コミック最新刊を買ったら書きたくなりました。
Fox Tail編
白い部屋の中心に黒いドレスを身に纏った巨人がいる。
「ほらほら。早く逃げないと潰されてしまいますよセンパイ?」
巨大なスリッパを振り下ろしてくるそれは風圧だけで私の身体を吹き飛ばす。
何度も何度も執拗に振り下ろされるスリッパ。そんな物が自分の命を脅かしている。
それから、毎日毎日あの巨人は私を痛めつけてきた。
ある日は手で握り潰されそうになった。
ある日はピンで手足を突き刺して蝶の標本のようにされた。
ある日は全身火傷を負うような熱湯の中に放り込まれた。
ある日は毒を与えられて死ぬ寸前まで放置された。
ある日はある日はある日はある日はある日はある日はある日はある日はある日はある日はある日はある日はある日はある日はある日はある日はある日はある日はある日はある日はある日はある日は
理解したのはあの巨人は自分が憎くて憎くてしょうがないという事実だけ。
壊れることも死ぬことも許さずにあれはただ私を痛めつけに来る。
「助けて、〇〇〇〇……」
そんな誰とも知れない誰かの名を呼んだ。
「最近、まともに声を上げることすらなくなってつまらないですね。でもそんな先輩に今日はプレゼントを持って来たんですよ?」
BBが召喚したのはピンク色の髪をした見覚えのある少女。だけど、それが誰なのか思い出せない。
「あら?もしかしてコレが誰か思い出せませんか?センパイも薄情ですね。コレはセンパイのとっても大事なサーヴァントだったのに」
クスクスと笑いながら何かを言っているが白野の頭に入ってこない。
「もっともこれは人形ですけどね。適当に創ったエネミーをライダーさんの姿に変化させただけの偽物です。けれど、私、こんな使い方を思いついちゃったんです」
BBが指を鳴らすとライダーに似た人形が白野の傍まで近寄ってきた。
そして、壁にもたれかかって座っていた白野を押し倒した。
「つっ、あ……!?」
背中に走った痛みで声が漏れる。
ライダーの偽物は白野の両腕を片手で押さえ、もう片方の腕で制服を強引に破いた。
露になった上半身の肌を認識して茫洋としていた瞳が羞恥により色が戻る。
「な、なんでっ!?」
「フフフ。センパイが悪いんですよ?最近ちっとも鳴いてくれないから。でももう大抵の痛みには免疫をつけてしまったでしょう?だから別の手段で鳴かせようと思いまして。今から何をされるか、記憶のない先輩でも察しがつくでしょう?」
「……っ!?」
自分が何をされるのかを想像して白野の顔を青褪めた。
「やめて!やめてったら!?」
足をバタつかせ、身を捩る。
そこでライダーの偽物が思わぬ行動に出た。
パシッ!と白野の頬を張る。
「え?」
一瞬、何をされたのか理解できなかった。
「ダメですよセンパイ。それは下手に抵抗すると先輩に攻撃を加えるように作ってあるんです。全然強くないエネミーですけどセンパイを捻じ伏せるくらい簡単なんですよ」
BBの説明を聞いて白野は息を呑む。だが、今までのBBの行動からそれくらいで驚くようなことではない筈だった。
なのにどうして自分はここまで動揺しているのか。
ライダーの偽物が白野の乳房を掴む。そこに気遣いなど無く、ただ力任せに圧し潰すような掴み方。
「イタッ!?」
「そのお人形は加減するなんて細かな調整は出来ませんからね。少しでも痛みから逃れたいなら出来るだけ抵抗しない方がいいですよ。もっとも私としては抵抗してくれた方が楽しめますが」
しばらく白野の乳房を揉んだり肩を噛んだりしていたライダーの偽物は片手で拘束していた腕を外して白野のスカートをショーツ事摺り下ろし、相手の股間からも在りえないモノが出てきた。
「え?」
それは男性だけが備わっている筈の肉の棒だった。
そしてそれを見た時自分が何をされるのか本当に理解した。
ライダーの偽物は腰を掴んで白野の膣内にその棒を押し入れようとしていた。
白野は自由になった腕で相手を押しのけようとするが再び頬を、今度はグーで殴られた。
口の中を切って血が出る。それでも抵抗を止めない。
「おねがいやめて!いや――――――」
―――――その姿でそんなことしないで!?
