて貰わないと困る。主様達に迷惑が及ぶとイケナイからね。
敷地にある山奥のクマ牧場で、放し飼いでもするかな?迷い込んでの事故…完全犯罪になるかな?
---安芸倫也---
詩羽先輩の居場所が判明した。先輩の居場所に向かう。山奥の一軒家で隠れ住んでいるそうだ。よくやった、俺のエリリンよ♪
そこへ向かう。結構険しい山道。だが、詩羽先輩に引き寄せられるように、俺はスイスイと山に分け入る。うん?標識…こっちか。標識に誘導されて進む。湯煙が立ち上っている。温泉宿があるのか?先輩と二人で…それも良い。俺は、山奥の一軒家を目指して進んでいく。
急がないと日が暮れてしまう。どこだ?少し焦る俺。山の頂から下を見下ろすと、小屋が見えた。アレだ♪その小屋に向かって、道無き道を進む。日暮れ前に、小屋に到着した。小屋の中に入ると、誰もいない。2階へ行く階段が見えた。上の階から微かに、音楽が聞こえて来ている。上の階にいるようだ。ゆっくりと、階段へ向かい、階段を昇り始めた。
カチ!
何かのスイッチ音。ソレと共に俺は滑走していく。まるで滑り台にいるようだ。滑り切ると、平原に出た。ここはどこ?見上げると、上の方に、小屋の底が見えている。どういうことだ?
黒い何かが俺にぶつかってきた。次の瞬間、激痛が襲ってきた。えっ…右腕が無い…黒い何かが俺の右腕を咥えて、喰っている。あれって…クマかぁぁぁぁぁ~!逃げる俺。だけど、今度は茶色い何かが、下半身にぶつかってきた。更なる激痛。今度は左足が膝の下から無い…なんだ、ここは?
---高遠 遙一---
まず、一人目…全てはクマと猪の胃袋の中だ。あぁ、持ち物は回収して、人里に捨ててくるかな。二人目をおびき出すエサとして…