◇はやてside◇
コンコンと司令室がノックされた。
「はーいどちらさまー?」
「なのはだよ」
「なのはちゃん?何の用やろ?」
「ちょっと、話があるの」
「わかった。どうぞー?」
「失礼しまーす」
訪問者はなのはちゃんだけじゃなかった。フェイトちゃんも一緒やった。
「それで?スターズとライトニングの隊長が二人してどうしたんや?」
「「うーん、実は‥」」
二人して言いづらそうにしている。フェイトちゃんはともかく、なのはちゃんのこんな感じはちょっと記憶に無い。
「お願いがあるの」
意を決したように、なのはちゃんが話しだす。
「なんや?」
「弘義君とデートしたいなぁ」
「は?」
放たれた言葉は予想外過ぎて、私は口をあんぐりと開けてしまう。
「いや、なのはちゃん?この前も言ったけど私と弘義君、付き合うてるねん‥」
「うん、知ってる」
「知ってるて‥」
常談ではないようだ‥なのはちゃんの真剣な目が私を射抜く。
「私達、それでも弘義君が好きなの!」
「私達て、フェイトちゃんもなんか‥?」
「うん‥ごめんね‥はやて‥」
「なんでや!二人して何で‥」
視界が滲んでいく。
私はイヤイヤ‥と首を振り、
「お願いやから、私から、弘義取らんといて‥」
「うん‥でもごめん‥」
「気付いちゃったから、全力全壊なの‥」
そうか。気付いちゃったかあ‥
私は思わず納得してしまう。
字がおかしい気がするが、いや間違ってないかも知れん。このまま許否しても、全壊されるかもしれん。
「フェイトちゃんもなんか‥?」
「うん‥諦めるつもりでいたんだけどね。」
「弘義の初恋相手に私も入ってた。なんて話を聞いたら、もう黙っていられない‥」
‥なんやて‥
「誰が‥そんな事を」
「私ですよ」
そう言って、フェイトちゃんの後ろからシャーリーが現れた。
合点がいったわ。
私はシャーリーを睨みつける。
その視線を遮るように、なのはちゃんが間に入ってきた。
「本当だったんだね‥」
そしてなのはちゃんが悲しそうに目を臥せる。
「本当ってなにが‥?」
私はもうすっかり混乱してしまっていた。
だってそうやろ?倒したと思っていた最強のライバル二人が、行きなり舞い戻ってきたんやで?
こんなの想定外過ぎるわ。
「私とフェイトちゃんも弘義君の初恋相手だと知って、はやてちゃんは私達を恐れて潰しにきたって‥」
「ち、ちが‥」
なのはちゃんに言われて、私は視線が泳ぐ。
「その反応で‥充分なの‥」
「あ‥」
悲しみに染まる、親友の姿に私は声を掛けられなかった。
くっ‥シャーリーの思惑通りに進んでるわ。
「じゃあ‥私達三人、弘義君とデートしても良いよね?」
一転して明るく言ってくる彼女。
なにがじゃあなのかさっぱりわからない。頭の周りをさっぱり妖精が回っている。
「あか‥n」
なのはちゃんの真っ直ぐな視線に私は断る術を持たなかった。もし断ったら全力全壊、と、瞳が言っていた。
「わかった。ええよ‥」
「やたっ♪」
「ありがとうはやてちゃん」
「ありがとう‥はやて‥ごめんね‥」
「ありがとうございます。はやてさん」
あれ?今空間飛んだ?私はいつの間に許可を出してしまったのだろうか。
これは‥スタンド攻撃?
うちの魔王樣はいつの間にレクイエム迄進化したのだろうか。
三人が口々にお礼を言ってくるが、
シャーリーにだけは睨みつける。
これくらいの仕返しはええやろ。
「はやてさん、別に私は主客転倒は意図してないですよ?」
ずおずとシャーリーが言ってくる。
ホンマかいな?まあ取り敢えず今は信じといたるわ。「じゃあはやてさん、一筆下さいな?」
「部隊長判子と一緒に♪」
ハハハ。こやつめ‥凍り漬けにしたろか‥!
「それいいね書いて書いてー」
ほら、魔王が乗ってきてしまったやんけ。
私はサラサラと紙にしたため、判子を押して渡す。「それじゃ‥弘義、お借りしますね♪」
三人連れ立って、賑やかに司令室を出て行く。
彼女らが司令室を出て暫くしてから、
私はワナワナと腰砕けに坐りこんでしまう。
「シャァァリィィィイー!!」
私は自分で、こんな声がでるのかとびっくりしながら叫んだ。それはまるで、地獄の底から響いてくるかのような咆哮だった。
スタンドうんぬん書いてて、vividとジョジョって相性良くね?と、妄想が脹らみました。
セイクリッドハートレクイエム!とか‥超燃えるw