そう言おうとしたが言葉にならない。
必死に押しのけようとするが、相手は腰を前へと動かし、白野は自分の中の膜が破かれる痛みを感じた。
「――――――ッ!?」
処女膜を破られ、股から血が流れる痛みが声にならず、ただ涙だけが流れた。
「あぁ。センパイってまだ処女だったんですね。もうライダーさんとしてるのかと思ってましたけど」
嘲るような笑いが耳に届くがそれに何か反応する余裕は白野にはなかった。ただ膜が破かれて一旦止まっていたライダーの偽物の腰が前後に動き始める。
元々濡れてさえいなかった膣内で動かれて白野には痛みだけが襲いかかる。それを歯を食いしばり、顔を覆って耐えていた。
それがどれほど続いたのか。相手が射精したことで引き抜かれる。
「どうですかセンパイ?本当に壊れてしまいましたか?」
前よりも虚ろな瞳でぐったりとしている白野にBBはバンッとテーブルを叩く。
「何を諦めてるんです。諦めるのは愛すべき人間の特権です。
その言葉に、白野の指が僅かに動く。
「まぁ、ここまでもったしぶとさは褒めるべきかもしれんませんが。そういうの、関係ないですから」
――――――もう十分足掻いたじゃない。
「貴女にはもっとみっともなくもがいて苦しんでもらわなくちゃいけないんです」
――――――その道に救いはない。だから、立ち上がる必要なんてないのに。
「虫けらはどこまで行っても虫けらです。無価値で無力で無意味な。だからせいぜい私を楽しませなさい」
――――――でも。
「それは、違うと思う」
身を震わせながら、白野は確かに上半身を起こした。
だってまだ自分を諦めることができないから。
ここで諦めるなんて認められなかったから。
「違いません。貴女の価値は私が決定します」
「違う。自分の価値を最後に決めるのは自分自身よ……!」
バラバラだったはずの記憶が繋ぎ合わされて修復される。
そこでBBはようやく白野の変化に気付いた。
「貴女の、名前は……?」
「岸波……白野。
困惑しているBBを余所に白野は自分の左手を掲げて令呪に命を下した。
「来て!ライダー!!」
それは祈りのようなか細い声。
だが、ようやく繋がれた糸。
白野は光に包まれ、収まる頃には自身のサーヴァントにお姫様抱っこされている白野が居た。
「ゴメン、マスター!遅く―――――」
珍しく最後まで謝罪を口にしなかった。それはマスターの姿を見て絶句したからだ。
破かれた制服。
ところどころに痛めつけられた痕。
そして、股から流れている赤い液体と傍にいる自分そっくりの偽物。
それだけでこの場に何があったのかライダーは直感で察した。
ライダーはマスターを下ろして自分のマントを被せる。
そして怒りのままに腰の剣を抜き、自分の偽物を斬り捨てた。
「お前、マスターに何をしたッ!!」
殺気すら孕んだ眼光で巨体のBBを睨みつけるが、相手は動じた素振りすら見せない。むしろつまらないモノを見るように白野とライダーを見下ろす。
一触即発の雰囲気になったこの場に第三者の介入が入る。
令呪によって造られえた道を利用し、誰とも知れない助っ人が一気に白野とライダーを飛ばした。
目が覚めるとそこは旧校舎の保健室だった。
最初に視界に入った桜の姿がBBと重なり怯えの挙動を見せたがすぐに安堵の表情をする。
それから生徒会室に移動し、これまで起こったことの説明の説明。そして桜からもたらされたいくつかの情報。
それら全てを語り、現状の整理を終えると凜から労わるような声でゆっくり休むように言い渡される。
「とりあえず気持ちの整理はしっかりしておきなさい。しっかり休んで次に備えましょう。大変だったわね、ご苦労さま」
それは、旧校舎に戻って来た時の白野の格好から何をされたのか大体察しての凜なりの心遣いだった。
察したという点ではレオやユリウスも同様だが、こういう気遣いは同性の方がいいだろうと口にはしなかった。
マイルームに戻ると倒れ込むようにベッドに体を埋める。
「大丈夫かい?マスター」
「うん。大丈夫、だよ……」
力無くともそう答える。自分のサーヴァントに不安を与えたくなかった。
白野はベッドに座ってライダーと向き合った。
「ライダー、助けてくれてありがとね」
「ううん。肝心な時に傍にいなくてゴメンね、マスター」
謝罪とともにマスターに触れようとするライダー。
そこで白野の内から虫空間でライダーの偽物に押さえ込まれ、犯された記憶が甦った。
「イヤっ!?」
ライダーの体を突き飛ばす。
「マスター?」
一瞬驚いたライダーだったが、怯えた表情で自分を見上げるマスターに相手の心情を慮る。
確かに偽物だったが岸波白野は自分のサーヴァントであるライダーに強姦されたのだ。
理性でわかっているとはいえ、同じ姿をするライダーに怯えるのは仕方のないことだった。
「ボクが怖いのかい、マスター」
「こ、怖くなんて……」
穏やかな口調で語りかける。そして白野の答えは否だったが、その声と肩は震えていた。
それでもライダーは白野の頬に触れた。
「いいんだよ。よく頑張ったねマスター。偉いよ。そしてゴメンね。ボクはサーヴァントなのにしっかり守れなくって」
そんなことないと言おうとした。
最後には助けに来てくれたと。
そう、言わなければいけなかったのに。
口から出たのは全く違う言葉だった。
「……いた、かった。苦しかった。誰も、助けてくれなかった」
「うん」
「毎日毎日違う方法で嬲られて、どんなに泣き叫んでも止めてくれなかった」
少しずつ流れた涙が勢いを増すとともに白野の表情もぐしゃぐしゃと崩れていく。
そんな白野の独白をライダーはうん、うん、と聞いている。
「タスケテ。助けてよ、ライダー……!」
「ゴメン……ゴメンね。守ってあげられなくて。ハクノ、ゴメン」
自分の胸に飛び込んで泣き続けるマスターの頭を撫でながらずっとライダーは謝り続けた。
「あうっ……ん、あぁ!」
大きく足を開いて、曝け出している股にライダーは顔を埋めて膣内に舌を伸ばしていた。
偽物が出した精を全て掻き出すように舌を動かす。
「
「え!?その……胸を思いっきり掴まれたり……抵抗したら叩かれたり……」
「ふーん。ねぇマスター。ボクのこと叩いてみるかい?」
突然理解できないことを言い出すライダーに白野は慌てて手を振る。
「な、なんで!?いやよ!」
「ん~。もしかしたらそれでマスターの気が晴れるかもしれないと思ったんだけどね」
良いアイディアだと思ったんだけどな~と天井を仰ぐライダーに白野は冗談じゃないと思った。
偽物がやったことを本物にやり返すなんて自己嫌悪でいっぱいになるに決まってる。
顔を近づけてくるライダー。
「なら、マスターはボクにどうして欲しい?教えて……」
ライダーの問いに白野は顔を真っ赤にさせて顔を俯かせる。
「その、すごく、優しくしてください……」
「うん!」
嬉しそうに笑ってライダーは白野にキスをした。
ベッドで仰向けになった白野に覆い被さる。
その折れそうなほど華奢な身体は震えていた。
「本当にいいの、マスター」
「うん。きて。それとも、ライダーは初めてじゃないと、イヤ?」
「そんなこと、全っ然気にならないよ!マスターのこと大好きだからね、ボクは!」
笑顔でそう返されて白野の安堵する。
「なら、いくよ……」
ライダーの肉棒が白野の膣内へと侵入する。
最初は体を震わせて怯えたように身を縮めていた白野もライダーのゆっくりとした注挿に次第に身体の力を抜き、身を委ねていった。
「ライ、ダー……!お願い、抱きしめて。もっとライダーを感じたいの……」
「うん。わかったよ」
ライダーは即座に肩から背中に腕を回す。しかしその締め付けはキツイものではなく、お互いの肌を密着させるさせるための力加減。
むしろ。白野の方が力の限りライダーに抱きついていた。
(細いなぁ……)
ライダーの背中に手を回して思ったことはそれだった。まるで少女のような線の細さなのに、白野の膣内ではライダーの雄がしっかりと主張してくる。
「マスター、ボク、もう……!」
恍惚とした表情で半開きになったライダーの口から唾液が垂れる。白野はその口をキスで塞ぎ、足で腰を固定する。
ただ少しでも確かにライダーの温もりを感じたいという思いからの無意識の行動。
「―――――ッ!?」
ライダーの精を白野の膣が受け止めたのはそれからすぐだった。
精を受け止めてすぐに白野は本当に全ての気力を使い果たしたかのように眠ってしまった。
ライダーはそんな白野を起こさないように体を拭いてベッドに横たわるマスターの寝顔を見る。
無防備であどけない寝顔はそれだけでライダーの心を癒していく。
それと同時に今日の失態に心を痛めた。
理性が蒸発していると揶揄されるライダーだが責任感が無いわけではない。
ましてや好意を抱くマスターならば、尚のこと。
諸悪の根源であるBBもだが、自分自身にも怒りを覚える。
それこそ、生前あまり抱かなかった後悔という感情が浮かぶほどに。
「本当に、ゴメンね、ハクノ。でも次こそは絶対に守るから……」
眠る主の額にそっとキスをし、騎士としての誓いを立てた。